e-12) (運動のあり方) e-11) への補足
2025年3月
固定ページe-11) では、当たり前の話
ですが核発電関連企業の株価変動が
その企業の資金調達に影響することに
着目しました。
本ページは、そのe-11) への補足説明
です。
DeepSeekのAI技術なら、アメリカの
AI各社が求めていたほど電力を消費
しないことが判明 → データ センター
向けSMR需要を見込んでいたSMR企業の
株価が下落した
という事実をe-11) では紹介したの
ですが、日本の反原発団体の様子など
見ていると、
そもそもデータ センターの巨大な電力
需要 ⇒ SMRメーカーが飛びつく、
という点に着目してこなかったよう
ですね。(ついでながら、EVにも注意
が必要です)
こうした社会・経済の動向も見ながら、
反核運動を進めて行こうじゃない
ですか。
で、データ センターなどAI関連の
電力需要に関して、”本場”アメリカ
ではすぐに専門家たちによる反応があり
ました。それを抜粋紹介して、e-11)
への補足情報とする必要がありま
しょう。日本でも、
「データ センター ⇒ SMR」という問題
を、今から指摘・情報発信していきたい
ですからね。
情報ソースは
Big data centers, big problems
です。英語の記事を読める方々は、ぜひ
本文をお読みになってください。
下記では、この記事を私が抜粋・要約
して日本語で紹介しております。
< > 内は、私からの補足説明です。
************************
Big data centers,
big problems
The surging environmental and
consumer costs of AI, crypto and
big data
(ビッグ データ センターは、
ビッグ プロブレム
AI、暗号通貨、ビッグ データは
環境にも消費者にも負荷を急増中)
データセンターが急速に拡大して
おり、そのためアメリカはさらに化石
燃料への依存を深める恐れがあり、
消費者やコミュニティがその損害を
被っている。
2025年1月23日
著者
Quentin Good(Frontier Groupの政策
アナリスト)
Johanna Neumann(Environment America
研究政策センターにて100%再生可能
エネルギー キャンペーンのシニア
ディレクター)
Abe Scarr(PIRGという団体にて
エネルギーとユーティリティ プログラム
のディレクター)
R. J. Cross(Our Online Lifeという
プログラムのディレクター、PIRGにて
Don’t Sell My Dataというキャン
ペーンのディレクター)
人工知能(AI)や暗号通貨の生成と
いった大量のエネルギーを必要とする
コンピューティング活動も含め、
アメリカのデータ センターでの
エネルギー使用は、今後10年間に
わたる電力需要の増大の主な要因の
1つになると予想されている。
(最大要因は輸送・交通の電力化
だが、それに次いで2番目)
———
データ センターによる今後の電力需要
の予測を見ると、2030年まで、また
それ以降もかなりの増大がありそうだ。
だがそうした予想値には<予測ごとに>
大きな違いがあり、不確実性が高い。
例としてElectric Power Research
Institute (EPRI、電力研究所) の予想
では、2030年までにデータ センター用
電力需要は最小の場合では2023年比で
29%、最大の場合には166%増大する
そうだ。
———
<省略個所を———で示します>
ユーティリティ(ここでは、電力)各社
もコンピューティング用エネルギー需要
に関する懸念を強調、化石燃料発電所の
新設を唱えている。予想される需要予想
に応えるため、最小でも10,808 MW
相当の化石燃料発電所の新設が計画され
ており、多くの場合、その需要増大には
データ センター用の需要も含んでいる。
———
——- 世界的に見ると、ビットコインに
よる2023年の電力消費は121.13テラ
ワット(TWh)にのぼっており、これは
同じ年のミシガン州全体での発電総量を
上回る。
——–
データ センターはエネルギーを喰い
つくすだけでなく、何百万リットル
もの水も消費し、騒音被害を引き
起こし、消費者が支払う電力料金の
値上げにもつながる。
つまり、データ センターはその現場で
毎日何百万リットルもの水を冷却の
ために使用するだけでなく、現場以外
でも<センターに電力を供給している>
発電所でも大量の冷却性を消費している
のだ。僅か一か所のデータ センター
だけでも、最大で約1千900万リットル
もの水を1日に消費しうるのだ。
———
発電設備の新増設にともなう投資コスト
を、納税者や電力消費者が負担する羽目
になる恐れもある。電力需要を過大評価
した場合には、特にそうだ。そうした
懸念が規制当局や電力消費者の間に見ら
れるのだが、その懸念にはしっかりと
した根拠がある。2025年にアメリカの
大西洋沿岸中部地域では電力料金の
20%上昇が予想されているのだが、
その根本的な原因の1つにデータ
センターが挙げられているのだ。
———
コンピューティングが発展するからと
いって、電力需要も必然的に増大する
しかない、というわけではない。データ
センターのエネルギー効率を向上させ、
その電力源に再生可能エネルギーを
使い、コンピューティングの中でも
不必要ではた迷惑、あるいは無駄の
多いものを排除すれば、センター
からの悪影響は軽減できる。
- 国家や州の政府はデータ
センターに対し、その稼働の
ためのエネルギーのほぼすべて
を再生可能エネルギーで賄う
ような規定を設けるべきだ。
化石燃料発電所の新設に投資
しているようでは、クリーンな
再生可能エネルギーへの移行が
遅れてしまいかねない。かと
いって核発電では、社会にも
環境にも容認できないリスクが
ある。
AIは石炭を好むってわけ??
私の20分クロッキー - <電力やガスなどの公的サービス
を担当する>公共ユーティリ
ティ委員会は<電力会社など>
ユーティリティ各社がデータ
センターのエネルギー消費に
由来する影響を軽減する策を
講じるよう、断固として要求
すべきだ。その例として、需要
変動に応じて <供給を> 調整
するプログラムの導入や、
新たな電力需要に応じるうえで
化石燃料インフラストラク
チャーの新設には投資しない
よう指示する、などがある。 - 自治体や州政府はデータ
センターに対し、エネルギーと
水の消費状況を報告し、包括的
なエネルギー効率の基準を守る
よう規制すべきだ。透明性を
強化する施策を講じることで、
許認可が下される際に、
センターの土地を貸し出して
いるコミュニティが実情と今後
の計画とを把握しやすくなる。 - 公共ユーティリティ委員会は、
電気料金を支払う者たちへの
保護策を実施すべきだ。
たとえば、データセンター
には長期サービス契約を義務
付ける、電力契約を打ち
切った、あるいは削減した場合
には契約終了費用を定める、
電力供給のためのコスト全額を
データ センターに負担させる、
などだ。 - 意思決定の担当者たちは
クリーンな再生可能エネルギー
を加速させ、<電力グリッド
の>相互接続にともなう
待ち時間の短縮に努めるべきだ。 - 政策担当者たちは、不要な損害
や無駄を招くコンピュー
ティング活動に制限を設ける
ことを検討すべきだ。
州政府は、特にエネルギー消費
の激しい業務には制限を設ける
ことも検討するとよい。州政府
は、特にエネルギー消費の
激しい業務に対しては制限や
(一時的な)禁止令を設けること
を検討すべきである。その例と
して、暗号通貨の生成での
「プルーフ オブ ワーク」が
あり、これはクリプトグラフの
パズルの解読や暗号通貨取引の
検証に多大のエネルギーを使う。
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以上、私が抜粋・日本語化しました。
こっちにもあるわよ
私の2時間デッサン
紙にワックスパステル
「アメリカの話」とか、思わないで
くださいね。日本でもデータ センター
はアチコチに存在しており、
たとえば
データセンターなら安心と信頼のWebARENA(ウェブアリーナ) | Symphony
や
IIJデータセンターサービス – 高品質なコロケーション/ハウジングサービス – IIJ
その他多数ですね。
最近の日本政府がSMR
新設に動いていることを考えると
(たとえば、次を参照:
原子力にいま起こっているイノベーション(前編)~次世代の原子炉はどんな姿?|エネこれ|資源エネルギー庁 )、
近い将来には
データ センター新設 ⇒
SMRも新設、
という流れが出来てしまいかね
ません。
日本の反核勢力の皆様、今からこの
「データ センターの電力需要問題」
を指摘・情報発信しましょうよ。
う~ん、こまった
私の20分クロッキー、男性のモデルさん