アゼルバイジャンのNews.AZのウェブサイトより
Why Iran’s nuclear program remains a global security issue | News.az
イランの核開発の概要を短く要約してくれている記事を、
アゼルバイジャンのNews.AZが公表してくれています。
うまくまとめて くれているので、その一部を日本語化して
紹介しますね。
なお、現時点でアゼルバイジャンには核兵器も原子炉もない
ようです。ただし、原子炉の取得に関心を示してはいる
そうです。
一部抜粋・日本語化して紹介
< > 内は、私からの補足説明
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Why Iran’s nuclear program remains a global
security issue
(イランの核開発プログラムが今も、世界の安全保障に
かかわる問題である理由)
2025年12月11日
もう20年以上、イランの核プログラムが世界の外交や
主要国間の地政学的な緊張、戦略的な競り合いにおける
中心的問題となっている。News.AZの報告。
・・・(中略)・・・
歴史的な期限: イランの核を求める欲求は、どう発達して
きたのか
イランの核プログラムが始まったのは1950年代のことで、
アメリカの唱えたAtoms for Peaceという動きが背景にあった。
<当時のイラン君主であった> シャーが、同国の近代化に
努めていた。アメリカはイランに対し1967年、イランとしては
最初の研究用原子炉を供与した。さらにイランは翌年、
核不拡散条約(NPT)に署名、核兵器の開発を行わないことを
約束した。
1979 年のイスラム革命の後では同国の核プログラムはペースを
落としたのだが、80年代から90年代にかけて徐々に再開された。
それを支えたのは、ロシアやパキスタン、中国との科学技術
提携であった。イランが断固として主張していたところでは、
同国の目指す核エネルギー開発はあくまで発電や医療使用と
いった平和目的のためであった。
・・・(中略)・・・
疑惑が深まる: 2002年の発覚
<イランの核開発が> 国際的な問題となったのは2002年の
ことで、イランの反政府勢力が、それまで秘密にされていた
ナタンズとアラクの核施設を世界に公表したのだ。
この両施設から、イランが <ウラニウムの> 濃縮と
<プルトニウム製造用の原子炉によく用いる> 重水の製造とを
行っていたことが暴露された。しかも、<両施設での活動
内容は> イランがIAEAに申告していた内容を超えるもので
あった。 ・・・(中略)・・・
・・・(中略)・・・
考えられる、今後のシナリオ
シナリオ 1: 交渉の上で、核合意を再建
外交努力により、イランの核プログラムに制限を設ける
見返りにイランへの経済制裁を解除する。これは確かに
困難であるが、不可能というわけではない。
シナリオ 2: 「あと一歩で核保有国」という状態にイランが
留まる
イランはウラニウム濃縮を続けるが、核兵器保有はしない。
つまり、曖昧な状態のままでいる。
シナリオ 3: 核兵器保有
イラン、核兵器保有に踏み切る。これを皮切りに、軍事紛争や
中東での軍拡競争が始まってしまうう危険性がある。
シナリオ 4: 中東地域での核兵器拡散
イランが核兵器保有の能力を手にすれば、他の諸国も追随する
恐れがある。
シナリオ 5: 末永く現状のまま
経済性も秘密裏の核開発活動も、その時折の
エスカレーションも、解消されないまま継続
・・・(以下略)・・・
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気付いていただきたいのですが、そもそもAtoms for Peaceで
始まった原子炉導入が、それ以降の「核兵器らしき開発」
への皮切りになってしまった実例ですね。
Atoms for Peaceのハズだった「核発電ないしは研究用の原子炉」が、実は核兵器につながってしまった実例としては、ほかにも
北朝鮮の実例がありますよね。
2009年4月にIAEA査察官たちに出国を命じた北朝鮮は、2003年
にはNPTからの脱退を通告していたのでした。
上の黒いメニューにあるページ c-5) も参照。
それと、「核兵器開発の隠れ蓑としての核発電」については、
たびたび言及してきましたが、アメリカのAl Gore元副大統領の
発言をお忘れなく。
付録 w-4) にございます。
”For eight years in the White House, every weapons-proliferation problem we dealt with was connected to a civilian reactor program.”
ついでに、
特定国家に関する偏見を持たないよう注意が必要なのですが、
核問題で「パキスタン」が登場すると、どうしても
「カーン博士の闇のネットワーク」を想起しちゃいますよね。
上の黒いメニューにあるページ
b-11) の中ほどの「カーンの参入」という段落
f-3) の「・・・「カーンの闇のネットワーク」です」という段落
f-8) の「闇に潜む核」という段落
を参照。


