d-11) (発電原理) すでに日本の原発が
軍事標的にされてた件
2025年1月
Financial Timesのウェブサイトより
Russia trained officers for attacks on Japan and South Korea
やっぱり!
原発は侵略者の軍事標的にされ
やすいってことを示す実例ですね。
(上の黒いメニュー [基本的に項目は
アルファベット順に配列] にある
固定ページ d-6) も参照)
日本国政府は何十年も前から、
核抑止で国を守る
→ でも、日本が直接に核兵器を
保有するのは、どうも
→ そこで、潜在的核保有を貫く
→ 原発や核燃料サイクルを国是とする
という方針で動いてきました。
(上の黒いメニューで、ページ g-3)
参照)
しかし現実には、これは国防という
観点から、有効な方針なので
しょうか??
ロシアが秘かに練っていた韓国と日本
への侵略シナリオでは、日本の原発も
軍事標的にされているそうです。
ワザワザ巨額の税金を投入して、敵が
攻撃したがる軍事標的を作ってあげる
なんて ・・・
なお、日本語メディアでも本件は報じ
られているのですが(たとえば、
露が日韓の攻撃リスト準備 東海村や奥尻島、関門トンネルも 英報道)、
要約した記事になってました。国防と
いう重大な問題なので、Financial
Timesの元記事の大半を読んでおく
価値があると考えるのですね。
ただ、そのためこのページも長く
なりました。お時間やご都合に
合わせて、適度に区切ってお読み
くだされば。
いつもどおり
私の日本語化
< > 内は私からの補足説明
です。
*****************************
Russia trained officers for
attacks on Japan and South
Korea
(ロシア、日本と韓国への攻撃に備えて
将校たちを訓練)
漏出した軍のファイルに、戦時に民生用
インフラストラクチャーを攻撃する
ための詳細なプランが
Chris Cook (ロンドン)、Max Seddon
(ベルリン)
2024年12月31日
標的は、あそことあそことあそこ ・・・
もうグシャグシャじゃないの!
私の20分ボールペン クロッキー
ロシア軍は、日本ならびに韓国と戦争に
なった場合の詳細な軍事標的のリストを
作成していた。標的としては、原発や
その他の民生用インフラストラクチャー
も含まれている。2013-2014年の機密
ファイルで、Financial Timesが閲覧
した。
ロシア軍の文書群が漏出したもので、
それに要約されている攻撃プランに
よると、道路や橋、工場、その他の
標的160か所が「作戦関連の地域に
<敵の> 部隊が再集結すること」を
防止するための標的として選定され
ていた。
この文書は西側の情報ソースが
Financial Times <以下、FTとします>
に開示したもので、それを見るとロシア
が東部国境付近について強い懸念を有し
ていることが浮かび上がる。ロシア軍
の作戦担当者たちの不安として、
ロシア軍がNATOと何らかの戦争状態
になった場合、ロシアの東部国境が
無防備になり、アメリカ軍やその
東アジア同盟諸国による攻撃に対し
脆弱化してしまう。
この文書はロシア軍の機密ファイル
29本を納めたキャッシュから抜き
出されたもので、2008年から2014年
に作成されたものだ。内容の大半は、
ロシアの東部国境地帯で紛争が発生
した場合に備え将校を訓練することに
関するものだ。現在でもロシア軍の
戦略にとって有効な内容と見られ
ている。
今年(2024年)、FTが既に報じたこと
だが、核兵器の使用や中国による侵略が
あった場合の対応、ヨーロッパ中心部
での攻撃に対する対応の作戦原則に
ついての詳細な記載も、この文書には
含まれている。こうした情報は、それ
までは知られていなかったもので
あった。
ロシアのヴラディミール プーティン
大統領によるウクライナへの全面侵略
ならびにNATO全体への対応に関する
戦略において、アジアが中心的な位置
を占めるようになっている。
ロシア経済の中国依存が拡大している
ことに加え、ロシア軍は北朝鮮から
12,000名の兵員を調達、ウクライナで
戦わせている。その代償として、北朝鮮
に経済的・軍事的援助を提供している。
<2024年の> 11月、ロシア軍は
試験的な弾道ミサイルをウクライナに
向けて発射したが、その後で
プーティンは「ウクライナでの局地的
紛争が、世界規模の要素を帯びるよう
になった」と述べていた。
以前NATOの軍縮担当役員で今は
<世界の安全保障と開発を研究する
シンク タンクの> Stimson Centerに
勤務しているWilliam Alberqueに
よると、この漏出文書と最近の北朝鮮の
兵員導入とを考えあわせれば、
「ヨーロッパ戦場とアジア戦場とは
直接かつ不可分に結びついている
ことが、最終的に証明された」
「ヨーロッパでの戦争にアジアが
知らんぷりをしていることも、アジア
で戦争が発生した場合にヨーロッパが
無視を決め込むこともできないのだ」
日本と韓国の標的リストはあるプレゼン
テーション用文書にあり、これは
Kh-101という非核巡航ミサイルの能力
を説明するためのプレゼンテーション
だ。FTからの依頼でこの文書を検討
した専門家たちによれば、この文書が
配布されたのは2013年から2014年
にかけてのことであろうという。
同文書にはCombined Arms Academy
<統合陸軍アカデミー> の印が押して
ある。これは上級将校の訓練大学だ。
アメリカ軍は、韓国と日本にかなりの
兵力を配備している。2022年2月に
ウクライナへの全面侵略を開始して
以来、韓国も日本もアメリカ政府が
主導する輸出制限協定に参加している。
ロシアによる侵略活動にプレッシャー
をかけるための協定だ。
Alberque によれば、この文書からは
西側の同盟であるアジア諸国からの
脅威をロシアがどのように捉えている
のかが窺える。そうした同盟アジア諸国
のため同地域でのアメリカ主導の
ロシア軍に対する攻撃が確定、あるいは
可能になってしまうと、ロシア政府は
不安視しているそうだ。このアメリカ軍
による攻撃対象には、ロシアのミサイル
部隊も含まれる。「ロシアが突然
エストニアを攻撃する場合には、日本と
韓国駐在のアメリカ軍と協力勢力にも
攻撃を仕掛ける必要がある」とAlberque
は述べている。
プーティンのスポークスパーソンDmitry
Peskov,にも <FTは> コメントを求め
たが、回答はない。
ロシアによる標的リストの中で、最初
の82か所は日本自衛隊と韓国軍それ
ぞれの総司令本部や地域司令本部や
レーダー設備、空軍基地、海軍施設
など、軍事的な性質のものだ。
その他の標的は民間のインフラ
ストラクチャー施設で、たとえば本州と
九州を結ぶ関門トンネルなどの道路や
鉄道用トンネルも含まれる。エネルギー
関係のインフラも優先標的で、この
リストには発電所13か所も含まれて
おり、製油所のほかに東海村の核施設
も名前が挙がっている。 <← 文字色
強調は、私>
韓国での最優先民間標的は橋梁だが、
リストには浦項製鉄所やプサンの
化学工場群などの産業施設も名を
連ねている。
このプレゼンテーション文書の内容の
多くは、想定している攻撃において
非核弾頭のKh-101の弾幕をいかに
使用するかを論じている。そのための
例として挙げられているのが奥尻島で、
この海に浮かぶ山がちな島には日本の
レーダー基地がある。プレゼン
テーションの中でこうした攻撃を説明
するスライドの1枚では、大規模な
爆発をアニメ化したGIF画像があった。
そうしたスライドを見れば、この標的
リストを選ぶうえでロシアがどれだけ
検討を重ねたかが分かる。韓国軍の
指令・統制部2か所に関する注釈では、
それらの防衛線を突破するために必要
となる兵力の推定も記されている。
・・・ 中略 ・・・
「え、あそこは危険はないでしょ!?」 =
before 2022
私の20分クロッキー、頭が小さく
なっちゃいましたね
現在は慶応大学の准教授であり以前
には日本の防衛省で研究員を務めた
鶴岡路人によれば、ロシアが
ヨーロッパでの紛争を拡大して東アジア
にまで波及した場合には、ロシアとの
衝突は日本にとって特に重大な問題と
なる。いわゆる「水平方向のエスカ
レーション」という現象だ。
「北朝鮮や中国との衝突であれば、
日本は早期に警戒態勢に入ることが
できる。対応のための準備をする時間
がありそうだ。だがヨーロッパからの
水平エスカレーションとなると、日本
が警戒態勢に入るのが遅くなり、衝突
を回避するために自力で取れる対応の
選択肢が少なくなってしまう」
日本の自衛隊、特に航空自衛隊は以前
から長年にわたりロシアを警戒して
きてはいるが、鶴岡によれば「一般の
日本市民はロシアを安全保障上の脅威
とは見なしていないことが多い」.
ロシアと日本は第二次大戦の終結に
当たっての正式な和平条約を締結して
いない。これは、千島列島をめぐる
対立のためだ。大戦の終結時、1945年
に旧ソヴィエトが千島列島を占拠、
日本の住民を追放したのだ。現在では
千島列島にはロシア系住民が
約20,000人居住している。
<2024年の> 1月、当時の日本の総理
大臣であった岸田文雄が述べたところ
では、日本政府はこの問題での交渉に
「全力を挙げて取り組む」としている。
それに応じロシアの前大統領
ドゥミトゥリ メドゥヴェージェフが
Xで述べたところによると、「”日本人
がどう感じるか”など、我々にはどう
でもよい。・・・ <千島列島は>
領有権問題がある土地ではなく、
ロシアの領土なのだ」
ロシアのプランを見ると自分のミサイル
システムへの自信が窺えるが、これは
自信過剰であることが後に判明して
いる。奥尻島を攻撃するという想定
だが、それにはTu-160重爆撃機1機
から12発のKh-101を発射するとして
いる。この文書では、この攻撃で
奥尻島の標的を破壊できる可能性は
85%だとしている。
だがオスロ大学の博士課程で研究
フェローを務めるFabian Hoffmannに
よると、ロシアがウクライナに全面的
侵略をしているが、そこで判明した
問題としてKh-101 は期待されたほど
には検知されにくくない。多層化された
防衛線を突破するのにかなり苦労して
いたのだ。
Hoffmannはさらに、「Kh-101 には
外部エンジンがあるが、これは
旧ソヴィエトならびにロシア巡航
ミサイルの多くに見られる特徴だ。
だがこの設計ではミサイルがレーダー
に捕捉される可能性が大きく増大して
しまう」とも述べている。
またHoffmann の指摘では、この
ミサイルは命中精度も期待ほどでは
ない。「このミサイルシステムは破壊力
が限られており、ピンポイントの精度が
なければ標的を破壊できない。すると、
この精度の悪さは深刻な問題だ」と、
Hoffmannは述べている。
日本と韓国 <への攻撃> に関する
2つ目のプレゼンテーションからは、
隣国の防空システムを定期的に調査
するというロシアの習慣に関し、
他では手に入れにくい洞察が得られる。
この報告書には、Tu-95重爆撃機2機が
日本と韓国の防空システムをテスト
するために送り込まれたミッションに
ついても要約している。2014年2月
24日のことだ。この調査と同時期に
ロシアは <ウクライナの> クリミア
半島を併合した。またアメリカと
韓国の合同軍事演習 Foal Eagle 2014
<”子ワシ2014”> が行われていた。.
このファイルによれば、このロシアの
爆撃機 <Tu-95> はロシア極東地域に
あるUkrainka という長距離飛行指令
基地を飛び立ち、17時間の航路で韓国
と日本の上空を巡り反応を記録した。
いろんなとこから、偵察しないで!
私の20分クロッキー3枚を組み合わせて
切り開いたもの
同ファイルによれば39機の航空機に
よる18回のインターセプトがあった。
そのうち最長のものでは、日本のF4
Phantomという飛行機2機が70分に
わたりエスコートした。ロシア側の
パイロットによれば、このPhantom
2機は「武器を搭載していなかった」
空対空ミサイルを搭載した戦闘機に
よるインターセプトは、7回だけで
あったそうだ。
このミッションの航路は、2024年に
Tu-142対潜哨戒機2機が日本周辺を
巡回した際の航路とほぼ同一であった。
昨年9月の太平洋での戦略演習での
ことだ。このとき、2機は千島列島近く
の領土問題があるとされる空域も飛行
していた。
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ちと見廻してみると~~
私の20分クロッキー、幼稚園用
クレヨン
ついでに私から申し上げておきたい
のが、福島第一からの「処理水」の
海洋放出に関する、反原発勢力の対応
です。(一見、本件と無関係に見える
のですが)
まず、「トリティウム水」が海を汚す
というのは確かですが、その他の
放射性物質については、TEPCOによる
測定に任せておかずに反原発勢力も
海水を測定すべきでは?
で、測定した結果、実際にU-238も
Sc-137もSr-90も測定下限未満で
あったら?
→ 六ヶ所再処理工場から
の処理水排出の正当化に、いずれ
その事実が利用されるのでは?
ならば、それを防止するため、この
測定下限未満であった場合にハッキリと
存在する危険性を、反原発勢力が社会に
指摘すべきでしょう。
「ハッキリと存在する危険性」と、
私は申しました。
この測定下限未満であった場合、
明らかに「排水による海洋汚染」
以上に深刻な問題があるのは、明らか
ですよね? この場合、ALPSは放射性
物質を完璧なまでに「吸着」したこと
になりますから、ALPS自体の内部には
大量の各種放射性物質が溜め込まれて
いるはずです。それを、何処にもって
いって処分するの???
さらにいうと、上の記事が暴露している
ように、ロシアは東海核施設などを
仮想標的に選んでましたよね。では、
このALPSが標的とされる危険性も、
否定できますまい。万一、ALPSが攻撃を
受けて爆破されたら??せっかく吸着
した放射性物質各種が、大気や太平洋に
~~ そうなる前にどこかの地下深くに
埋めないと危険ですが、どこの自治体が
認めてくれるの??
このように、日本政府は「国防のための
潜在的核兵器保有」のために核発電を
推進してきたわけですが、原発ならびに
核施設は実は国防という点で、深刻な
脆弱性に他なりません。
最後に、話題があっちに行っちゃうけど~
私の20分クロッキー
それと、「でも原発はCO2を出さない
から ~~」という誤った指摘がすぐに
どこかから聞こえてくるのでしょう
けど、この問題については上の黒い
メニュー (項目は基本的にアルファ
ベット順)で、付録 w-1) 、付録 w-3)
付録 w-8) 、付録 w-18) をご覧くだ
さいな。