遅くなりましたが ・・・ ドナウ川のさざ波は、どうなった??
私が他の問題に関して執筆していた間に、ヨーロッパでは
ドナウ川の水位低下 → 原子炉の冷却水の不足/取水不能 →
原発の出力制限/停止
という問題が発生しましたよね。
対策として、
ハンガリーでは はしけ船を沈めてドナウの水位を上げる
ルーマニアでは国軍が出動して爆薬を使い、Cernavoda原発へと
川の水を向かわせる
ブルガリアでは、Kozloduy原発の出力を11.9%削減
といった策が講じられています。
ハンガリーとルーマニアについては、例えば Romania shuts nuclear plant, Hungary dams dry Danube River を、
ブルガリアについては例えば Romania’s Danube Nuclear Cooling Crisis を、
それぞれご覧くださいな。

再掲 PWRの場合の冷却
ヨーロッパの酷暑で問題になっているのは、
原子炉内を通る1次冷却水でも、
蒸気タービンを通る2次冷却水でもなく、
その2次冷却水を冷ますために河川や湖などから取水する水です。
なお、ルーマニアのCernavoda原発はPWRではなくCANDUですが、冷却水が必要であることに違いはありません。
で、Romania’s Danube Nuclear Cooling Crisis をお読みくだされば
分かることですが、
原発というのは単に「発電」だけの問題じゃなくて、国家としての
インフラ問題でもあるってことです。
川や湖などの治水問題まで深く関与しているという問題実例が、
現時点で実際に発生しているのですから。
もちろん、火力であっても太陽光であっても風力、水力であっても
インフラは不可避的に関与しますね。ただ、核発電に固有の
問題として、少なからぬ放射性物質が漏出した場合(事故に限り
ません、テロリズムや戦争も含めて考えないと)、原発周辺も
汚染されるので、インフラの修理やメインテナンスが困難に
なっちゃいますよね。
インフラ問題は私の専門外なので、私は詳細を論じることが
できませんが ~~
今後、インフラ問題に詳しい方々が、インフラの一部としての
原発という問題を研究し論じていただきたいものです。
さらに今回のドナウ川の件で明らかになったように、国際河川や
湖などの水位、治水といった問題が絡む以上、国家間の摩擦や
衝突といった問題すら考えられます。
これについても、専門家の方々の研究発表を聞きたいものですね。
