ページ c-4) を公開しました。
イスラエルの「隠し核兵器」の話を続けるとともに、
IAEAがそれを防止できなかったという自明な事実に言及、
反核(発電も、兵器も)団体などによる情報発信の
向上を呼び掛けております。
上の黒いメニューで、クリックなさってくださいませ。
ページ c-4) を公開しました。
イスラエルの「隠し核兵器」の話を続けるとともに、
IAEAがそれを防止できなかったという自明な事実に言及、
反核(発電も、兵器も)団体などによる情報発信の
向上を呼び掛けております。
上の黒いメニューで、クリックなさってくださいませ。
ページ c-3) を公開しました。
イスラエルによる核兵器開発・製造とその隠ぺいの可能性を
取り上げています。
いつもどおり、上の黒いメニューで c-3) をクリックしてくださいませ。
ページ c-2) を設けました。
内容は、2007年の Operation Orchard(果樹園作戦)です。
いつもどおり、上の黒いメニューで c-2) をクリックなさってください。
ページ c-1) を設けました。
いつもどおり、上の黒いメニューで c-1) をクリックしてください。
ページ c-x) では、「”公認”核保有5か国」以外で、原子炉が核兵器に結び付いた、
または結びつきかけた、とされる実例を紹介してまいります。
初期の原子炉の用途とはどのようなものだったのか、それを紹介するページの b-3) ができました。
上の黒いメニューで、b-3) をクリックなさってください!
上の黒いメニューにあるように、ページ b-2) も公開しました!
アメリカにとって「冷戦」の相手であった旧ソビエト連邦での、
「初期」原子炉が何に使われていたのかを述べております。
近日中に公開する予定の b-3) ページでは、英国の場合を紹介する予定です。
みなさま、
3月に申しましたように、私のビーズ アクセサリーのビジネスを廃業し、
本ウェブサイトは「反核兵器・反核発電」のサイトに作り変えました。
その途上、アレコレ出来事があって、時間がかかりましたが ・・・
まずは「原子炉」というものがソモソモどういう存在であったのかを
ページ b-1) 以降で取り上げてまいります。
私の自己紹介は、ページ a-2) にございます。
内容に関するコメントは、私宛に直接、Eメールで
お送りください:
hidecius*jcom.zaq.ne.jp (<– * を @ に置き換えてくださいませ)
「一緒に、~~~の反核活動をやりませんか?」というような
お誘いも、歓迎です!
I have remodeled this whole website into an anti-nuke site (with
its focus on the inseparability between nuclear weapons and power).
My former bead accessory business is now abolished.
Now this new website is mostly in Japanese — sorry, if you don’t
read the language.
For the reason why it is mostly in Japanese, please click
“a-1)” on the black menu above and scroll down.
ここで、当然、次の疑問が生じるでしょう:
本来の用途であるプルトニウム製造用原子炉 = 軍事利用
それに蒸気タービン発電機をつなげたら = 平和利用
という理解困難な区別が、なぜ蔓延ったのか??私自身も、よく分かりません! 1950年代から60年代にかけての
日本での核エネルギーに関する言説を取り上げた書物なども
読んだのですが~~
1954年3月には、ビキニ環礁での水爆実験による第五福龍丸の悲惨な事故があり、
「放射能モンスター」の映画「ゴジラ」も出来たわけですが。
その翌年には、第8回新聞週間の代表標語として「新聞は世界平和の原子力」という標語が選ばれたりしています。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/mscom/84/0/84_KJ00009002044/_pdf/-char/ja
もちろん、「核兵器は悲惨を招く、核を使うなら平和利用を」という
願いも広く社会にあったのでしょう。でも、その「平和利用」の実体が、
上記のようなものだと~~
そして10年後
1965年5月には日本最初の核発電所、東海発電所が臨界に達しています。
こともあろうに、その原子炉はコルダ―ホール型でした。
そんなことは、日本語版Wikipedia にも明記してあります。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E6%B5%B7%E7%99%BA%E9%9B%BB%E6%89%80
もちろん、日本導入に当たり改良を加えはしましたが、主に耐震性の問題です。
コルダ―ホール型 (Magnox) 原子炉が本来、どういう用途のものであったのか?
それは、ここでも「英国の「初期」原子炉」で述べましたが、英語版Wikipedia をご覧になっても、明らかです。
https://en.wikipedia.org/wiki/Magnox
— the Magnox was designed with the dual purpose of producing electrical power and plutonium-239 for the nascent nuclear weapons program in Britain —
とありますから、Magnox (コルダ―ホール型)原子炉とは本来、
発電と兵器用プルトニウム製造という二重用途のためのものです。
すると、なぜあまり反対がなかったのか??
不思議でしょうがないです。日本社会をあげて、「平和利用」に浮かれていたのでしょうか??
導入しようとしている「原子炉」が本来どういう性質のものだったのか、反核団体なども調べなかったのでしょうか??
もちろん、当時はインターネットなどはありません。でも、書物は多数出回っていたはずです。原子炉のメカニズムがまったく公表されていなかったとも、思えません。
「核発電所」(原発)のメカニズムそのものを見ても、「核発電と兵器の不可分性」が窺えます。
下の4月11日の記事「英国の初期原子炉」では、「発電用でない実用原子炉」の紹介をしました。Windscaleは、プルトニウム製造用だったのですね。
でも、現在の軽水炉は?
では、現在の実際の核発電所の概略構造を見てまいりましょう。
それには、概略構造を示すイラストがあった方が良いですし、本ウェブサイトの remake に至った場合には、これまでの記事も書き直し、イラストを多数入れて読みやすいものにする計画なのですが~~
現在のところは、「暫定的な」記事ですので、そこまでできません。なにとぞ、ご勘弁を。
今日のところは、電気事業連合会のウェブサイトにある概略図をご覧くださいな。
https://www.fepc.or.jp/enterprise/hatsuden/nuclear/keisuiro/index.html
にございます。
世界的に、現存の核発電所のほとんどは「軽水炉」と呼ばれるタイプのもので(「重水炉」というのも少数ありますが、その説明は後日 [”後日”があれば] )、軽水炉はさらに「沸騰水型」と「加圧水型」とに分かれます。
まず、沸騰水型
電気事業連合会さんの上記ウェブページでは、まず沸騰水型を紹介してますね。
その図をよくご覧いただくと、原子炉内の圧力容器内に核燃料があります。つまり、ここで核分裂が起きて大量の熱が発生するのです。そこに、外部とパイプでつながった水がありますよね。(下の圧力抑制プールの水は、今は無視してください)
大量に発熱している機械に水を通せば~~そう、お湯が沸きますね。
ヤカンのお湯の場合、お湯が沸くと蒸気がヤカンの上に出ていきますよね。
原子炉の場合、その蒸気をパイプで原子炉の外へと送り出しているのが、図でお分かりになると思います。それが「蒸気機関」のタービンを回し、タービンに連結している発電機が回転して、電気を発生させる。つまり、「発熱体でお湯を沸かす → 大量の蒸気が出る → 蒸気でタービンを回す → タービンに連結されている発電機もまわって、発電する」というだけのことです、原理的には。
次に、加圧水型
電気事業連合会さんの上記ウェブページをスクロールダウンしていただくと、今度は「加圧水型」の略図が登場します。(「改良型沸騰水」は、原理的には上記と同じことなので、今は無視してください)
沸騰水型と、どこが違うのか?
・ 沸騰水型では原子炉の圧力容器内で蒸気を発生させ、それを直接原子炉外のタービンへとパイプで送っていました。
・ それに対し加圧水型では、圧力容器内の水には圧力を加えることで沸点を上げ、通常の「湧いてるお湯」よりも高温にします → それをすぐ右の蒸気発生器に送り、そこにある熱交換器(この図には、名称はありません)で、「外部からの水」(二次冷却系統)を沸騰させて、蒸気を発生させる → その蒸気でタービンを回す → タービンに連結されている発電機もまわって、発電する
要するに
「圧力容器内で蒸気を発生、直接タービンに」 なのか、
「圧力容器内では高温高圧のお湯を沸かし、熱交換器で外部からの水を加熱して蒸気を発生させる」 のか、
原理としてはそれだけの違いです。
いずれにしても、
基本的に原子炉は原子炉のままです。そこに何らかの形で水を送り込み、蒸気を発生させてタービンを回す → 発電機もまわる
つまり、
コンロにヤカンをのせて、ヤカンから出る蒸気で風車を回す → その風車に発電機が連結していて、発電する
というのと、原理は同じことです。
とういうことは ・・・
本来プルトニウム製造用の機械(原子炉)に蒸気機関タービンの発電装置をくっつけたものが、要するに核発電所(原発)ってことです。
ここで考えてください。
本来の用途であるプルトニウム製造用原子炉 = 軍事利用
それに蒸気タービン発電機をつなげたら = 平和利用
という区分を、従来はしてきたことになります。
こんな区分って、あってよいのでしょうか??
従来の「核の平和利用」というのがいかにマヤカシであったのかは、
上述のように「核発電所」の原理からも分かることです。
本当に「核の平和利用」と主張したければ、軍事転用につながりえない
新技術を開発・実用化してから、主張するべきでは??
それができないのなら、核兵器も核発電もやめるしかないでしょ?
今年(2020年)のことです
最近の事例だと、今年(2020年)の1月5日の各種報道によれば、イランがウラニウム濃縮などに関する2015年の合意による制限を破棄したそうです。
bbc.comの記事を見てみましょう。
https://www.bbc.com/news/world-middle-east-51001167
にあります。
Iran has declared that it will no longer abide by any of the restrictions imposed by the 2015 nuclear deal.
In a statement, it said it would no longer observe limitations on its capacity for enrichment, the level of enrichment, the stock of enriched material, or research and development. —–
Tensions have been high over the killing of Iranian General Qasem Soleimani by the US in Baghdad.
2015年の合意で、イランはその核施設の稼働などについての制限を受け入れていたのですが、それを破棄すると宣言したわけですね。ガセム ソレイマーニ司令官が殺害されたことに対する対応なのでしょう。
特に、ウラニウム濃縮の濃度や量に関する制限を破棄するとしたのが、重大です。天然ウラニウムはほとんどがU238で、分裂性のU235はわずかしか含まれていません。そのままでは発電や原爆に必要な核分裂を起こせないので、精製・濃縮して使用します。U235の濃度を90%以上にすると、兵器グレード、つまり原爆用のウラニウムになります。(広島型)
これを受けて、反原発団体も「核兵器と核発電の不可分性」そして「両方の廃絶」を求めて声を上げるべきだったと私は思うのですが、日本ではあまり聞こえてきませんでした。そして現在のコロナウイルス パンデミックが来て、イランの核問題も北朝鮮からのミサイルも、巷では忘れ去られてしまっています。
「伝染」の危険性
さらに、どこか一国が核武装すると、周辺諸国にまで「伝染」してしまう危険があります。
2011年の福島第一メルトダウンの後で出た書物で、最新情報ではないのですが、
Charles D. Ferguson, “Nuclear Energy — What everyone needs to know” という
本があります。著者は物理学者・核エンジニアで、アメリカ国務省などで核に関する政策に関わった方です。
その書物の67ページに、以下の記載があります:
Many Middle Eastern and North African countries with large Arab population —- Nonproliferation experts have observed that these countries’ announcements of interest in nuclear power plants are strongly correlated with the growth of Iran’s nuclear program. Even if the Arab states are not now explicitly trying to obtain nuclear weapons, they may try to leave the option open as a future deterrent against nuclear attack if Iran decides to acquire nuclear weapons.
核兵器の不拡散に関する専門家たちによれば、アラブ人口が多い中東と北アフリカ諸国の場合、核発電所への食指とイランの核プログラムのと間に、強い相関性が見られる、ということですね。現時点では核兵器を保有した意図は明示していなくても、イランが核兵器保有に踏み切った場合には、核攻撃を抑止するため、周辺のアラブ諸国も核兵器保有に踏み出す恐れがある、という専門家の観察でした。
ついでながら、2013年ごろ、日本国の総理大臣が中東諸国に日本の原発のセールスに出かけたのも、覚えてらっしゃるでしょう。(たとえば、https://biz-journal.jp/2014/01/post_3746.html ) 上記の不拡散専門家たちの観察を考えれば、まるで「死の商人」のように見えてしまいかねない ・・・
「次回以降」があれば~~
上記以外にも、インドVSパキスタンの実例なども紹介できるのですが、もう充分に不安が募っていると思うので、事例紹介はこの辺にしましょう。
パンデミックのただ中、東京では適切な対応が遅れに遅れ、検査もままならぬ現状です。ですから私がいつまでこの世にいるか分からないのですが、次回を書けるようであれば、次回からは核発電所のメカニズムそのものに見られる「核兵器と核発電の不可分性」に、話題を進めますね。