本サイトのフォーカスから離れた問題ですが~~
本ウェブサイト「やかんをのせたら~~」のフォーカスは proliferation risks
(核発電を経由しての、核兵器の拡散リスク)にあります。
だから、「原発廃止しても、停電しないのですか?」という、社会的マインド
コントロールによる不安については、本ウェブサイトでは基本的には
対応しておりません。
他の反原発活動の皆様が、この問題には充分な情報発信を行ってらっしゃる
ので、私がいまさら取り上げるまでもない。ということです。。
私自身が1980年代後半にエネ庁関連で原発推進広報の仕事に関わっていたので、
こうした「停電不安」を煽る社会的プロパガンダが行われていた事実は、
実体験から知っております。でも結局は、日本国の原発推進の裏には
「潜在的核抑止」という問題があることを知ったので、反核兵器・反核発電に
定位し、1991年にその広報の仕事を辞めたのでした。
ただ、いまだに(2021年10月になっても)、
「原発廃止 → 停電 → 病院などで救命機器が停止」という不安を訴える
方々が社会の一部にいらっしゃるようなので、
ごく短くコメントしておきますね。
詳しくは、他の反原発団体ウェブサイトなどをお探しくださいな。
(本サイトのフォーカスからは、離れた問題なので)
☆ まず、病院などには非常用の自家発電装置が備わっています。
緊急時を考えた装備をしておくのは、病院などの施設では当然のことでしょう。
☆ もっと本質的な問題として、原発は大都市から離れた田園地域に
あり、送電グリッドで長距離送電をしています。
たとえば、柏崎刈羽原発(2021年10月現在、停止中ですが)から
東京新宿までなら、直線距離で大まかに300㎞ほどあります。
その距離を、送電線で送電しないといけないわけですね。
発電所がまったく問題なくフル稼働していても、300㎞を
結ぶ送電グリッドのどこかで落雷や地震などあれば、
その発電所からの電気は新宿には来ないわけです。
☆ だから、ほんとに電力供給を安定化させたければ、
発電の分散化が必要
たとえば新宿の電力供給をさらに安定化させるなら、やはり新宿近辺に
発電装置を設けるのが賢明です。原発がこれには不向きなのは、
言うまでもありませんよね。
建物の屋上などに太陽光パネルを設けるのは、環境への負荷も少なくて、
適切だと考えます。山林を伐採してメガソーラーを建設 ・・ なんていうのは、
私は賛成できませんが、すでに建っている建築物の屋上に自家消費用の
パネルを設置するなら、環境への影響も少なくて済むはずです。
それと、そうした屋上・屋根パネルが普及すると、好ましい副作用が
あります。その地域の気温が下がるわけですね。
これ、真夏の熱中症防止には好ましい副作用ですよね。
今年の8月もそうでしたが、くらくらする危険な暑さの中で道を歩いていて、
ご高齢の方が日陰で立ちすくんでおられて、「大丈夫ですか?」と
声をかけたことが何度かありました。(今年の夏だけでも)
いつも、「暑くて、日陰にいないと倒れそうで~~」という趣旨のお返事でした。
あんまりな暑さは、実に危険なのです。
熱中症による救急搬送、1,805人に減少…今後も注意必要 | リセマム (resemom.jp)
などにも、具体的な人数の報道があります。
地域としての夏の気温を下げる取り組みが必要です。
まあ、上記のような問題は、詳しくは他の反原発サイトをお調べくだされば、
書いてあることなので、これくらいにしておきますね。
私が問題にしたいのは、むしろ、「原発廃止 → 停電」という「思考のショート
サーキット」がなぜ蔓延してしまったのか? という社会的マインド コントロール
です。昔々、原発推進広報の仕事に携わっていた私としては、やはり「原発推進
プロパガンダ」が広範に浸透したという問題を指摘したく思うのです。
・ 「平和利用」というマヤカシ もそうですし、
・ 「核発電」といわず、「原子力発電」という名称が普及してしまった
ことも、そうしたプロパガンダの効果でしょう。
軍事が関わると、国家は社会的プロパガンダに打って出るものです。
ナチスもそうでしたし、
イラクに侵攻したときのアメリカもそうでしたよね。
では、本サイトのフォーカスを外れた問題なので、ここまでに。
次回は、Guarding Indiaによる記事に戻ります。