英国のオンライン日刊紙、
The Independentのウェブサイトより
Khmelnytskyi: Russian drones likely targeted nuclear power station, Zelensky says | The Independent
この疑惑、ないしは警戒事態、
すでに本日(2023年10月26日)に
日本語メディアでも取り上げられ
ましたが、どうも日本語以外の
報道内容だったものを、日本語化して
短く紹介するものが多いように
見受けます。
そこで、例によって英語の記事を
全文、私が日本語化して紹介
しますね。
< > 内は、私からの補足説明です。
その前に:
* クメリンツキー原発
1987年稼働開始で、VVERという西側で
いえばPWRにあたる原子炉が2基
あります。
下の、私が雑に作った略地図で位置を
ご確認ください。
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Russian drones likely targeted
Khmelnitzkyi nuclear power station,
Zelensky says
(ロシアのドローンがクメルニツキー
原発を標的にした模様と、ゼレンスキー)
ウクライナの主要原発の1つでドローン
攻撃により窓が破壊され、
国連は警鐘を鳴らす
Shweta Sharma記者
2023年10月26日
ウクライナ西部でロシアによるドローン
攻撃があったが、どうもウクライナに
4か所ある主要原発の1つを標的として
いたようだ。ヴォロディミール
ゼレンスキー大統領が述べた。
国連の核監視機関 <であるIAEA> は、
今回のクメルニツキー州での <ロシア
軍による> 攻撃に関し警鐘を鳴らして
いる。その攻撃は同州の原発を対象に
し、同原発周辺での放射線モニター
システムにも一時的な影響を与えた。
ゼレンスキー氏によれば、今回の水曜日
<10月25日> の攻撃からも、
対ロシア政策を強化することが必要だ。
このクメルニツキー州での今回の攻撃
によって、少なくても20名が負傷、
原発や周辺の窓が割れ、送電線が破壊
され、停電になったと、ウクライナの
関連役人たちが述べている。
同原発の一部部門への給電が一次的に
停止し、周辺では何百もの建築物に
損害があった。
「今回の攻撃ドローンの標的は
クメルニツキー原発であった公算が
高い。爆撃の衝撃で窓が割れたが、
その中には同原発の敷地内の建物も
含まれていた」と、夜間のヴィデオ
演説でゼレンスキー氏は語った。
「ロシアによる攻撃はいずれも
そうだが、特に今回のように原発や
その他重要な施設を標的にした攻撃
を見れば、ロシアというテロリスト
国家へのプレッシャーが不充分で
あることが分かる」とも、
ゼレンスキー氏は述べている。
同大統領によれば、今回の攻撃で使用
されたドローンを調査したところ、
「出所が他国にわたるミサイルを装着
していた。その製造企業はいろいろで、
西側企業も含まれていた」
国連の核監視機関であるIAEAによれば
今回のドローン攻撃の爆撃によっては、
同原発の稼働や送電グリッドとの接続
には影響はなかった。それでも、今回の
攻撃は原発の至近距離を狙っており、
懸念が消えない。
「原発の窓が無数に破壊されたという
事実から、攻撃が原発のすぐそばに
行われたことが分かる。次回の攻撃が
あれば、今回ほど運が良いわけでは
ない恐れがある」と、IAEAの
ラファエル グロッシ事務局長は
語っている。
同原発の周辺地域では、およそ1,700
の建築物に損害があった。そうした中
には、282のアパート、ならびに
1,400を超える民家、教育機関41か所、
医療機関6か所も含まれていると、
この州の知事Serhiy Tyurinは
述べている。
さらに今回の攻撃により、送電グリッド
にも障害があった。Netishyn やSlavuta
といった周辺の町では1,800名以上の
住民に影響があり、停電となった。
ウクライナ空軍は今回のロシア軍の
ドローン11機をすべて同夜のうちに
撃退したとウクライナ軍は発表したが、
今回の <建物などへの> 損害は、
爆破の衝撃と破片の落下とによるものだ
としていた。
「夜間に敵軍がクメルニツキー原発の
周辺地域を攻撃した。爆発のため、
同原発の管理部門と実験室建物との
窓が損害を受けた」とエネルギー省は、
Telegramというソーシャル メディア
で発表している。
今回の攻撃以前にウクライナ大統領は
「ウクライナ政府は、エネルギー施設
へのテロ攻撃に備えている」と語って
いた。「今年は、防衛だけでなく
応戦もする」
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どうも多くの人は同じ戦争が長く続い
たりすると、関心が薄れてしまったり
しやすいものです。
しかし、ウクライナの苦渋も危機も、
まったっくなくなってはおりません。
引き続き、ウクライナ戦争に関連
した核関連ニュースの紹介に努めて
まいりますね。