モンゴルには現在原発はありません。しかしながら、日本政府は日本各地の原発で利用した「使用済み燃料」をモンゴルに輸出する計画をしています。更に世界のウランの約15%が埋蔵されているモンゴルに原発を輸出し、モンゴルに原発を建設する計画もあります。CFS(包括的燃料サービス)構想も進んでいます。
原子力発電用のウラン燃料の供給や使用済み燃料の処分を国際的枠組みで一括して行う構想で、米エネルギー省やモンゴルなどが提唱し、日本・アラブ首長国連邦(実質は韓国)の4国で締結されました。「揺りかごから墓場まで燃料サービス(CTG)」とも呼ばれます。
新興国の原発導入へ向け、日米や韓国・フランスなどがプラント売り込みにしのぎを削る中、新規原発導入国にとって課題となる(1)ウラン燃料の濃縮、加工、調達(2)使用済み燃料など「核のごみ」の処分−を一括して解決するのが狙いです。ウラン濃縮や使用済み燃料再処理といった核兵器開発に転用可能な技術拡散の防止も想定されています。
しかしながら、このCFS(包括的燃料サービス)が実施されると、モンゴルでのウラン採掘が促進されると共に、新興国での原発導入が容易となり、原発の輸入が更に推進されることになります。
CFS(包括的燃料サービス)とは別に、米国と日本では、モンゴルを現在既に溜まっている使用済み燃料の最終処分場とする計画があります。この計画は2011年5月9日の毎日新聞にて報道されました(小長谷有紀氏の関連記事)が、9月22日、エルベクドルジ大統領が国連総会で「モンゴルに核廃棄物を搬入されてはならない」と演説し、幕を閉めたかに思われました。しかしながらモンゴルでは水面下で計画を続行し、2012年度以降の予算に組み込んでいることが判明しました。
モンゴルで核廃棄物の保管施設建設の予算化決定か?
モンゴル国のウラン開発・原発建設・核廃棄物処理場建設について
今岡良子 大阪大学言語文化学科准教授
CFS構想と同様に、自国に使用済み核燃料や高レベル放射性廃棄物を処理する技術も貯蔵する場所も持ち合わせず処分に困った先進国(日本・米国)が、お金で捨てる場所を確保しようとしていているのです。韓国や台湾もこの計画に相乗りするようです。
☆2012年1月17日(火)CNFE主催 カトリック麹町聖イグナチオ教会における講演会報告
講師:芝山豊氏(清泉女学院大学教授)「モンゴルに迫る核の危機CFS構想へNoを!」
セレンゲ氏(元モンゴル緑の党党首)「モンゴルを世界の核のゴミ捨て場にしていいのでしょうか?」
モンゴルはどのようになっているのかー小長谷さんのおはなし
モンゴル、韓国の政府見解を覆す資料があった!
今岡さんのモンゴル情報ーウラン採掘跡地を訪れて
モンゴル国のウラン開発・原発建設・核廃棄物処理場建設について
今岡良子氏 大阪大学言語文化学科准教授
最新のモンゴル事情の決定版ー今井良子さんの講演より
毎日新聞記事(11-05-09)
共同通信による包括的燃料サービス(CFS)構想の情報(13年8月)
1.モンゴル会場ビデオ
2.モンゴル新聞の報道
3.セレンゲさんへの手紙(崔 勝久さんのコメント)
☆モンゴル写真集(撮影:崔 勝久さん)
☆モンゴル国立科学アカデミー物理技術研究所所長
B.チャドラー博士インタビュー
☆モンゴル「ウンデスニーソヨンボ運動」の
B.ルハグワジャウ会長にインタビュー
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事務局/崔 勝久
NNAA/ FACE BOOK
【MAP】
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