e-6) (運動のあり方) 12年ひと昔

2023年6月


そういえば、そんなことがあったわね~~
”Writing on the wall” — 私の20分クロッキー

ヒトの社会は、「飽きる・忘れる」
ものです

重大な事故や事件があったとき、それから
しばらくは大騒ぎしますが、年月が経過
するにつれて他の出来事や新しい現象
などに関心が移っていくものです。
・・・言うまでもないことですね。

ということは。
大事故Xが発生した場合、Xから
しばらくは社会的に大騒ぎが発生します
が、何年か経過すると多数派の関心は
より新しい現象や事態などに移って
いきます。
「Xを忘れるな! 風化させるな!」と
いう運動があっても、この「関心の移行」
を食い止められた実例を、私は知り
ません

そして
X直後 ・・X反対勢力 >> X推進勢力
であっても、何年か経過すると
X推進勢力 > X反対勢力
になってしまったりします。

我々ヒトの集団的な忘れやすさ以外にも、
若い世代が生まれて育つという自明な
事実にもご注意願います。
2011年3月時点で10歳だった人たちは
同月に起きた大事故の意味を理解はでき
なかったでしょう。その人たちも今では、
大学を卒業していますよね。当然、世論
調査を行えば、若い世代にX推進勢力が
増えていたりします

それでも、
Xの被害を受けた方々への支援
Xの類似事態の再発を防ぐための努力
は、間違いなく必要ですよね。

さっきからいったい、何の話や??

さっきからいったい、何の話や??

何の話をしたいのか、もうお分かり
ですよね?

はい、2011年3月以降、今までの
日本での核発電に関する世論の変化は
まともに上述に該当しますよね。

こうなることを私はすでに2011年
夏ごろに予想していたと、他のページ
で私は幾度か申しております。
もちろん、上述の
人間集団の忘れやすさ
世代の交代
といったあたり前な要因も大きいですが
このページではもう1つ
改善できる要因」にフォーカスします。

2011年ー12年ごろの「反原発騒ぎ」は、
ある面、「2011年3月の大事故に対する
発作的な反応」という側面があった
そのため、核発電問題の本質である
「核兵器」を見過ごし、発展性を自ら
削いでしまった(実際、当時よくあった
反原発集会などでは、出席している
顔ぶれがいつも同じ、ってことがよく
ありました。2011年3月で時間を止め
たいのか?と私は不思議に思いました)

では、この「原発の大事故ばかりに
フォーカスしてしまい、問題の本質で
ある軍事面を見過ごしたこと/言及
しても、全く不充分であったこと」が、
どのようにこの12年間の日本での
反核運動の衰退に関係してきたのか、
見てまいります。

こんなにチャンスがあった!

下の略図をご覧くだされば、すぐに
チャンスが多かったことにお気づき
いただけるはずです。
(なお、図に明記した以外にも、
たとえば北朝鮮は図の時期以前にも
核実験を実施したはずですが、
あくまで事態の一部を示すタイム
テーブルです)

タイムテーブル 2011 --< 2015

タイムテーブル
2011 –< 2015

タイムテーブル、 2016 --> 2023

タイムテーブル、
2016 –> 2023

いずれも核兵器がらみの世界的な問題
ですが、そのすべてに核発電(U濃縮や
原子炉)が関わっていましたよね。
つまり、「核発電 ⇒ 核兵器」という
不可分性を社会に訴えるチャンスでも
あったわけです。(もちろん、いずれも
核兵器が拡散/増大/使用されてしまう
リスクでしたから、発生しないに越した
ことはないのですが。しかし現実には、
核発電がこの星にある限り、この
リスクはいつか・どこかで発生して
しまいます)

そうしたチャンスを捉えて、核発電の
軍事リスクへの社会の関心を高めて
おけば ・・・ と私は願っていたの
ですが。私自身、2019年6月まである
反原発プロジェクトに、依頼を受けて
協力していたのですが、上述のチャンス
を捉えようとする動きは、その
プロジェクトにも見当たりません
でした。日本社会全体を見ても、
この幾度もあったチャンスに、多くの
反原発団体などはあまり気が付か
なかったようですね。

そんなことをいうと、

\ (;; > O<) / 福島第一の大事故を風化
させないように頑張ってるのに、他の
核関連の問題を取り上げろって
いうの!?

といった反応が返ってくる場合が
あります。
他人の発言を、どこまで捻じ曲げれば
気が済むのでしょうか??
まず、私は 「福島第一事故を風化させ
ても仕方がない」などとは、どこにも
申しておりません。

こっちの問題も、まだ未解決だからね!

こっちの問題も、まだ未解決だからね!

私の意図は逆でして、
昔の同じ事故のことばかり取り上げて
いたのでは、その情報の受け手はヒトの
性として 「飽きてくる」 (いけない
ことですが、ヒトは忘れる・飽きる動物
なのです)

だから、上述のようなチャンスは俊敏に
とらえて、情報発信に努める

核発電の危険性について社会の関心を
再度高め、そこで福島第一原発の現状
や被害者の方々の今も続く苦渋なども、
発信する

(;; ・_・) でも、遠い外国の核開発
なんて、関心持ってもらえないよ~

現実をチャンと視てください。
☆ 中東で戦乱があれば、多くの場合
原油価格に影響が出ます。
☆ 北朝鮮がミサイル実験を始めて以来
日本の国防予算にも変化があり、
J-Alertも幾度か鳴ってますよね。
☆ 2022年2月以降、2023年5月現在
までの日本国内での電気料金値上げや
スタグフレーション (賃金は上がら
ないのに、物価は上昇)の原因を考え
れば、ウクライナでの戦争が日本の
家計まで苦しめていることは、よく
知られていますよね。
そしてロシアの核兵器が、ウクライナ
戦争での西側の動きを鈍らせてきた
ことも。
核発電 ⇒ 核兵器は、世界的に家計を
苦しめたり、穀物収穫を破壊 ⇒ 飢餓
を招いたりしうることを、我々は
たった今、体験しているわけです

核戦争/原発事故 ⇒ 穀倉地帯で放射性物質汚染 ⇒ 世界的穀物不足 ⇒ 飢餓の拡大

核戦争/原発事故 ⇒
穀倉地帯で放射性物質汚染 ⇒
世界的穀物不足
⇒ 飢餓の拡大

そんなわけで、核発電の軍事リスクに
フォーカスした日本語ウェブサイト
を ・・・

・・・どこかの団体が始めてくれるのを
待っていた私ですが、どこもやらない
ようなので、やむなく私一人で始める
ことを決めたわけです。
2020年3月のことでしたが、それから
個人的なゴタゴタがあって、2021年
5月にようやく、本「やかんを
のせたら~~」をフルでキックオフ
できました。

ご反論/ご賛同など、Eメールで
私までお寄せください!
yadokari_ermite[at]yahoo.co.jp

Pose 6, 20-min croquis
視点を変えてみましょう
私の20分クロッキー

Comments are closed.