カザフスタンでOranoが新たな
ウラニウム鉱山
ー Trend News Agency (アゼル
バイジャンの通信社) の
ウェブサイトより
Orano names start date for uranium mining at new plot in Kazakhstan (Exclusive) (trend.az)
Trendの独占報道だそうです。
国別にみると、ウラニウム鉱石の最大
産出国はカザフスタンですが、そこで
フランスに本部を置くOranoが新たな
鉱山の操業を始めるそうだ、との
ニュースです。
あるいは、ニジェールの情勢なども
影響しているのかも。
いつもどおり、
私の日本語化
< > 内は私からの補足説明
です。
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Orano names start date for uranium
mining at new plot in Kazakhstan
(Exclusive)
(Orano、カザフスタンの新鉱山での
ウラニウム鉱山操業の開始日付を指定)
2023年11月12日
Ali Gasimov記者
アゼルバイジャン・バクー発、
2023年11月12日
カザフスタンの南トルトゥクドゥク
(South Tortkuduk)にあるウラニウム
鉱山でのKATCO による採鉱業務が
今年年末に始まると、Oranoの情報筋が
Trendに告げた。KATCOは、フランスの
Orano Mining社とカザフスタンの国営
核企業である Kazatompromとによる
合弁事業だ。
「カザフスタンは、世界でも最大の
ウラニウム産出国だ。OranoはKATCO
を媒介として同国で業務を進めている。
KATCOはOrano Mining (株式保有率
51%) とKazatomprom (49%) とが
1996年に設立した合弁事業で、
トゥルケスタン(Turkestan)地域の
ムユンクム(Muyunkum)ならびに
トルトゥクドゥク(Tortkuduk)にある
ウラニウム資源を感発・利用することを
業務としている。トゥルケスタンは、
シムケント <という都市、Shymkent>
のおよそ300㎞北にある」と、
その情報筋は述べている。
Oranoによれば、現時点で同社の従業員
数は1200名を超え、運営しているISR
鉱山 <鉱山の採掘現地で進出を行う
鉱山> は年間でおよそ4,000トンの
ウラニウムを算出している。この
20年間でKATCOがその2か所の埋蔵地
で算出したウラニウムは40,000トン
にのぼる。
「2022年8月、KATCOとカザフスタン
共和国のエネルギー省とは既存の下層土
活用契約の修正に合意、
南トルトゥクドゥク鉱山の活用を
進めた。この新たな鉱山を活用する
ことで、KATCOはウラニウム産出を
今後15年間ほど確実に続けられる
はずだ。この新しい埋蔵地での産出は、
2023年年末前後に始まる予定だ」と、
上述の情報筋は述べている。
その情報筋によると、Orano Miningと
カザフスタン国営企業である
Kazatomprom とは、2022年11月29日
に協力の覚書に署名している。
Oranoがさらに告げたところでは、
「その覚書でOrano Miningと
Kazatompromは、既に実り多い両者間
の既存のパートナーシップを発展させ、
ウラニウム鉱山業での協力を維持・
拡大していくという意志を表明した」
以前にOranoグループの最高業務
責任者 <CFO> が、カザフスタンの
Samruk-Kazyna JSC (政府出資投資
ファンド) の経営陣との会合で述べた
ように、フランスのOrano S.A. は
カザフスタンとの協力を拡大する意向で
それには同国以外での合弁戦略
プロジェクトの実施も含まれる。
2023年9月29日、Kazakhstanの
Kazatompromは2025年の同社の
ウラニウム産出戦略を発表した。
Kazatomprom の取締役会は、下層土
活用契約で定めた計画レベルの100%
にまでウラニウム産出量を2025年に
増大させるという企業戦略を承認した。
カザフスタンは、天然ウラニウムの
確認埋蔵量では世界第2位だ。全世界
のウラニウム確認埋蔵量の約14%が、
カザフスタンの地下に眠っている。
同国のウラニウム確認埋蔵量は、
700,000トンに達する。
2009年にカザフスタンは
ウラニウム産出で世界第1位になり、
それ以降世界市場で首位を保っている。
世界のウラニウム産出のおよそ40%を、
カザフスタンが占めている。2021年の
ウラニウム産出量は21,800トン、
2022年の実績は21,300トンに
のぼった。
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ついでながら、U産出量国の
ランキングを
Uranium Production by Country 2023 (worldpopulationreview.com)
で見ておきましょう。
1 Kazakhstan: 21,819 tonnes U
2 Namibia: 5,753 tonnes U
3 Canada: 4,693 tonnes U
4 Australia: 4,192 tonnes U
5 Uzbekistan: 3,500 tonnes U
6 Russia: 2,635 tonnes U
7 Niger: 2,248 tonnes U
8 China: 1,885 tonnes U
9 India: 615 tonnes U
10 Ukraine: 455 tonnes U
やはり、面積の大きい諸国での産出量が
多いですね。
面積の小さい諸国にとっては、Uに
あまり依存すると世界のU市場の動向
に振り舞わされてしまうというリスク
を避けられません。
しかも上の黒いメニューでは項目を
基本的にアルファベット順に配列して
おりますが、その付録 w-6) の後半
「Uを欲しがる大国」の箇所で述べた
通り、カザフスタン産のUのかなり
の部分を中国が買い占めている模様です。
加えて、上述の通りフランスも
カザフスタンでウラン採鉱の合弁事業を。
ところが日本となると、カザフスタン
との正式な関係は1991年に始まった
ばかりで、歴史が浅いですよね。
そして日本国内には、今のところ
U鉱山はありません。
だからこそ、政府はFBRに固執するの
かもしれませんが、Pu-239を増殖する
にはそもそもU-238が必要です。
(ページ if-3) の上から4番目の図を
参照)
いったい何のために、日本政府は
核発電に固執しているのでしょうか
ねえ???