付録w-11) Talking Climate

2023年6月

気候変動問題は、「やかんをのせたら~~」
のフォーカスではありません。
基本、他の皆様のウェブサイトに任せて
います。気候変動問題を扱うサイトは、
他に多数あるので。
そもそも、戦争こそ最悪の環境破壊で
しょうし、核戦争となればヒドイ気候
変動原因となりえることは、明らか
ですよね。ですから、「やかんをのせ
たら~~」では今後もあくまで、
核発電の軍事関連リスクにフォーカス
してまいります。

しかし、「やかんをのせたら~~」が
気候変動問題を無視・軽視している
わけではないことを実証するため、
「付録」として気候変動問題と核発電
についても、若干のページを割いて
おきますね。気候変動問題 ⇒ 核発電を
推進せよ、という論調がはびこって
いますしね。

で、ちょうどそんな折、Beyond
Nuclear Bulletinの2023年5月25日号で
核発電が気候変動対策には役に立た
ないという真実を包括的に説明する
記事がありました
Beyond NuclearのLindaさん、
Cindyさんにご許可をいただいたので
その記事を私が日本語化しますね。
ただし、各Dowload先は日本語化して
いませんので、英語の記事を読める
方々はお読みください

なお、以下のBulletin記事の日本語
化には漫画も入れておりますが、
漫画は私の創作です。
Bulletinそのものには、漫画はあり
ません
Download先の内容をすべて日本語
化することは、私一人ではとても
できないので、その内容の一部を
漫画で紹介しております
******************************
Beyond Nuclear Bulletin
2023年5月25日号より

TALKING CLIMATE

Why nukes won’t help
(機構問題を語る
核発電が役に立たないのは、
なぜか?)

"Nuke-Free Earth", 私のハンドペイントシャツ

“Nuke-Free Earth”, 私のハンドペイントシャツ

現在、核発電推進の大規模な
プロパガンダ キャンペーンが
メディアを賑わせている。
そうした偽りの主張に反論し、
気候変動対策に核発電を用いる
― それが以前からのものであれ、
新設の原発であれ ― ことに
対する反対を広めるうえで、我々
は各自の役割を果たす必要がある。

Beyond Nuclearでは、皆さまが
ご自分の役割を果たす上での手助け
を、このTalking Pointsという形で
行っている。Talking Pointsとして
はここでは6つを挙げているが、
そのどれでもご自分の役に立ちそう
なものを利用していただきたい。

この話題で登場しそうな論点の大半
をカバーするよう、努めた。簡便な
メッセージにまとめてあるので、
メディアや政治家、公開教育、
プレゼンテーションなどへのアピール
の手紙や、その他必要に応じてご
利用いただきたい。我々からの
「反転攻勢」を派手に展開したい。
真実の攻勢を!

気候変動問題のソリューションと
して、核発電は全く役に立たない。
実際には、既存の原発にしがみ
ついても、原発を新設しても、
気候変動は悪化してしまう。

核発電より再生可能エネルギーを
優先すべきだという優秀な研究報告
が多数ある。その中には、詳細で
長いものもあるのだが。そこで、
そうした研究報告を分かりやすい
ものにするため、Beyond Nuclear
ではそうした研究成果をから選び
抜いた内容を濃縮、以下のTalking
Pointsにまとめた。関連する公務員
や社会に発信するうえで、プレゼン
テーションやメディアでの羽深に
おいて、これらTalking Pointsが
お役に立つことを願う次第である。
今後何か月かこのシリーズ続ける
ので、これ以降の記事にもご注目
いただきたい。読者の皆様には
ご自由にダウンロードや印刷などを
し、配布していただきたい。

原発に頼る ⇒ 他のエネルギー源開発のコストを喰う ⇒ 他のエネルギー源開発が遅れてしまう

原発に頼る ⇒ 他のエネルギー源開発のコストを喰う ⇒ 他のエネルギー源開発が遅れてしまう

Talking Points #1: 
核発電のため、気候変動への取り組み
が遅延されてしまう。なぜか?
Amory B. Lovinsによる分析。

Talking Points シリーズの第1点は、
炭素排出の削減と所要期間・コスト
に関するものだ。そうした諸問題を
総合的に考えれば、核発電は気候
変動対策としては最も役に立たない
代物だ。エネルギー効率の向上と
再生可能エネルギーこそが解決策
である。

さらに詳しくは、英語を読める方は
下のリンクをクリック!
bn_talking-points_why-nuclear-slows-action-on-climate-change-1.pdf (wordpress.com)

 

アレコレ「新型炉」の名称はあるけど ・・・

アレコレ「新型炉」の名称はあるけど ・・・


Talking Points #2: 「新型原子炉」
だからといって、従来の原子炉より
も良いとは限らない。「新型原子炉」
を追求していたのでは、気候変動
への対応が遅くなりすぎ、リソース
がかかりすぎ、危険すぎるうえ従来の
軽水炉と比べ改善は得られない。
Edwin Lymanによる分析。
Talking Pointsシリーズの第2の
ポイントでは、「新型の」「先端型」
非軽水炉なら従来の軽水炉よりも
各種の改善がなされており、気候
変動に対処するにはそうした新型炉
が必要だという、欠陥だらけの
主張に反論する。

さらに詳しくは、英語を読める方は
下のリンクをクリック!
bn_talking-points_advanced-isnt-always-better_lyman.pdf (wordpress.com)

結局は、軍需産業が背後に

結局は、軍需産業が背後に


Talking Points #3: 核発電で、
カーボン排出を効果的に削減できる
のか?
Benjamin K. Sovacool
Andy Stirlingと同僚たちによる分析。
 Talking Points の3番目のポイント
では、核発電を選んだ諸国と再生可能
エネルギーを選んだ諸国を比較、
前者のほうがカーボン排出の削減を
あまり達成できていないことを明らか
にする。さらに、核発電を選択すると
再生可能エネルギーへの投資や努力が
すたれてしまう場合があることを
述べる。

さらに詳しくは、英語を読める方は
下のリンクをクリック!
bn_talking-points_does-nuclear-power-effectively-reduce-carbon-emissions.pdf (wordpress.com)

集中型グリッド VS 分散型グリッド グリッドも分散型に変換する改革を

集中型グリッド VS 分散型グリッド
グリッドも分散型に変換する改革を

Talking Points #4: 核発電なしで、
カーボン排出も差引ゼロ。それは
可能であるだけではなく、不可欠だ。
Jonathon Porrittによる分析。
Talking Points seriesの第4点では、
カーボン排出の差引ゼロを目指す
には、エネルギー効率と再生可能
エネルギーが 中心を占めるべきだ
と解説する。核発電にはそこでの
役割はなく、核発電が前提として
いる従来型のベースロードという
柔軟性のない配電システムにしがみ
ついているなら、再生可能
エネルギーを利用しにくくなる。

さらに詳しくは、英語を読める方は
下のリンクをクリック!
bn_talking-points-4_net-zero-without-nuclear_29-june-1.pdf (wordpress.com)

bn_talking-points-4_net-zero-without-nuclear_29-june.pdf (wordpress.com)

核発電推進勢力は、本音として電気が欲しいのか、それとも ・・・?

核発電推進勢力は、本音として電気が欲しいのか、それとも ・・・?


Talking Points #5: ドイツの
エネルギー革命、実効性を発揮中。

近日中にすべての原発をフェーズ
アウトさせるドイツだが、メディア
では誤ったと利上げが目立つ。
同国の炭素排出は核発電のシャット
ダウンの結果として増大してしまった
かのような誤った主張が頻出している
が、実は増大などしておらず、化石
燃料のフェーズアウト目標も達成途上
にある。原発をシャットダウンする
ことで、再生エネルギー革命へのドア
が開いたのだ。そうした事実を正しく
提示する。

背景となる情報源を、下のリンク先
でダウンロードできる。英語の資料
を読める方は、クリック!
Links and sources for Germany Talking Points (wordpress.com)

War in Ukraine: Tracking the impacts on German energy and climate policy | Clean Energy Wire

SMRについても、その他新型炉についても、すでに「やかんをのせたら~~」では解説ページを設けております。 上の黒いメニューでクリック!

SMRについても、その他新型炉についても、すでに「やかんをのせたら~~」では解説ページを設けております。
上の黒いメニューでクリック!

Talking Points #6: あてにでき
ない約束。
SMRでは、核発電の
課題は何も解決しない。むしろ、
気候変動を悪化させ、prolife-
rationも増大してしまう。

新型の小型モジュール式原子炉は
まだ蜃気楼のようなものだが、
そのライセンス申請がアメリカでは
怒涛のように押し寄せる見込みだ。
だが、コスト・期間・安全性・
廃棄物・proliferationという基本的
な基準を満たす申請内容は1つと
してない。SMRでは、すでに問題
だらけの大型原子炉を改善できず、
費用もかさみ、建設期間も長く、
安全面でも深刻な欠点がある。
Proliferation risksも軽減しない。
放射性廃棄物も従来より増えて
しまい、これには恒久的な処理が
存在しない。

背景となる情報源を、下のリンク先
でダウンロードできる。英語の資料
を読める方は、クリック!
Smaramana-mian-2014.pdf

(princeton.edu)
llModularReactors_FurtherReading_BN_Oct2022 (wordpress.com)

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(「小型ですから、安全なんです。だから、安全性基準を緩和してもらえないですかねえ~~」  → 何にもならへんやないか!)

(「小型ですから、安全なんです。だから、安全性基準を緩和してもらえないですかねえ~~」  → 何にもならへんやないか!)

ダウンロード先を日本語化して
いないのは、いじわるでも何でも
なくて、紹介されている文書が
多数あるので、とても私一人では
日本語化できないためですね。
一人でできることには限界がある
ので、反核リングイストのチームの
ようなものができるべきですね。

やむなく、上の漫画にダウンロード
先の内容の一部を取り上げております。

上のドイツの実例で分かるように、
ロシアのウクライナ侵略の影響で
エネルギー価格が上がっても、
ドイツには充分な石油もガスも
あるようです。そうした世界の
事情を知らないと、日本国内では
電気料金高騰 ⇒ 原発、はやく
再稼働してよ!
という反応が広まってます。
一方の反原発陣営はそうした世界
事情に疎く、状況の変化に対応できて
いないですし。

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