下記は日本語メディアでも報道されていますので、すでに
お聞きになってらっしゃるでしょう。
念のため、The Washington Postの5月6日付記事から
抜粋・日本語化してみます。
The Washington Post
Video shows Russian ‘filtration camp’ near Mariupol, Ukraine – The Washington Post
(ヴィデオが映す、ウクライナのマリウポル近郊の
ロシアによる「選別収容所」)
マリウポル市長室、ロシアの「選別収容所」を映した
ヴィデオを公表
記者: Joyce Sohyun Lee、Jonathan Edwards
2022年5月6日
木曜日<5月6日>にマリウポル市長室が公表したヴィデオには、
ロシアの「選別収容所」内部の様子が写っているという。
<ロシアのソーシャル メディアである> Telegramに公開された
3本の動画で、ウクライナのマリウポルの東にあるベジメニという村の
学校内部で撮影されたものだと、The Washington Postの位置特定
担当は述べている。この学校はアゾフ海の沿岸にあり、その位置は
このヴィデオでも短く紹介されている。
このヴィデオに伴う説明文によれば、マリウポルから強制的に
連行された人たちは「ベジメニ村の学校に入れられ」、医療も
受けられないという。ロシア軍の兵士たちが、拷問や処刑するぞと
頻繁に抑留者たちに脅しをかけていると、この説明文は述べている。
さらに同市長室によれば、抑留される人々には自分の所有物や
身分証明賞を持って出ることが許可されておらず、没収されている
という。代わりに、「選別用書類」を受け取っているそうだ。
“Silenced” (強いられた沈黙)
私の昔の作品です
・・・・(中略)・・・・
The Washington Postでは、上記の主張を独自に確認するには
至らなかったが、今年3月終わりに撮影された衛星画像からは、
ベジメネのこの学校からわずか数ブロックの位置に一時施設の
建設が急速に進んでいたことが分かる。
・・・・(中略)・・・・
今年5月1日の時点での防衛相がそのTelegram投稿で述べた
ところによれば、「救出された」マリウポルの住民たちは
ベジメニに連行されたという。
・・・・(以下略)・・・・
*********************
私は確かに日本国という西側の国に今のところ暮らしておりますが、
何もロシアを敵視する意図はなく、西側の主張がすべて正しいとも
考えておりません。
しかし。上記のヴィデオの主張が真実であるなら、世界中が騒ぐべき
戦争犯罪です。
調査団の派遣、抑留者の救出、といった活動がすでに始まっていても
おかしくはありませんよね。
でも現実には西側が動きにくいのは、端的に言ってしまえばロシアの
核兵器のためだということは、世界的によく知られている通りですよね。
要するに、
独裁国家などが核兵器を保有してしまうと、そこでどれだけ虐殺や
人権侵害が行われていても、他国や国際機関が下手に手を出せない
という問題ですね。北朝鮮についても、同じパターンを私たちは経験
しています。
やはり、核兵器はこの世界から廃絶するしか、根本的な解決はない
わけですね。
直接的な因果関係ではありませんが、長期的な影響関係を考えると、
実は悪循環が現実に見られますよね
ここで、上の黒いメニューにあるページ 付録 w-4) でも紹介済みの、
アメリカのアル ゴア元副大統領のインタビューを思い出してくださいな。
For eight years in the White House, every weapons-proliferation problem
we dealt with was connected to a civilian reactor program.
(そこで対応した核兵器拡散問題は、どれを取っても民生用原子炉に
関連していた。)
さらに
also the problem that if other countries make a massive commitment to it,
we make the problem of nuclear weapons proliferation worse.
(そして他の諸国が核発電に真剣に取り組むと、核兵器拡散という問題が
悪化してしまう)
特に、天然資源の大手輸出国が核兵器を保有しており、「悪さ」を始めた
場合、世界的なエネルギー源不足が起きえることは、現在私たちが経験
しているとおりです。
ここで、次のような「長期的影響関係」(直接の論理的必然では、
ありません)があることに気付いてほしいのですね。
原発の拡散 ⇒ 核兵器の拡散 ⇒ 天然資源の輸出国である独裁国家が
核兵器を保有 ⇒ その独裁国家が他国を侵略 ⇒
世界的なエネルギー不足や価格上昇 ⇒ 核発電推進勢力は、
そのエネルギー不足への対抗策として、「もっと原発を!」
(付録 w-6) で指摘した、ウラニウムも輸入資源として外国から
買わないといけない諸国が多いという事実については、
彼らは黙っている)
これは明らかに悪循環ですよね。
この悪循環を断ち切るためにも、私たち反核勢力はもっと声を上げないと。
では、MSR関連の調査を続けます。近日中に、
ページ mr-0) (MSR) なぜMSRを取り上げるの?
をアップロードできそうです。
「焦げた たこ焼の悪循環」