核アイデンティティは、 ここまで高くついた

核アイデンティティは、
ここまで高くついた

Mother Jones
Why Iran’s Nuclear Program Is So Essential to Its Identity – Mother Jones
Patrick Wintour
2025年6月24日
をベースに

そもそも、イランは何のためにあれ程
U濃縮にこだわるのか??
それが、気になりませんか?
Mother Jonesというウェブサイトで
見つけたこの記事が、その問題を取り
上げてくれています。
もともとThe Guardianに掲載されて
いたものを、Mother Jonesが再掲した
ようです。

なんで、そこまで固執する?

一部抜粋・日本語化して紹介しますね。
<  > 内は、私からの補足説明です。
************************************

1978年10月パリ郊外のヌフレ ル
シャトーという場所で、当時イランを
実効支配していた英国を背景にしていた
シャー(国王)に対抗していた2名の
リーダーが対談した。イラン革命の
最終段階をどう進めるか、その計画を
練るためだ。<イランはこの頃まで王政
で、実質的に英米の支配下にありました。
それを打倒しイスラム共和国を打ち立て
ようとする革命が始まり、1979年には
現在のイスラム共和国が成立しました。
シャーは、アメリカなどに逃亡>
この革命から今では46年ほどが経過、
その間には歴史に残る出来事も暴力の
惨事もあったが、いよいよこの革命も
消滅に近づいているのかもしれない。

パリ郊外の2名には共通点はほぼ
なかったが、ともにイラン国籍で同年代
であり、シャーを追放するという決意は
共通だった。世俗主義的でリベラルな
National Front <”国民前線”という政治
団体> のリーダーであったKarim Sanjabi
はもと <フランスの> ソルボンヌ <と
いう大学> で教育を受けた法学教授
だった。Ayatollah Ruhollah Khomeiniは、
1960年代から当時まで、<イスラム教の
一派である> シーア派の指導者として
イランの王政に反対してきた。この会談
の時点で、両者は70代だ。

Sanjabi がパリに到着した時、この両者が
率いていた革命の目標を記した宣言草稿を
携えていた。この草稿には、この革命を
推進する原理として、2つのことを記して
あった。民主的であり、イスラム的である
こと。だがSanjabi が後に歴史家たちを
相手に回想したところによれば、このパリ
での会談でホメイニ師は自らの肉筆で、
宣言に第3の原理を書き加えた。
「独立」と。

——

「おいら、いちぬけた~」って ・・・

言うまでもなくイランは、ウラニウムを
<60%という> 高純度まで濃縮したこと
には何の秘密もないと、主張している。
この濃縮は、2018年にドナルド トランプ
が一方的にアメリカをJCPOA <2015年
にいったん締結された、イランと西側の
核に関する合意> から脱退させたのだ
が、それに対する明確な抗議行為で
あり、それがエスカレートした行為だと
いうのだ。だがこの抗議行為のため、
交渉でいったんは勝ち取った経済制裁の
緩和を、イランは失う結果になったの
だが。さらにトランプは新たな制裁を
加え、ヨーロッパがイランと貿易を行う
ことができないようにした。イランと
ヨーロッパ間の貿易も、JCPOAで
イランが狙っていた利益だったのだが。
—–

明らかに不公平~~

Hassan Rouhani前大統領やJavad Zarif
外相のような中道派の政治家たちは国内
の政治的資産を大量に活用、西側との
この核合意を締結に至らせたのだ。だが
西側は速やかに、その合意を撤回した。
一方で、イランは核不拡散条約を締結
しているのだが、同条約に加盟して
いないイスラエルは核兵器を保有して
おり、しかも <IAEAなどによる>
監査もなければ核保有の宣言もして
いない。そのイスラエルは、<核兵器を
見逃してもらうという> 大きな恩恵と
支援を、西側から受けているのだ。
—–
イラン革命の後では核発電とU濃縮を
行う権利とは、イランの独立と主権の
シンボルとなったのだが、欧州外交
評議会 (European Council on Foreign
Relations)の Ellie Geranmayehの指摘
によれば、イランに元々核発電を導入
したのは英国とアメリカだったのだ。
「atoms for peace」というプログラム
の旗の下でだ。
—–
イランのシャーは、核発電には2種類の
用途 <発電と核兵器> があることを
認識していた。1974年6月にはある
アメリカのジャーナリストに対し、
「君が思っているよりもすぐに、イラン
は核兵器を持つようになるよ、間違い
なくね」とすら語っていた。もちろん
シャーはすぐに、これを撤回したが。
だがシャーの核兵器への渇望を見た
アメリカは徐々に、イランの核発電が
いつか核兵器になってしまうのではと、
憂慮するようになった。
1979年のイラン革命の後で、完成間近
だった原子炉2基の工事が停止に
なった。ホメイニ師は核発電を西側の
大敗のシンボルであるとみなした。
膨れ上がったインフラストラクチャー
のプロジェクトを行うと、西側帝国
主義のテクノロジーに対するイランの
依存度がさらに大きくなってしまう、
というのだ。<イランの> ファルシー語
ではgharbzadegiというのだが、
「西側の害毒にけがされること」という
意味だ。かくして <イランの
核エネルギー> プログラムの大半は終了
となり、一部の核科学者たちは失望した。

電力不足 + 人口増加 +ブシェールへのイラクの攻撃&イランの孤立 + ヨーロッパ原発企業との法廷問題
そしてイラクに対する核抑止  ⇒ 核ナショナリズム

だがそれから1-2年のうちに電力不足
と人口増加という圧力を受け、イランの
政策エリートたちは上述の原発プロ
グラム中止を明白に逆行させることと
なった。さらにイラン vs イラク戦争
<イランの革命が他国にも影響すること
を恐れた隣国イラクが1980年にイラン
に侵攻、戦争が始まりました。1988年
まで続き、この化学兵器使用などで
多数の死者が出ました> でイラク軍が
化学兵器を使用、さらに 未完成の
ブシェール原発をイラク軍が繰り返し
攻撃したためイランは国際社会に対し
イラクへの非難を求めたが、イランは
外交面で孤立していた。しかもシャー
が始めた原発プログラムをイランが
革命直後に中止したことで、原発関連の
ヨーロッパ企業各社と何十億ドル規模の
法律面での争議も発生した。こうした
各種要因が重なり、核ナショナリズム
が生じた。
—–
後にラフサンジャニ元大統領が認めた
ところでは、イラン・イラク戦争の際に
イランは核プログラムの再開を始めたの
だが、そこではまず抑止効果を検討して
いたそうだ。この元大統領によれば
「核プログラムの再開を始めた時点で、
イランは戦争状態にあった。敵が核兵器を
使用する恐れもあったので、それに対抗
できる可能性がとりあえず欲しかった。
それが、我々の心配していた問題だった。
もっとも、現実に核が使用されることは、
なかったが」
ラフサンジャニはパキスタンを訪問、
パキスタンの核兵器プログラムの父とも
呼ぶべきAbdul Qadeer Khanと会談する
ためであった。Khanは後に、北朝鮮の
核兵器開発を支援した。
—– (後略)
*****************************

核は闇の中で美しいのだ

・ シャー時代の状況・展開の短い解説
は、上の黒いメニューにあるページ f-2)
にもあります。なお、黒いメニューが
異常に膨張してしまっており、使いにくく
なっていることについては、お詫び申し
上げます。
・ Abdul Qadeer Khan博士という「闇の
核商人」については、以下の各ページ
にも言及があります:
g-7)  b-11)  g-9)   f-3)  f-8)

それにしても、やはりイランの場合でも
核発電と核兵器は不可分でしたね。
もともと、イラクとの戦争において
イラクが核兵器を使用するかもしれない
⇒ 抑止力が必要、という論理から核発電
プログラムを再開した、というわけ
ですから。

さらに、もともとイランに核発電をもたら
したのは英米であって、Atoms for Peace
というお題目の下でのことでした。
みなさん、「平和利用」なんてお題目、
もう廃棄しませんか?

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世界は核の業火に焼かれる運命 なのか? -2 相手にどう思われるか次第で~

世界は核の業火に焼かれる運命
なのか? -2

The Free Press Journal
2025年6月28日
Rashme Sehgal
Is The World Headed Towards A Nuclear Conflagration?
をベースに2つの記事:
1) 核施設に攻撃 ⇒ 「放射能飛散だ!」
だけに短絡しちゃうと
2) 核兵器製造を実は狙っておらずとも、
狙っていると認識されると、攻撃される
場合が

今回は、上の2) を。

逆にイスラエルはおそらく内緒の核兵器を持ってますが、
今回、イランからの攻撃を受けましたよね。
「核抑止」には限界が。
上の黒いメニューにあるページ nd-1) 参照。

このRashme Sehgalさんの記事、現在
の世界に見られる核戦争への「匂い」
を短く世界的にカバーしており、お勧め
です。原文の英語で、A4 x 4ページ
程度です。
読める方は、ぜひ原文をご自分でお読み
ください。日本語版は、ネットには
見当たりません。

下では、「英語の記事を読むのは、
ちょっと~~」と仰る方々のために、
該当箇所だけ抜粋、私の日本語化で
紹介します。
<  > 内は、私からの補足説明。
******************************************

なぜ60%にしたのか、イラン側は分かりやすく説明しないと~~

イランでの事態の展開の中でもう1つ
重要なものとして、イラン議会ではある
法案を討議していた。IAEAとの協力を
一時的に停止しようという法案だが、
これはIAEAが最近の軍事的事態に
おいては <イラン側とイスラエル側の>
両側の主張を取り入れようとするような
行動をとっており、イランの核施設の
安全を守ろうとしてはくれなかったこと
による。3週間前にIAEAはある種の
事実を発見、イランは核兵器製造を
ひそかに狙っており、あと数歩で核爆弾
を完成できるとの警告を発した。それも
きっかけとなり、イスラエル軍による
攻撃が始まった。だが核科学者たちや
アメリカの諜報機関の大半は認識が
異なっており、イランが核爆弾を作る
までにはまだ数か月を要するとしている。
************************************

そもそも、イランが核兵器を組織的に
開発・製造するための体制を構築しては
いなかったことは、他の反核団体からも
指摘があります。
たとえばBeyond Nuclear International

Nuclear peril | Beyond Nuclear International
にある
”Nuclear Peril”(2025年6月23日、
Linda Pentz Gunter) という記事
には、以下のような趣旨の記載が。
*********************************

—— However, the International Atomic
Energy Agency had reiterated as recently
s a day before this latest attack that “we
did not find in Iran elements to indicate
that there is an active, systematic plan to
build a nuclear weapon,” its general
secretary, Rafael Mariano Grossi told
Al Jazeera.
(‥‥ だが、今回の攻撃が始まる前日に
なっても、IAEAは繰り返し「イランには
核兵器を製造しようという積極的・体系的
な意図を示す要素が見当たらなかった」と
発表していたのだ。ラファエル マリアーノ
グロッシ事務局長が、アル ジャジーラで
述べた発言である)
****************************

The whole world’s watching!

もっとも、イランによるU濃縮が60%に
達し、この濃度には民生用用途は
ありません。
だから、いったい何のための60%なのか、
イラン当局は納得できる説明をすべき
でしたが、それが聞こえてきません
でした。

結局、今回のイスラエルとアメリカによる
爆撃となってしまいましたよね。

つまり、
実際には核兵器製造のための体制を構築
していない場合でも、
他国(特に緊張関係にある諸国)から「
核兵器製造の体制を秘かに、この対象国は
構築している」と認識されてしまうと、
そうした他国からの攻撃を受ける
そうした実例が、つい先日、現実に発生
したわけですね。

あちらは、認識が違ってる~~
私のかなり昔の20分クロッキー

ですから、
核発電だけを意図した核開発であっても、
緊張関係にある諸国から「核兵器製造も
狙ってるだろ?」と認識されてしまえば、
攻撃を受ける危険性が現実にある
ということになります。

さらにヤヤコシイ問題として、
実際に爆撃をしてこなくても、
外交交渉で相手国が「核開発疑惑」を
ちらつかせて、にらみを利かせてくる
という外交面でのリスクも
ありましょう。

「本当に平和利用」なら、核発電から
得られるものは電力だけです。
そのためにわざわざ、こうしたリスク
を冒すのでしょうか??
電力なら、核エネルギーを使わずとも
得られるのですが。

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世界は核の業火に焼かれる運命 なのか? -1 The Free Press Journalより

世界は核の業火に焼かれる運命
なのか? -1

The Free Press Journal
2025年6月28日
Rashme Sehgal
Is The World Headed Towards A Nuclear Conflagration?
をベースに2つの記事:
1) 核施設に攻撃 ⇒ 「放射能飛散だ!」
だけに短絡しちゃうと
2) 核兵器製造を実は狙っておらずとも、
狙っていると認識されると、攻撃される
場合が

このRashme Sehgalさんの記事、現在
の世界に見られる核戦争への「匂い」
を短く世界的にカバーしており、お勧め
です。原文の英語で、A4 x 4ページ
程度です。
読める方は、ぜひ原文をご自分でお読み
ください。

この記事、日本語は見当たりません

「それはちょっと~~」と仰る方々の
ために、一部だけ抜粋して紹介する
記事を2つ、今回と次回で。

1) 核施設に攻撃 ⇒ 「放射能飛散だ!」
だけに短絡しちゃうと

核施設に事故 or 攻撃 ⇒ 放射性物質
飛散、という問題自体は実際に幾度も
起きてきた出来事です。ただ、飛散
するのは放射性物質だけではないこと
も、反核勢力である私たちは認識して
おかないと。

では、いつもどおり<  > 内は
私からの補足説明です。
******************************

ロンドンにあるRUSIというシンク
タンクの上級研究フェローDarya
Dolzikovaによれば、核燃料サイクル
の初めの部分、つまりウラニウムを
原子炉の燃料へと加工する処理を担当
する施設 <逆に終わりの部分の作業
というと、使用済み核燃料の取り出し
や冷却、格納、地中深くに埋めるなど
があります> に対する軍事攻撃が
行われた場合、まず注意すべきリスク
とは放射性物質よりも有害化学物質
である。科学者たちが心配している問題
として、<Uを濃縮するためには、
いったん気体化して遠心分離器に入れる
ので> 六フッ化ウラニウムつまりUF6
という揮発性固体の化合物に転換する
のだが、この化合物が大気中に
漏れると、大気中の水蒸気と反応して
強烈な毒性のある物質を生み出す。
<今回のイランの核施設のように> 地下
にある核施設であれば、そのリスクは
いくらか軽減するものの、死をもたらす
有害物質が飛散してしまう危険性は常に
存在している。

これはヤバい~~

<具体的に、特にこの反応で注意すべき
はフッ化水素 HF という強酸でして、
強烈な毒性があります。UF6は高温の
水蒸気とはすぐに反応、HFを生じます。
なお、これもご注意いただきたいのです
が、U濃縮を行った後では、その濃縮
されたUF6をUO2に還元するのですが、
この際にもかなりのHFが出ます>

環境保護論者たちによれば、地下での
放射線といえど、危険であることに違い
はない。水源の多くは地価の湧き水で
あるが、そうした水源が放射性物質で
汚染される危険性は実在する。該当する
地域の生命体にも、悪影響がある。
今までにいくつもの核事故があったが、
その中でも特に激しいものがチョル
ノービ(チェルノブイリ)原発の暴走で
あった。この事故で39名が死亡、
さらに60万人が消火や除染作業に関与し
高いレベルの放射線に被爆した。結果、
がんにり患して死亡した人々も多い。
**************************

次は何なの?
私の、かなり昔の作品

では次回は
2) 核兵器製造を実は狙っておらずとも、
狙っていると認識されると、攻撃される
場合が
を。しばし、お待ちくださいな。

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1年ほど前の報道ですが~~ 韓国独自の核武装に賛成の市民が66%

1年ほど前の報道ですが~~
韓国独自の核武装に賛成の市民が66%

The Korea Timesの2024年6月28日
(金)付の記事をベースに
66% of South Koreans back nuclear armament amid North Korean threats: poll – The Korea Times
Jung Min-ho 記者

A国とB国 核のせいでモノが言えない

昨年からずっと紹介したかった記事
なのですが、アレコレ他に取り上げる
題材が多数で、ようやく1年後の今、
紹介できます。
・ どこかが核兵器を持つと、周辺諸国
も「核抑止」のため核兵器を持とうと
する場合がある(インド vs パキスタン
の実例も、お忘れなく)
という問題の典型的な実例の1つです
のでね。
さらに、上の黒いメニュー(異常に膨張
しており使いにくくて申し訳ないの
ですが、基本的に項目はアルファベット
順です)のページ c-5)でも言及した
ように、北朝鮮の核兵器も元は「平和
利用」から逸脱発展したものでした。

では、その記事の一部を抜粋・
日本語化で紹介しましょう。
<  >内は、私からの補足説明
********************************

66& of South Koreans back nuclear
armament amid North Korean threats:
poll
(北朝鮮の脅威を受け、韓国市民の
66%が韓国の核武装を支持 ー
世論調査)

For 1st time, more people support
nuclear arms over US forces stationed
here
(調査史上初めて、米軍の韓国駐在より
も自国の核武装を支持する声が上回る)

韓国が独自に核兵器を開発すべきだとの
世論が今年の調査で再上昇、北朝鮮の核の
脅威が続く中、回答者の66%がこの独自
核武装を支持していた。最新の世論調査
の結果だ。

この木曜日 <2024年6月27日> に
韓国の国立シンク タンクであるKorea
Institute for National Unification (KINU、
祖国統一研究所) が発表した報告によると、
回答者のうち1,001 名が、北朝鮮が核兵器
の野望を捨てない限りは韓国も核武装
すべきだという主張を「支持、あるいは
強く支持」していた。

統一は、はたしていつになるの??

 

—————(中略)

今回の調査では、44.6 %が韓国内に
アメリカ軍の装備や兵員を配備するよりも、
自国製の核兵器を配備する方を支持して
いる。KINUがこの質問<とそれへの回答
>を報告書で取り上げたのは2021年から
のことだが、この2つの選択肢への賛同
順位が入れ替わったのは、今回が初めて
だ。つい前年には、49.5%がアメリカ軍
の韓国駐在の方を支持、韓国が独自の
核武装をすることを支持したのはわずか
33.8%であった。
アメリカの核の傘の有する能力に関する
質問に対しては、66.9 %が信頼して
いると答えたものの、これは昨年の
72.1 %より減少を示した。

———- (以下略)
********************************

核があれば平和を保てるとでも??
私の点描練習

当然のことですが、韓国だけでなく日本
でもロシアや北朝鮮の核兵器に対抗する
ため日本も核武装すべきだ、という主張
がありますよね。もしそうなら、核物質
や核技術を保持することも必須となり
核発電も不可避となります。
でもはたして、核武装で睨み合えば
戦争を抑止できるのでしょうか??
上の黒いメニューの半ばあたりに
ある以下の各ページもお読み
くださいな:
nd-1)   nd-2)   nd-3)   nd-4)

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ザポリージャ原発 への外部電力供給が中断~ Reutersの報道

Reuters
Power cut to Ukraine’s Zaporizhzhia
nuclear power plant;
Kyiv blames Russian strike
(ウクライナのザポリージャ原発
への外部電力供給が中断
ウクライナは、ロシアの攻撃に
よるものと主張)

Power cut to Ukraine’s Zaporizhzhia nuclear power plant; Kyiv blames Russian strike
2025年7月5日 JST

またまた、ザポリージャ原発が外部電源
喪失に陥ったそうです。
つまり、非常用ディーゼルで冷却をして
いる状態ですね。
戦闘が続いているので、もしやディー
ゼル燃料の搬入が途絶えたら ・・・
メルトダウンの危険性が。
そんなことにならないよう、
祈っています!

なお、「え!? 原発って、発電して
いない停止中でも、冷却しないといけ
ないの?」
などとお考えの方は、膨張しすぎてて
使いにくくて申し訳ないけど上の黒い
メニューの底部にある 付録 w-15) を
お読みくださいな。

原発そのものが、巨大なダーティ ボムになりえる ・・・

では、上にリンクを示しているReuters
の記事の一部を抜粋、日本語化して紹介
しますね。
<  > 内は、私からの補足説明
*****************************************
ウィーン発、ロイター
ウクライナのザポリージャ原発は現在
ロシアが占拠しているが、同原発に電力
を供給している外部電源供給線すべて
が、この金曜日 <7月4日> に切断
されたと、国連の核監視機関 <である
IAEA> が発表した。ウクライナは、
最後に残っていた供給線もロシアの
砲撃のため失われた、と主張している。

ヨーロッパ最大の原発 <である同原発>
は今のところ稼働していないが、それ
でも核燃料の冷却のために外部電源を
受け取る必要があり、そのため非常用
ディーゼル発電機からの電力での冷却に
切り替えたと、IAEAは述べている。

IAEA が繰り返し警告しているところ
では、ザポリージャ原発では破局的な
事態が発生するリスクがある。同原発は
ウクライナでの戦闘の前線近くにある。
同原発の6基ある原子炉はすべて停止中
ではあるが、冷却する必要はある。冷却
のためには、電力供給が常時必要である。

ライフサイクルを考えるなら~~

IAEAがXで発表したところでは、
「本日午後5時36分、ザポリージャ
原発の外部電力供給すべてが失われた。
これは今回の戦争が始まってからでは
9回目のことで、2023年末以降では
初めてのことだ」

ウクライナのエネルギー大臣ジェルマン
ガルシェンコがTelegram <という
ソーシャル メディア> で述べている
ところでは、今回の外部電源供給は
ロシアの攻撃によるものだ。

———- (後略).

(Francois MurphyとRonald Popeski報、
Peter Graff編)
****************************************

結局、原発の冷却のために自転車こぐ
ことになりまして~~
(ジョークだよ)
上の黒いメニューにある s-0) もお読みくださいな。

なお、7月5日の午後7時 JSTごろ
には、外部電源が1本だけ復旧した
ようですが、
・ 原発の冷却にはかなりの電力が
必要( 付録 w-15) 参照)
・ その1本が再度攻撃などで切断
されたら ・・・
というように、不安要因だらけです。

それと、戦争以外でもご注意いた
だきたいのですが:
電力施設への落雷や地震などのために
地域的なブラックアウトが発生した
場合でも、
その地域内に原発があれば、原発の
冷却は(停止中でも)継続しないと、
火災やメルトダウンに至るリスクが
あります。
「ディーゼル発電で、なんとかなるよ」
とお考えかも。
でも、ディーゼル燃料はいつまでもつ
のか??
あるいは、地震でディーゼルが使用
不能になっていたら?
(福島第一では、実際にこれが発生
しましたよね)
「原発」は確かに「発電所」では
ありますが、核燃料の濃縮や製造、
はたまた原子炉や使用済み核燃料の
冷却など、かなりの電力を消費する
代物でもあるのですね。

固まっちゃた ・・・
私の、かなり昔の石膏デッサン

 

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スイスとフランスで、「暑すぎるため」原発停止

スイスとフランスで、「暑すぎるため」原発停止

Euronewsのウェブサイトをベースに
France and Switzerland shut down nuclear power plants amid scorching heatwave | Euronews
2025年7月2日の記事

要するに、
熱波襲来 ⇒ 原発の冷却水源になって
いる河川の水温が上昇 ⇒ 冷却が
充分にできない ⇒ 原発停止
という事件です。

つまり、気候変動が激しくなっており、
原発の稼働ができなくなるケースが
現実に発生している、ってことです。

気候変動に、実は弱かった~~

過去のそうした実例はすでに
上の黒いメニューの底部にある

付録 w-10) (2022年8月)
付録 w-11) (2023年6月)
付録 w-16) (2024年4月)
付録 w-17) (2024年10月)
付録 w-19) (2025年1月)

で、紹介しております。
今回紹介する実例は、ヨーロッパで
現時点で発生しているもの。
つまり、激しい気候変動の中で
原発を稼働できないケースが
起こり続けているわけです。

ですから
「気候変動対策として、原発を」
は、既に遅きに失しております。
「再生可能エネルギーは、不安定だ。
原発で、安定した電力を」
は、現実には誤りでした。気候の
激しい変動のために原発が停止する
事態が、今年も起こっているのですから。

なお、原子炉の冷却の基本については、
やはり上の黒いメニューの底部にある
付録 w-15) (2024年1月)
で説明しております。

では、現時点でのスイスとフランスでの
「原発停止実例」を報道している
Euronewsの記事から、一部抜粋して
日本語化で紹介しますね。

うごけまへん~~

<  >内は、私からの補足説明です。
******************************

——–
ここ数日ヨーロッパ全体を襲っている焼け
つくような熱波の中、スイスとフランスでは
原発数か所が出力制限を受け、あるいは
完全に停止を余儀なくされた。極度の暑さ
のため、近くの河川からの冷却水を利用
できなくなったためだ。
——–
ヨーロッパを覆うこの熱波のため原発で
川から取水をしても、既に水温がかなり
高い。そのため、<原子炉などの>
冷却に利用できないのだ。さらにそうした
河川水を無理に冷却水として使用する
なら、そのあまりに高温となった冷却水
を河川に排出することとなり、周辺の
生物多様性に悪影響をもたらす。

この熱波襲来を受け、スイスのべツナウ
原発 <スイス北部、ドイツとの国境近く>
の事業者であるAxpo社は、火曜日
<7月1日> に原子炉のうち1機を停止
したと発表した。さらにもう1基の原子炉も
出力を制限して稼働中であるそうだ。

同社によれば「河川の水温が非常に高く
なっており、Axpoではここ何日かこれら
両原子炉の出力削減を進めており、
日曜日には50%にまで下げた」

ベツナウ原発の原子炉はアーレという川に
直接接しておりここ数日はその川水の
水温が25度に達していた。そこでAxpo
は原子炉の稼働を抑制している。「既に
熱い河川水を余計に熱くしてしまい」周辺
の生物多様性に悪影響を及ぼすことを
避けるためだ。

なお、スイスは2033年までに段階的に
原発を廃止することを決定しているが、
既存の原発については安全性を維持
できる限り稼働を続けてもよい、
としている。

一方、フランスの電力会社EDFは
月曜日、<フランス南部の>タルン エ
ガロンヌ県の南部にあるゴルフェシュ
原発を停止させた。この地域では危険
な暑さに関する警報が発令されており
原子炉からの熱い冷却水がなくても
河川水の水温が28度に達する恐れが
あったためである。
———
********************************

そんな温水じゃ、行水もできないじゃない~
私のかなり昔の人体デッサン

上に列挙した「付録」の各ページをお読み
の上で上記の記事をお読みくださるなら、
何の説明もいらないでしょう。

気候変動対策としては、核発電はあまり
役立たないのです。、

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固定ページ d-14) をアップロード

新しい固定ページ
d-14) (発電原理) 「本性」から生じる、解消不能な
ディレンマをアップロードしました。

「事故を起こさない原子炉」というと、良さそうに
聞こえますよね。でも、それは同時に別のリスクを
増大させます。つまり、proliferatorsにとっても、
安心して原子炉でPu-239を製造できてしまう ・・・

原子炉はもともと、核兵器用Pu-239を製造するための
機械でした。その「本性」は、発電をしても変わりません。

詳しくは、ごたごたに膨れ上がっており申し訳ないのですが、
上の黒いメニューでページ d-14) をクリック!
メニュー項目は、基本的にアルファベット順です。

 

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固定ページ d-13) をアップロード

固定ページ d-13) をアップロードしました。
原発の核燃料を製造するプロセスではUを濃縮するプロセスが
必須ですが(天然Uを燃料に使えるCANDUを除く)、
そのU濃縮プロセスでどれだけの電力を消費するのか?
いままで、私が具体的な数値を見つけられませんでした。
ただ、「かなりの電力」とだけ申しておりました。

今回、ようやくその数字を記載した資料を見つけました。
https://www.globalsecurity.org/wmd/intro/u-centrifuge.htm
にありました!

その数値を見たい方は、上の黒いメニュー
(不気味に膨張しすぎており、使いにくいのは申し訳ないの
ですが、項目は基本的にアルファベット順)で、
d-13) をクリック!

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発電用燃料の製造に大量の電気が必要

発電用燃料の製造に大量の電気が必要

BBC News –> msn
No further damage seen at Iran nuclear sites, global watchdog says

固定ページ f-12) の作成に時間を取られ、本ニュースのポストが遅くなりました。

IAEAのラファエル グロッシ事務局長による報告で、要するに「イスラエル軍の攻撃のためイランのナタンズU濃縮工場の遠心分離機が破壊された模様」という内容なのですが ・・・
反原発団体がもっと声高に指摘すべき問題が浮かび上がります。

20-min croquis / 20分クロッキー
なんで指摘しないの??
私の20分クロッキー

David Gritten記者、2025年6月17日(日本時間だと、18日 JSTかな?)

Centrifuges at Iran’s Natanz site likely destroyed, nuclear watchdog says
(イランのナタンズ核施設の遠心分離機、破壊された模様とIAEA)
という記事です。

このイスラエル軍による攻撃そのものについて、ここで述べたいわけじゃありません。
元記事の次の箇所をご覧くださいな:
********************************************
Centrifuges at Iran’s underground uranium enrichment plant at Natanz were likely to have been “severely damaged if not destroyed altogether” following Israeli strikes —
Rafael Grossi of the International —- this was a result of power cuts caused by the attack, in which an above-ground plant was “completely destroyed” and the electrical installation sustained “almost total damage”.
(私の日本語化)
イランのナタンズにある地下ウラニウム濃縮工場の遠心分離機が「全壊とまではいわずとも、深刻な損傷を受けた」模様だ ・・・
IAEAのラファエル グロッシによれば、この損害はイスラエル軍の攻撃で電力供給を失ったためだ。この攻撃のせいで、地上の施設が「完全に破壊され」電気系統の設備が「ほぼ全面的な損害を被った」
*******************************************

U濃縮工場にどれだけの遠心分離息があるのか?
それは、百聞は一見に如かず、次の画像をご覧くださいな:
AP21107409114651.jpg (2048×1242)
フォルドウ濃縮工場の内部だそうです
この写真に写っているのはこの濃縮工場のごく一部に過ぎないことにも、ご注意願います。

で、ちょっと待ってください: ナタンズのU濃縮工場は地下施設なのに、”地上の施設が「完全に破壊され」”って・・・?
話は簡単、多数ある遠心分離機などの「U濃縮設備」が地下にあるのに対し、それを駆動する電力を供給する施設は地上にあった、ってことですよね。
つまり、ウラニウム燃料を製造するには、U-235の比率を4%前後にまで濃縮する必要 ⇒ 大型の遠心分離機を何百台も並べて、遠心分離()⇒ 当然、大量の電力供給が必要
というわけです。
上の黒いメニュー(膨張しすぎてスイマセン、基本的にアルファベット順に配列)の下のほうにある 付録 w-1) でも説明済みです。

当然、
・ CO2排出との関連では、
その「濃縮作業のための供給電力」がたとえば石炭火力によるものであれば、
「原発はCO2を出さない」なんて言っちゃって良いのでしょうか??

・ しかし、それ以上の深刻な問題も ・・・
核発電の「本性」である核兵器製造との関連で、解消不能なディレンマがある
これについては、後日、新たな固定ページ d-14) で述べますね。しばしお待ちを。
・ それと、大量の大型遠心分離機を稼働させるには、具体的にどの程度の電力が必要なのか?それについて述べている資料をようやく見つけましたので、やはりこれから作成する固定ページ d-13) で紹介しますね。

しばし、お待ちを!

Actually, 5 minutes of sleepy hands' work / 眠る手による、5分の作業
ちょっと待ってね!

20分予定だった私のクロッキー、実際は5分になった
男性のモデルさん

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固定ページ f-12) をアップロード(入門レベル)

新たな固定ページ
f-12) (他にも) イラン vs イスラエル 戦争の
根底にU濃縮 (入門レベル)
をアップロードしました。

上の黒いメニューが膨張しすぎていて
使いにくく、申し訳ないのですが
項目は基本的にアルファベット順です。
f-12) を見つけてクリック!

次の3つの問題について、「やかんを
のせたら~~」としては珍しく、
極めて入門レベルの説明をしております。
世界を揺るがしている戦争が現在行われて
いるわけですから、その根底にある
U濃縮という問題は、基礎知識のない読者
にもわかりやすく説明する必要が、
と考えたわけですね。

つまりこの f-12) では、以下の3つの内容を
極めて入門レベルで説明しております:

・ 今世紀に入ってからのイランの核開発と
それに対するイスラエルやアメリカの介入の、
主な出来事のタイムライン
・ そもそもU濃縮とは?
・ 「電気代を下げるために既存原発を再稼働せよ」
が招き得る悪循環

入門的な内容なので、「そんなこと、とっくに
知ってるよ」とおっしゃる方々は、この f-12)
無視なさってくださいな。

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