中国が新たなICBMサイロ場を建設中だというニュースを聞いて、当然アメリカの反応も気になりますが、世界情勢の基本をわきまえてらっしゃる方々であれば、もう1つの大国の反応も心配になったはずです。そう、インドですね。
以前から、中国とは対立してきたこの国、しかも核兵器も保有しているこの国の反応は??
それを知りたくて、Guarding Indiaというウェブサイトの記事を見つけました。
8月終わりの記事なので、もっと早く紹介したかったのですが、他に
北朝鮮のミサイル発射の件やパキスタンの核兵器がアフガニスタンに
入る危険性といった深刻な問題が発生したため、ようやく今
(2021年10月2日)になって紹介できます。
これもかなり長いので、何回かに分けて紹介しますね。
Guarding India, 2021年8月26日
Why China is building more missile silos – Guarding India
(中国、ミサイル用サイロを増設する狙いは?)
(私による日本語化)
衛星画像から、中国が少なくても3か所で新たなICBM用サイロ場を建設中であることが判明している。ガンスー(甘粛)省のユーメン(玉門)近郊、ジンジアン(新疆ウイグル)のハミ近郊、そして内モンゴルのオルドス市のハンギン旗の3か所だ。
中国が建設中とみられるミサイル用サイロは、ユーメンでは約120基、ハミでは約110基、ハンギンでは29基とされる。今年これまでに人民共和国陸軍ロケット部隊(PLARF)のジランタイ トレーニング場で16 基のミサイル用サイロが検出されている。このトレーニング場も、内モンゴルにある。
ユーメンのトレーニング場の発見につながったのは商用人工衛星の画像で、カリフォルニアのジェームズ マーティン不拡散研究センター(James Martin Center for Nonproliferation Studies)の研究者たちが発見した。ハミのトレーニング場を特定したのは米国科学者連盟(FAS)の核問題の専門家たちで、Planet Labs の衛星画像を利用した。ハンギンのトレーニング場は、ワシントンDCの中国航空研究所(China Aerospace Studies Institute)の研究者たちが発見した。
ユーメンとハミのトレーニング場は同一的で、サイロは完ぺきなグリッドのパターンで配列されている。サイロとサイロの間隔は、ほぼ3㎞だ。一部のサイロには、ドーム状のシャッターが設けられている。この2つの施設をサポートしているのは、近隣にあるPLARFの各種施設だ。
今年(2021年)に上記のサイロ軍が発見されたのだが、それに先立つ数十年間は中国はわずか20基のミサイル用サイロしか運用しておらず、そこにはDF-5という液体燃料型の大陸間弾道弾(ICBM)が配備されていた。現在行われている建設工事が完了すれば、中国が保有するミサイル用サイロの数は250から270に達し、ここ数十年間に同国が保持 していた数の10倍以上に増大する。
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長いので、ここで切ります。残りは、次回以降に。