yards-2) (カネ) 原発に蠢く税金、パリサデス 事情説明

yards-2) (カネ) 原発に蠢く税金、パリサデス
事情説明

2024年3月
これも、長いですよ~

Beyond Nuclear Bulletinの
2024年3月21日号にある、アメリカは
ミシガン州のPalisades原発再稼働に
伴う巨額の公金投入に関する新たな
記事を日本語化しました。
今回も長い記事ですので、時間のない方は
何回かに分けてお読みくだされば
ご老体原発の延命再稼働とSMR新設、
それらへの税金投入という問題ですから、
日本の納税者にとっても聞き捨てならぬ事態
ですよね。なのに、日本語メディアではあまり
報道されておりませぬ

ゾンビ―をまた動かすには、1兆円以上の費用がかかりまして~~
To bring this zombie back to life, we need more than JPY 1 trillion —

下記、いずれも
私による抜粋/日本語化
<  > 内は、私からの補足説明
です。

なお、私の日本語化なんかじゃなくて、Bulletin
そのものをお読みになりたい方々は、ぜひ
Beyond Nuclearのウェブサイト
Home – Beyond Nuclear: energy advocacy non-profit
の下の方で、英語で申し込んでくださいな!
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まずは、Bulletinの3月21日号そのものに
あるテキストを:

PALISADES / BIG ROCK 原発の件

「再核化」に反対するための、事情説明

ミシガン州のミシガン湖畔では 「再核化」
(Re-nuclearization、Steve Kentが作った
造語)が進行中だが、その一環として同地
のCovertという町にある 「ゾンビ―化
した」 パリサデス原発を再稼働しようと
いうとんでもなく危険な計画があり、
しかもそれに公金からの補助を83億ドル
<およそ1兆2,500億円> 支出しようと
する動きさえある。加えて、同原発敷地
内ならびにその「兄弟原発」であるビッグ
ロック ポイント原発の敷地に、「小型
モジュール原子炉」<SMR、上の黒い
メニューにある s-1) 参照> を新設する
との計画もあり、それに対しては連邦から
の補助として74億ドル <およそ1兆
1,120億円> のローン保証が出ると
いう。ビッグ ロック ポイント原発は
同じくミシガン州のHayesという町に
あり、これも既にいったんは廃炉が
決まっている。

ここではHoltec社の件を扱ってますが、似たような問題はどこででも~~
Similar issues can arise with other NPPs as well, even if Holtec is not involved

Beyond NuclearのKevin
Kampsがこうした犯罪的な再核化計画に
反対する立場から、事情説明書を作成して
くれた。3種類の説明書で、”A People’s
History of Palisades” (パリサデスの
歴史、市民版)、”Nuclear Nightmares:
Zombie Reactors & SMRs” (核の悪夢:
ゾンビ―原子炉とSMR)、”Criminality,
Corruption, Incompetence, Inexperience”
(犯罪、汚職、無能、無実績)という
3種類で、いずれもHoltec社に関する
ものだ。同社は五大湖地域で言うなれば
放射性のロシアン ルーレットをやらかし
ている。上述の巨額の補助金拠出に反対
するミシガン州民は同州の州知事や
州選出議員、州議会の上院議員に反対を
表明されたい。反対を表明したい
アメリカ国民は、連邦のエネルギー省
長官に反対意見を伝達されたし。
***************************

大変感心できる点として、
日本でこうした問題を指摘する記事などを
公表しても、だれ・どこに反対を表明できる
のか、最近は記されていないことが多い
ですよね。
結果、ストリートでマーチ(デモ)をするくらい
しか、抗議活動の選択肢がない。
日本でも、本パリサデス問題ではないですが、
柏崎刈羽の再稼働の件などで、
エネルギー庁やTEPCO本社などに、みんなで
大量の抗議を送り込みましょうよ。一過性の
ものじゃなくて、しつこく、ただし礼儀正しく。

で、さらに、BulletinにあるRead Moreという
ボタンをクリックすると ・・・
********************

Read More の先 ・・・

Palisadesだけで済めば良いんだけど~
Though I wish a case like this is with Palisades alone —

Beyond Nuclearの放射性廃棄物の
スペシャリストKevin Kampsが、一旦
廃炉決定になったはずのパリサデス
原発(ミシガン州のSouth Haven近郊
のCovert町)ならびにやはり廃炉が
決まっているはずのビッグ ロック
ポイント原発 (ミシガン州の
Charlevoix近郊にあるHayes町)とに
関し、新たに3種類の事情説明書を
発表した。 どちらも、ミシガン州の
ミシガン湖畔にある。

今回の事情説明書は、次の通り:
原文をご自分でお読みになりたい
方は、それぞれをクリックして
くださいな

(1.) “A People’s History of the Palisades Atomic Reactor” (13 pages);

(2.) “Nuclear Nightmares: Palisades’ ‘Zombie’ Reactor Restart and SMR New Build Schemes” (3 pages);

(3.) “Holtec: Criminality, Corruption, Incompetence, and Inexperience” (2 pages).

Holtec International 社はミシガン州の
Gretchen Whitmer知事ならびに連邦
政府のJennifer Granholmエネルギー
長官と力を合わせ、パリサデスならび
にビッグ ロック ポイントの敷地で
「ゾンビ―原発」を再稼働させ、
小型モジュール原子炉を新設すると
いう、とんでもないリスクを伴う前例
なき暴挙計画を進めている。しかも
上述の通り合計で157億ドル
(およそ2兆3,700万円)もの公金
を支出する、巨額計画なのだ。その
うえ、この金額は今も増大しつつ
ある。アメリカの原子力規制委員会
(Nuclear Regulatory Commission)
は手続きなどの複雑性と癒着体質の
せいで、この凶悪な計画を2025年
前半までに承認するよう、手続きを
遅らせている。その場合、Holtecが
この「ゾンビ―」原発を再稼働する
のは2025年8月、SMRを稼働開始
するのは2030年のこととなる見込み。

Kampsはパリサデスとビッグ ロック
ポイントという両原発を1992年から
今も監視している。だがこれは、
やはり監視を続けている他の人たちと
比べれば、比較的新来者だ。たとえば
Don’t Waste Michigan <「ミシガン
を滅ぼすな」という団体> ならびに
Coalition for a Nuclear-Free Great
Lakes <「核のない五大湖を求める
連合」という団体> のMichael
Keeganのような方々は、1992年
よりも何年も前から監視を続けて
きている。
*****************************

We keep watching —
監視を続けてるぞ ・・・

やはり、こうした長期的・継続的な、
常時進行している反核活動が重要
ですね。
今までの日本での反原発活動の多く
は、「何か起きたら、ストリートで
騒ぐ ⇒ ほとぼりが冷めると、
静まってしまう」というパターン
でした。(上の黒いメニューで、
ページ e-9) 参照)

で、ここでは、Kampsさんによる「事情
説明書」のうち、(2) の Nuclear
nightmares — から、抜粋・日本語化して
紹介しますね。時系列で今までの主な出来事
をまとめてくださっているので、問題の骨格が
分かりやすいと思います。
「やかんをのせたら~~」のページ yards-1)
で既に紹介した内容と重複するのですが
yards-1) はかなり長いページなので、分かり
にくかったかも。
分かりにくかった場合、下記だけをお読みいた
だいても、問題の骨格はお分かりいただける
と思います。
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Tax money nightmare
税金の悪夢

Nuclear Nightmares: Palisades’
“Zombie” Reactor Restart and SMR
New Build Schemes
(核の悪夢:ゾンビ―原子炉再稼働と
SMR新設)

2020年以来Holtec International社は、
ミシガン州Covert町のミシガン湖畔
にあり一旦は廃炉が決定したはずの
パリサデス原発を、元の所有者で
あったEntergy社から買い取ると主張
してきている。Holtec によると、この
買収は50年以上の年月を経ており故障
を繰り返してきた同原発を廃炉する
ことを目的とするものであった。廃炉
作業では原発の構造物の解体も
もちろん行うが、最重要作業として
敷地内の有害な放射性物質汚染を除去
せねばならない。 ところが2022年
4月8日のExchangeMonitor <という、
アメリカに本部がある核問題や環境
問題、国際関係などを専門にする
ウェブサイト> の報道によれば、
HoltecのKrishna Singh CEOはなんと
パリサデスに小型モジュール原子炉を
新設したいという計画を、初めて公表
した。同原発を監視してきた諸団体は
かなり以前からこの動きを憂慮して
いた。それは、Holtec社はそれ以前にも
ニュージャージー州の一旦は廃炉が
決まっていたOyster Creek原発でも、
同様の「おとり商法」、ないしは
詐欺的行為を働いていたからだ。

地理的位置については、上の黒い
メニューで yards-1) をクリック、
そこにあるアメリカ地図を参照

廃炉する言うといて、再稼働したいからカネくれって ~~
You said you’d decommission it, and now you are asking for bucks to restart it —

このExchangeMonitorの記事に
よると、「一方でHoltecはミシガン州の
パリサデス原発などの廃炉予定の原発で
同様のSMR建設プロジェクトを検討
したいと考えていると、<CEOの>
Singhは火曜日 <2022年4月5日>
に述べた。ただし同CEOによれば、
同社は廃炉予定の原発敷地の一部では、
新型原子炉の建設は考えておらず、
特にニューヨーク州のインディアン
ポイントとマサチューセッツ州の
ピルグリム原発ではそうだ。これは、
地元からの反対が強いためだ。
”原発の新設を口にしただけでも、
地元の反対者の皆さんがHoltec経営陣
の人形を作って火刑に処してしまい
そうだ。ましてや、実際に建設などでき
ない” と、Singhは語っている」
(そうは言っても、2022年7月5日に
Holtecはアメリカのエネルギー省
(Department of Energy、DOE)に
補助金数十億ドルの申請を提出して
おり、これから同社の隠れた真の
意図は廃炉の決まっている原発を廃炉
することそのものだけでなく、むしろ
将来のSMR建設のために敷地を確保
することにあることが窺える。
つまり、インディアン ポイントや
ピルグリムですら、もし反核運動や
政治的な反対が静まってしまうなら、
SMR建設の立地とされてしまう可能性
が充分にあるということだ) 2022年
4月13日に <ミシガン州の> South
Haven市で行われたパリサデス市民
顧問パネル (Palisades Citizens
Advisory Panel) において、Beyond
Nuclearの Kevin Kamps はSinghに
よるSMR新設計画に反論して、「私を
殺してから、建設せよ」 と語った。
さらにKampsは五大湖ほとりの
ミシガン州での反核活動の誇り高く
成果の多い歴史が1950年代にまで遡る
ことに言及、パリサデスにSMRを建設
しようとするならミシガンでもHoltecは
壮絶な争いをせねばならなくなると警告
した。

地元市民の反対が協力であれば ・・・
If the local oppositions are very tough —

さらにKampsの予想では、
Holtecはミシガン湖畔を北上した場所の
ミシガン州Charlevoix と Petoskeyに
あるパリサデスの兄弟原発であるビッグ
ロック ポイント原発敷地にもSMR
新設を目論む危険性がある。2022年
6月28日、Holtecは同年5月20日に
正式に閉鎖されたパリサデス原発を
以前の所有者だったEntergy社から
正式に買い取ったのだが、その際に
HoltecはまさしくSMR建設計画を
ほのめかしたのだ。HoltecのSMR
新設計画にはDOEから核エネルギー
ローン保証74億ドルが充てられる。
このローンは無利子で返済義務もない
ため、連邦税の納税者たちの負担と
なる。パリサデス原発が正式に閉鎖と
なったちょうど1か月前の2022年
4月20日、ミシガン州のGretchen
Whitmer知事が、老朽化のひどい
パリサデス原発を廃炉するのではなく
再稼働しようという前例のない提案を
打ち出した。2023年2月になると、
NRCのBrad Crowellコミッショナー
が、そもそも再稼働を提唱する勢力は
なぜ閉鎖ぎりぎりになってから再稼働
提案を口にしたのか、と尋ねた。そして
稼働認可の手続きは「ゼロからやり直す
べきだ」と結論付けた。(この文書原文
のページ1) だが昨年 <2023年>
開催された数回の主要会議において
NRCは、この前例のない再稼働計画を
単なる書類手続きのやり直しととらえて
おり、パリサデス原発がいかに老朽化が
激しく再稼働には深刻なリスクを伴うか
を無視していた。

あれが、書類手続きの問題なの??
Is that just a paper work problem??

KampsがHoltecに
警告していたように、2022年6月8日、
100近い反核などの団体が連帯で
Whitmer知事に対して無神経でな再稼働
計画推奨を「やめるよう」 求めた。
そうした団体の中には、ミシガン州全土
からの26団体も含まれる。Sierra Club
ミシガン支部は150,000 人のメンバーを
擁するが、同支部もその1週間後に
パリサデス原発再稼働に反対する書簡を
Whitmer知事宛に送っている。Entergy
社からパリサデスを買い取ってから
わずか1週間後の2022年7月5日、
Holtecは秘かにDOEに対し、
パリサデス再稼働のための民生用核
エネルギー クレジット(Civil Nuclear
Credits、CNC)の補助金申請を提出
している。他にも同社はミシガン州
からは3億ドルの補助金を求めている
こと、またDOEからは上記以外にも
10億ドルの「つなぎ」ローン保証を
求めていると述べた。いずれも、再稼働
のためだ。 Holtec とWhitmer知事が
正式に再稼働計画を口に出すように
なったのは2022年9月9日のこと
で、しかもそれより2か月以上も
前にHoltecはCNCへの申請を提出して
いたのだ。ただし、正確な金額と申請
内容の詳細とは、取引に伴う占有機密
事項として秘密とされる。2022年9月
23日、68の団体がアメリカ連邦政府の
エネルギー長官Jennifer Granholm
(以前には、ミシガン州の知事と司法
長官とを務めた)に書簡を送付、
パリサデス原発は閉鎖されているため
CNCの対象とはならないと警鐘を鳴ら
した。

閉鎖済み ・・ カネは出まへん
Shut down — no subsidies granted!

同年11月18日、DOEがCNC
申請を却下したとHoltecは発表した。
そのため、本来の目的である廃炉作業
に向かうと、いったんは発表していた。
ところが同じ年の12月20日になると
Holtec再度方針を転換、CNCと
「つなぎ」ローンとをDOE再度申請
すると発表した。ミシガン州政府にも
補助金を求める、とのことだ。いずれも
いったん閉鎖されたはずのパリサデス
原発の再稼働のためである。翌2023年
1月22日、上述の再稼働反対連合は
115の団体をメンバーにするまで拡大
しており、そのうち31がミシガン州の
団体であった。その連合が再度、
エネルギー長官Granholmに書簡を
出した。この連合は、DOEがCNC
認可のガイドラインを改悪して
パリサデス再稼働を対象にするようで
あれば、この補助金は稼働中の原発だけ
を対象とするという議会の意図を踏み
にじる結果となると警告した。閉鎖
済みのパリサデスのような原発は、
支給対象とはならないはずだ。2023年
3月22日までに、この連合は185の
参加団体を数えるまでに成長しており、
再度Granholm長官にパリサデス
再稼働にCNCを適用しないよう
求めた。

The whole world’s watching!
世界中が見ているぞ!

2023年3月24日以降、
こうした監視団体はHoltecとアメリカ
原子力規制委員会(NRC) の間の会合を
モニターしてきている。前例のない老朽
原発再稼働のための法手続き上の道筋を
求める両者間の複雑な模索に注視
しているのだ。再稼働のために稼働を
再認可することに、上記の環境保護連合
は非合法だとして反対しているのだが、
NRCは今までのところ そうした介入を
官僚手続き的なやり方で跳ねのけて
いる。2023年6月28日、Sierra Club
ミシガン支部も含むミシガン州の43の
団体が州議会の議員全員宛にパリサデス
再稼働への補助金支出に反対するよう
懇願する書簡を出した。それでもなお
議会の年度予算には1億5,000万ドルが
<この再稼働への補助金として>
含まれており、2023年7月31日に
Whitmer知事はその予算案に署名し
同予算案は成立した。監視団体は7月
10日に同知事に、あるニュースに
関する警告を送っていたのだが、
それでも知事は署名したのである。
このニュースは数日前に公表された
もので、Holtecを解任された前最高
財務オフィサー (Chief Financial
Officer) の Kevin O’Rourkeが
ニュージャージー州で内部告発者保護
のための訴訟を起こしたというものだ。
この告発によればHoltecには財務的な
詐欺行為を働いた嫌疑があり、その例
として収益予想を10億ドル以上実際
よりも膨張させていた、などの疑いが
もたれる。(この文書原文のページ2)

隠されているもので、明るみに出されないものはない(ルカ福音書 8:17)
There is nothing hidden that will not be disclosed (Luke 8 17)

2023年9月13日にはHoltecは、
再稼働後のパリサデス原発からの電力
を買う購買者を発表した。ミシガン州の
Wolverineとインディアナ州 Hoosierの
農村電力組合である。しかし、この電力
購入契約(Power Purchase Agreement
PPA)の内容は大半が秘密とされて
いる。それでも、すぐにかなりの部分
が解明された。Beyond Nuclearが
ミシガン州政府に対し情報公開法
(Freedom of Information Act)
に基づく開示請求を2023年10月
16日に提出したのだが、それに対する
州政府からの返答に基づき、Beyond
Nuclearではプレス リリースを公表
した。HoltecはDOEに対し再稼働に
伴う補助金申請を2022年7月5日付
で提出していたのだが、これは秘密裏
の申請であった。だが今や、Beyond
Nuclearもその申請内容を入手した
のだ。このリリースではHoltecが
DOEに申請したCNCの20億ドルや
核エネルギー関連のローン保証からの
10億ドル、さらにミシガン州からの
補助金3億ドルなどの説明をして
いる。2023年10月19日には
さらに、アメリカの連邦農務省から9億
7,000万ドルの再稼働補助金を申請した
との報道もあった。この補助金では、
電力購買契約(PPA)による電力販売
コストの25%をWolverine町に返還
する。2022年7月5日付の秘密の
申請を見ると、このPPA ではこの
農村電力組合の電力利用者たちに市場
相場よりも57%あるいはそれ以上高い
電気料金を請求することが、判明した。
そのため、Holtecにとっては電力販売の
粗売り上げが年間4億1,250万ドル以上
に達する。さらに2023年10月、Holtec
は知られざるうちにNRCに対し、
パリサデス原発の稼働認可を80年間に
延長するように求める申請プロセスを
開始していた。2031年から 2051年
まで稼働させようというのだ。

20 more miles —
あと32キロ ・・・

このため、Holtecが現在目標として
いる2025年8月までの再稼働が認め
られた場合には、農村電力組合への
過剰な料金請求が今後25年間も続く
ことになる。電力販売コストとして年間
4億1,250万ドルを電力料金を支払う
人たちから巻き上げる稼働を26年間
続ければ、その期間の総収益は100億
ドルを超える。Holtecが2022年7月
5日に秘密裏にDOEに申請したPPAの
条件では、市場相場よりも57%も高い
法外な電気料金を請求することになる
からだ。つまり、約35億ドルが過剰で
あり、電気料金の請求書に加えられて
支払う人たちを苦しめることになる
のだ。しかもこれだけの過剰請求以外
に、パリサデス原発再稼働には公的
資金からの補助金が出ており、税金
からの注入でHoltecのポケットは
膨らむ一方だ。2023年10月20日には
DOEが水素ハブ (Hydrogen Hub)と
いう補助金を70社からなるミシガンの
コンソーシアムに支給するという報道が
あったのだが、そこで次の疑問が生じる:
そのコンソーシアムのメンバーである
Holtecは、パリサデス原発を理由に
どれだけ、この補助金を受け取るの
だろうか?2024年1月30日の
Bloombergの報道によれば、バイデン
政権がHoltecに対して認める
核エネルギー ローン保証は10億ドル
ではなく、15億ドルになる見込みだと
いう。ここから、次の疑問が生じる:

They might do it elsewhere too —
他でも似たようなこと、やらかすかもよ

Holtecはこれ以外にも各種の連邦
ならびに州政府からの補助金支出を
求めているのだが、そうした補助金も
最終的には、元の申請金額より50%
増額されるのであろうか?すべてを
合算すると、この再稼働を認めるなら
アメリカ国民の税金から83億ドル以上
が注入されることになってしまう。
これにSMR新設のローン保証の74億
ドルを加えれば、合計は157億ドルと
なり、さらに増大中なのだ。それだけの
巨額の公的補助金が、パリサデスと
ビッグ ロック ポイントで浪費される
恐れがある。Beyond NuclearやDon’t
Waste Michigan<「ミシガンを滅ぼす
な」という団体> のような監視団体
では、Holtecによるパリサデスならびに
ビッグ ロック ポイントでのゾンビ―
原発再稼働とSMR新設とに、あらゆる
機会を寅あえて反対を続けていくことを
決意している。これらはあまりに
高リスクで前例もなく、しかも税金から
の資金を吸い上げすぎるからだ。

巨額第一原発
Megabucks Nuclear Plant I

参照: https://beyondnuclear.org/breakdown-of-bailouts-at-holtecs-palisades/
この文書の作成者:Kevin Kamps
Beyond Nuclearの放射性廃棄物
スペシャリスト
2024年3月20日  www.beyondnuclear.org
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関心がおありの方は、上の (1) と (3)
も、ぜひご自分でお読みくださいませ。

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