やれやれ、ヨンビョンの原子炉再稼働に関する報道紹介をやっと終えたと思ったら、今度は北朝鮮が新型クルーズ(巡航)ミサイル発射実験です!
このタイミングからして当然、この新型クルーズ ミサイルに核弾頭を搭載するつもりか??と、世界は憂慮することになります!
本日(13日)の報道記事の中では、The New York Timesのものが詳細なので、それを何回かに分けて紹介しますね。
2021年9月13日(JST)、The New York Times
North Korea Reports Test of New Cruise Missile as Arms Race Intensifies – The New York Times (nytimes.com)
(軍拡競争が過熱する中、北朝鮮が新型クルーズ ミサイルの実験を報道)
(私による日本語化)
(リード)
この実験自体は国連による制裁への違反ではないが、朝鮮半島で兵器の熾烈化が進んでいることが分かる
(本文 なお、元の記事本文中には、リンクが設定されている箇所が多数あります。上のリンクから、ぜひ原文をご覧ください)
Choe Sang-Hun記者
ソウル発 ― 13日月曜日の北朝鮮による発表によると、同国は新たに開発した長距離クルーズ(巡航)ミサイルの発射に成功した。この半年間では最初のミサイル試験で、この半島での韓国と北朝鮮の間の軍拡競争が過熱していることの表れでもある。
この土曜から日曜にかけて行われたこのミサイル試験では、北朝鮮のミサイルは2時間ほど飛行した後、約1,500㎞離れた標的に命中した。北朝鮮の国営朝鮮中央通信の発表による。ミサイルは軌道を変更し、円を描いたのちに標的に命中したと、同通信は述べた。
国連の安全保障理事会は一連の決議を定めており、北朝鮮が弾道ミサイルを開発あるいは試験することを禁じている。だが、クルーズ ミサイルはその対象にはなっていない。弾道ミサイルと違い、北朝鮮がクルーズ ミサイルの試験を行っても、あまり警告を受けない。さらに北朝鮮の国営メディアによれば、同国の指導者である金正恩は、週末に実施されたこの試験には出席しなかった。通常なら、彼はここ何年か、主な兵器試験の監督を行っているのだが。
今回の試験から、北朝鮮が保有ミサイルの強化に引き続き務めていることが分かるが、その一方でアメリカとの核兵器廃止交渉は停滞している。月曜日に北朝鮮が述べたところでは、今回の長距離クルーズ ミサイルは「極めて重大な意味を持つ戦略的兵器」で、この1月の労働党の総会議で金正恩が発表した兵器開発目標の一環だ。
同国営メディアの報道によれば、今回の新型ミサイルにより北朝鮮は、「敵対勢力による軍事的な動き」に対抗する有効な抑止手段を手に入れた。
韓国とアメリカは9日間にわたる合同軍事演習を8月に実施している。この同盟2国による合同演習を行うと、北朝鮮が独自の軍事演習を行う、あるいは武器の試験を実施する、ということがよくある。今回の北による試験も、韓国が武装強化を加速していることを示す兆候が見られるさなかで行われた。
韓国は今月、潜水艦発射式の弾道ミサイルの初試験に成功している。韓国の高官たちはその詳細の公表を拒否しているが、同国のメディア報道によれば、このSLBM(潜水艦発射式ミサイル)は韓国の新たに建造したドサン アン チャンゴ級攻撃潜水艦から発射された。北朝鮮が潜水艦発射式弾道ミサイルの試験を始めたのは2015年のことで、翌年にはそれを「最大級の成功」であったと報じている。
北朝鮮による軍備増強を食い止めようとする国際交渉はほとんど実を結んでおらず、韓国はミサイルの強力化と独自のミサイル防衛システムの構築とによって、北朝鮮の脅威に対抗を始めている。
近年、アメリカはいわゆるミサイル ガイドラインを緩和した。これは、韓国が開発してよい弾道ミサイルの弾頭重量や射程に制限を設けるものである。北朝鮮が2017年に同国としては初めての大陸間弾道弾を発射したとき、当時のドナルド J. トランプ米国大統領は韓国の弾道ミサイルの爆薬重量の制限を押し上げた。今年5月にバイデン大統領と韓国の文在寅大統領とがサミット会談を持った時には、両同盟国は上述のミサイル ガイドラインを廃止することに合意、韓国は自由に長距離ミサイルを開発できることとなった。
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長いので、いったんここまで。残りは、次回に。
韓半島(朝鮮半島)の軍事的緊張や上述のヨンビョン再稼働のことを考えれば、
当然憂慮しておくべき発射試験でしたね。
日本で原発問題のセミナーなど開くと、いまだにオーディエンスからの質問には、
「原発事故 → 食品の汚染」
「でも、電気は足りるの?」
といった質問を少なからず見かけるのが、私としては残念です。
もちろん、そうした問題も重要ですが、日本政府が「それでも」核発電に固執している
大きな理由である「潜在的核抑止」に関する言及がオーディエンスからは少ないのが ・・・
セミナーの講師の方などは、はっきりと「核抑止」とか「核軍備」と明言して
らっしゃっていても、そんな現状なのですよ。
ミサイルなので、ミサイル防衛システムもどこまで機能できるやら。。。
日本のほぼ全土をカバーできる」という点で騒いでいますよね。
「あったりめーじゃねーか!!!」と呆れました! 日本には米軍基地が各所にあるのですから、北朝鮮が新型ミサイルを作るのなら、日本のほぼ全土も射程に含むのは当然でしょう!
現時点で米軍基地が存在している以上、北朝鮮としては日本もミサイルの射程内に
入れるはずですよね。
そんなわけで、やはり日本語メディアは相手にせず、The New York Timesの関連記事を紹介しているわけです!