2023年8月
Al Jazeera
Uranium price hike projected after Niger coup spurs slight rise | News | Al Jazeera
より
「ニジェールでクーデターはあったが、
別にウラニウム価格は高騰とかして
ないじゃないか！」
といった声も聞こえますが、
まだ、そう慌てた判断をするには・・
Al Jazeeraのウェブサイトにある記事を
紹介しましょう。
いつもどおり、
私の日本語化
＜ ＞ 内は私からの補足説明
です。
U価格がさらに上がったら？
電気料金に転嫁するしいかないねえ～～
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Uranium price hike projected after Niger
coup spurs slight rise
(ニジェールのクーデターを受け、
ウラニウム価格がわずかに上昇。
だが、今後の高騰が予測される)
先週の軍部による政権はく奪に関わらず、
世界第7位のウラニウム産出国である
ニジェールでは、ウラン鉱山関連
の業務を継続
2023年8月1日
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ニジェールでは先週、軍部による
クーデターがあったが、それを受け
ウラニウム価格はわずかに上昇した。
ウラニウムという放射性金属の
産出国として世界第7位である
ニジェールでは、ウラニウム鉱山関連の
事業は継続されている。だがコンサル
タントによれば今後何週間かかけて
ウラニウム価格が上昇する恐れがある。
ウラニウムは核エネルギーとがん治療など
に広く利用されており、そのスポット
価格 ＜長期契約による売買価格ではなく、
１回限りの売買での価格のこと。原油価格
との関連で、よく登場する用語ですよね＞
は月曜 ＜7月31日＞ に1ポンド当たり
$56.25にまで微増した。その全集月曜
には$56.15だった。火曜日に市場調査と
コンサルタントを営む企業UxCが発表
した。
この3年間でウラニウム価格は倍増して
いるが、2007年に到達した最高値の
$140には、その間には近づいては
いない。
＜ちょっと、他のウェブサイトから
U価格の過去の変動例について；
What Was the Highest Price for Uranium? (Updated 2023) (investingnews.com)
The uranium price peaked at US$136.22
in early June 2007, an impressive
increase after it started the year at
US$72.
Uranium’s top price is a far cry from
where it was at the dawn of the 21st
century, trading at a low of US$7.
The commodity began its upward
trend in 2003 as nuclear power took
a larger role in meeting global energy
demand, especially in China and India.
↑ この程度の英語テキストは、
ご自分でお読みになれますよね？＞
過去の主なU価格変動の実例
ロンドンに本拠を置く ＜分析・研究
企業である＞ Prism Political Risk
Managementで分析ヘッドを務める
Ben GodwinがAl Jazeeraに述べた
ところでは、ニジェールは世界の
ウラニウム供給の4％を担っている
が、そこで現在起きていることは
ヨーロッパにとっては重大な問題と
なりえる。.
「今回のクーデターが目下の話題に
なっていることは疑いをはさまない
が、特にウラニウム市場は現在、
きわめて需給ひっ迫している」と、
Godwinは語る。「ここ数年で需要が
拡大しており、今年に入ってからは
ウラニウムのスポット価格は現時点まで
で40％近く値上がりしている」
フランスの核燃料企業Oranoは、
西アフリカのニジェールでもウラニウム
鉱山を運営しているが、火曜日 ＜7月
25日＞ に同地での鉱山操業を継続して
いると発表していた。フランス政府は
ニジェールからフランス国民を退去
させ、援助も停止するるつもりなの
だが。ニジェール鉱山関連の職員の
99％はニジェール国籍なのでと、
Oranoは発表している。
・・・地図画像省略・・・
氷、売り切れ寸前でんねん、値上げ価格でもええから、すぐ売っとくんなはれ！
ウラニウムのスポット価格には大きな
変動は ＜今のところ＞ 見られて
いないが、これはOranoではウラニウム
の販売には長期契約を採用しており、
しかも夏季にはスポット市場が低調に
なりやすいためだと、UxCのJonathan
Hinze社長は語っている。
Hinzeは通信社のReutersに対し、
「今回のクーデターのような事態が市場
心理にしみこむには、もう少し時間が
かかる。今後何日、あるいは何週間か
すると、クーデターの影響がもっと
大きくあらわれてくるだろう。あらゆる
兆候を合わせて考察すると、今回の
クーデターをきっかけにウラニウム価格
が上昇すると見られる。現在、ウラニウム
市場ではすでに需給バランスがひっ迫
しているので」
EUの核エネルギー機関であるEuratom
が火曜日に発表したところでは、
ニジェールがウラニウムの納品をやめた
としても、ヨーロッパでの核発電には
直ちには問題は起きそうにない。
ヨーロッパ圏の電力各社では3年分の
ウラニウム備蓄を用意してあるからだ。
Euratomによると、ニジェールは昨年、
EUに対する天然ウラニウム供給国と
しては第2位であった。.
だが Godwin は警告も発しており、
ニジェールの国家財政にも影響があり
得る。同国からのウラニウム輸出の半分
は、今のところフランスならびにEU
へのものだ。
この月曜日、先週ニジェールで権力を
奪取した軍部高官たちは高位政治家たち
を交流した。その中には鉱山省の大臣も
含まれており、民主政治を回復させよ
との世界からの呼びかけを無視している。
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あてにならないじゃ、ないの・・・
私の20分クロッキー
一見すると、「やかんをのせたら～～」
の本来のフォーカスであるproliferation
risksなどから離れた問題に見えるかも。
でも、内戦が世界のU価格に及ぼす
影響という意味では、「戦争と核発電」
という問題系に属します。
U価格がさらに上昇したら？という問題
は、すでに2021年11月にページ s-0)
で指摘済みです。
上の黒いメニューでは、基本的には
項目をアルファベット順に配列して
おります。s-0) を見つけて、クリック！
Uを「供給も価格も安定したエネルギー
源」と見なすのは、現実の根拠に欠ける
見方ですよね。
たとえ今回のクーデターがU価格高騰を
招かなかったとしても、既に21世紀に
入ってから、ひどい高騰をしていた
ことは間違いないのですから。