g-9) (ジャパン) 日本の893組長??
が兵器グレードのPuを
2025年1月
UPI Newsのウェブサイトより
Yakuza crime boss pleads guilty in the U.S. to trying sell Iran nuclear material
日本の893屋さんがイランに核物質を
密輸販売しようとして、アメリカで裁判
を受けた ・・・ まるで私がでっち
上げた「反核ショート ストーリー」
かよ??と誤解されるかも。
でも、UPIが報じている大真面目な
出来事なんです。
日本語メディアでも取り上げられて
いますが、例によってUPIの英語記事の
要約みたいな報道が多いですよね。
やはり、元記事をしっかり読んで
みましょうよ。
この世界にはカーン博士に代表される
ような闇の勢力が常にあって
(ページ f-3) , f-8) , g-7) 参照 *)
そこを介しての核兵器の拡散もあり
得るという実例ですね。たとえ民生用
(つまり、核発電)であっても、
核物質を大量に扱うと「闇を経由した
核兵器拡散」につながってしまう
危険性が存在するわけです。
* 上の黒いメニューでは、項目を
基本的にはアルファベット順で配列して
おります。f-3) , f-8) , g-7) を
見つけて、クリック!
カーン以外の実例として、Add-3) も
ご参照くださいな。)
では、その記事を、いつもどおり
私の日本語化で。
< > 内は私からの補足説明です。
*************************
ヤクザ組長、アメリカの法廷で核物質を
イランに密売しようとした容疑を認める
Darryl Coote記者
2025年1月9日
1月9日 (UPI) — 日本のヤクザという
犯罪組織の組長 <後でお察しになれる
ように、どうも本当にヤクザなのか
疑わしいですよね。単なるペテン師
かも> が、イランに核兵器グレードの
プルトニウム <上の黒いメニュー
[項目は基本的にアルファベット順] で
ページ c-1) をクリック ⇒ 中ほどに
あるオレンジ色の文字の個所を参照>
を密売しようとした件で、この組長は
麻薬、兵器、核物質の密貿易という
罪状を認めた。
日本国籍のエビサワ タケシ(60歳)は
水曜日 <1月8日に、ニューヨークは>
マンハッタンにある法廷で、謀議と
密貿易に関するアメリカ連邦検察からの
6件の罪状を認めた。刑が確定すると、
エビサワは何十年かの懲役に服すること
になる。
今回の展開よりも2年以上前にエビサワ
は逮捕されていたが、その時の容疑は
薬物と兵器の密貿易であった。後に
2024年2月、新たな起訴が提出された。
その容疑は、エビサワがミャンマーから
入手確保した核物質を密売しようとした
というものだ。だがその密売しようと
した相手というのが、イラン軍の将軍に
扮した連邦当局の潜入捜査員であった。
アメリカの麻薬取締局(Drug Enforce-
ment Administration、DEA) がエビサワ
の身辺捜査を始めたのは2019年のこと
で、麻薬と兵器の密貿易の容疑で
あった。その捜査の過程で、エビサワが
核物質を保有していることが発覚した。
「エビサワ タケシとその一味を調査
したところ、国際的犯罪組織の闇の
深さが判明し、ショックを受けた。
核物質の密貿易から麻薬密輸の拡大、
さらには暴力的反乱勢力への武器
提供に至るまで」と、DEAの局長
Anne Milgramはある声明の中で
述べている。
連邦検察局によればこのDEAによる
捜査の中で、エビサワは <非合法な
薬物や兵器などの買い手に扮した>
操作員が操作員であることに気づかず、
その捜査員たちを自らの国際的犯罪
ネットワークに紹介してしまった。
このネットワークは、日本・タイ・
ミャンマー・スリランカ・アメリカ
などの諸国に広がっていた。それに
よって彼は、大規模な麻薬と兵器の
密売を目論んでいた。
法廷文書によると、エビサワは
重兵器を秘かに購入しようとして
おり、その中には地対空ミサイルも
含まれていた。エビサワは、この
兵器類がアフガニスタンのアメリカ軍
基地にあったものでミャンマーの
反政府民族組織に渡るものと思って
いた。この闇取引ではエビサワへの報
酬として、こうした民族組織はヘロイン
とメタンフェタミン <という覚せい剤
の一種> とを大量に提供することに
なっていた。こうした薬物をアメリカで
販売する予定であった。
2020年にエビサワがこの潜入捜査員に
述べたところでは、エビサワには大量の
核物質の入手も可能でそれも密売したい
と語っていた。後にエビサワはある画像
を送信してきたが、そこにはその核物質
のそばにガイガーカウンターが映って
いた。分析結果も送信しており、
トリウムとウラニウムの存在を示して
いた。
エビサワから繰り返し問い合わせを
受けたこの潜入捜査員は、この核物質
の密売を手伝うと合意した。だがその
密売先が実はもう一人の潜入捜査員で、
イラン軍の将軍に扮していた。この
非合法核物質を核兵器プログラムに
使用しようとしていた、という設定だ。
「するとエビサワはこの偽将軍に
”プルトニウム”を供給しようかと
持ち掛けてきた。核兵器開発という
目的であれば、プルトニウムの方が
<ウラニウムよりも> ”好都合”で、
”強力”だと語っていた」と、
アメリカ司法省は述べている。
<2024年の> 2月初めに行われた
ヴィデオ会議では、エビサワと共謀
していた匿名の人物がこの潜入捜査員
に対し、核物質を3,000 kgを有して
いると語っていた。さらに、ミャンマー
で核物質を最大5トンまで製造できる
と述べていた。検察側からの情報
である。
それから1週間後、闇の交渉は続いた。
東南アジアのとあるホテルの部屋で
エビサワの共謀者の一人が潜入捜査員
に、プラスチック製容器2個に入った
核物質のサンプルを見せた。この
サンプルは後にタイ当局の協力も
あって没収され、アメリカの科学捜査で
検査を受けた。その結果、この物質は
核兵器グレードのプルトニウムと
判明、充分な量があれば核兵器の製造に
使用できる。
「本日、エビサワ タケシが連邦裁で
認めたように、エビサワは兵器グレード
のプルトニウムも含む核物質をビルマ
から堂々と密売していた」 ニュー
ヨーク南部地区担当のアメリカ連邦検事
代理Edward Kimは述べている。ビルマ
とは、ミャンマーのことだ。
「並行してエビサワは、ビルマの戦場で
使用する地対空ミサイルなどのヘビー
デューティ重火器と引き換えに、膨大な
量のヘロインとメタンフェタミンとを
アメリカに密売しようとしていた。
そして、その麻薬密売で得たとエビサワ
本人は信じていた売り上げを、ニュー
ヨークから東京へとロンダリングして
いた」
「エビサワの謀略を察知し食い止める
ことができたのは、DEAの特殊捜査
部門と我々検察庁の国家安全保障担当
のキャリア検察官たちの唯ならぬ努力、
さらにインドネシア、日本、タイの
法執行部門の同業者としてのご協力の
おかげだ」と、Kimは語っている。
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闇を漂う~~
私の20分クロッキー
驚くべきは、本当に兵器グレードのPu
が少量ながら闇に出回っていたという
恐怖の事実ですよね。
エビサワが本当に893屋さんの組長
なのか?それとも単なるペテン師なの
か?といった問題とは無関係に、軍の
然るべき立場にいるわけでもない闇の
人物が、実際に兵器用Puを入手できて
いたのですから。何らかの「核物質の
闇市場」がすでに出来ていることの
証左ですね。
ところが、日本での反原発運動の現状を
見ると、相変わらず注意が原子炉事故
などに向いており(確かに、事故も
重大な問題ではありますが)、
proliferation(核兵器の拡散)という
深刻な視点が希薄ですよね。上の記事で
明らかなように、すでに日本国籍の
犯罪者が兵器グレードのPuを入手して
いたなんて事実があるわけですから、
proliferationを前面に指摘することは
必須でしょう。アル ゴア前大統領の
指摘は、実に適切でした。(上の黒い
メニューにある 付録 w-4) の後半も
参照)
まさか、そんな無茶な!
私の20分クロッキー、男性のモデルさん
すでに「核物質の闇市場」が暗躍して
いるのですが、核発電推進勢力はその
地球で核発電量を3倍に増大させようと
提唱しています。そうなると、pro-
liferationはどこまで進んでしまう
のか??
3倍に増やそうという主張の根拠として
CO2排出の削減が挙げられていますが、
その真偽についても「やかんをのせ
たら~~」ではすでに取り上げており
ます。
上の黒いメニュー (項目は基本的に
アルファベット順)で、付録 w-1) 、
付録 w-3) 、付録 w-8) 、付録 w-18) を
参照。
そして今回の「エビサワ闇の核ネット
ワーク」が出来るずっと以前から、
カーン博士の闇のネットワークはあり
ました。 f-3) と f-8) 参照。
つまり、こうしたnuclear proliferat-
ing networks in the dark とでも呼ぶ
べきものは、今後も増殖してしまう
恐れがあるってことですよね。
Al Gore前大統領のproliferation
risksの指摘は、実に現実的でした。
Al Gore: Energy Crisis Can Be Fixed – CBS News
日本語化を読みたい方は、
上の黒いメニューで付録 w-4) の
後半をお読みくださいな。
闇から解放して!
私の20分クロッキー