Bulletin of the Atomic Scientists、サウディのU濃縮はやめるべき

Bulletin of the Atomic Scientists
https://thebulletin.org/2023/08/there-should-be-no-saudi-uranium-enrichment/

下の2023年9月24日付記事で、
サウディ アラビアでのアメリカ技術に
よるU濃縮をイスラエルが容認するか
否か、というかなり深刻な問題を紹介
しました。中東の平和に強くかかわる
問題でして、しかも日本は原油での中東
依存率が極めて高いとエネ庁も認めて
いる
日本のエネルギーと中東諸国~安定供給に向けた国際的な取り組み|エネルギー安全保障・資源|スペシャルコンテンツ|資源エネルギー庁 (meti.go.jp)
のに、日本語メディアがこの問題を
あまり紹介していないのは、どういう
ことなのでしょうかねえ??

もう時間が・・・

もう時間が・・・

このU濃縮計画について、「終末時計」
で有名な Bulletin of the Atomic Scientists
には、すでに2023年8月28日付で
批判が発表されていました。
Victor Gilinskyさんという物理学者による
もので、彼はフォード、カーター、
レーガンの各政権時にアメリカの原子力
規制委員会のコミッショナーを務めて
いました。

それを、いつもどおり
私の抜粋・日本語化
< > 内は私からの補足説明
でお届けしますね。

*****************************

よくわからぬ交渉

よくわからぬ交渉

中東の安全保障のための「グランド
取引」をアメリカが進めており、それが
話題として関心を集めている。その取引
の主眼となっているのが、イスラエルと
サウディ アラビア間の国交正常化だ。
今の状況にあってジョー バイデンが
この取引を進めている真意は、明らか
ではない。言うまでもなく、この取引の
目標とは中東での平和という今までに
実現したためしのない理想の追求に
関連したものだ。だがどうも、この
取引の真意は中国の影響力からサウディ
を遠ざけることにあるのでは、と
思われる節がある。1つ明確な事実と
して、バイデン政権の担当者たちは
上院でのロビー活動に躍起で、サウディ
のモハメド ビン サルマン皇太子から
のかなり無理な要望の一部を認めさせ
ようと努めている。そうした要請の
1つとして、皇太子はサウディでの
ウラニウム濃縮技術の利用を求めている。
表向きは、将来のサウディの原発で使う
燃料を確保するためだ。確かに、
ウラニウム濃縮は核燃料製造の中の
ステップの1つだ。同時に、核兵器
製造のための2種類あるプロセスの
1つでもある。

好きなようにさせてはおけない

好きなようにさせてはおけない

 

恒例のように、「現実主義者たち」の
主張では、パートナー諸国に対しては
あまり厳格に対応すべきではない。
サウディの核に対する食指をアメリカ
が拒否してしまうと、ロシアや中国が
割って入ってしまい、アメリカの中東
での影響力は低下してしまうだろう。
だがそうした「現実主義的な」外交
政策の今までの実績を見ると、決して
その成果は優れたものではない。
この皇太子の不当な要求をそのままに
しておくのは、危険がありすぎる。

同皇太子は、<元は> 民生用の
核エネルギー プロジェクトであっても
他に転用する可能性を恥ずかしくも
なく明言していた。2018年のCBS
Newsでのインタビューでのことだ。
彼はこう述べた。「サウディ
アラビアは、核爆弾を一切手に入れ
たくはない。だがもしイランが
核爆弾を開発した場合には、可能な
限り早急にサウディもそれに続く。
これは、疑いようのないことだ」
そうした事態になって、核開発を行う
日が来るのを待っているのだろうか?
国際的なシステムによってイランの
核兵器開発をやめさせるという選択に
ついては、皇太子は全く言及して
いない。すぐにでも核兵器開発に
転用できるような核エネルギー
プログラムを彼は望んでいるのだ。

どこを探しても、見つからない・・・

どこを探しても、見つからない・・・

 

まあ、皇太子の核関連の計画は、
そうした露骨なものだけではない。
彼の発言によれば、国内のウラニウム
を使用したいそうだ。サウディ国内
には、大量のウラニウム鉱山がある
という。それを使用して民生用原子炉
の燃料としたいようだ。国内で核燃料
を製造したいので、濃縮技術が必要
なのだ、という。だがそうした
サウディの主張とは裏腹に、実は
同国にはウラニウム鉱山はあまりない。
最近の報告書いくつかによれば、
地質学者のチームがウラン鉱脈を探す
べくサウディに送り込まれたのだが、
全く成果なく戻って来たそうだ。だが
それでも、この皇太子は濃縮への関心を
失ってはいない。この事実だけからでも
彼の真意が窺える。そしてその真の
意図に基づき、彼はアメリカの支援を
求めているのだ。他国からそうした
強力な嫌疑の目を向けられていること
に当惑したサウディは、対応として
核施設などの監視をある程度強化して
くれても構わないと言い出した。
皮肉なことに、アメリカ議会が多少
顔をしかめながらも、こうした監視
強化策を承認してくれることを
サウディは望んでいる。

人間の都合だけで、おかしなことを始めるな!

人間の都合だけで、おかしなことを始めるな!

 

アレコレ制限のついた濃縮でもよい
から濃縮をこの取引に含めよと
サウディが固執しているのだが、
だからといってアメリカとサウディが
それから「ワンツースリー(123)」
で核協力を進めていくとは限らない
じゃないか、と考える読者諸氏も
おられよう。(アメリカとサウディが
実質的な核関連の通称を始めるには、
アメリカのAtomic Energy Act
<核エネルギー法> の第123条に準拠
せねばならない。 こんなことは常識
なのだが、アメリカ政府での核関連
政策という問題になると、こうした
常識があてにならない。強力なロビー
団代が議会で蠢いており、何年間も
原子炉の中東への販売許可を求め、
さらにそのための巨額の補助金を
催促している。エネルギー相や
国務省もそれを支持しており、
国際的な safeguards <転用防止策>
で民生用核エネルギー施設の転用を
防げるはずだと主張している。核
エネルギー政策での公式な方針とは、
いまだに <1953年の> Atoms for
Peace, <核の平和利用> なのだ。
アイゼンハワー大統領が <国連総会
での>演説でそれを提唱した時以来、
変わっていない。思い返していただき
たいのだが、ジョージ W ブッシュ
前大統領 <在任2001年ー2009年>
はイランの発電用原子炉についてさえ
それ自体は全く適正なものだと述べて
いた。

わけわからないけど、とにかく使うって~~

わけわからないけど、とにかく使うって~~

これが実に問題なのだが、アメリカ議会
には、核技術を正しく理解している
人間は、ほとんどいない。安全だ、
炭素排出のないエネルギー源だ、と
いった核推進勢力の主張を聞いて、
舞い上がってしまうのだ。特に、
「小型」や「モジュール式」、
「改良型」といった形容詞を耳に
すると、真に受けてしまうのである。
国際情勢を議会で論じるにしても、
「核エネルギーにおけるアメリカの
競争力を回復する」以上の話し合い
は、ほとんどなされない。

さらに国際的なsafeguardsつまり
IAEAによる監査システムには限界が
あることについても、理解はほとんど
見られない。(たとえば、サウディが
何か <IAEAの> ルールを破った場合、
現実にはどこに訴えられるという
のか?) サウディ アラビアは
あらゆる方策を講じて自国の
safeguards関連の任務を最小限度に
抑えようと努めてきているが、
ここからも同国のIAEAに対する姿勢
が窺える。そうした最小責任という
方策そのものは、確かにIAEAの要件
に違反するものではない。だがある
国が自国の核発電が非軍事目的である
ことを実証したいのであれば、
proliferation<民生用核技術や物質が
核兵器にあくっ用されてしまうという
意味での、核拡散> 防止対策にもっと
積極的に協力するべきだ。

この点で、2008年のアメリカとインド間
で締結された民生用核合意を忘れては
ならない。大統領も議会も中国に対抗
するうえでの同盟国が得られる、しかも
何十基も原子炉を販売できるという
展望に浮かれてしまうと、アメリカの
国際的な核政策が脱線してしまいかね
ない、。という実例がこの核合意
だったのだ。このインドとの核合意は
核比較さん条約に横穴を開ける結果と
なり、しかも原子炉の販売は1つも
実現していない。.<この合意以前
には、インドの核実験を受けアメリカ
はインドへの核技術や核物質の輸出
などを制限していました。しかしこの
合意の結果、ウラニウム濃縮や
プルトニウム抽出に転用できる技術を
インドに提供できる結果になって
しまったようです>

取引の裏表

取引の裏表

サウディも、アメリカに減速に関する
妥協をさせることが可能だと分かって
いる。最近も、人権や石油価格に
関してアメリカ大統領に苦汁を飲ま
せた。<石油価格と引き換えに、
人権問題での妥協がありましたよね。
英語報道ですが、
Oil vs human rights: Biden’s controversial mission to Saudi Arabia | Financial Times (ft.com)
参照>  したがって、第123条に
基づく合意であっても、ウラニウム
濃縮を認めさせたいという姿勢を
弱めることはなさそうだ。ホワイト
ハウスはそれを受け入れるための
方策を探すだろうが、同時に何らか
の製薬、もしくは製薬のように
見える規定を取り入れるだろう。
たとえばパレスティナ人の人権の
ような「甘味料」を取引に加える
のだ。それに騙され、上下院の議員
たちもこのアメリカとサウディ間の
合意にウラニウム濃縮を受け入れる
というわけだ。

だれか、とめてくれ!

だれか、とめてくれ!

 

それを妨害するのは、誰だろうか?
共和党では、ありえない。共和党は
ソモソモ、サウディのことが好きだ。
唯一考えられる妨害者として、
イスラエルがいる。サウディとの
合意がウラニウム濃縮を含む場合、
イスラエルがそれに反対する可能性
があるのだ。イスラエルの野党指導者
Yair Lapidが、最近イスラエルを
訪問したアメリカ民主党の議員団に
対し、サウディでのウラニウム濃縮を
含むサウディとイスラエルの外交関係
正常化取引には反対すると告げた。
そうした濃縮が行われれば、
イスラエルの安全保障上にとって有害
となりえるためだ。だが今までの
ところ、イスラエル政府つまり
ネタニヤフ首相からの応答が、
あいまいなのだ。

誰かが、立ち上がる必要がある。
アメリカはサウディでのウラニウム
濃縮にノーというだけでなく、
そもそもサウディ アラビアにある
原子炉という事実そのものを考え直す
必要がある。サウディに原子炉があり、
しかも同国は使用済み核燃料から
プルトニウムを抽出する再処理施設も
欲しがるのは確実だ。この両者が
そろえば、<ウラニウム型ではなく>
もう一種の核兵器つまりプルトニウム型
を作る道が開かれてしまう。

こんな場所に原発があっては ・・・

こんな場所に原発があっては ・・・

 

中東には、常に紛争の火種が絶えない。
そんな地域に、原子炉はあってはなら
ない。中東では既に今まで、原子炉が
空爆の標的とされたことが幾度も
あった。ロシア軍がウクライナの
ザポリージャ原発を占拠したが、それに
よって安全面での問題が発生している。
その現実からも、我々は学ぶべきだ。
紛争の危険性がある地域には、原子炉は
あってはならない。

今回のアメリカとサウディ間の合意に
対する最終的な反証とは、この皇太子
その人なのだ。彼は王位継承権を有し
すでに実質的には王である。その彼が
ウソつきで忌まわしい殺人者なのだ。
サウディ アラビアは現代的な国家の
ような体裁をしているが、実は
原始的な国家であり、王の権力の
乱用を防止できるようなチェックが
できない。王が法を定め、王の命令
がルールとなり、最高裁判官も王で
ある。英国の王が13世紀に放棄した
権力を、サウディの王はいまだに保持
している。サウディ アラビアが核
エネルギーを利用しても安全な国家に
なるまでには、長い道のりがあるのだ。
***********************************

地域の安定性や民主制も、核発電を
利用するための必須条件だとする主張
は納得できますよね。日本に暮らす人
であれば、「将軍様王朝」という独裁
国家の核兵器が常に不安の種になって
いますもんね。
ただ、日本自体もはたして原発を
再稼働できるだけの安全で民主的な
国家なのか、常に私たち市民が目を
光らせていませんとね。

実は、分からないの~~ 私の20分クロッキー

実は、分からないの~~
私の20分クロッキー

それと、アメリカ議会で核技術を
正しく理解している人が極めて
少ないという指摘、この著者自身が
アメリカのNuclear Regulatory
Commissionのコミッショナーを長
年務められた方だけに、悪寒が走り
ますよね。日本の政界にも、「新型
の小型原子炉なら、メルトダウン
しない」とSMR導入を提唱して
いた幹事長がいましたよね。
上の黒いメニュー(項目は基本的に
アルファベット順)で、ページ s-0)
をクリック!

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付録 w-14) を追加

付録 w-14) をアップロードしました。
オーストラリアのCSIROによるエネルギー
種類別発電コスト分析を紹介しています。

上の黒いメニュー(基本的に、項目は
アルファベット順に配列)で、
付録 w-14) を見つけてクリック!

CSIRO自体のウェブサイトにある情報を
紹介しておりますので、英語のリリース
などを読める方々は、
元のテキストを
https://blog.csiro.au/2020-gencost/
でお読みください。

「それは、しんどい!」という方々のため、
付録 w-14) で私が日本語化して紹介して
おります。

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再生可能エネルギーがコスト最小 ・・その根拠

オーストラリア最大の石炭火力発電企業
であるAGL エナジー社が、今後の選択肢
の1つとしての核発電を笑い飛ばし、
再生可能エネルギーを選んだという
記事をHOMEで紹介しました。

右の「アーカイブ」下にある
2023年9月をクリック ⇒
9月28日の
オーストラリアの石炭企業、核発電を笑い飛ばす
をご覧くださいませ。

そこで
AGLエナジーの決定の根拠となった
CSIROによる発電コスト比較を
紹介する固定ページを
付録 w-14)
として作成中です。

アップロードするまで、しばし
お待ちくださいませ。

英語のリリースをお読みになれる方は、
上記の固定ページを待たずに
https://blog.csiro.au/2020-gencost/
をお読みくださいな。

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オーストラリアの石炭企業、核発電を笑い飛ばす

↓ 9月26日に日本語化した Nuclear-
free, carbon-free! の元の英語ページ
にあるRead Moreをクリックした先に、
関連してオーストラリアの石炭企業が
核発電を笑い飛ばした、という記事が
ありますよね。
日本ではなんやら「原発は費用が少なく
て済むので、再稼働を増やせば電気
料金が下がる」という、将来を考えない
主張が巷にはびこってます。既存の
原発の稼働期間を延長して再稼働したと
しても、10~20年先には廃炉作業が
始まるので、核発電に固執するなら
新たな原発を建てることになります。
その費用と、再生可能エネルギー
(と電力の貯蔵施設や新たなグリッド
建設も含めた)の費用を比較したうえ
で、どちらが低コストなのか?将来を
考えるなら、必ず考えないといけない
問題ですよね。

笑うしかないわね~~ 私の点描練習

笑うしかないわね~~
私の点描練習

 

この問題との関連で、オーストラリア
最大の石炭火力企業が、今後の選択肢
として核発電を笑い飛ばし、再生可能
エネルギーを選んでいる ・・・
そんな記事です。

RenewEconomy(2012年に始まった、
グリーン エネルギーへの移行を説く
オーストラリアのウェブサイト)の
Clean Energy News and Analysisと
いうセクションより
Too expensive, too slow: Australia’s biggest coal generator says no to nuclear | RenewEconomy
(費用も工期もかかる ― オースト
ラリア最大の石炭火力企業、
核発電を拒否)

いつもどおり、
私による抜粋・日本語化
< > 内は私からの補足説明
です。

金 食い虫だよ

金 食い虫だよ

 

****************************
Giles Parkinson記者
2023年8月10日

オーストラリア最大の石炭火力発電企業
であるAGL エナジー社がまたも、現存
する石炭火力に変わるオプションと
しての核発電を拒否した。しかも今回は、
強烈な拒否である。.

AGL社からのそのコメントが発表された
とき、おりしも全国の核推進イデオ
ローグたちや保守系メディアが連帯して
再生可能エネルギーに反対し核発電を
推すキャンペーンを展開していた。
その連帯のエネルギー担当スポークス
マンであるTed O’Brien は、石炭火力
の廃止を先送りにし、同じ敷地にSMR
<上の黒いメニューでページ シリーズ
s-x) を参照、メニュー内項目は基本的
にアルファベット順> を設けよと呼び
かけている。

オーストラリアでの反原発主張は本質
的に、コストと工期に根拠を置いて
いる。核エネルギーの崇拝者として最も
熱心な一人である前チーフ サイエン
ティストであったAlan Finkelでさえ、
SMRはあまりにも経費が掛かりすぎ、
しかも工期が長すぎると述べている。

Finkelに限らず、SMRという技術は
まだ商用化ができておらず、最初の
パイロット発電所もこの2020年代終わり
までには稼働できそうにない。気候変動
対策の目標を達成したいのであれば、
<炭素の> 排出を削減するため再生
可能エネルギーと蓄電施設を2020年代末
までに実現すべきだ。

 U235濃縮、原子炉の冷却、使用済み核燃料の冷却 どれも、大いに電気を食う

U235濃縮、原子炉の冷却、使用済み核燃料の冷却
どれも、大いに電気を食う

 

オーストラリアのエネルギー業界も
核発電のキャンペーンには首を横に
振っているのだが、マードックの所有
するメディア コングロマリオットが総体
となって核発電推進キャンペーンを展開
していることに押され、核推進に惑わさ
れつつある。再生可能エネルギーが却下
され、ソーシャル メディアに限らず
主流メディアにおいてさえ、誤情報の
キャンペーンが異常なまでに展開されて
いるのだ。

AGLはこの4月に <オーストラリア
南西部にある> ニューサウス
ウェールズ州にあるその老朽化したよぼ
よぼのLiddell発電所を閉鎖したのだが、
その際に同社CEO の Damien Nicksは
上記の連帯による同石炭発電所の延命と
SMRに置き換えよという要請を笑い
飛ばした。

その際に同CEOは、頭を横に振り
ながら「ノー」と答えた。そして、
その場を離れた。

Then he walked away ---

Then he walked away —

 

<2023年8月9日の> 木曜日、
同社の年次業績を発表した際、AGLは
2か所の残っている石炭火力発電所で
ある Bayswater と Loy Yang A に
代えて12 GWの新規風力発電所、
太陽光発電所、ならびに蓄電施設を
設ける計画をアップデートした。今後
10年以内に実現される見込みだ。その
際、同CEOは核発電を採用しない
という判断を繰り返し述べた。

「AGLとしてはあくまで再生可能
エネルギー施設と常時稼働パイプライン
の開発に集中しており、核エネルギーに
投資する計画は皆無だ」
RenewEconomy宛にEメールで送信
された声明で、Nicksはそう述べている。

「オーストラリアの法律は核エネルギー
の開発をサポートしていないし、原発の
工期や経費、そして世論もすべて
核エネルギー開発には否定的だ」

核エネルギーを推す動きにはやはり、
気候変動に関する動きを歪曲し化石燃料
業界を守ろうとする狙いが絡んでいる。
この10年以上、そうした傾向が顕著だ。

送電グリッドに関するある種の見解も、
これに関与している。つまり、信頼性の
高い電力供給を実現するには、「ベース
ロード」電力が必要だというものだ。
だがオーストラリアの電力市場で稼働
している事業者や電力業界によれば、
安定した電力供給に必要なのは柔軟性と
常時供給能力なのだ。

アメリカの原子力規制委員会 (Nuclear
Regulatory Commission) の前委員長で
あったAlisson Macfarlaneがすでに
核エネルギーとSMRにともなう多数の
問題を指摘しているのだが、それは次の
リンク先に紹介している。 this piece here
<2023年9月24日 JST現在、この
リンク先は開かなくなっていました。
なぜ??>

あくまで、説明のための略図です SMRは地下に建造しえるので ・・・ s-3) の3枚目の図、再掲

あくまで、説明のための略図です
SMRは地下に建造しえるので ・・・
s-3) の3枚目の図、再掲

 

Macfarlaneの主張によれば、
核エネルギー技術を支えているのは
イデオロギーだけであり、「技術や
体質の」放任文化の産物である。本
ウェブサイト <RenewEconomyの
こと>  にある記事の中でも、この
Macfarlaneの指摘は、昨年もっとも
閲覧数が多くコメントも多数集めた
記事の一つでもある。

さらにMacfarlane によれば、SMR
技術を利用しても<二酸化炭素など
の> 排出削減には、あまり役立たない。
そもそも、SMRの推進勢力もこうした
削減を主な動機としてきたわけでは
ない。オーストラリアでの上述の連帯の
<化石燃料を延命せよという> 主張を
見れば、<排出削減を念頭に置いて
などいないということは> 明らかだ。

だが最大の問題は経費で、これはもう
何十年も昔からそうだ。Macfarlaneに
よれば、推定経費の金額は既に当初の
2倍に膨れ上がっており、今後もさらに
膨張を続ける見込みだ。しかもそうした
推定では、廃棄物の増大という問題や
そのリスクを含んでいない。

(  -_-)""> イカれてますなあ・・・

( -_-)””> イカれてますなあ・・・

 

これは、実に皮肉な話だ。上述の「連帯」
は、費用増大のプレッシャーに対抗する
ためには核発電こそがソリューション
なのだと主張してやまない。もっとも、
どのようなエネルギー源と比べても、
明らかに核発電こそずば抜けて経費が
かさむ代物なのだが。最近、電気料金が
高騰しているが、その原因は化石燃料
業界が価格を釣り上げていることにある。

それを理解すれば、ソーシャル メディア
<SNSのこと> や主流派メディアが
再生可能エネルギーを悪魔扱いして譲歩
しないことも、理解できる。役に立た
ないとか、化石燃料の助けなしには稼働
できないといった主張を広め、各種技術
の費用に関するAEMOやCSIROによる
評価の基盤を誤りだと喧伝している。.
<AEMO: Australian Energy Market
Operator、60%政府支出、40%電気
その他の業界支出の機関で、電力やガス
供給市場の運営・監督を行う。
CSIRO: Commonwealth Scientific and
Industrial Research Organisation、科学
究を行うオーストラリア政府の機関。
太陽光発電や風力が2030年までに最も
安価な発電方法となるとの予測を公表
している。
Up to 90% of electricity from solar and wind the cheapest option by 2030: CSIRO analysis – CSIROscope

無論、CSIRO と AEMOが説明
してきたのは、風力と太陽光と同時に
バックアップ用発電施設も利用し、
そうしたバックアップ施設は本来、
化石燃料で発電した送電用グリッドの
ために建設したものだ。石炭火力や
核発電ではそうしたバックアップが
いらないとの神話が喧伝されているが、
これはひどい誤りの例だ。
<たとえば、上の黒いメニューの終わり
の方にある 付録 w-3) の後半も参照。
下の段落の「バックアップ」とは、
意味が違いますが。それに、そもそも
ザポリージャ原発ではこのところ、
外部電力(いわば一種のバックアップ)
の供給が絶たれて大問題になって
ますよね>

原発を基地にされると、手が出せない ・・・

原発を基地にされると、手が出せない ・・・

 

化石燃料や核発電でもバックアップは
必要であり、しかもそうした発電所は
大規模なものであるため、何らかの
問題やメインテナンス作業のため推す
ライン状態になった場合には、穴埋めの
ためのバックアップ発電量も大量に必要
となる。だが核発電を進めようとして
いる政治的な圧力は、ディテールを美緒
としている。あくまで、政治的に勢力を
得ることが目的で、化石燃料業界の利益
を求めてしまっている。だが、それは
危険性を帯びつつある。.
****************************

なによ、(核推進には)ウソばっかり! 私の、かなり昔のコラージュ作品

なによ、(核推進には)ウソばっかり!
私の、かなり昔のコラージュ作品

 

Up to 90% of electricity from solar and wind the cheapest option by 2030: CSIRO analysis – CSIROscope
にあるCSIROによる論調にも、多くの
皆様はご関心がおありかも。
「やかんをのせたら~~」のフォーカス
からは外れるのですが、日本社会では
いまだに「原発は安いよ~~」などといった
誤謬がまかり通っているので、このCSIRO
の主張をそのうち日本語化しますね。

それと、上の記事にもマードックのメディア
コングロマリオットに対する言及があり
ますが、日本でもメディアを利用した核推進
プロパガンダは、現実の社会問題です。
これについては、また将来「やかんを
のせたら~~」でも取り上げる予定です。

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Beyond Nuclear Bulletin 2023年9月21日号より

Beyond Nuclear Bulletin
2023年9月21日号より
Anti-nuclear contingents march for climate – Beyond Nuclear

「炭素排出減らそう!」と
「核をなくそう!」とが
マーチ(デモ)で合流した
実例を紹介している記事が
ありました。

Nuclear-free, carbon-free!
Anti-nuclear contingents march for climate
(核も炭素排出もない世界を!
反核プロテスターたちが偶然で合流、
気候変動についてのマーチ)

いつもどおり
私の日本語化
< >内は私からの補足説明
です。

私の反核シャツ作品の一例

私の反核シャツ作品の一例

*********************************
“Nuclear-Free, Carbon-Free” を唱える
ブロックが、国連総会の前日に行われた
大規模な気候変動プロテストのマーチ
<デモ> で登場した。9月17日の日曜日、
ニューヨークでのことだ。このスローガン
はArjun Makhijani 博士による2007年に
IEER <Institute for Energy and
Environmental Researchというアメリカ
に本拠を置く反原発団体>から出た書物
Carbon-Free and Nuclear-Free:
A Roadmap for U.S. Energy Policy
(「炭素胚珠なし、核もなし ― アメリカ
エネルギー政策のロードマップ」) から
取ったもので、このグループが気候
変動デモに登場したのは、これで少なく
ても3回目となる。以前にはニューヨーク
シティーで9年前、ワシントン DCでは
7年前のことだった。シンボルとなる
“Don’t Nuke the Climate!” (大気を核で
汚さないで)というイメージ <上の
リンクをクリック> 、そして明るい
イエローの  “Nuclear Power? No
Thanks!” (核エネルギー? いらない
よ!) という旗やプラカードが並び、
このグループは大人数のデモの中でも
目立っていた。 Indigenous
Environmental Network <アメリカに
本拠を置く、アメリカ先住民の皆さんに
よる草の根環境団体の連合体> のような
尊敬されるグループが今も、核発電の
ような偽りのソリューションに対する
警告を発している。
*************************************


もういっちょ、私の反核Tシャツ作品
原文のページでは、テキストの下に
Read Moreというボタンがあります。
それをクリックした先に、炭素排出に
関連して、オーストラリアの石炭企業
が核発電を笑い飛ばした、という記事
があります。
それを、次回に紹介しますね。

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サウディのU濃縮をイスラエルも容認??

Israel National News のウェブサイトより
Report: Netanyahu considering agreeing to Saudi uranium enrichment (israelnationalnews.com)

サウディ アラビアの事情については、
上の黒いメニュー(項目は、基本的に
アルファベット順)にあるページ f-5)
で短く紹介しましたが、ここでもU濃縮
の計画があるようです。当然、イラン
への対抗か?とも疑いたくなるのですが、
でもまずは、報道を読んでみましょう。

取引しようぜ

取引しようぜ


Report: Netanyahu considering
agreeing to Saudi uranium
enrichment
(レポート: ネタニヤフ、サウディの
U濃縮プログラムに同意することを検討)

The Israeli PM may agree to the
Saudi demand for a US-run uranium
enrichment program in exchange for
Israeli-Saudi normalization.
(イスラエルのネタニヤフ首相、
イスラエルとサウディの関係正常化
と引き換えに、サウディの求める
アメリカ運用のウラニウム濃縮
プログラムに同意か?)

いつもどおり、
私の日本語化
< > 内は私からの補足説明
です。

平和なはずの技術が、殺人に転用されることもあり得る ・・・

平和なはずの技術が、殺人に転用されることもあり得る ・・・

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Israel National News
2023年9月21日

イスラエル高官たちがバイデン政権と
秘かに協力、アメリカが稼働する
ウラニウム濃縮事業をサウディ
アラビア国内で設けよという提案に
取り組んでいる。これは、サウディと
イスラエルという中東の二国間に
公式な外交関係を打ち立てようとする
複雑な三者交渉の一環であると、
The Wall Street Journalが木曜日
<9月21日> にアメリカと
イスラエル両国の高官たちの発言を
引用しつつ報じた。

その報道によれば、<イスラエルの>
ベンジャミン ネタニヤフ首相が同国
の核ならびに安全保障のトップ
クラスの専門家たちに対し、アメリカの
交渉団による合意の追求に協力せよと
命じた。この合意が成立すれば、
サウディ アラビアはイランに次いで
2番目の中東でウラニウム濃縮を行う国
となる。

大丈夫なの?? 私のデッサン練習 (Based on Croquis Cafe 200)

大丈夫なの??
私のデッサン練習
(Based on Croquis Cafe 200)

イスラエルとサウディの関係正常化に
関するアメリカとサウディの間での
交渉は、この数か月間既に進行して
いる。サウディからの要求の例として、
パレスティナ人への各種の譲渡と
並んで、アメリカ人の稼働する民生用
ウラニウム濃縮がある。

「この核問題に関しては、我々は交渉
の開始当時から今も、目と目を見合わせ
つつ話し合っている。何はできないのか
何なら可能性があるのか」と、
イスラエルのある上級官僚が述べて
いる。その高官によれば、どのような
ものであれサウディがウラニウム濃縮
プログラムを行う場合には、safeguards
(核拡散を防止するための防御策)を
多種設けたいとも述べた。

Kettle 2017 Jan 10  まだ先がありそうね
しっかり監視してないと ・・・

しっかり監視してないと ・・・ 私の点描練習

しっかり監視してないと ・・・
私の点描練習

 

またアメリカ高官は「サウディ アラビア
であれどの国であれ、民生用核技術での
協力に当たっては、アメリカの厳格な
nonproliferation(核兵器の拡散に
つながることの防止)規準を厳守して
もらうことになる」と語っている。

水曜日、サウディのモハメド ビン
サルマン皇太子がFox Newsの
インタビューに応じ、今回の交渉に
ついて語った。「日々、交渉官たちは
距離を詰めている。初めて、真剣で
現実的な交渉が進んでいる。その進展
を、目の当たりにしているのだ」

担当がだれであれ、イスラエルとの協力
をサウディは拒まないと同皇太子は
述べている。今回の交渉が結実すれば、
「冷戦終結以来、最大の歴史的交渉
となる」

サウディでのウラニウム濃縮を認める
という今回の交渉の内容については、
賛否両論が渦巻いている。イスラエルの
野党指導者Yair Lapidが先月、同国の
チャネル12<というTV放送網> に
語ったところでは、「イスラエルは、
サウディでのウラニウム濃縮には賛同
しない。イスラエルの国家安全保障が
脅かされるからだ。中東地域での
核軍拡競争が始まってしまう」
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「平和利用」のはずが ・・・いつの間にやら拡散しちゃう

「平和利用」のはずが ・・・いつの間にやら拡散しちゃう

そもそも、サウディのような雨・曇天の
少ないところなら、太陽光を利用した
ほうがよほどコストが安く済み、
テロリスト対策(g-5)、g-6) も参照)も
容易になります。
それなのに、なぜわざわざ核発電、
ことにU濃縮を ・・・ 当然、「過剰
濃縮」の嫌疑が生じますよね。
「平和利用限定」というのを、死守して
もらいたいものです。
そうでないと、もしや今後イランも
サウディも核保有に進んでしまった場合、
元をただせばイスラエルが既に核保有
(おそらく) ⇒ 対抗のため、イランも
核保有 ⇒ サウディも核保有 ⇒
そうなると次は ・・・
という「核兵器蔓延の図式」が実現して
しまった、なんてことに。

そんなの、見たくありません!
核発電と核兵器の廃絶を求める声を
上げてまいりましょう!

それにしても、本件はかなり重要度の
高いニュースだと思うのですが、
日本語メディアでは全く見かけません
でした。
だから、ここで紹介したのですが、
日本語メディアは何を考えているのやら
・・・

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ゼレンスキー大統領の総会演説の紹介

TIMETURK (トルコの報道機関) のウェブサイトより
Nuclear disarmament should not be sole means of preventing ‘final war,’: Zelenskyy – Timeturk Haber

Nuclear disarmament should not be sole
means of preventing “final war”,:
Zelensky
(「最終戦争」を防止するための手段は
核武装解除だけでなく ・・・
ゼレンスキー)

During speech at UN General Assembly
Ukrainian president accuses Russia of
weaponizing food, energy
(国連総会での演説で、ウクライナ
大統領がロシアを、食糧やエネルギー
資源を戦争利用したとして非難)

黒いTシャツに私がペイントしたもの

黒いTシャツに私がペイントしたもの

国連総会でのゼレンスキー大統領の演説
ですが、日本語メディアでは安保理会議
でロシアの代表者が妨害に躍起だったと
いう報道が目立ちますが、肝心の演説
内容をあまり紹介してくれていません。
そこで、TIMETURKのウェブサイトに
ある、演説内容紹介を私の日本語化で
取り上げますね。

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アンカラ発
2023年9月20日

「”最終戦争”を回避するうえで、
世界は核軍縮だけを手段とすべきでは
ない」 と、ウクライナのヴォロディ
ミル ゼレンスキー大統領が火曜日に
述べた。

20世紀には核兵器の配備や拡散、実験
をなくそうという戦いがあり、それは
「適切なやり方」であった。だが、
「世界を滅ぼす最終戦争を防止する
ためのやり方は、核軍縮1つであっては
ならない」とも、ゼレンスキーは演説で
述べた。ニューヨークで開催された
第78回国連総会でのことだ。

同大統領の指摘によれば、旧ソヴィエト
連邦の解体後にウクライナそれまで
同国内にあった核兵器を放棄、そして
「世界はそれを受け、核兵器はロシアが
管理すべきだと決めた」。

「だが歴史を見れば、1990年代に
核軍縮を最もすべきだったのはロシアで
逢ったことが分かる。今でも、ロシアは
そうすべきだ」とも、ゼレンスキーは
語った。

再掲 穀倉地帯が放射性物質で汚染 ⇒ 世界に出回る穀物の減少  ⇒ さらに食品値上げ、飢餓の拡大

再掲
穀倉地帯が放射性物質で汚染 ⇒ 世界に出回る穀物の減少
⇒ さらに食品値上げ、飢餓の拡大

 

核兵器以外にも、武器として利用すれば
恐るべき脅威となるものがあることが
明白だともこの大統領は述べており、
その一例が食料であった。ウクライナと
ロシアの間には黒海の利用に関する
重要な合意があって、それに基づき
ウクライナは穀物を輸出できるのだが、
それをロシアが「踏みにじった」と
いうのだ。

ゼレンスキーによれば「ドナウ川近辺に
ある特に重要な港が、今もドローン攻撃
の標的にされている」

ゼレンスキーはさらに、ロシア政府は
ウクライナから戦争で併合した領土を
ロシアの量だと世界に認めさせようと
しているとも、主張した。

ウクライナ政府が穀物輸送用に一時的な
港の使用を開始したことに触れ、それに
加えて「輸送陸路の保持にも懸命に
努めている」と、同大統領は語っている。

「困惑すべき事実だが、ヨーロッパ諸国
の一部が、ゆうっ広告であるはずの
ヨーロッパ諸国の一部が、この政治的
劇に便乗してしまっており、穀物を
不安を掻き立てる材料にしてしまって
いる」とも、ゼレンスキーは述べている。
おそらく、ハンガリーやポーランド、
スロヴァキアがウクライナ産の農製品
の輸入に制限を設けていることに言及
してのことだろう。

原発を占拠したぞ、攻撃できねーだろ~

原発を占拠したぞ、攻撃できねーだろ~

 

さらにゼレンスキーによると、ロシアは
エネルギー資源も兵器の一種として
利用しており、ウクライナ南部にある
ザポリージャ原発を占領し砲撃を加える
ことで、核の破局という不安により
世界を「脅迫」しているそうだ。

「侵略者を打ち負かすべく我々は一致
団結し、核兵器が管理されているうち
に、あらゆる能力と労力を集中させて
課題に取り組まねばならない」と、
ゼレンスキーは語っている。.
************************

そもそもロシアによる今回の侵略が
始まったのは2022年2月のことでした
が、ロシアの核兵器のため西側が対応に
手こずった、という事実を忘れちゃ
いけませんよね。核兵器の脅威は何も
20世紀に片付いた問題なんかじゃ
なくて、今も深刻な脅威です。

looking back -- the song remains the same 私のかなり昔の20分クロッキー

looking back — the song remains the same
私のかなり昔の20分クロッキー

ところが。日本の巷を見ると、
エネルギー資源を戦略的に利用 ⇒
供給不足、電気料金など高騰 ⇒
原発再稼働を!
という論調がはびこっていたりします。

★ そもそも、Uも高騰しうる輸入
だという現実をお忘れなく!(上の
黒いメニュー(項目は基本的に
アルファベット順)にあるページ s-0)
やcw-2) 参照、ならびに右の「アー
カイブ」の下にある2023年9月を
クリック ⇒ 9月3日の記事も参照)
★ しつこいようですが、核発電には
proliferation risksが伴います。この
重大なリスクをあまりアピールして
こなかったのは、日本の反原発団体の
多くの落ち度だと、私は見ております。
当然、proliferation risksを度外視して
しまった暴論が、巷にはびこる結果を
招きますよね。

エネルギーについては、やはり地産地消
こそ、今後の現実的なソリューション
でしょう。太陽光や風はもちろん、温泉
などの活用を。
まあ、「やかんをのせたら~~」では
エネルギー問題を扱おうとしているわけ
ではないので、そんな漠然とした方向性
しか言えないのですがね。

それと、食料を戦略物資にするのは、
言語道断ですよね。そうでなくても、
この世界にはすでに多数の餓死者が
出ているというのに。

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固定ページ 付録 w-13) をアップロード

新しい固定ページ、付録 w-13) を
アップロードしました。
上の黒いメニューで下の方にあります。
ソフトウェアの影響で、番号順に
並んでくれません!

で、「日本政府がFBRをどうしても
あきらめない真意」を取り上げる
新固定ページを作成中なのですが、
その途中、FBRの関係でプロパガンダ
問題を明言するのを忘れていたことに
気が付きました。
ブランケットでの核種変換を
利用して、半減期の長い核分裂生成物を
短寿命化する技術について、その
報道でなぜか「無害化」などという
言葉が使われている、という問題ですね。

単なる「不勉強によるアホバカ」なのか、
「いたずら」なのか、それとも
「裏に何らかのプロパガンダがある」
と見るべきなのか、
それは特定しがたいのですが。。。

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イランがやるなら、イスラエルも・・・

European Jewish Pressのウェブサイト
より
‘Israel will act if Iran enriches uranium above 60%’ – EJP (ejpress.org)

Israel will act if Iran enriches uranium above 60%

やっぱり!~~イランの核開発の背後
には、イスラエルが。当然、
イスラエルがそろそろ、イランの
核開発に対抗するための動きに出てるん
だろうなあと皆様も見てらっしゃったと
思います。
それをにおわせる発言が、イスラエル
から。

影の交渉

影の交渉

では、報道記事を見てみましょう。

いつもどおり
私による日本語化
< > 内は私からの補足説明
です。

**********************************
Yossi Lempkowicz
September 12, 2023

JNS (Jewish News Syndicate) 発

イランが60%を超えたウラニウム濃縮を
行った場合には、イスラエルは何らかの
対応を取らざるを得ない。<イスラエル
の> 国家安全保障顧問 (National
Security Adviser) Tzachi Hanegbi が
月曜日 <9月11日> に、<テル
アビブ近郊の> ヘルツリーヤにある
ライヒマン大学で開催されたテロ対策
会議で、そう述べて警告を発した。

「イランが60%を超えるウラニウム
濃縮を行い、イスラエルがそれを確認
した場合イスラエルは必要な対処を
せざるを得ない。そうした濃縮を
すれば、イスラエルも世界も、認知
しないはずはない。対処するしか、
選択はないのだ」と Hanegbiは
語っている。

そうした濃縮のうごきがあれば、
「イランが核爆弾の開発に努めている
ことは明らかで、そうした方針なのだ。
イスラエルとしては、自国の命運を
リスクに晒すわけにはいかない」とも、
Hanegbiは語っている。ただし、
イスラエル政府がどのような対処を
取るのかについては、具体的な話は
なかった。

軍事衝突はだめよ

軍事衝突はだめよ

 

今年今までに、 IAEAの検査官たちは
イランのフォルドウという地下核施設
で、83.7%に濃縮されたウラニウム
「粒子」を検出している。

その当時に飛び交った報道で引用されて
いたのが匿名のイスラエル高官で、
その高官によればイスラエルる政府は
まだ軍事的対応を要する事態とは
みなしておらず、それは「イランは
まだ、この濃縮度の核物質を大量に
製造してはいない」ためだとしていた。

最大60%までのウラニウム濃縮を、
イランは2021年4月から実施して
きている。

Hanegbiの上述の発言の1週間前に
IAEAによる報告が発表されており、
それによればイラン政府はほぼ
核兵器グレードの濃縮ウラニウムを
大量に製造する努力を継続している。.

国連の核監視機関であるIAEAの
この報告によれば、イラン イスラム
共和国が蓄積している60%濃縮
ウラニウムは121.6kgあり、5月には
114kg、2月には87.5kgであった。

核兵器グレードとされるウラニウムは
90%以上だが、60%から90%に濃縮
するのはさほど困難ではない。

3-5%  <20%   <90%  90% < 再掲です

3-5% <20% <90% 90% <
再掲です

先月、イスラエルのベンジャミン
ネタニヤフ首相は、イラン資産数十億
ドルの凍結を解除し、その代わりに
アメリカ国籍の囚人5名を釈放すると
いう両国間の合意を激しく非難した。.

この合意の詳細は公表されていないの
だが、アメリカとイラン双方の高官
たちは、この9月末までに同合意が
執行されるものと見ている。

この6月にThe New York Timesが
この合意の裏にある間接的な交渉の
概要を報じた。それによれば、この
裏交渉の一部はペルシャ湾岸にある
オーマンで行われたそうだ。

この合意全体として、イラン政府は
ウラニウム濃縮を現行の60%までに
制限すると約束、さらにシリアと
イラクでアメリカの下請けに対する
攻撃を停止するとも約束した。イラン
の支配下にあるテロリスト集団が、
アメリカの下請けに対する攻撃を
行っていた。

さらにイランは、IAEAの査察官との
協力を強化、ロシアへの弾道ミサイル
販売を停止することも 約束するもの
と見られる。

それらと引き換えに、アメリカは
イランへの経済制裁をこれ以上強化
しないこと、イラン産石油の差し
押さえを停止する、国連やIAEAで
イランへの懲罰的な決議を求めない、
などの約束をするものと見られる。
*****************************

不穏な ・・・ 私の20分クロッキー

不穏な ・・・
私の20分クロッキー

こうした裏交渉は、国際情勢や政治の
世界では昔から頻繁にあるものですが、
それが公表されたとき、第3国が激怒
することも少なからずありますよね。

とにかく、元はといえばイスラエルが
(おそらく)核兵器を保有している
ので、イランが「俺も、核ほしいよ~」
となるのは、予想できましたよね。
(上の黒いメニューにある、固定
ページ f-2) — f-5)、ならびに c-3)、c-4)
を参照。メニュー内項目は、基本的に
アルファベット順です)

イランへの対抗から、サウディも
核開発を匂わせていたことも、
ありましたよね。

核兵器は、かように伝染しうるもの
です。単なる「不拡散」ではなく、
廃絶を実現したいものですね。

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発電ほとんどできず巨額をどぶに捨てても、なお固執 ・・そのワケは??

日本政府は、いまだに FBR(高速増殖炉)の
開発にしがみついてますよね。
「もんじゅ」が、ほとんど発電をできないまま、
巨額をどぶに捨てる結果になったにも関わらず。
なぜか??

エネルギー問題、つまり発電だけを考えるなら、
高速炉ができないなら thermal(要するに、
現状では軽水炉)に力点を移せばよさ
そうなものですが。

何か、「発電」以外に真の狙いがあるん
じゃ??
私自身は、兵器グレードのPu 239製造が
真の狙いでは??
と以前から疑っているのですが、
具体的な「ドンピシャ」の証拠が見つかりません。
今後、その証拠を探し続けていくつもりです。
何年を要するか、分かりませんが。

・・・上記の謎、proliferationに関する基礎知識が
ないと、
「何が問題なのか、わからん~~」
という ”何が謎なのか、謎” 状態に
なってしまうことでしょう。

そこで、次回の固定ページでは、
その「何が ”謎” なのか??」を説明したいと
考えております。

あくまで「何が ”謎” なのか?」という
「問題そのものの説明」であって、
”謎” への解答があるわけじゃないので、
ご注意くださいね。

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