次の固定ページ制作、難航しております

次にアップロードする固定ページ、制作を進めているのですが、
難航しております。

何を取り上げたいのか??
端的に言えば、GEHによるS-PRISM(あるいは、単にPRISMとも
呼ばれています)という新型原子炉を紹介し、例によって
そのproliferation risksを指摘したいのですが ・・・
実はその一種の前身として Integral Fast Reactor (IFR) なる
「原子炉というよりも、使用済み核燃料の処理施設」が
あり、S-PRISMも「使用済み核燃料の処理装置」と見るべき
でして、「副業として発電も行う」ということなのですね。

要するに、使用済み核燃料というものが、どれだけ処分に困る
難物かが如実に表れている実例と呼べます。

「ずっと向こうまで続くのね ・・・」 私の人体デッサンより

「ずっと向こうまで続くのね ・・・」
私の人体デッサンより

しかも、IFRにもさらに「前身」があって、Experimental
Breeder Reactor II (EBR II) と呼ばれています。EBR II
では1986年に「意図的にメルトダウンを起こさせようとする」
実験が実施されたのですが、LOCA (Loss Of Coolant Accident、
冷却剤喪失)になっても原子炉内の核分裂が「勝手に」
シャットダウンしてメルトダウンしなかったことで知られています。
つまり、「原発 ⇒ メルトダウンが怖い! ⇒ 反対!」という
論理だけでは、反対する根拠が見つからない原子炉なのですね。

でも、放射性廃棄物やproliferation riskを考えるなら、反対すべき
なのですね。
やはり原子炉とは本来、「Pu という ”核ゴミ” を製造
⇒ 原爆に使う」という「核兵器製造のための装置」として
作られた装置です。ですから「核ゴミとproliferation」という
視点を踏まえて見ていかないと、本質をとらえた反対活動が
できなくなるわけです。

その視点からIFR –> S-PRISMを説明したい~~そんな固定ページを
制作中なのですが、上記だけでもお分かりのように、S-PRISMという
1つの技術を説明するのに、IFRもEBR II も説明しないといけない
わけでして。
難航しております!

もうしばらく、お待ちください!

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JCPOA再建交渉の関連、「タスニム」の報道より

現時点でのJCPOA再建交渉の様子を知りたいのですが、どうも報道があまり多くは
ないです。
そこで、報道内容に「イラン寄り」の偏りを私は感じるのですが、2022年1月30日の
タスニムによる記事から抜粋・紹介しますね。タスニムは、イラン政府寄りの報道
機関です。

Sanctions Removal, Verification, Guarantees Imperative for Deal in JCPOA Talks: Raisi – Politics news – Tasnim News Agency
(経済制裁の解除、検証、確約がJCPOA会談で合意に達するために不可欠と、
ライシ大統領 – タスニム ニューズ エージェンシーより)

2022年1月30日

(私による抜粋と日本語化、< > 内は私からの補足)
テヘラン発(タスニム)–  イランのエブラヒム ライシ大統領がフランスの
<マクロン> 大統領に対し、<現在進んでいるJCPOA再建に向けた>
ウィーン会談で合意への到達を目指すのであれば、イランに対する制裁の
解除とその検証ならびにイラン政府に対する確約が不可欠だと明らかにした。

ライシ大統領とフランスのエマニュエル マクロン大統領とは、<2022年1月29日>
土曜日夜に電話で会談、多様な問題を論じ合った。

2名の大統領が話し合った話題の一部として、両国間の関係強化のための戦略、
地域の問題、そして包括的共同行動計画(JCPOA)再建を目指す交渉の現在の状況や
イランへの制裁の解除などもあった。

アメリカは最近までイランに対しては最大限の圧力をかけるという方針を採用して
きたが、今ではアメリカ自身がその失敗を認めていることにもライシは言及し、
「イラン イスラム共和国は、交渉の過程で合意に達する意志と誠意とを示した。
この点で、交渉相手も制裁解除と検証、有効な確約を必ず示す必要がある」と
強調した。

さらにライシは、中東地域での安全と安定を実現するには地域内での問題解決だけが
方策であり、外部からの介入では実現できないと力説、国際社会に対しイエメンでの
人権危機に注目し同国で弾圧されている人々を包囲解除するよう求めた。イラン
大統領の公式ウェブサイト <Lifting of sanctions, verification, valid guarantee basic principles of a deal / Discussing strategies to strengthen Tehran-Paris ties (president.ir)> の報道による。


イエメン情勢は多面的だし、バイアスのかかった
報道が多いから、ここではやめておくわね ・・・
私の100分デッサンより

・・・(中略)・・・

マクロンはさらにイエメンの市民に対する軍事攻勢を非難、特に先日のサウディ主導の
軍事同盟による攻撃を弾劾した。

両大統領はそれ以外の中東地域情勢についても話し合ったが、それにはレバノン情勢も
含まれていた。
*******************

イエメンの問題に関しては、「やかんをのせたら~~」のフォーカスを離れてしまう
ので、説明はやめておきますね。
JCPOAのきっかけとなったウラニウム濃縮問題だけを見れば、簡単に言うと
イランが「平和利用」という名目でウラニウム濃縮 ⇒ いつのまにやら、
濃縮程度が20%に ⇒ 西側が問題にし、経済制裁や交渉へ ⇒ 2015年、JCPOA
合意成立 ⇒ 2018年、トランプ政権のアメリカが一方的に脱退、イランへの制裁を
再開 ⇒ そうこうしているうちに、イランのウラニウム濃縮が60%に ⇒ JCPOA再建
交渉開始、でもいろいろ難航
といった具合です。
つまり、ウラニウム濃縮を始めたら、後に抜き差しならない事態になってしまった
実例ですね。
そのためウラニウム濃縮はすべて国際管理下でのみ行うようにすべきだという意見も
昔からあるのですが (上の黒いメニューで下の方にある ページ add-2) を参照)、
まだ実現しておりません。
ウラニウム濃縮が、いかに厄介で危険な事態を招き得るか、その実例ですよね。
そして現在主流派の軽水炉 (PWRとBWR)は、ウラニウム濃縮なしでは、
燃料がないので稼働できません。

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国連 核拡散防止条約の会議、ヨーロッパでこの春に??

本来ならこの2022年1月にニューヨークで開催予定だった国連の核拡散防止条約(NPT)再検討会議ですが、COVIDパンデミックのため今年8月に延期されたことは、日本語
メディアなどでも報道されているのでご存じでしょう。関連して、各種団体からの
声明も出ていますよね。
一例として、日本原水協|核兵器のない平和で公正な世界 (antiatom.org) など。

で、共同通信の報道によると、延期を重ねたNPT再検討会議を今年春に開催しようと
する動きもあるそうです。その記事から、一部抜粋して紹介しますね。

Back, the tanktop alone
No Nukes と複数にしているのは、
「核兵器も核発電も」ってことです。
私がペイントしたタンクトップ

(私による抜粋・日本語化)
国連 核拡散防止条約の会議、ヨーロッパでこの春に開催の動き

共同通信 – 2022年1月27日

Spring talks in Europe eyed for U.N. nuclear non-proliferation pact (kyodonews.net)

ニューヨーク発 – 国連の核拡散防止条約(NPT)再検討会議の議長に指名されている
人物が、同会議をこの春にヨーロッパで開催する可能性を探っている。これは、
今年の8月に開催しようという予定を繰り上げることになる。木曜日<1月27日>に、
外交筋が明らかにした。

このNPT再検討会議の議長に任命されているGustavo Zlauvinen がこの繰り上げを考えているのは、加盟諸国の一部からの要請を受けてのことだ。

・・・(中略)・・・

情報筋によると、今年3月には核兵器禁止条約の加盟諸国による最初の会議がウィーンで開催される予定で、その後でオーストリア、オランダ、スイスなどでNPY再検討会議を
開催することを、Zlauvinen は検討しているとのこと。

・・・(中略)・・・

核兵器禁止条約は核兵器の開発・保有・実験・使用を禁止するもので、昨年1月に
発効した。

この核兵器禁止条約には、核兵器保有国は1国も加盟していない。また世界で唯一
核爆弾投下の被害を受けた日本も、調印をしていない。これは1つには、アメリカの
核の傘の下で守られているという安全保障上の事情によるもの。
**************

まあ、日本が未加盟の理由は、良く知られたことですね。
問題は、日本の政治家たちの多くに見られる「冷戦期へのノスタルジア症候群」で
して ~~
上の黒いメニューにあるページ mo-2) の終わりでも短く言及した症候群です。
「核抑止」という発想そのものが、冷戦時代のノスタルジアではないのか??
世界的に核兵器を廃絶していくことこそ、真の安全保障ではないのか?
そうした「核抑止」という問題を、いずれ「やかんをのせたら~~」の最大の
フォーカス イッシューとして考えていく計画です。無論、核発電も不可分の問題
として絡み続けます。
「核抑止」問題を取り上げるまでに、かなりの準備が必要になりますので、
その準備期間中に新型原子炉の proliferation risks その他を説明しているわけ
ですね。

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JCPOAですべてが決まるわけじゃ、ない — イランの ILNA の報道より

しばらく固定ページの作成に追われていたので、JCPOA再建交渉の件から
お暇しておりました。
そのJCPOA再建交渉に関して、できるだけ新しい報道を紹介しますね。

なお、固定ページの方は、次世代原子炉の問題点紹介を続けておりまして、
次回は EBR II –> IFR –> PRISMを取り上げる計画
です。長い開発の歴史があり、
実証炉 EBR II で、“故意に” メルトダウンを起こさせようとする実験を行った
結果、それでもメルトダウンしなかった
」という、実にinherently safeな原子炉です。
つまり、「原発 ⇒ メルトダウンが怖い ⇒ 反対!」というパターンでは、
反対する理由がなくなってしまう
原発です。さて、その新型原発の問題点とは??
アレコレ調べることが多いので、ページをアップロードするまで時間がかかります。
しばし、お待ちください!

ソース画像を表示
「しばし、お待ちください」って、どうせ何日も ・・・」
私の20分クロッキーより

では、今日のところは、JCPOA関係の記事を

Iranian Labor News Agency (ILNA)はテヘランに本拠を置くニュース機関で、
2003年2月の設立です。2007年にいったん閉鎖され、2008年7月に
再開されました。

2022年1月26日付の
Vienna Talks is not the end of big game; A French politician
(フランスの政治家、「ウィーン会談で大局が決まるわけでは、ない」)
という記事から、一部抜粋・日本語化して紹介します。< >内は、私 Heeday に
よる説明です。

(私による抜粋・日本語化)
「JCPOAと、その再建交渉の新ラウンドとは、簡単に言ってしまうなら実は
イランと交渉相手つまりアメリカとイスラエルの間での交渉ではない。この交渉が
成功するか失敗するかは、世界の新秩序が出来上がるか、無秩序に終わるかという
大きなゲームの一環なのだ。 このゲームを何と呼ぶべきか?「トゥキディデスの罠」と呼ぶのがふさわしい」と、欧州議会の議員がILNAに語った。
<トゥキディデスの罠とは、2012年にアメリカの政治学者 Graham T. Allisonが
編み出した造語で、古代ギリシャの歴史家トゥキディデスが記録したスパルタと
アテネの間で争われたペロポネソス戦争にちなんだ言葉です。今まで支配的だった
勢力と、新興勢力とが接触すると、戦争になりやすいという傾向を著している
そうです>

ILNAニュース機関の独占インタビューで、フランスの政治家エルヴェ ジュヴァン(Hervé Juvin) は「衰退しつつある勢力の前に、新興勢力が登場したら、何が
起こるか?このゲームにおいて、EUと一部ヨーロッパ諸国とは、とにかく存続を
続けたいとあがいている」と述べた。

「定かではないが、まあ、存続はできるだろう。だが問題の要は、ワシントン、
テルアヴィヴ、モスクワ、北京の間にある。この問題の本質は、西側世界による
全世界の支配ということなのだ。・・・(一部省略)・・・」

ジュヴァンによれば、アメリカや西側諸国にとって、1990年代に <英国の首相であった> トニー ブレアの次の言葉は、今も真実だ。「イスラエルの安全を完全に保障することなしには、何も達成できない。 ・・・(一部省略)・・・」という言葉である。

「だが、イランにも同じことが言える。シンにイランの発展を考えているのは、
誰なのか?<西側との>組織的な対決を進め、経済制裁にもがき苦しむ国民の
過激化を望む勢力なのか?それとも、イラン周辺地域の融和やイスラエル国家の承認、
中東のすべての国々との外交・経済的な関係樹立を目指して人知れず活動する勢力
なのか?」


「1つの身体が、4つの空間に分かれていたら・・・?」
私の20分クロッキーより
・・・(一部省略)・・・ 最近、イラン大統領がロシアを訪問しており、<JCPOA
再建に>対する期待が強いことは間違いない。だが、ジュネーヴでの交渉ですべてが
決まるわけではない。

「イランとロシアの間での交渉の今後、そして中国との合意でそれが完成する。
その方が、ワシントンからの経済制裁構成よりもはるかに重要なのだ」

エルヴェ ジュヴァンが力を込めて語るには、「イランとその人たちには、未来がある。イラン帝国には3000年ほどの歴史があり、JCPOA交渉が失敗に終わったとしても、
そのためにイランの歴史が終わるわけではない。・・・(一部省略)・・・」

ジュヴァンの結論は、次の通り。「ただし、これは言っておかねばならないが、
制裁や貿易規制も戦い方の1つだ。戦争よりも優れた戦い方だ。この戦いがどうなるか、それは戦いの初日の時点では、誰にもわからない。誰でも知っている通り、勝った軍で
あっても、犠牲者なしでは済まない。しかも現代の戦争では、民間人の犠牲者は
正確な人数さえ分からないのだ。平和を保ち、民間人の安全を保つため、あらゆる
努力を尽くさねばならない。世界のどこであっても。この平和のための尽力こそ、
EUが取り組むべき課題なのだ」
*****************

もうお分かりのとおり、核発電はその発生時点から核兵器と不可分でして、すると
核発電には当然、世界情勢や軍事問題、大国の覇権といった深刻な問題が絡みついて
いるわけですね。単に「エネルギー源と経済」だけの問題ではありません。
(もちろん、エネルギー源と経済も重大な問題ですが) ましてや、「メルトダウン
こわい! ⇒ 原発反対!」 (無論、これも深刻な問題ですが) というだけの問題など
では、決してありません。
国際関係、国防、核抑止、軍事とエネルギーが経済に及ぼす影響、・・・ などなどが
絡む巨大な問題なのですね。
ですから、「原発問題」という1つの問題系があるわけじゃ、ありません。あまりにも
多岐に及ぶ問題が絡み合った複雑系なのですね。したがって、反原発運動には、
多様な分野の人材が必要になります。
一人一人は、自分の専門分野を決めて取り組んでいくことに ならざるを得ないですね。
私の場合、それをproliferation riskにしようとしているわけです。

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固定ページ mo-2) をアップロード

固定ページ mo-2) をアップロードしました。
上の黒いメニューの中の項目は、やたら多数あるのが申し訳ないのですが、
アルファベット順に並んでおります。シリーズ g-x) の後に、mo-x) がございます。

mo-2) では、MOXと再処理に伴う問題を歴史的に振り返って論じてくれている論文
を抜粋・日本語化して紹介しております。終末時計で世界的に名高い
Bulletin of the Atomic Scientistsで、昨年(2021年)9月に投稿された記事ですね。

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固定ページ mo-1) をアップロード

固定ページ mo-1) をアップロードしました。
上の黒いメニューで g-7) の次にございます。

MOXに代表されるような Pu 利用への固執が、いまだに
一部諸国では見られます。
それには、どんな問題があるのか??
それを「やかんをのせたら~~」では今まで取り上げていなかったので、
短く取り上げました。

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そもそもMOXが問題になっているという事実そのものが~~

下でも申しましたように2022年1月現在、

1) 炭素排出ゼロが焦眉の急だ
2) 核発電(原発)はゼロ カーボン (炭素排出なし) だ
3)  だから、メルトダウンしない新型原子炉を多数新設すべきだ

という論調がまかり通っております。核発電の基本を学ばれた方なら
だれでもすぐにお分かりのとおり、上記の主張は核発電が
「カーボン排出は少ないが、他にもっと困ったもの(放射性廃棄物)を
出す」
という事実を無視しております。しかも、この種の「核ゴミ」は
フィンランドのOnkaloを除き処分場所も決まっておりません。
「炭素は出しちゃダメ! でも、PuやU238は出しても仕方ない」
っていうのは、いったいどういう屁理屈なのでしょうか???

この「ゴミ捨て場のなさ」が如実に浮かび出ている現象の1つが、
MOXですよね。
で、果たして
★ MOXで本当に核ゴミは減らせるのか??
★ MOXを軽水炉の燃料として使用することについては
すでに問題が指摘されてきましたが、
それ以外にもっと深刻な問題はないのか??

といった問題について調査中です。
まとまったら、新しい固定ページにしますので、
しばしお待ちくださいな。

********************
(  – _-) > それにしても ・・・ 反原発団体などの皆様へ

本「やかんをのせたら~~」でもたびたび申し上げて
きたように、「カーボン排出削減を理由に、核発電を正当化する」
というやり方は、核発電推進勢力が既に2000年代後半の
Nuclear Renaissanceの頃に採用していた手口です。
それが福島第一のメルトダウンで、いったんは中断しました。
それと同じころ、あるいはそれ以前から、
いわゆるGeneration IV(第4世代)原子炉の
「安全性の喧伝」も核発電推進勢力は進めていました。

こうした流れを見れば、すぐに予想できるはずなのですが、

核発電推進勢力は、福島第一メルトダウンの「ほとぼり」が
冷める(実際には、何も解決などしていないのですが)のを
待って、
★ 新型原子炉(SMRなど)なら、メルトダウンしない
★ カーボン排出を削減するのが、焦眉の急だ
という論法で巻き返しを図るだろうなあ

と読めますよね? 私自身も、そう読んでいました。
いかんせん、2022年1月現在、その「読み」どおりになって
しまっております。

私自身はすでに2011年から’12年にかけて、上記の「読み」に
基づき、Generation IV(第4世代)原子炉の問題点などを
学んでおりました。

ですが。2011~12年当時に驚いたのは、脱原発を唱える
人たちの一部から、上記の「読み」が笑いものにされたことです!
曰く、
( ◎ o◎)  「そんな新型原子炉のことなんか調べている暇があるんなら、
反原発デモにでも参加しろ!」
(私は、以前からデモにはほとんど参加しません。
通行妨害になるだけなので。それよりは、
No nukes! とか書いた衣服を普段から着て津々浦々を
多くの人たちが歩いていれば、デモよりは影響力があるハズです。
デモでは、その経路周辺にしかメッセージが届かないので)

( ◎ o◎)  「新型原子炉なんて言っても、どうせ原発推進派の言うことなんて、
ウソばっかりなんだから、無視すりゃいい」
(これじゃ対話になりませんよね。それに、推進勢力がGeneration IVを
根拠として世論誘導を行っているのに、反対派がそれを無視していたんじゃ、
世論はいずれ誘導されてしまう! 現実、2022年1月現在、そうなってる
じゃないですか!)

別に私は、反原発団体の一部に対して恨みがあるわけでも、なんでもなくて、
2011~12年ごろの反原発運動には、
★ (いうなれば)「敵」(核発電推進勢力)を知ろうという問題意識がなかった
★ 長期的な世論形成の努力がなかった
★ そして、「やかんをのせたら~~」のフォーカスであるproliferation risks
(核発電が核兵器に結びついてしまうリスク)の重大性と、その具体的な
事例に関する認識もなかった

という現実の問題点を指摘せざるを得ないのですね。

上記の問題点を認識した新しい反核団体などあれば、私ができることなら
なんでも協力したいのですが、2022年1月現在のところ、私が東京圏で
そうした団体を存じません。
仕方なく、一人でこの「やかんをのせたら~~」を続けているわけですね。

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付録 w-3) をアップロード

本「やかんをのせたら~~」はあくまで proliferation risks(核発電が核兵器に
つながってしまうリスク)にフォーカスしており、CO2排出問題は、それを
専門としている他のウェブサイトや団体などに任せております。

ところが。
2022年1月現在、

1) 炭素排出ゼロが焦眉の急だ
2) 核発電(原発)はゼロ カーボン (炭素排出なし) だ
3)  だから、メルトダウンしない新型原子炉を多数新設すべきだ

という論調がまかり通っております。そこで、「やかんをのせたら~~」でも
「決してカーボン排出問題を無視しているわけではない。ただ、フォーカスが
異なるので、カーボン問題を専門とする方々に任せているのだ」ってことを
“行動で示す” ため、カーボン排出問題については「付録」ページで短く
言及しております。

そんなわけで、核発電からの「実際の」温室効果ガス排出について、
付録 w-3) では短く論じております。
上の黒いメニューの底部にある、付録 w-3) をクリック!

ただし、あくまで「やかんをのせたら~~」の「本業」ではない
話題なので、詳しいことは然るべき専門家による著作やウェブサイトなどを
お読みくださいませ。

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やれやれ、「付録 w-3) 原発はCO2を出さない?? II」を作成中です

本来、「やかんをのせたら~~」は核発電のproliferation risk (核発電が核兵器に
結びついてしまうリスク) にフォーカスしたウェブサイトでして、カーボン
(炭素)排出問題については、その分野を専門とするサイトや著者の皆様に譲って
おります。

ただ、2022年1月現在、
1) 炭素排出ゼロが焦眉の急だ
2) 核発電(原発)はゼロ カーボン (炭素排出なし) だ
3)  だから、メルトダウンしない新型原子炉を多数新設すべきだ
という論調がまかり通っております。そこで、「やかんをのせたら~~」でも
「決してカーボン排出問題を無視しているわけではない。ただ、フォーカスが
異なるので、カーボン問題を専門とする方々に任せているのだ」ってことを
“行動で示す” ため、カーボン排出問題については「付録」ページで短く言及
しております。

そもそも、3) の主張の前提となっている 2) は、どこまで真実なのでしょうか?
それを取り上げる「付録ページ」を、現在作成中です。

もっとも:
こんな問題は、既存の反原発団体の中で、カーボン排出問題などに主眼を置いて
らっしゃる団体やウェブサイトなどに、お任せしたいのですが~~
今のところ、世にはびこる 3) の主張に対して、日本語圏の反原発団体などから、
あまり声が聞こえてきません!

やれやれ、仕方ないので、「付録 w-3) 原発はCO2を出さない?? II」を
目下、作成中なのです。

アップロードするまで、しばしお待ちくださいな。

それにしても、日本語圏にある既存の反原発団体の皆様、
しっかりしてください!

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JCPOA再建交渉、続報

しばらく固定ページ p-x) の制作に追われていたので、JCPOAや中国のタイシャン原発事故、その他現在進行中の問題を取り上げられませんでした。
しばらくお暇したJCPOA再建交渉に関する報道のなかで、2022年1月7日早朝 (JST) 現在で、インターネット上で見つけられた最新の報道を紹介しますね。

Tasnim News Agencyというイランの報道機関による記事で、同機関は反イラン的なプロパガンダなどに対抗してイラン イスラム共和国を守ることを使命としているそうです。つまり、西側メディアの多数とは「対立」しやすいのですが、日本語圏では西側の立場からの報道が多いので、バランスを取るためにTasnim などの記事も読んでおくのは賢明でしょう。

JCPOA Talks Resume in Austria – Politics news – Tasnim News Agency
にある、JCPOA Talks Resume in Austria (JCPOA再建交渉、オーストリアで再開) という記事で、ロイターやAPなどの情報ではなく、Tasnim自身の情報によるものです。2022年1月4日付です。

「あちら側も見てみないと ・・・」
私の20分クロッキーに色を加えたもの

いつもどおり、私による日本語化です。< >内は、私からの注釈。

テヘラン発 (Tasnim)– イランと「P4+1」諸国つまりロシア、中国、英国、フランス、ドイツによる、2015年の核合意の再建とイランに対する経済制裁の解除とを目指す交渉が、この月曜日(1月3日)にウィーンで再開した。

<このJCPOA 交渉は先週から行われていたが> 新年の休暇が3日間あり、4日に再開した。

イランならびにP4+1 諸国の代表者たちが今回の第8ラウンド交渉を介したのは12月27日のことで、その焦点はイランに対するすべての制裁の解除にあった。この制裁は、アメリカがこの核合意から一方的に脱退したときに、課されたものである。この核合意は歴史的なものであったが、アメリカは2018年に一方的に脱退したため、この再建交渉の階段には直接参加することが許されていない。

イランの交渉団のトップAli Baqeri はこの月曜日早くにウィーンに到着、EUの外交政策主任代行で包括的共同作業計画(JCPOA)のヘッドでもあるEnrique Moraと会談した。

イラン政府で国際問題担当の外務副大臣を務めるBaqeriは、それ以外にも他の加盟諸国の高官たちとも会合を持った。

同日早く、ロシアの在ウィーン国際機関担当大使であるMikhail Ulyanovがトゥイートしたところによれば、この第8ラウンド会談は「非公式の会合」という形態で再開する。

イラン交渉団のトップであるBaqeriは先週木曜日にウィーンを断ち一時的に帰国する前に、第8ラウンドのその時点までの階段では、制裁の解除とその解除の検証とに関する限り、大きな進展を遂げていたと記者団に語っていた。

Press TVの報道によれば、「今回の会談の主な焦点は、制裁解除にあった。イランと加盟諸国とは多数の問題に関して交渉を続け、制裁界の検証に関しては、何回かの話し合いを重ねた。そうした会合には 、JCPOAの合同委員会のコーディネーターとヨーロッパ諸国の両者が出席した」と、Baqeriは述べた。

この交渉の前回会談では、交渉のテーブルでイランは新たな提案を行い、交渉の前進に尽力した。さらにその後、JCPOAの加盟ヨーロッパ諸国が受け身にとどまり、その提案に追随しなかったと批判している。
***********************
さすがにイラン側の報道機関だけあって、はっきりとイラン寄りの報道ですね。
こうした立場からの報道も読んで、バランスを保ちたいものです。

「なんで、JCPOAの話題なんだ??」 私の20分クロッキーより

「なんで、JCPOAの話題なんだ??」
私の20分クロッキーより

「やかんをのせたら~~」のJCPOA交渉関連の報道紹介を始めてお読みの方々の中には、「原発問題と、イランと諸国の交渉と、何の関係??」と不思議がってらっしゃる皆様もいらっしゃるかも。そうした方々のために説明しておくと、イランが「核兵器を保有する意図はない」と主張しながら、自国のウラニウム濃縮工場 (← やはり発電用と主張されていた) で20%を超える濃縮ウラニウムを製造していたことが、そもそもこのJCPOAがいったん締結されるに至った問題でした。

「20%」濃縮ウラニウムというのは、ほとんどの核発電(原発)では使うことがありません。そんな濃度のウラニウムの主な用途と言えば、さらに濃縮して(90%以上) 核兵器に使う、というものです。
(上の黒いメニューで ページ p-3) をクリック ⇒ そのページ p-3) の PBR用燃料のウラニウム濃縮率 という箇所もご覧ください)

この実例が明確に示しているように、「平和利用(発電)」というのは「核兵器製造の隠れ蓑」にされるリスクが常にあるのですね。「平和利用」と「軍事利用」は、実は原子炉というものの歴史の最初から、不可分なのです。(上の黒いメニューから、b-2) から d-5) にかけて、延々とこの事実の実例を紹介しております

JCPOAとは、その「不可分性」が如実に表れている、現在進行中の実例です。ですから、「やかんをのせたら~~」では以前からJCPOA関連報道を紹介してきているのですね。

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