ロシア、ザポリージャ原発の再稼働を計画 ~~ マジかよ!?

RBC Ukraine (ウクライナの縫合機関)
のウェブサイトより
IAEA labels Russia’s plans to restart Zaporizhzhia Nuclear Power Plant as dangerous (msn.com)

IAEA labels Russia’s plans to restart
Zaporizhzhia Nuclear Power Plant as
dangerous
(ロシアによるザポリージャ原発再稼働
計画を、IAEAは危険なものだと宣言)

Kateryna Shikarlat記者
2024年6月5日

そもそも、外部電力の供給源をたびたび
失い非常用ディーゼルに頼ってきた
原子炉を再稼働しようとは ・・・
しかも、勝手に「併合」した他国の
原発を。
呆れかえってものが言えないですね!

併合したから、再稼働させてもらいまっせ

では、いつもどおり
私の日本語化
< > 内は、私からの補足説明
です。
************************************
ロシアは、現時点で一時的にロシアが
占拠しているザポリージャ原発の
再稼働を目論んでいる。そんな目論見
は危険であると、IAEAのラファエル
グロッシ事務局長は明言している。

グロッシはモスクワを訪問した後で、
ロシアがザポリージャ原発を「何らかの
時点で」再稼働しようと計画している
ことを断言した。その根拠として、
ロシアは同原発のあい路に難色を
示している。

このIAEA事務局長は、ザポリージャ
原発を再稼働するにはいくつかの
重要な条件があると指摘している。

「再稼働のための前提として、・・・
砲撃やそれに類似した活動は一切
あってはならない」とグロッシは強調
して述べている。

さらにグロッシによれば、ザポリージャ
原発への外部電力供給も安定化させる
必要がある。

「そのためには <原発の> 修理作業
も、既存の電力供給線の大掛かりな修理
も必要となる。だがそうした作業が今の
ところ、軍事活動のため極めて考え
にくいのだ」と、IAEA事務局長は説明
している。

外部電力、どないすんねん?砲弾が飛んでくるんやぞ!


前提となったのは


ロシアがザポリージャ原発の再稼働を
目論んでいることが判明したのは、
数週間前のことだ。特に、侵略側である
ロシアの代表たちが再稼働の可能性を
すでに匂わせている。

そのうえ4月13日付のThe Wall Street
Journal によれば、ロシアのヴラディ
ミール プーティン大統領がIAEAの
事務局長に対し、ザポリージャ原発
再稼働の計画を個人的に打ち明けた
という。

聞き逃すわけにいかない事実として、
わずか数日前のCenter for Defense
Strategies <国防戦略研究所> の
報告によれば、ロシアは既に
ザポリージャ原発をチェチェンからの
武装組織用軍事基地に転用して
しまっており、射撃訓練場まで設営
しているのだ。
*****************************

あまりにも異常な話 ~~

いったい、原子炉が6基もある軍事
基地に原子炉があるからといって、
軍事基地での発電を再開するって、
正気の沙汰とは思えませんよね。
しかも、もともとロシアから攻め
込んだ戦争なのですが ・・・

原発というものはこれほどの異常な
利用もされる危険性がある、という
実例でした。

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ロシア産Uを禁輸にしたら、先住民にとばっちり

では、すぐ下のBeyond Nuclear
Bulletinの記事、Read Moreを
クリックすると出てくるリンク先の
論考を紹介しましょう。

ウラニウム採鉱など核エネルギー産業
の陰でアメリカ先住民の暮らしや健康
が脅かされてきている問題についての、
Linda Pentz Gunterさんの論考です。

いつもどおり、
私の日本語化
< > 内は私からの補足説明
です。

わてら、昔からここにすんどるのに、後から来た人らがUを ・・・

READ MORE

元の英語論考をお読みになりたい方は、
下記をどうぞ:
“Terrible news” | Beyond Nuclear International

****************************************
Terrible news!
(ひどいニュース!)
2024年5月19日

Russian uranium ban reopens threat of
uranium mining escalation in US
(ロシアからのウラニウム輸入禁止に
より、アメリカでウラニウム採鉱が
激化する恐れが再燃)

Linda Pentz Gunter

2022年2月24日にロシアがウクライナ
への侵略を開始した際、この戦争が
いつまで続くのか、どのような結末を
迎えるのか、誰にも分からなかった。
<その時点では> キーフはすぐにでも
ロシア軍の手に落ちるものと思われた。
それから2年以上が経過したが、今も
戦争は続いており、ロシアからは
核兵器使用の脅しが聞かれ不安を
募らせている。.

この侵略が始まった時点でアメリカと
そのNATO同盟諸国とは直ちに、
ウクライナの防衛を支援し、ある程度
は兵器も供与しようと努めていた。その
一環として、ロシアからの燃料輸入の
禁止という制裁も直ちに決定した。
侵略開始からわずか12日後の2022年
3月8日にはアメリカのジョー
バイデン大統領は、ロシアからの石油や
液化天然ガス、石炭のアメリカへの輸入
を禁止する大統領命令に署名している。
<ところが> これには、ロシアからの
ウラニウムは含まれていなかった。

なんでUは例外なんや??

この、2022年にロシアからの化石燃料
輸入を禁止した際には、私たち反核運動
に携わる者たちの多くは、ロシアからの
ウラニウムも禁輸せよと騒いでいた。
アメリカによるウラニウム輸入の少なく
ても12%はロシアからのもので、
アメリカ国内の原子炉燃料として使用
されている。ロシアの衛星国である
カザフスタン(25%)とウズベキスタン
(11%)からの輸入も含めると、この
数値は50%近くにまで膨れ上がる。
(アメリカへのウラニウム供給国と
してはもう1つカナダがあり、
カナダ1国で27%に達する)

<原文では、ここに写真>

2024年5月13日、バイデン大統領は
ようやく、ある民主・共和両党が賛同
した法案に署名した。ロシアからの
ウラニウム輸入を禁ずる法律
(Prohibiting Russian Uranium Imports
Act)だ。この法律が禁じているのは
「中性子線を照射していない低濃縮
ウラニウムで、ロシア連邦共和国
あるいはロシアの法人が製造したもの」
の輸入である。(ここでのロシアの
法人とは、要するにロシア国外で営業
しているRosatom <というロシア
国営の核エネルギー公社> のことだ)

今回の戦争が始まったころに我々
<反核勢力> がロシアからの
ウラニウムのボイコットを求めていた
ころ、核発電のもたらす害悪を強調
するという流れで声を上げており、
この核発電という危険で差別的な技術
の利用を恒久的に終わらせようという
我々の課題の一環であった。そのころ
我々は、なぜ核発電関連だけが禁輸
対象から外されていたのかを問題に
していた。今、その原因は明確に
なった。この法案は有害なもので、
文字通り被害をもたらすのだ。

輸入止めて国内で製造しますんで、そのための予算

この法律が制定されたことで、
「エネルギー省は専用の資金27億
2,000万ドルを獲得、アメリカ国内
でのウラニウム濃縮への投資を
展開し、アメリカの国際的な責務である
信頼性が高く危機にも対応できる世界の
ための核エネルギーを推進できる」と、
アメリカ国務省は発表している。

こうした動きはいずれも、2050年まで
に世界の核発電能力を3倍に増やそう
という馬鹿げた課題の産物だ。
(2050年までに仮に達成できても、
<気候変動対策としては> 遅すぎるの
だが) 「敵対的な影響に左右され
ない、安定した核燃料サプライチェーン
を向こう数十年にわたり確立するため」
だと、国務省は述べている。だが
今回の法案は、そうした成果を全く
生み出しはしないであろう。

確かにこの法案により、ロシア製の
ウラニウムに対するアメリカの依存を
終わらせるという効果はあるかも
しれない。だが、<核エネルギーと
いう> 声明を破壊するエネルギー源
へのアメリカの依存症を治療しては
くれない。核エネルギーは、反抗する
だけのリソースが特に少ない
コミュニティを犠牲にしてしまう。
さらに気候変動危機への対応に当たり、
より短期間で導入できコストも安い
再生可能エネルギーを活用するのでは
なく、 最も費用がかさみ期間も要する
エネルギー源 <つまり核エネルギー>
に 資金も貴重な時間も向けてしまう
ことで、アメリカが再生可能エネルギー
による経済へと向かう道を今まで
以上に困難なものにしてしまう。

予算全部、アイツが食っちまいやがった

先週 <5月9日の週> バイデンが
この法案に署名していた時、喜んで
いたのはだれか、誰の目にも明らかだ。

Uranium Energy社やTerrapower社、
Centrus社、Energy Fuels社の
エグゼクティブたちは、胸の高鳴りを
抑えられなかった。ウラニウムの
アメリカ国内での採鉱や精製、濃縮を
再開できるということで、すぐにでも
始めたかったのである。だがそうした
業務はアメリカ先住民の諸部族に
とっては、特に有害なのだ。彼らの
暮らす土地は既に、以前のこうした
ウラニウム関連活動によって恒久的に
汚され、毒に侵されているのだ。しかも
そうした先住民たちは今も、適切な、
あるいは何らかのクリーニングと補償が
なされるのを待ちわびているのだ。

Pinyon Plain, Arizona

そうした土地の1つとしてグランド
キャニオンがあるが、すでにPinyon
Plainというウラニウム鉱山からの汚染
という脅威に晒されている。この鉱山
プロジェクトを進めているのはカナダ
資本のEnergy Fuels 社で、2024年
1月に業務を開始している。この地
にはハヴァスパイ族という先住民が
暮らしており、彼らはこの
プロジェクトに強く反対してきたの
だが。

「我々はウラニウム採鉱にはもう
何十年も反対してきている。大地にも
大気にも水にも人にも、有害なリスク
があることが判明しているからだ」と
語るのは、ハヴァスパイ族のリーダー
であるCarletta Tilousだ。Pinyon Plain
でのウラニウム業務の撤廃を求めて
闘争している。このPlainはRed Butte
というハヴァスパイ族にとっての聖地の
近くにあるのだ。.

<原文では、ここに写真>

「アメリカ南西部でのウラニウム採鉱
のせいで傷つけられた我々のコミュ
ニティには、恐ろしいほどの死の遺産が
残されている。しかも連邦政府の所有
する土地であれ、部族の保有地であれ、
何千ものウラニウム鉱山が <閉鎖後
に> クリーニングもされていない」
と、Tilousは述べている。

Tilousiはさらに「ウラニウムによる
グランド キャニオンの汚染は今後も
続くはずだが、それにはコロラド川へ
と流れ込む <地下水の> 帯水層も
含まれる。ウラニウム鉱山からの汚染
物質はさらに、Havasu Springsの水源
となっている深層部の帯水層にも流れ
込みそうだ。こうしたリスクを避ける
ための唯一の手段は、ウラニウム鉱山
を閉鎖することだ」とも語っている。
<アリゾナ州にあるHavasu Springs
ですが、大きな湖を形成しており、
リゾート地でもあります。そこに
放射性汚染物質が流れ込めば ・・>

Navajo Nation

ナヴァホ ネイション<Navajo Nation,
アリゾナからニューメキシコ、
ユタ州にまたがって存在する先住民
自治区> では同自治区内での
ウラニウム採鉱を禁じているが、以前
には最盛時で500を超えるウラニウム
鉱山を擁していた。それらはすべて、
いまでは閉鎖されているのだが、
クリーニングはされていない。 (全米
では、閉鎖されたウラニウム鉱山は
4,000以上ある) ナヴァホ族の人たち
はウラニウム鉱山が健康やコミュ
ニティの幸福にもたらす害については、
イヤほど実体験で理解しているのだ。

「今回のバイデンによる決定は、
ひどいニュースだ」と述べるのは、
ナヴァホ ネイションのウラニウム鉱山
で以前勤務していたなLarry King だ。
彼はウラニウム採鉱に反対する東部
ナヴァホ先住民 <Eastern Navajo Diné
Against Uranium Mining> のメンバー
でもあり、もう何十年もウラニウム
鉱山のクリーニングを求めてきている。
Kingはさらに、地表からリーチング
してウラニウム鉱石を取り出す採鉱
方法 (in-situ leach、現在採用されて
いる主要採鉱方法)でウラニウム鉱石
を取り出した後で 「帯水層を採鉱
以前の状態に戻した例を、見たことが
ない。採鉱企業たちは、自分たちの
欲しい鉱石だけをナヴァホ族の土地
から取り出すと、次の鉱山へと去って
いったのだ」とも語っている。

in-situ leach, schematic

ウラニウム採鉱を禁じているナヴァホ
ネイションだが、ウラニウム採鉱の
再開のため新たな脅威に晒されている。
<ニューメキシコ州にある> Church
Rockという地点でUranium Resources
社が新たなin-situ leach方式のウラニ
ウム鉱山を開こうとしたのだ。この
計画は、ナヴァホ族の人々の反対のため
取りやめとなった。だが、その後で
トロントに本拠を置くLaramide
Resources社がUranium Resourcesを
買収、同地でのウラニウム採鉱を始め
たがっている。ナヴァホ族の自治区
境界線が同地を囲んでおり、この
候補地はナヴァホ自治区内部にはない
ためだ。

Kingの自宅は、Laramide社の計画対象
地域から肉眼で見える位置にある。
「この <ウラニウム採鉱> プロ
ジェクトの環境への影響に関する発表を
見ると、このプロジェクトの対象地域内
に民家もあり、そうした住民たちは
立ち退きを迫られている。だが、私は
立ち退かない。私はこの地で生まれた。
一歩たりとも動くつもりはない」と
Kingは語っている。


Trampled and Ignored, 私の最近の作品より ・・ まだ未完成です

バイデンがロシアからのウラニウム
輸入を禁ずる法律に署名したのち、
Washington Post 紙はある記事を掲載
したのだが、それが恥知らずで偏向
したものであった。その記事には、
アメリカ先住民の声は何一つ紹介され
ていなかったのだ。 その記事の記者
Maxine Joselow は核エネルギー企業
4社のエグゼクティブならびに政治家
2名の発言を引用しているが、いずれも
この法案に賛同している。Joselowは
ウラニウム採鉱に反対する者たちに
ついては「他の人たち」あるいは
「さらに他の人たち」として短く取り
上げるだけなのだ。しかもそうした
匿名の人たちの発言を紹介するに
あたっては、「環境保護論者たちの
一部は核エネルギーを支持している
ものの ・・・」という断りを入れて
いる。

さらなる問題としてJoselowは、
Energy Fuels社の上級バイス
プレジデントCurtis Mooreのナン
センスな発言を金科玉条のごとく繰り
返しているのだ。Mooreの主張では、
同社のグランド キャニオン鉱山は
同地の水源に対し「全く何の」リスク
ももたらさず、しかも「気候変動との
戦いにおいては、ウラニウムは間違い
なく不可欠なのだ」ときたものだ。

<原文では、ここに写真>

アメリカ人はいずれ、この法案の
代価を支払うことになる。アメリカ
先住民は、特に被害にあう。<ロシア
からの> ウラニウムの輸入を禁じて
おきながら核発電からの卒業を求める
のでなく、この汚染だらけの産業を
アメリカ国内で幾何級数的に拡大させ
ようとしてしまっている法案なのだ。

ロシアがウクライナ侵略を開始した
時、アメリカ ウラニウム生産者連盟
(Uranium Producers of America)と
いう業界団体のエグゼクティブ
バイスプレジデントであり、さらに
Uranium Energy社という鉱山企業の
バイスプレジデントも務めるScott
Melbyeは、ある発表の中で次のように
述べていた:

この下は、私の見解ではなく、Melbyeさんの主張です

「ロシアによるウクライナ侵攻を
見れば、戦略的に不可欠なエネルギーの
供給や鉱物の確保においてロシアやその
同盟諸国に依存していてはならないこと
が、明らかだ。アメリカの原子炉の
約半分を稼働させるためのウラニウム
は、ロシアやカザフスタン、ウズベキ
スタンからの輸入だ。アメリカには
ウラニウム資源は潤沢にあり、最高の
環境・安全・衛生基準でウラニウム燃料
を製造できる能力もあるというのに、
アメリカ国内での製造はほぼ全面的に
停止している。アメリカ ウラニウム
生産者連盟では今までも度々、政策
担当者たちに対し、こうした国外への
過剰依存のもたらす惨劇について警告
してきた。こうした <ウラニウム輸出
諸国の> 国営ウラニウム企業の市場
戦術は食い荒らすもので、そのため
アメリカ国内のウラニウムのサプライ
チェーンは衰退してしまったのだ」

バイデンの5月13日の発表を受け、
Melbyeは「この当たり前の段階に
到達するまで、これほどの機関を
要したのは馬鹿げている」と語って
いた。

だが、この法案による禁輸で実際に
ロシアにどの程度のダメージがある
のか、またそれがいつ頃になるのか、
分かりはしない。bne IntelliNews が
今年の1月19日の記事で明記していた
ように、「確かにカザフスタンは
ウラニウムの供給では世界最大の
プレイヤーなのだが、その精錬済み
ウラニウムの多くはロシアの転換工場
で処理され、それから世界の市場に
輸出されている」のだ。かくしてロシア
は「カザフスタンのウラニウム埋蔵量
の26%以上をコントロールしており、
毎年のウラニウム生産量の中では
さらに22%に対し権利を有している」

たとえば、こういう「迂回」もあり得る

ところが今回のロシア製ウラニウムの
禁輸法案ではウズベキスタンやカザフ
スタンは名指しでは指定されておらず、
法案にある「ロシアの法人」という
言葉では正確な対象が不明確である。

カザフスタンは、このロシア産ウラニ
ウムの禁輸からカザフスタン産ウラニ
ウムへの需要が増大するはずだと見て
おり、その需要に応えようとして
いる。「この法案によって世界最大の
ウラニウム産出国であるカザフスタン
には大きなチャンスが発生、カザフ
スタンはこの新たな需要に応えアメリカ
の求める核エネルギーに必要な鉱物を
供給できる」と、この1月にThe Times
of Central Asia
 紙は報じていた。それに
先立ち昨年12月にこの法案はアメリカ
議会を通過していた。

Uがどこから来てるのかも、重大な問題なのです

それらに加え、この法案にはかなり
深刻な例外規定が設けられており、
ロシア産ウラニウムがアメリカに入り
込む可能性は充分に残っている。
同法案によれば、「原子炉稼働の継続
あるいはアメリカの核エネルギー企業
の業務継続のために低濃縮ウラニウムが
必要であるが、その有効な供給源が他に
ない場合、また第(1)項に定める
低濃縮ウラニウムの輸入がアメリカの
国益につながる場合には」ロシアから
のウラニウム輸入を継続できる。

こうした例外規定は、ウラニウム燃料
の不足のためアメリカの原子炉が寿命
以前に、あるいは恒久的にシャット
ダウンされてしまうことを防止する
ためにある。この例外規定は、2028年
1月まで有効とされている。つまり、
RosatomやKazatomprom、北米の
ウラニウム企業各社、アメリカ議会、
そしてバイデン政権にとっては
「ウィン・ウィン」なのだが、アメリカ
先住民はまたしても裏切られ、
憂き目を見ることになったのだ。

Linda Pentz GunterはBeyond Nuclear 
の国際関係スペシャリストで、Beyond
Nuclear Internationalでの執筆や編集も
行っている。本記事で表明されている
意見はすべて、Gunter氏個人のもの
である。
**********************************


長くて疲れた~~ 私の20分クロッキー、
男性のモデルさん

長い記事でしたが、アメリカの歴史に
おいては先住民への迫害や虐殺が付き
纏ってきたことはよくご存じですよね。
そして核問題との関連では、そうした
先住民差別が今も行われてしまっている
ことが、お分かりいただけたと思います。

日本国内に目を転じても、原発は必ず
過疎地域にあって、そこから電力を
ワザワザ遠路、大都市に供給して
いますよね。

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1週間遅れですが、Beyond Nuclear Bulletinの記事

実は私が他の仕事に追われてしまい、
Beyond Nuclear Bulletinの記事の
日本語化紹介が、1週間ほど遅れて
しまっております。

ようやく、5月23日号からの記事、
Bulletinそのものにある本文だけを
まず紹介しますね。
Read More以降が長いのですが、
それはまた後日。

アメリカは最近まで輸入していたの
ですが、ロシアがウクライナに侵略して
いることを受け、ロシアからの核燃料
輸入をやめにしました。
ところが。
そうなると、アメリカ国内での
ウラニウム採掘も増やすことになり
・・・
そうした記事です。

再掲

いつもどおり、
私の日本語化
< > 内は私からの補足説明
です。
*************************************

Beyond Nuclear Bulletin
2024年5月23日

ロシアからの(精製・濃縮済み)
ウラニウム(燃料)輸入禁止
だが、その代償は誰の上に?

<アメリカ議会は> ロシアからの
ウラニウム輸入を禁止する法案を
通過、本来ならアメリカでの核発電の
恒久的な廃止に向けた段階的移行へと
つなげるべきであった。だが現実
には、この法案は新たなウラニウム
採掘と精錬を引き起こし、アメリカ
先住民たちのコミュニティを苦境に
陥れてしまっている。既に先住民
居住区には廃鉱となったウラニウム
鉱山が4,000以上もあり、しかも
適切な廃鉱処置は施されていない。
先住民の人たちは、こうした死を招く
遺産に今も苦しめられている。さらに
今回の法案には例外規定まであり、
アメリカ国内のウラニウム燃料製造
だけでは国内の原子炉からの需要に
対応できない場合には、ロシアから
の核燃料輸入を継続しても良いと
されている。ロシアがウクライナ
侵略を続けていることを受け、ロシア
に経済的制裁をさらにかけるのが
今回の法案の狙いではあるが、
アメリカのウラニウム輸入のうち
ロシアが占める比率はわずか12%に
過ぎない。<ロシアからの輸入を
禁じたことで、ウラニウムの不足が
発生するのであれば> その不足分は
カザフスタンから仕入れれば済む。
アメリカのウラニウム輸入のうち、
25%はカザフスタンからのもの
なのだ。
************************************

しつこいですが再掲
HALEUで、ロシア依存が高いのです

Bulletin本文は以上ですが、
Read Moreをクリックすると、
さらに長い論考が登場します。
あほバカ漫画も添えて後日紹介し
ますね。
しばしお待ちくださいませ。

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ロシア軍の戦術核演習

実は私が自作絵画に関する問い合わせに
追われてしまい、こちらの投稿が遅く
なってしまいました!

で、パキスタンのウルドゥー語
ニュース機関、Dunya Newsの
英語ウェブサイトより
Russia begins tactical nuclear weapons drills near Ukraine – World – Dunya News

西側の報道だとロシア関連の記事と
なると、ドーしても「西側の偏り」も
窺えるかも。でも、ロシアの戦術核
演習は無視できるような問題じゃ、
ございません。
そこで、「西側以外」ってことで
ネットを探してみたら、パキスタンの
Dunya Newsによる記事がありました。
ま、情報源は西側のAFPだそうです
が、内容を見るとロシア軍そのものが
公表した動画内容を紹介してくれて
います。

何らかの「メガネ」は避けられないことは、承知のうえで

いつもどおり、
私の日本語化で紹介します。
< > 内は私からの補足説明です。
英語の報道記事を読める方は、
上のリンクから原文をどうぞ。
*****************************

Russia begins tactical nuclear weapons
drills near Ukraine
(ロシア、ウクライナ近郊で戦術核の
演習を開始)

Russia on Tuesday announced the start
of tactical nuclear weapons drills close
to Ukraine.
(火曜日 <5月21日>、ウクライナ近郊
での戦術核演習の開始をロシアが発表)

2024年5月22日
モスクワ発、AFP

火曜日、ロシアはウクライナ近辺での
戦術核兵器の演習開始を発表した。
西側からの「脅迫」に対する対応だと
主張している。

Slingshot VS machine gun — “threat!”

ロシア軍がウクライナへの侵略を開始
して2年以上になるが、その間に繰り
返しロシアは自国の核兵器について
言及しており、ロシアの存在を脅かす
ような脅威を感じた場合にはそれを
配備する用意があると告げてきた。

西側は <そうした発言について>
ヴラディミール プーティン大統領が
核兵器を振りかざした無責任な威嚇
行為に出ていると、非難してきた。
.
ロシアの国防省が火曜日に発表した
ところでは、今回の演習はロシアの
南部軍管区で実施中であり、この区域
はウクライナと国境を接しているだけ
でなく、ロシアが一方的に併合して
いるウクライナ領土の一部も含まれて
いる。ただし、演習の正確な位置は、
ロシアは公表していない。

今回の演習の意図は「戦略核以外の
核兵器用戦闘部隊の人員と設備とが
<脅威に対して> 対応し、ロシア国家
の領土の完全性と主権を守れるか」
試すことが目的であると、国防相の
声明には記してある。

その声明にはさらに「一部の西側高官
たちによる挑発的な発言や脅迫への
対応である」とある。

プーティンがこの演習を命じたのは今月
初旬のことで、それに先立ちウクライナ
戦争に関する西側からの発言がモスクワ
では憤慨を集めていた。

ロシア高官たちが問題にしている西側の
発言として、NATOはウクライナに派兵
する可能性を排除すべきではないという
フランスのマクロン大統領の発言、また
英国のキャメロン外相によるウクライナ
には西側のミサイルをロシア領土へと
打ち込む権利があるという発言がある。

ロシアの南部軍管区は、ウクライナへの
侵略の司令官区となっている。その本部
があるのは、ウクライナとの国境から
60㎞ほど離れた Rostov-on-Donという
町だ。しかもこの管区は、ロシアが併合
したと主張しているウクライナ領土をも
含んでいる。つまりクリミアや
ドネツク、ケルソン、ルガンスク、
ザポリージャの各地域だ。

お宅の庭、併合しましたんで~
核演習やらせてもらいまっせ

ロシアの国防省が公開した動画を見ると
トラックがミサイルを演習の場へと運び
入れており、そこには発射システムが
備えられていて軍用飛行場では部隊が
核弾頭を輸送できる爆撃機の準備を
整えていた。

それがこの演習の「第一段階」で、
発射装置への核兵器装着や指定の
発射場への搬送、軍用機へのKinzhal
超音速ミサイルの搭載などを
行っている。

試験発射を行ったのか否かについて
は、この動画には言及がなかった。

戦術核兵器あるいは非戦略核兵器と
呼ばれる核兵器は戦場で使用する
ために設計されており、ミサイル
で発射する。
****************************

隣の家でも、射撃練習始めてまいよった

「遠い異国の話だ~~」なんて、
思わないでくださいね。
ロシアは日本の隣国でもありますし、
しかも領土問題を抱えていますよね。

たとえばカムチャッカ半島とかで
上記のような核兵器演習などやらか
されたら、日本列島に暮らす我々の
大半は、肝を冷やすのでは?

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北朝鮮の核をめぐり、中国とロシアは ・・・

The Diplomat(ワシントンDCに本拠を
置く、国際的な政治・社会・文化関連の
オンライン ニュース雑誌)の
ウェブサイトより ・・ 要約
China and Russia Disagree on North Korea’s Nuclear Weapons – The Diplomat

北朝鮮の核をめぐり、中国とロシアの
意見や願望がかみ合わない、という
記事です。

Beijing and Moscow have different
perspectives on – and different
appetites for – Pyongyang’s nuclear
program.

Wooyeal Paik (ソウルにあるYonsei
大学教授、北朝鮮研究や政治科学、
外交問題がご専門)
2024年5月15日

いつもどおり、
私の抜粋・要約・日本語化
< > 内は私からの補足説明
です。
*************************

いろんなとこに波紋が ・・・

北朝鮮の核兵器に対する反応・姿勢が、
中国とロシアでは異なる。

まずロシアだが、<現在、ウクライナ
への侵略を続けており>、ヨーロッパ
でのNATOとの対峙が深刻な問題と
なっている。そこに北朝鮮の核に西側
の目が向かうことで、世界の注視を
ウクライナから部分的にそらせること
ができる。その意味で、ロシアが
北朝鮮の核保有を実は歓迎している。
以前にはロシアも、NPTへの違反として
北朝鮮の核に反対していたのだが。
今では北朝鮮から通常兵器や弾薬を
輸入、その見返りに北朝鮮にミサイル
関連技術などの支援をしている。

一方の中国だが、北朝鮮と公式な相互
援助条約(1961年に締結)を有して
いる国として、北朝鮮の核には賞賛と
非難が入り混じった複雑な反応を
示している。
まず <良く知られているように>
地政学的に北朝鮮は中国にとって、
アメリカや韓国・日本という同盟と
直接に対峙せずに済む「バッファー
ゾーン」として重宝されてきた。
しかし、
・ 北朝鮮の政権は、北京政府の言う
ことを容易に聞いてくれるわけでは、
ない。つまり、中国が制御できない
核兵器保有国が、中国と国境を
接している現実がある。
・ 当然、「敵」であるアメリカに、
介入の口実を与えることになる。
・ 西側との交渉で北朝鮮を「カード」
の1つとして利用するなら、西側から
さらに反発を招いてしまう。
・それでも、中国が台湾を占領しよう
と軍事侵攻をする場合には、北朝鮮の
核は中国にとって役立つかもしれない。
そしてこの危険性からは、目を背ける
わけにいかないのだ。
*****************************************

思惑の違い

通常兵器だけを考えても既にかなり
「難しく」なっている状況に、核兵器が
絡んでしまうと、さらにもつれてしまう
・・・ そんな実例ですね。
「核兵器があれば他国が攻撃しずらく
なり(核抑止論)、戦争を回避し
やすくなる」といった主張がいまだに
聞こえますが、現実がどうなっているか
をまず注視すべきですよね。

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アメリカでの「戦時被ばく」

原爆というと直ちに、
「アメリカが、非人道的なことを ・・」という
反応が返ってきやすいですし、確かに
アメリカの当時の政府や軍は「不要な」
残虐行為をやらかしたと、私も考えます。

ただ、核の暴虐は国境で仕切られるものではなく、
実はアメリカ国内でも「アメリカ内部の
原爆被害」を問題にしている市民たちの動きが
ずっと存在しています。

その一例として、
Beyond Nuclear Bulletinの2024年5月16日号に
紹介されている
First We Bombed New Mexico
という映画をぜひご覧くださいな。
First We Bombed New Mexico (showandtell.film)
でWatch trailer をクリックすると、予告編を
ご覧いただけます。

国境を越えて、平和を求める市民が核の廃絶を
アピールしていく、そんな動きが必要です。

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イランでIAEAが多数の課題 の・・ Reutersの記事

The UN nuclear watchdog’s long list of difficulties in Iran | Reuters
Reutersのウェブサイトより、
抜粋・要約

イランでIAEAが多数の課題

どうも日本語メディアの大半は、イラン
での核開発についてはあまり取り上げて
いませんよね。
Reutersなどはしっかり取り上げて
くれているので、そうした記事の実例
から抜粋・要約で紹介しますね。
実は、真新しい内容はないのですが、
今までの進展をうまくまとめてくれて
います

全文を読みたい方は、上のリンクを
クリックして英語の元記事を是非お読み
くださいな。

「そんなあ ~~ XXX翻訳で読んでみたけど、意味不明やがな ~~」
そんな方々のため、私の抜粋・要約には <補足説明> を入れたりしております。

では、いつもどおり、
私の抜粋・要約での日本語化

< > 内は私からの補足説明
です。
************************

The UN nuclear watchdog’s long list
of difficulties in Iran
(IAEA、イランで多数の課題)

Francois Murphy記者
2024年5月4日

ウィーン発、2024年5月6日

IAEAのチーフであるラファエル
グロッシは、この5月6日から7日に
かけてイランの高官と会談する。IAEA
によるイランの核関連活動に対する
監視を強化することが狙いだ。

西側とイランの間にはいったんは
核合意が成立していたのだが、2018年
に当時のアメリカ大統領ドナルド
トランプが一方的に撤回、それ以来、
核関連の交渉は暗礁に乗り上げている。

そうして再度イランへの経済制裁が
課され、イランは対抗して制限をはるか
に超える核活動を始めた。イランは今や
ウラニウム濃縮を60%まで行っており、
これは核兵器用の濃度90%に近い。
しかも、これ以上濃縮を続ければ、
原爆2発の製造に充分な量のウラニウム
を有している。

U-235の濃度と用途、再掲

西側諸国がこうした濃縮ウラニウムには
民生用の用途などないと主張している
のに対し、イランはその核活動は全く
平和的なものだと応じている。

現時点でIAEAがイランで直面している
困難の一部を、以下に紹介する。

抜き打ち検査

本来の核合意では、IAEAによる抜き
打ち検査にイランも合意していた。
だが2021年2月にイランはそれを
撤回、抜き打ち検査を拒否した。.

査察の範囲

イランは核不拡散条約(NPT) の加盟国
なので、ナタンズやフォルドウにある
ウラニウム濃縮施設のような中核的
核施設をIAEAが査察できることに
なっている。2015年に一旦締結された
核合意では、その他の施設や活動も
IAEAによる査察の対象とされていた。
遠心分離機などウラニウム濃縮に使う
機器なども、対象とされていた。

2021年2月、イランはそうした合意を
破棄した。IAEAはそのため、遠心
分離機の台数などについて「継続した
知識」を得られずにいる。秘密の濃縮
施設の建設も可能だ、という不安が
募っている。しかも、今では抜き打ち
検査もできない。

「データは、渡しまへん」
「何のためのカメラやねん!?」


監視カメラ

その2021年2月のイランによる方針
変更を受け、IAEAは新たな合意を
イラン政府と締結、2015年の合意で
設置した監視カメラなどをそのまま
作動させることとした。だが、そこ
から収集した記録データをイランが
封印し保管することとされている。
今もIAEAはそうした記録を入手
できずにいる。

さらに2022年6月、イランはIAEA
にそうしたカメラなどを撤去させた。
2023年3月にはIAEAとイランは
新たな共同声明を発表、それにより
こうしたカメラ類を再度設置する
ことにイランも協力することに
なったと、IAEAは理解している。

それを受け一部のカメラは再設置され
たが、2023年6月以降、この協力も
進まなくなってしまった。

査察官

2023年9月、イランはIAEAがイラン
での査察を任命したトップクラスの
査察官の多くを拒否、核兵器転用が
疑われる技術を査察できる査察官が
一人しか入国できなくなってしまった。

こうした処置そのものは、手続き上は
禁じられてはいないのだが、IAEAは
これを前例なき処置として非難して
いる。

「おい、O型の血痕が見つかったんやけど、誰の出血や??」
「知りまへんでえ」


ウラニウムの痕跡

もう何年もIAEAは、イラン国内にある
未申告の古い施設で検出された
ウラニウムの痕跡がどこから来たのか、
説明を求めている。

IAEAの理事会は35か国の代表で構成
されているが、この問題でイランが
IAEAと協力するよう求める決議を
2022年6月に採択、さらに同年11月
には再度イランにIAEAの調査に大急ぎ
で協力するよう要請する決議を採択
している。

イランの主張によれば、こうした決議は
「反イラン的なもの」であり、政治的な
意図によるものだそうだ。最近のIAEA
からの報告によると、このウラニウム
痕跡に関してはいまだにイランからは
信頼できる説明がない。

怪しいとしか ・・・


規約
3.1の改正

IAEA の規約3.1の改正条項によれば、
NPTの取り決めの下ではイランは
「新たな核関連施設を建設、あるいは
建設を許可した場合には、その
いずれか早いほうの時点で直ちに、
IAEAにその設計情報を提出する義務を
負う」はずだ。

2021年2月以降イランは
この義務を履行してはいないと
述べているのだが、IAEAの主張では
この義務は遅延せず履行せねば
ならない。

この点からも、イランは秘密裏に核兵器
の製造を始めたのか、あるいは製造を
計画しているのか、という疑惑が
生じる。
しかも同国は新たな原発の建設計画を
発表しており、IAEAへの通知なしに
工事を開始しているのだ。

*************************

出てけ!

北朝鮮が核兵器を保有するに至った
際のプロセスでもそうですが、核発電
というものが地上に存在している限り、
こうした「核兵器開発の隠れ蓑」として
利用されてしまうリスクはなくせない
ようですね。IAEAもかなり苦労して
らっしゃるようですが ・・・

「発電は平和利用」というマヤカシは、
もういい加減にしましょうよ。

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ロシアの戦術核演習に対する、ウクライナの反応 ― Ukrainian News Agencyのウェブサイトより
All necessary information being collected – Defense Intelligence on announcement of russian exercises on use | Ukrainian news (ukranews.com)

ロシア軍が戦術核使用の演習を実施したことは、
日本語メディアでも報じられてましたよね。
では、それをウクライナのメディアが同報道しているのか?
その実例を紹介しますね。

いつもどおり、
私の日本語化
< > 内は私からの補足説明
です。
*************************
All necessary information being collected – Defense Intelligence
on announcement of russian exercises on use of tactical nuclear weapons
(必要な情報はすべて収集した ― ロシア軍による戦術核
使用演習の公表に関するウクライナ国防諜報の反応)

Tetiana Herasimova記者
2024年5月6日

ウチの敵に参加しやがったな!

*******************************
<先日> ロシアの国防相は戦術核の演習を行うとの発表を
したが、ウクライナ国防省の国防諜報担当者Andrii
Yusovがそれに関する情報を収集していると述べた。
さらにYusovによれば、核を使うぞという脅しは
ロシアの常套手段であるそうだ。

Yusovが上述の公言をしたのは、あるテレビでの
長時間番組でのことだ。

「ここには、何も真新しいことはない。集めた
情報が記してあるだけだ。必要な情報をすべて
収集したことは、明らかだ。ウクライナの諜報
サービスだけでなく、自由世界全体がこの問題に
対処している。核による脅迫は、プーティン政権
の常套手段だ。繰り返すが、ここには何も
真新しいニュースなどない」とYusov は強調
していた。

ロシアの独裁者ヴラディミール プーティンが
非戦略核軍の演習を実施するよう指示したことを、
思い出していただきたい。その指示を出した理由と
しては、一部の西側諸国が「挑発的な発言」や
「脅迫」を発したことがあると見られている。

その演習においては非戦略核兵器の使用準備と
使用との演習として、各種の方策を実施すると
されている。

Ukrainian News Agencyが既に報じていたように、
2024年4月末の時点でロシア軍が戦術核システムを
フィンランドとの国境近くへと移動させていた
ことは判明している。
*****************************

ここで当然、フィンランド国境地帯へのロシアの
戦術核システムの移動が気になりますよね。これに
ついては日本語メディアでも短く報じられていまし
たが、おそらく国外の報道を日本語化したものだと
思います。そこで次回投稿では、国外の報道記事の
中から、VOAのウェブサイトにあるもの
Russian media: Kremlin plans to deploy ballistic missiles on Finnish border (voanews.com)
より、抜粋・日本語化して紹介します。

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Beyond Nuclear Bulletin 2024年5月2日号より ・・

Proliferation risks全般について ―
George Washington University の
レポート紹介

そもそもproliferation risksを日本語化
しようとすると、「核発電が核兵器拡散
を助長してしまうリスク」といった感じ
の「説明」になっちゃいます。逆に言う
と、このリスクが日本語圏ではあまり
認識されてこなかったという事実の現れ
でしょう。

「核発電は”平和利用”、核兵器とは
別物」という社会的洗脳が日本語圏
では広く定着してしまっているの
でしょう。

実際には、著名大学がproliferation
risksを専門に扱うレポートを公表する
ほどの、深刻なリスクなのですが。

見える人には見えているリスク

そのレポートを、Beyond Nuclear
Bulletinが2024年5月2日号で紹介
しています。
まずは、そのBulletinの該当テキスト
を、私の日本語化で:
(以下、< > 内は私からの補足
説明です)

**************************
核兵器の拡散や核テロリズム、破壊
工作、<核を利用しての> 強制、
軍事作戦。こうした [国家安全保障
上の] リスクが核エネルギーには
付き纏っており、本日George
Washington大学(GWU) のSharon
Squassoniが公表した新たなレポート
New Nuclear Energy: Assessing the
National Security Risks <新型の
核エネルギー: 国家安全保障上の
リスクの評価> の指摘によれば、
こうした各種リスクはいずれも、諸国
が核エネルギーの目標達成に努める
なら増大してしまう。<昨年12月に
ドバイで開催された> COP-28会議に
伴って発表されたところでは、22か国が
2050年までに核発電能力を3倍に
増やすとのことだが、その採択では国家
安全保障に関する問題がほとんど考慮
されていなかった。小型モジュール式
原子炉(SMR) の推進、特に発展途上国
の状況に合わせて作られたSMRの推進
によって、リスクは軽減などせず、
むしろ増大してしまう。こうした国家
安全保障面でのリスクを代表する2種類
が核兵器拡散と核テロリズムだが、破壊
工作や強制、軍事作戦という各種の
リスクも存在する。
********************************

待機中です私の20分クロッキー

待機中~~
私の20分クロッキー

で、そのGeorge Washington University
によるレポートそのものを紹介したい
ので、目下問い合わせ中なのですが
・・・
許可が出たとしても、PDFで30ページ
以上あるので、とても全文は ・・・
読める方は、元の英語レポートを
ご自分でどうぞ:
NewNuclearRisk_Report_2024_v4-1-0b59385f1c7d4153.pdf (bpb-us-e1.wpmucdn.com)

「そんなあ ・・・ 英語のレポートで
30ページ以上もあるものを、自分で
読めたら苦労するか!」と仰る方々の
ため、許可が出れば一部要約・抜粋・
日本語化して後日紹介しますね

5月9日追記:
というわけで、George Washington Universityに
問い合わせをしたいのですが、担当者名などが
分かりません!
できるだけ、上のリンクから原文をお読みに
なってくださいな。

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イラン政府、核兵器を声高に叫ぶと同時に 国内の反体制派への弾圧を強化

チューリッヒに本拠を置くドイツ語
日刊紙Neue Zürcher Zeitungの英語
ウェブサイトより
Iran ramps up nuclear threats, toughens control of dissent (nzz.ch)

Iran is mentioning nuclear bombs
out loud and at the same time, is
tightening control over dissidents
(イラン、核兵器を声高に叫ぶと同時に
国内の反体制派への弾圧を強化)

”核+言論弾圧”というセット~~そんなもん、拡散してほしくないのですが ・・

本「やかんをのせたら~~」では、
以前からイランの核開発関連の国外
メディアによる報道を日本語化紹介
してきました。
同時に、対立国であるイスラエルが
秘密裏に恐らく保有している核兵器に
ついても、上の黒いメニュー(項目は
基本的にアルファベット順)にある
ページ c-3) や c-4) その他で取り
上げてきました。

その両国が先日、直接に軍事衝突を
起こしましたよね。当然、この二国が
核兵器で睨み合うようになるのでは、
という不安が高まります。

この問題について、Neue Zürcher
Zeitungの英語ウェブサイトにある
記事を。
いつもどおり、
私の日本語化
< > 内は、私からの補足説明
です。
*****************************

イランは今のところはイスラエルとの
戦争を回避したが、イランの憂慮がなく
なったわけではない。政府批判者たちや
頭部スカーフ着用法令に抗議する女性
たちへの弾圧を強め、核兵器保有に
ついても強硬な発言を行っている。
いったい、こうした現象は何を意味
しているのか?

Ulrich von Schwerin記者
2024 年4月30日

公式には、イランは先日のイスラエルとの
軍事衝突で勝利を収めたと主張している。
だが国内情勢を見れば、政権が気を揉んで
いることが分かる。4月14日にイランが
行ったイスラエルへのロケット攻撃に
ついてもイラン国内に批判の声が
上がっているのだが、政府はそうした
批判者たちを弾圧しており、しかも
ヒジャブ関連の放棄に反対している女性
たちへの抑圧も強化している。イラン
政権が伝えているメッセージは、明らか
だ。この複雑な状況にあって、支配体制
への異議申し立ては一切認めない、と
いうものだ。<この4月に死刑判決を
受けた、政府批判で> 人気の高い
ラッパーToomaj Salehi の死刑判決
からも、このメッセージが伝わって
くる。

ラップで政権批判したら死刑??
ほな、「やかんをのせたら~~」の筆者なんか、何回殺されたらええんや??

この4月最後の木曜日、イスファハン
<というイラン中西部の都市> の革命
法廷はSalehiに <死刑> 判決を
下したのだが、その罪状は「地上に
腐敗をもたらした」というもので
あった。だがこれは定義不明瞭な罪状
であり、それをイラン政府は政権
批判者たちに向かって使用することを
好む。2022年秋にイラン全土で
「女性、生命、自由」という抗議活動
が高まったが、Salehiはそうした政府
批判の声となった。そんな彼への死刑
判決は、反政府派すべてへの警告と見る
ことができる。イラン政府はもう何年も
前から、国民を恐れさせるために死刑を
利用してきた。

イランでは、どこかで死刑執行が毎日の
ように行われている。Iran Human
Rights <「イランの人権」> という
団体によるカウントでは、今年に入って
から既に136件の死刑が執行されて
いる。今回のイスラエルへの攻撃が
あって以来、イランの道徳警察
<あるいは、「風紀警察」とも> は、
2022年の抗議運動以来勢力を増やして
きている服装規則に違反して頭部の
スカーフなしで外出する女性たちへの
取り締まりを強化している。今では
成人女性も少女も、頭に覆いを着用
せずに外を歩いている女性たちは
イラン全土で、警察に補導されている
のだ。

女性:「これなら、いいんでしょ!?」

あらゆる議論に対抗して先手を
打つ、イラン政府
この、ヒジャブ規則を執行するための
新しいキャンペーンが告知されたのは、
イスラエルへの攻撃を開始したのと
同じ日であった。4月14日夜、イラン
はイスラエルに向けてドローンや
巡航ミサイル、ロケット弾約300発を
発射するという前例のない攻撃を実施
した。これは、ダマスカスのイラン
領事館をイスラエルがミサイルで攻撃
したことに対する報復であった。
それは4月1日のことで、Mohammad
Reza Zahedi将軍をはじめとするシリア
駐在のイラン革命防衛隊の指導者たちが
死亡した。イランがイスラエルを直接
攻撃したのは、これが最初のことだ。

両国は既に何年も以前から代理戦争を
展開してきているのだが、今回の攻撃
で本格的な開戦の寸前にまで至った。
イラン政府内では、どの政治陣営も
この攻撃を承認した。穏健派である
Hassan Rouhani 前大統領も、この攻撃
でイスラエルは教訓を学び攻撃的な姿勢
を改めるべきだと主張した。その前任者
であったMohammad Khatamiは大統領
としての任期中には改革を志向していた
のだが、今回の攻撃については「計算
ずくのもので勇断と論理性に裏打ちされ
合法的なものだ」としていた。

Abbas Abdiというジャーナリストの
ようにこの攻撃を批判したものも少しは
いたのだが、そうした人たちは直ちに
司法機関からの召喚を受けた。ある
ビジネス新聞は株式市場の下落を受け
戦争のコストに関する警告を掲載した
のだが、告訴された。さらに革命
防衛隊のシークレット サービスは、
インターネット上でイスラエル支持の
表明があれば何でも通報するよう、
市民に要請した。つまりイラン政府は、
この問題についての議論はすべて、
芽のうちに摘み取ってしまうつもり
なのだ。

モンスター:「文句は許さねー」

イランが主張しているほどには
効果がなかった攻撃
イラン政府は今回の対イスラエル攻撃が
成功であったと主張している。イランの
軍事力を示し、イスラエル国内の標的を
撃破しうる能力のあることを実証した、
と考えているのだ。ダマスカスのイラン
総領事館に対するイスラエルの攻撃への
報復として実施したもので、イランには
軍事的抑止力のあることを示した、と
している。イランのイスラム革命指導者
Ayatollah Ali Khamenei によれば、今回
の攻撃により「イランの国家としての
能力と意志とを実証した」とのことだ。
実際に何発のミサイルが標的に命中した
のかは、二義的な問題とされたのだ。

実は、この攻撃の標的とされたのは
イスラエル南部にある2か所の軍事空港
だったが、それらに命中したロケットは
9発だけであった。ドローンや巡航
ミサイルの過半数は、イスラエル領空に
侵入する前に、アメリカ、英国、
フランス、ヨルダンの戦闘機や軍用艦に
より撃墜されていたのだ。他に、技術的
問題で墜落したミサイルも数発あった。
その他のミサイルのほとんども、
イスラエルの防空システムに撃墜されて
いた。

イスラエルは軍事的にも政治的にも、
このミッションを成功であったと記録
できる。4月19日にはイスラエルは
イランのイスファハンにある軍事空港
を標的にドローンとミサイルでの報復
攻撃を実施したが、イラン政府はその
意味を軽視していた。衛星画像を見る
と、防空システムのレーダーが爆破
されていた。だがイラン政権周辺の
各メディアはこの攻撃のことを「笑止
千万」と呼び、イスラエルの絶望と
弱体性とを示すものだと主張した。

「ははは、リンゴを射る以外、何もできんのだな」
「??」

核兵器をほのめかすイラン政府
上述の標的を絞ったミサイル攻撃は
おそらく、さらにイラン国内の遠い
位置にある標的も攻撃できるぞという
警告として、イスラエルが行ったもの
であろう。そうした標的のうちには
核施設も含まれ、イスファハン周辺には
数か所の核施設がある。革命防衛隊で
核施設のセキュリティを担当している
司令官であるAhmad Haghtalabは後に
警告を発しており、こうした攻撃が今後
あれば
イランは核兵器に関する方針を
再考せねばならなくなるかもしれない
と語った。この発言の意味は明らかで、
そうした攻撃が再度あればイランは
核兵器を製造する可能性があるぞ、
ということだ。

それから2-3日後、議会の保守派議員
であるJavad Karimi Ghoddusiが述べた
ところでは、イラン指導層が命令を
発すれば、1週間以内にイランは核兵器
を爆発させることが可能だそうだ。
ただしこの議員は、この発言のゆえに
同じ保守派議員たちから非難を浴びた。
各種の新聞も、この発言はイランが
核兵器製造を目論んでいるという西側
の非難を是認するものだ、と同議員を
非難した。つまりこの発言は、敵国に
イランへの新たな制裁を求めさせる
前提条件となってしまう、という
わけだ。

ウラニウムの濃縮度と用途、再掲
60%なんて、核兵器以外の何に使えるゆうねん?

ここ何十年かイラン政府は、同国の
核開発プログラムはあくまで民生用途
のみを目的とするものだと力説して
きた。だが近年、ウラニウムの濃縮率
を大幅に高め、高濃度の濃縮
ウラニウムの備蓄量も増大させている。
IAEAの推定によれば、イランは数週間
で核兵器製造に充分なウラニウムを
製造できる。ただし専門家たちによれば
実際に機能できる核爆弾をイランが
製造するには1週間では無理で数か月を
要するだろうとのことで、これは
Ghoddusi も認めている。

ハメネイ、核問題での譲渡に
反対する警告を発する
そうは言っても、もはや問題となるのは
イランに核兵器を製造できるだけの
技術力があるか否かではなく、製造する
政治的意思があるかどうかだ。ガザでの
戦闘をめぐる緊張の高まりを受け、
戦争を抑止するためにイランには核兵器
が必要か否かという議論が膨張してきて
いる。イスラエルによる今回の
ダマスカスのイラン総領事館爆撃は
挑発的なもので、それを受けイランの
議会の一部議員たちの間では、核兵器
の必要性を唱える主張が強まっている
模様だ。だが、決定を下すのは
ハメネイ師だ。

「平和利用」という言葉が、悪魔の隠れ蓑になってしまう

イスラム革命指導者 <である
ハメネイ> は今まで度々、核兵器は
イスラムに反するものだと述べてきた。
だがそのハメネイ師も、核プログラム
を放棄することは望んでいない。
水曜日 <24日> に同師はアメリカ
への譲渡をしないよう警告を発した。
アメリカに譲渡などすれば、さらに
あれこれ要求を突き付けてくるはずだ、
というのだ。そもそもアメリカは、
イランの核開発プログラム全体の終了
しか受け入れないはずだとハメネイは
述べている。彼はさらに警告として
リビアの以前の独裁者モアマール
ガダフィの実例を挙げている。
ガダフィは2011年に核開発
プログラムを断念、その後でNATOの
軍事介入により権力の座を追われた。

ただし言うまでもないが、この姿勢は
西側との新たな核交渉の可能性を排除
するものではない。各種のメディア報道
によれば、オマーンでは目下、イランと
アメリカの間で間接的な話し合いが
進行中だそうだ。首長国であるオマーン
は既に過去においても、核をめぐる議論
で調停役を務めてきた。公式の核交渉が
最後に頓挫したのは2022年9月のこと
で、何の成果も生み出せなかった。それ
以降は非公式の交渉のみが行われて
おり、それらは基本的に紛争の激化を
回避することを目的としたものだ。
それ以外の成果は、こうした新たな
交渉からは望めない。
***************************

マジで、祈っています!
東京の某教会、私のかなり昔のスケッチ

私自身は決して、西側の立場に自分を
置くつもりはないのですけど、この
記事を読む限りでは、イランは核兵器
プログラムを隠ぺいしたがっている
ように聞こえますよね。
「そうじゃない!」と言いたいのなら、
自国市民への弾圧なんてやめないと、
信用できません。

しかも、西側との核交渉は絶望的状況
・・・ いずれ、イスラエルとの
核戦争が ~~
そんなことにならぬよう、
祈っています!!

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