PalisadesのSMRに巨額の血税

PalisadesのSMRに巨額の血税

Beyond Nuclearのウェブサイトより
Press Statement re: $400 Million DOE Bailout for “SMRs” at Palisades – Beyond Nuclear

いったん死んだ(廃炉が決まった)原発を再稼働させるために、
公的な巨額補助金が出る ・・・ 実にばかげた話ですが、
アメリカの五大湖の畔で実際に起きている問題です。
日本でも似たような愚行が起こりそうな~~
ま、とにかくBeyond Nuclearの記事を見てみましょう。

では、Beyond Nuclear Bulletinに関しては私が日本語化する
承諾を得ておりますので、全体を日本語化しますね。
<  > 内は、私からの補足説明です。

大喰らい・・・

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Press statement   re: $400 million DOE Bailout for “SMRs” at Palisades
(プレス リリース  パリサデス原発敷地でのSMRのため、
DOEが4億ドルの補助金)

BEYOND NUCLEARからのニュース

緊急リリース

お問い合わせ担当者: Kevin Kamps(Beyond Nuclearの
放射性廃棄物スペシャリスト)

Beyond NuclearKevin Kampsによるプレス リリース
話題: アメリカのエネルギー省、Holtec Internationa社、
ミシガン州のGretchen Whitmer知事からの発表によると、
ミシガン州南西部のVan Buren郡はCovert タウンシップに
あるパリサデス原発敷地での小型モジュール式原子炉
(Small Modular Reactor、SMR)の配備に対し、
連邦政府からの補助金4億ドルが支給される、とのこと
ミシガン州Covert タウンシップならびにワシントンDC発、
2025年12月3日

Holtec社の言うところの「Small Modular Reactor」つまり
SMR-300の設計は認証も試験もされておらず、実は小型でも
ない。この「小型」原子炉は1基当たりの電力出力が300 メガ
ワット(MW-e)であるが、パリサデスの場合には 800 MW-e
の既存原子炉を再稼働する計画なので、”SMR”の出力にさらに
600 MW-e が加わるため、総計では倍近くになる。この再稼働
計画の原子炉は既に60年を経たもので、これほど老朽化した
原子炉の再稼働は前例がない。この「ゾンビー原子炉」は
1960年代半ばの設計で、建設工事の開始は1967年の事であった。
しかもこの設計は「建設や稼働を進めながら問題点などを
学んでいこう」という危険極まりないもので、建設にも欠陥が
あった。つまり、核関連の「地雷」を抱えた原発であり、
今も我々を危険にさらしているのだ。

ここではHoltec社の件を扱ってますが、似たような問題はどこででも~~
Similar issues can arise with other NPPs as well, even if Holtec is not involved

実例として、ミシガン州にあった <パリサデスの”SMR”よりも>
小型の67 MW-eの原子炉が、実際にどれだけの被害をもたらした
のかを考えてみよう。 Fermi Unit 1 という悪名高い原子炉で、
同州のMonroe郡のエリー湖 <五大湖の1つ、少しだけミシガン州
と接していて、そこにデトロイトがあります> の岸にあった。
このプルトニウム増殖炉“が1966年の10月5日に、炉心の部分的
メルトダウンを起こした。そのため、we almost lost Detroit
(もう少しでデトロイトが無人になっていた)という惨禍を
招いた。John G. Fullerが1975年にWe almost lost Detroit という
著作を著し、記念碑的な出版物となった。さらに1977年にはGil Scott-Heron がこの事故に関する歌を書き、その2年後には
スリーマイル アイランド原発2号機のメルトダウンが発生、
それに応じて結成されたMusicians United for Safe Energy
(MUSE、安全なエネルギーを求めるミュージシャンの連合) に
Gilも参加した。今までのところ、このTMI 2号機のメルト
ダウンはアメリカ市場では最悪の原発事故である。

パリサデス原発には「兄弟原発」があったのだが、Big Rock
Point原発という。ローワー半島(ミシガン湖とヒューロン湖に
突き出た半島で、ミシガン州のかなりの部分を構成します)の
北西部ミシガン湖畔にあるCharlevoixという町に存在していた。
このBig Rock Point原発は67 MW-eの実験用原子炉だったが、
なんとイオン化作用のある有害な放射性物質を300万キューリー
以上も環境へと放出したのだ。それも、1962年から1997年
までの「通常運転」の間の事であった。1970年代に現地で家庭
向け医師を営んでいたGerald Drake医師そしてミシガン大学で
訓練を受けた統計学者のMartha Drakeは、<この原発の> 風下に
ある直近の地域でのspina bifida <二分脊椎、脊髄が脊椎から
飛び出る病気> の発生率が統計的に優位に多かったことを文書に
記した。さらに、これは逸話的な根拠によるものに過ぎないが、
甲状腺疾患が広く多発していたともされている。パリサデスでも
同様で、パリサデス公園カントリー クラブという120年の歴史が
あるリゾート コミュニティに一時暮らしたことのある人々の間
では、甲状腺がんの疑いありとの診断を受けた患者が50人見つ
かっている。これは極めて稀な疾患で、チョルノービや福島第一
の事故で世に知られることとなった。そのため、甲状腺がんは
本来、パリサデスでは1件も見つかってはならないはずなのだ。

この67 MW-e原子炉が過去にミシガンに及ぼした被害の大きさを
考えるなら、300MW-eのSMR 2基ならばどれだけの惨状を招き
得るか、想像に難くない。これからパリサデスには、SMRとは
言っても67 MW-eの約4.5倍の出力がある原子炉が2基出来ると
いうのだ。

築60年になるゾンビ―原子炉を廃炉にする事に伴うリスクと、
SMR-300 2基を新たに建築する事によるリスクを考えるなら、
パリサデスの惨劇が始まる準備はできてしまっている。

ゾンビ―をまた動かすには、1兆円以上の費用がかかりまして~~
To bring this zombie back to life, we need more than JPY 1 trillion —

パリサデス原発の廃炉作業に伴うリスクを列挙するなら、
長いリストができてしまう。原子炉の圧力容器は中性子線に
よる劣化がアメリカでも、いやことによると全世界でも最悪に
進んでおり、蒸気発生装置のチューブ類はひどく劣化、原子炉の
蓋は20年も前に交換する必要があった。格納容器を絶縁する
ケイ酸カルシウムは、Elmer’s Glueという <商品名の> 粘性の
高い接着剤と混じってスラッジ <泥> に溶け出し、これが
緊急時の炉心冷却用水の流れをブロックしている。さらに
1972年から2022年まで制御棒の密封材からの漏れが発生して
いた。これは、この業界での稼働条件としては最悪のものだ。
問題のリストは、まだまだ続く。このパリサデス ゾンビ―
原子炉が炉心メルトダウンに至る経路としては多様なものが考
えられ、そうなれば環境にはイオン化を引き起こす放射性物質が
破局的なほど大量にまき散らされる。その環境の一部として
ミシガン湖の岸も含まれ、この湖は湖岸に暮らす1,600万人もの
住民の飲料水源である。さらに下流と風下には4,000万人
以上もの人たちが住んでいる。そして食物連鎖の上部
<にも放射性物質が取り込まれる。> 五大湖地域には何世代
にもわたり放射性物質の汚染が残るのだ。

ウクライナのチョルノービ原発の1986年の事故、そして1979年
にはペンシルヴァニアのスリーマイル アイランド原発2号機の
事故。これらは新設の原子炉が破局的な事故を起こした実例だ。Holtec社のSMR-300には設計と建設の両面で欠陥があり、
しかもHoltecの操作員には <原発の稼働の> 経験が欠けている。
そのため、パリサデス原発の建設・導入には大きなリスクが伴う。
それが、五大湖の沿岸で発生してしまう。五大湖は地球の地表に
存在している淡水の21%、北米の淡水の84%、そしてアメリカ
合衆国の淡水の95%を占めているのだ。

パリサデスの敷地は小型で432エーカー <約175万平方メートル、
正方形であれば1辺がおよそ1.33km程度> であり、<そこに
ゾンビ―原子炉に加えてSMR 2基という> 複数の原子炉を
配置するので、どれか1つがメルトダウンを起こせば、ドミノ
倒し式に複数の原子炉がメルトダウンする危険もある。
そうしたドミノ メルトダウンの実例として、2011年3月の日本の
福島第一原発での大事故がある。

1982 年、アメリカの原子力規制委員会 (NRC) はある調査を
実施したのだが、NRCはある報告を隠蔽しようとしていた。
だが、発覚してしまった。その報告によれば、パリサデス
原発でメルトダウンが発生すれば、急性の放射線被害による
死者が約1,000人、放射線障害の患者が7,000人、潜伏性の
がんによる死者が10,000人にのぼり、資産への損害は520億
ドルに達する、という。インフレ率だけを調整すると、この
資産損害の金額は1,680億ドル <1ドル=150円として、25兆
2,000億円> を上回る。さらに人口が増加している分、
死者数もさらに悪化するはずだ。放射性物質による害を受ける
地域に暮らす人口が増えているのだから。

この仕事の事、なんも知りまへんでえ~~

新旧の原発によるリスクの相乗効果をさらに悪化させるのが、Holtecには原発の稼働などの実績がないという事実だ。
今でも同社はSMR-300の設計承認をNRCから受けていない。
しかも1つとして原子炉を建設した実績も、稼働した実績もない。
修理や再稼働の経験もないのだ。ましてや、築60年になる
パリサデス原発のようなゾンビーをまともに操れるはずもない。Holtec社の無能と汚職とは、この数週間で全面的に露呈して
いる。その例として、ミシガン湖に猛毒のヒドラジン
<N2H4> を大量に排出してしまい、また作業員が原子炉の
穴の放射線の中に落下するという未曽有の事故も発生した。
また放射線保護地帯内部での飲用・使用も含むアルコール
飲料の飲用や薬物の悪用があったとの証拠もある。それも、
監督者による飲用・使用なのだ。これだけの問題があるにも
関わらず、NSCは就労時間制限の緩和を承認する承認ゴム印を
申請書に押したのだ。つまり、そうでなくても過剰労働気味の
従業員たちがさらに疲弊してしまおう。Holtecはゾンビー
原子炉を再稼働しようと躍起になっており、それは同社が新規
株式公開(IPO)を実施するとすでに公表しており、それに
よりSMR-300導入のために全米並びに全世界での民間投資から
100億ドルを集める予定なのだ。パリサデスは危険で眉唾物の
先例となり、それ以降も追随例が登場しかねない。

<補助金などの> 資金の話をすれば、Holtec は現在までに
パリサデス原発のためだけで35億2,000万ドルを公的な補助金で
給付されている。そのうえで、さらに120億ドルを要望している
のだ。こうした補助金は、汗水流して働くアメリカ市民たちの
懐を直撃してしまう。つまり、収税と連邦税の納税者であり、
また電気料金を払う電力使用者たちだ。パリサデス原発には、
富の再分配の在り方が表れている。アメリカの市民たちから、Holtec社やへという再配分であり、それをWhitmer知事や
ミシガン州議会、連邦議会、<当時の> バイデン大統領、
そして現在のトランプ大統領も承認してしまっているのだ。
アブラハム リンカーンは当地の理想を、「人民の、人民による、
人民のための」と表現した。パリサデスでは、実績もなく無能で
不注意、堕落しており貪欲な企業のために統治が行われている。
しかもそんな企業が、放射性物質のロシアン ルーレットを
やらかしているのだ。大規模な核実験であり、五大湖周辺の
住民たちがそのモルモットにされているのである。

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小さいけど、手がかかる ~~

300 MW以下の「小型」原子炉がメルトダウンを起こした
実例は、上の肥大化して使いにくい(スイマセン!)黒い
メニューで、付録 w-20)  をクリック!
「小さいから、大事故を起こさない」とは、限らないの
ですね。

日本でも老朽化した原発の再稼働を求める政治の動きが
進んでおりますが、その動機としては、「既にある原発で
発電すれば、電気料金を下げられそうだ」という期待が
あるようです。
しかし。報道を見る限り、「とらぬ狸」的な期待だった
ようですね。
たとえば、柏崎刈羽の再稼働による電気料金への効果については、ここをクリック

About FrancisH

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