2023年3月
The Eastern Herald(インドの国際ニュース
ジャーナル)のウェブサイトにある記事より
Russia helps Iran stockpile enriched uranium (easternherald.com)
およそ、世界から睨まれている国同士が
結託するのは、容易に予想できる事態
ですが ・・・ 核での結託など、あって
ほしくありませんね。
では、その報道を紹介しましょう。
日本語メディアでは、ほとんど報じられて
いないようですね。
いつもどおり、
私の日本語化
< > 内は私からの補足説明
です。
問題は、仮にこの2国でなくても、
IAEAによる核査察を潜り抜ける1つ
のパターンとして成立してしまう恐れが
・・・ その破滅と恐怖のパターンとは??
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Russia Helps Iran Stockpile Enriched
Uranium
(イランの濃縮ウラニウム保管をロシアが
支援)
News Roomによる記事
2023年3月6日
Fox Newsの報道によれば、ロシアは
イランと秘密の協定を締結、イランが
核兵器を製造するためのウラニウム
供給を保証するような協定であるそうだ。
<以前に紹介した各種報道にある通り>
イランが兵器グレードに近い濃縮
ウラニウムを蓄積保有しているとの情報も、
IAEAは得ている。
さらにFox News の報道によると、各種
諜報活動の成果に基づくなら、イランが現在
行っているウラニウム濃縮活動は、イラン
政府と西側との間の新たな核合意交渉
<JCPOA再建交渉> にも障害となりえる
ものだ。しかも、その核合意交渉が失敗した
場合には、<ロシアが保管中の> イランの
濃縮ウラニウムをイランに返却するとの秘密
合意をヴラディミール プ~ティンがイランと
締結している、との証拠もある。ただし、
この情報についてはアメリカの国務省は
まだ確認していない。
同時に、イスラエルはイランの台頭を警戒
して凝視しており、<こうした事態が続く
ならば> 大規模な先制攻撃をイランに
対して仕掛ける恐れもあると、アメリカ政府
は憂慮している。<上の黒いメニューにある
ページ c-1)、c-2) 参照>
そうした諸問題に加え、ロシアはイランとの
軍事的結びつきを強化している。Wall Street
Journalの報道によれば、両国はある数十億
ドルに上る協定を締結、イラン <の技術者>
がロシア領土内で無人飛行機の製造に取り
組むのだが、それは <現在ウクライナで
ロシアが使用している> シャヘドよりも高速だ
という。その報道から窺えることとして、その
ドローン製造はタタールスタンの Yelabuga
<ロシア連邦共和国内、カスピ海のずっと
北方> という場所で行われ、先日イランの
代表団がその地を訪問している。
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アメリカ国務省はまだ確認できていないとの
ことですので、信ぴょう性にはまだ問題が
残る報道です。
それでも、ロシアとイランだけに
限った問題ではない、ある邪悪なパターンの
リスクが潜んでいます。
つまり、次のパターンが今後もどこかで
起きる可能性を否定できませんよね?
1) ひそかに核兵器保有をもくろむA国が、
「平和利用」 の御旗の元、ウラニウム
濃縮を実施。無論、IAEAによる監視の
下で。
2) A国は、ひそかに兵器グレードのUも
濃縮しているのだが、それを “認めら
れている核保有5国” のいずれかである
B国に、密約で保管してもらう。
3) そのため、IAEAがいくら査察しても、
A国内にはHEUは検出されない。
(HEUとは何かは、上の黒いメニュー
にあるページh-3) の 「「濃縮」U中
の235Uの比率」 という図を参照)
4) そしていつか、準備ができた時点で
B国から濃縮Uを返却してもらい、
IAEAを脱退 ⇒
A国、核兵器を製造
まさに、悪夢のパターンですね。
こうした 「結託によるproliferation」、
「闇の中での核兵器製造」 を
本気で防止したいのなら、核発電も
廃絶せざるを得ないですよね。
なお、こんな疑問が生じるかも:
「わざわざ 4) でIAEAを脱退しなくても、
初めからIAEAに参加しなけりゃ、
核兵器開発できるじゃないか!?」
いえ、現実にはそれだと、「カーン博士
の闇のネットワーク」(上の黒い
メニューにある、ページ f-3) を参照)
の類に頼りでもしない限り、現状では
核物質や核技術を入手しにくいのですよ。