やっぱりね~~ 「テロ対策より、再稼働優先」と言い出すだろうなと予想してました

もう、ほんと、この2政党は!

正直言って、「テロ対策未完成でも、再稼働を優先せよ」って、
状況次第で言い出すだろうなと予想してました!
こんな予想は、外れて欲しかった!

皆様もすでにお読みになってらっしゃるでしょう、
本日3月16日の報道にある

「テロ対策施設が未完成でも…」与野党の一部議員、原発再稼働を要請
「テロ対策施設が未完成でも…」与野党の一部議員、原発再稼働を要請(朝日新聞デジタル) – Yahoo!ニュース

の件です。
別にロシア軍部隊が原発に攻めてこなくても、
テロ集団だけで原発のメルトダウンを起こしえる危険性に
ついては、上の黒いメニューにあるページ g-5), g-6) でとっくに
説明済みです。

どうしてもテロ対策未完成のままで再稼働するのであれば、
先日(3月14日)に岸田首相が言及した「専従警備隊」のような
部隊を、再稼働するすべての原発に設置することにしちゃう
のでしょうかねえ?
岸田総理 全国の原発に「専従の警備隊」検討|テレ朝news-テレビ朝日のニュースサイト (tv-asahi.co.jp)

しかし。
優秀な警備隊であっても、ページ g-5), g-6) で指摘したような
・ ドローン爆弾による、原発に外部電力を供給する送電線への攻撃
・ 原発内部作業員の中にテロリストが潜入、内部で破壊工作
・ サイバー攻撃
といったリスクについては、どう防御するんでしょうねえ??

20 minutes of oil pastel
そんな対策で、大丈夫なつもり??
私の20分クロッキーより

それと、経費問題
警備隊という性質上、24時間デューティーになります。つまり、
例えば8時間ごとで3交代。しかも、1年365日。原発1か所だけで、
かなりの人数が必要になります。現時点で福井県に設置されて
いる程度の人数では、本気でテロ組織が動いた場合に ・・・
そして、たとえば5か所の原発を再稼働させるのなら、5か所分の
人数が。
加えて、
「その辺のガード」じゃなくて、対テロの訓練も経験も備えた
警察官などを専従させるわけですから、それなりの人件費が。
この人件費、バカにならないのは言うまでもないですよね。

さらに
日本の原発はいずれも人里離れたところにありますので、
警備隊の皆様の宿泊施設、食堂、衛生設備 ・・・
そして、それらすべての運用・管理人員が。
食堂を作ったら、そこで調理するコックさんたちの
人件費も不可欠ですし。シャワーを管理する人たちも、
清掃をする人たちも。
「そんな施設いらない、原発と警察署の間に専用バスを
走らせればよい!」
では、すみませんよ。その専用バスは、テロ集団に
とっては、格好の標的になりますからね。日本の
警察の装甲車両は、軍用に比べると脆弱だそうですし。

そこまでして、無理やり再稼働する必要って ・・・
上述の費用を支出するんなら、政府が火力発電の燃料費の
一部を期間限定で負担した方が、単純ですよ。
それと、産油国に期間限定で増産をお願いすることと。

皆様は、どうお考えになります??

*** なお、ドローン爆弾によるテロ攻撃について ・・・

( – o-) 「おーげさな! 考え過ぎだ!」
といったような反応が、「反原発派」の方からもあったのが、
残念でなりません!
じゃあ、専門家の意見を聞きましょうよ!

外部電力供給線への攻撃なのか、
原発施設そのものへの攻撃なのか
の違いはありますが、原発へのドローン攻撃の危険性については、
原子力情報コンサルタントの佐藤暁さんという専門家の方が、
AERAという雑誌の3月21日号で論じてくださっていました!

原発にテロリストが侵入すれば桁違いの被害に…「突破後10分で事態は決する」と専門家 (msn.com)

に短く紹介されていますので、ぜひお読みくださいな!

どうです?
私の指摘することも、まんざらオカシクはないでしょ??

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ページ u-3) と 付録 w-3) とに追記

上の黒いメニュー(項目は、アルファベット順)にある

ページ u-3) ((;; >へ<) さらにもう1つの軍事関連リスクと
しての、「言いがかりリスク」  という段落)

付録 w-3) のページ終わり

の2か所に、追記を書き込みました。

u-3) では india.comによる報道で、「「ウクライナが
チェルノブイリでダーティ ボムを製造している」と、
ロシア側が何の根拠もなしに主張している」という
報道を紹介しています。

付録 w-3) の終わりでは、原発も含めた各種発電方法からの
温暖化ガス排出量について、新たなデータを紹介しています。
DWによる記事です。

上の黒いメニューでクリックして、お読みくださいな!

 

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チョルノーブイリ原発の外部電源供給、復旧との報

2022年3月14日の朝 JST 現在、チョルノーブイリ(チェルノブイリ)
原発への外部電力供給が復旧できたとの報が入っています。

アメリカのCBS Newsの報道です。

例によって、私の抜粋と日本語化で。<  >内は、私からの補足
説明です。

上の黒いメニューから、ページ u-3) をご覧くださいな。
ページの終わりにある「追記」で紹介しています。

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固定ページ u-3) をアップロード

固定ページ u-3) をアップロードしました。
現在進展中のウクライナ危機にあって世界の不安を引き起こしている
チョルノーブイリ(チェルノブイリ)原発の現状を、
入手できた報道記事の中から紹介しております。

ただし、戦時の情報には混乱・錯綜がつきものですよね。
ですから、元の報道記事そのものが、すべて真実という保証は
ございません。その点は、予めご了承くださいませ。

上の黒いメニューで、u-3) をクリック!

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ロシアはウクライナが「ダーティ ボム」を建築していると非難。だが、根拠が見当たらない。

The Daily Beastという変わった名称のニュース ウェブサイトがあります。
2008年創設で、本拠はアメリカにあります。政治やメディア問題、
ポップ カルチャーにフォーカスしたウェブサイトです。

そのウェブサイトが、重要な問題点が現れた事実を指摘してくれています。
一言で言ってしまえば、
「原発などの核施設があることで、侵略者による侵略正当化の口実に
使われてしまう場合がある」
ということです。
それを見てまいりましょう。

"Argument I -- Louder, Louder"
“Argument I – Louder, louder” (論争 I – 喧しく、喧しく)
私の作品より

2022年3月6日
報告者 Barbie L. Nadeau. Correspondent-at-large (特派員)

いつもどおり、私による抜粋・日本語化で紹介しますね。
< >内は、私からの補足説明です。

ヨーロッパが核戦争の不安におびえる中、ロシアはウクライナが
「ダーティ ボム」を建築していると非難。だが、根拠が見当たらない。
証拠はどこに??

<ウクライナでの>戦争が激化を続け非戦闘員の犠牲者数が増大を続ける
という惨状の中、ロシアの国営メディアは日曜日<3月6日>、ウクライナが
以前からプルトニウム ベースの核兵器を製造してきていると警告を発したが、
その根拠が見当たらない。

日曜日、ウクライナのほぼ全土にわたり熾烈な戦闘が繰り広げられる中、
ロシアのプーティン大統領は心理戦をエスカレートさせた。

ロイターからの情報によると、ロシアの国営メディアが発している警告に
よれば、ウクライナは廃止されたチェルノブイリ原発において以前から
「プルトニウム ベースのダーティ ボム核兵器」の製造を続けてきている
とのことだが、その根拠が見当たらない。同原発は現時点で、ロシア軍が
制圧している。

戦争問題アナリストたちは直ちにこの「警告」を <侵攻を正当化する
ための> 「言い訳」であると反論している。ロシアが「偽りの情報」を
流すことで、自国の核兵器を使用するための道を備えようとしているのだ
と、逆に警鐘を鳴らしている。その一方で、<ウクライナでの> 人道的
状況は悪化の一途をたどっている。ウクライナの人々によれば、ロシア軍に
制圧されている <ウクライナ東部の都市> マリウポリでは停戦が
実施されるはずであったが、再度ロシア軍による攻撃があって停戦は破棄され、
さらにキーフ周辺だけでも侵略しているロシア軍によって最低でも
さらに3名の市民が殺害された。

<ダーティ ボム製造の> 噂を日曜日朝に流したのはロシアの通信社である
TASSやRIA、Interfax で、その噂によるとロシアの 「とある信頼すべき
機関の代表」の発言として、ウクライナがチェルノブイリ原発内部で
「ダーティ ボム」の製造に取り組んでいる、という。同原発は現在、
ロシア軍が制圧している。
この噂の根拠となる事実がまったく示されておらず、ウクライナ政府
関係者たちは核兵器の製造を検討したことはまったくないと、この噂を
否定している。しかも外国や独立系のメディアはウクライナから
退去しているか、弾圧を受けている。
英国のDominic Raab 副首相がこの噂に関して日曜日にSky Newsに述べた
ところでは、「これは単なるレトリックであり、<ロシアが> 追い詰め
られていることの表れであろう。<プーティンには> 情報操作と
プロパガンダの前歴があり、・・・ <こうした噂を広めることで>
今そこにある本当の問題から目をそらさせようとしている。つまり、
<ロシア軍による> 不当な侵略という問題だ。そしてその戦略は、
<プーティンの> 計画通りに進んでいない」

・・・(中略)・・・

ウクライナからの報道によれば、チェルノブイリ原発はシャット
ダウンされているが、2000年から人員が配備されている。その
内部のスタッフはこの2月24日にロシア軍が制圧して以来、シフト交代が
許可されていない。この原発は既に脆弱な状態にあるというのに、
これでは疲労困憊した人員が何かエラーをしてしまうのでは、
という懸念が高まっている。
チェルノブイリは、歴史上最悪の原発事故が1986年に発生した現場
である。

アメリカ下院の議員たちとの合同での呼びかけにおいて、ウクライナの
ゼレンスキー大統領はロシア軍の部隊がキーフから比較的近い
ユズヌクラインスク原発 <上の黒いメニューにあるページ u-1) の
地図では、「南ウクライナ原発」。両方の名称で知られています。> に
近づいていると述べた。この原発はザポリージャ原発に次いで、
ヨーロッパで2番目に大きな原発だ。部隊は同原発から32㎞ほどの地点まで
来ているそうだ。これを受けてアメリカの対国連大使Linda
Thomas-Greenfieldは、「差し迫った危機が続いている」と述べた。

プーティンはさらに暴言を吐いており、<西側からの> 過酷な
経済制裁でロシアの経済はマヒしており、これは「宣戦布告に近い」と
土曜日に語っている。さらに、「まだ<西側との>戦争に至っていない
ことを、神に感謝する」としている。

ゼレンスキーはNATOに対しても不満を漏らしており、ウクライナ上空に
飛行禁止区域を設けていないことを問題とした。プーティンは、これを
設けるなら戦争が拡大すると脅している。

・・・(以下略)・・・

*****************

“Flos Commenticius I” (想像上の花 I)
私の作品より

ダーティ ボムについては、上の黒いメニューにあるページ if-3) の
「ダーティ ボムとは?」という略図で説明しています。
私も、この「ウクライナがチェルノブイリでダーティ ボムを開発して
きている」という主張は、“情報・プロパガンダ戦争” の一環としての
デマだろうと考えます。そもそもチェルノブイリ原発に「隠れて」
ダーティ ボムを作らずとも、その周辺で放射性物質は集められ
ましたからね。

ただ、噂の真偽の問題よりも重要なのは、
原発や核施設があることで、侵略者が「ダーティ ボムも含めた
核兵器をひそかに
製造しているのだ」と “言いがかり” をつけ、
侵略してくる
というリスクが存在している、というよりも実際に我々の
見ているとおり起こってしまっている、ということですね。

核発電には、メルトダウンや廃棄物の長期保管の問題以外にも、
こうした軍事的リスクも伴うことが、現実に明らかになりましたよね。
Proliferation risks以外の軍事的リスクですね。
これほどの深刻なリスクを背負っても、核発電で得られるのは結局、
電力だけです。そして、電力を得るための手段は、他に
多数あるわけです。

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インドの金融日刊紙mintによる記事 ・・ 私は同意しません!

ウクライナ危機で、ロシア軍が原発を攻撃したことが世界的に問題とされて
いますし、こうした危険極まりない攻撃はあってはならないと、私も思います。
で、軍隊が動くには、何らかの意図や目的があり、それに応じた作戦が練られる
はずですよね。いったい、何をどう考えて、こんな無謀な攻撃をしたのか
??

「比較的、中立」に近いインドの通信社による報道を見つけましたので、
いつもどおり私が抜粋・日本語化してみますね。
しかし、内容を見るとどうもロシア側の主張を説明しているように思えます。
事実かどうか、疑わしい報道のように私には見えるのですが。皆様は、どう
お考えになりますか

ご注意いただきたいのは、あくまで情報として私は抜粋・日本語化して紹介して
いるのでして、私は下記記事の内容をまったくendorse (是認) しては
おりません

インドの金融日刊紙mintによる記事
2022年3月6日

元の英語記事は、
Ukraine stored nuclear weapon documents at Zaporizhzhia plant: Report (livemint.com)
にございます。

"Argument V -- Logophobia"
「見え透いたでっち上げを・・・」
私の作品より

いつもどおり、< >内は私からの補足説明です

Ukraine stored nuclear weapon documents at Zaporizhzhia plant: Report
(報道: ウクライナ、ザポリージャ原発に核兵器関連文書を保管)

ANI (Asian News International、インドの通信社)

ロシアの情報筋が通信社Sputnikに知らせた情報によれば、ウクライナは核兵器
プログラムを隠ぺいしており、ウクライナ当局はチェルノブイリ原発を「ダーティー
ボム」にし、さらにプルトニウム分離 <使用済み核燃料などから、Puを取り出す
こと> を目論んでいた、という。
<よくも、こんなことを! そもそもチェルノブイリ原発の原子炉つまりRBMKと
呼ばれるタイプの原子炉は西側にはない黒鉛炉で、旧ソヴィエト連邦独自の
設計です。そして1986年4月の事故発生時点で、まだこれは「ソヴィエトの原発」
でした。さらにウクライナは1990年代初頭に独立後、核兵器をロシアに返還した
のは良く知られています。また今回のロシア軍によるウクライナ侵攻が始まった
時点で、同原発はとっくに「石棺」の下にありました>
先日、ザポリージャ原発の管理棟で軍事衝突があったが、これはウクライナが
そこに核兵器の開発用文書を隠ぺいしていたためであった可能性があるとの、
ロシア側の情報筋を引用した報道がある。
<いつ頃の発想なのでしょう?もはや、重要な文書というものはコンピューター
ファイルになって何重ものプロテクションをかけ、㊙データベースに保管されて
いるのが普通だと私は考えるのですが>

「ザポリージャ原発では、他にもある種の <核兵器開発に関連した> 文書が
入手できる。同原発に隣接している管理棟でのウクライナの破壊活動や偵察
集団は明らかに、この事実に関連したものだ」と、この情報筋はSputnikに
述べている。
さらにこの情報筋は、ウクライナ当局が核兵器開発に関連した文書の過半数を
部分的に破損して、キーフやカーキフから <ウクライナ西部のポーランド
国境に近い都市である> ルヴィーヴへと運び出したと主張している。

…(中略)…

このロシア情報筋は、「チェルノブイリ原発での放射線量が上昇したのは、
ウクライナによる隠れたダーティーボム製造やPu分離作業を隠ぺいする
ためだ」と主張している。

…(中略)…

IAEAのRafael Mariano Grossi 事務総長は金曜日 <3月4日> の記者会見で、
ザポリージャ原発の施設は安全な状態にあり、放射線漏出は起きていないと
述べている。

…(中略)…

すでにIAEAはIncident and Emergency Centre (IAEAIEC、事故緊急事態センター) を
無休の対応態勢にしており、この深刻な事態に対処している。

IAEAが土曜日に公表した声明によれば、ザポリージャ原発に6基ある原子炉の
うち2基が稼働中で、放射線レベルも通常通りであることを、ウクライナ当局は
確認している。

以下省略
**************

Truth Gone I
“Truth gone”(消された真実)
私のかなり昔の作品より

ロシア側の主張が「イカにもウソっぽい」のは、すぐにお気づきに
なられたことでしょう。
ただ、ここで気を付けないといけないのは、
「原発や再処理工場などがあると、“そこで核兵器開発がひそかに
行われている” というでっち上げを口実に、軍事侵攻が行われる
危険性がある、というより今日(3月8日)現在、実際に行われている」
という事実ですね。
「原発が軍事侵略者の標的になる」という主張は、以前からあります。
するとすぐに、
「火力だって、電力供給を破壊するため、標的とされることは同じだ」
という反論がありました。

しかし。
「ダーティー ボム製造やPu分離が、ひそかに行われている」
という「侵略口実」は、核発電施設にしか使えない口実ですよね。

この「核発電に固有の “侵略口実がでっち上げられる” 危険性」が、
今回、事実で証明されたことになったのでしょう。

どうも日本で「原発問題」の議論となると、ただちに「環境問題と
エネルギー供給問題」という枠組みばかりで論じられてしまい
ますよね。
でも、本「やかんをのせたら~~」でシツコク説明したように、
原子炉とは本来「軍事技術」でした。それに「やかん」をのせて
蒸気タービンで発電したところで、軍事技術という「本性」が変わる
ものでは、ございません。

つまり、「原発問題」を全体として論じる際には、必ず「軍事面」を
まず持ってこないと、歴史上の事実を無視した論議になってしまいます。
もちろん、特に「健康への影響」や「電力供給」、「ホスト自治体への
経済的影響」といった個別問題系に限った議論も必要ですが。
「原発問題」というのは、実は単一の問題系じゃなくて、そうした各種
問題系が絡み合った複雑な形ですからね。でも、それらが何を中心に
絡み合っているのかというと、歴史上の事実から明らかなとおり、
「核兵器問題系」なのです。

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ロシア軍がザポリージャ原発を指揮するって ・・・

Sky News
Ukraine-Russia latest news: Rockets ‘completely destroy’ airport as Putin-Macron phone call lasts nearly two hours | World News | Sky News

英国のニュース テレビ局Sky Newsのウェブサイトより。
2022年3月6日、2:20am JSTごろにアクセス

ウクライナのチェルニーフ (チェルニゴフ) などでの「大爆発」が3月5日早朝に
発生、世界的に話題と心配の原因になっていますが、このSky Newsは以下のように
報じています。

いつもどおり、私の抜粋・日本語化あるいは要約です。< >内は、私からの補足説明。

ロシアのウクライナ侵攻関連の最新ニュース: プーティンとマクロンの電話会談が
2時間も続く中、ロケット弾が空港を「完全に破壊」

すでに150万人ほどがウクライナを脱出したが、<ウクライナ東部の都市> マリウポリ
からの人道回廊を設定する交渉が再度行われた。ウクライナ当局の主張によれば、
チェルニーフでは500㎏の爆弾が落とされている。英国の政治家Dominic Raabに
よれば、今回の紛争は「何年間とは言わずとも、何か月か続く恐れがある」
**************

この報道によれば、戦術核ではなく大型の通常兵器だったよぅですね。
そうであっても、こんな巨大な爆弾を落とせば、非戦闘員にも被害が出る
ことを考えないのでしょうかねえ??

核の廃絶を! 私のTシャツ作品より

核の廃絶を!
私のTシャツ作品より

「やかんをのせたら~~」としては、次の2つのニュースが気になります。

3月6日 2:13am JST付の記事

IAEAによれば、カテゴリー1から3の放射線源を扱う施設との通信が途絶えた

IAEAからのウクライナ情勢での新たな憂慮すべき進展として、ウクライナの
核規制当局が、マリウポリにある核施設でカテゴリー1から3の放射線源 <下記
参照> を取り扱っているすべての施設との通信が途絶えたと発表した。
マリウポリは<ウクライナ東部にある>港湾都市だが、ロシアに制圧されている

IAEAのRafael Grossi 事務総長はこの事態について、「極めて憂慮している」と述べた。
*************

* カテゴリー1から3の放射線源
アメリカのNRC(原子力規制委員会)のウェブページ(2021年3月9日に最新更新)
Category Of Radioactive Sources | NRC.gov
によれば、放射線源は次の5種類に分かれます。
(やはり、私による日本語化)

放射線源の分類

IAEAのCode of Conduct on the Safety and Security of Radioactive Sources
(放射線源に安全とセキュリティに関する行動規約)では放射線源を以下の
5つのカテゴリーに分類、安全とセキュリティを確保するため の指針としている。

  • カテゴリー1 適切な管理を怠った場合、その放射線源に2-3分以上接触
    していた、ないしは取り扱った人員に、恒久的な問題をもたらす。この程度の
    量の線源が遮蔽なしで存在する場合、その近くに2-3分から1時間ほどいる
    だけで、死を招く確率が高い。このカテゴリーの線源は通常、放射線を
    利用した熱式発電装置、放射線照射装置、放射線遠隔治療に使用する。
  • カテゴリー2  適切な管理を怠った場合、その放射線源に短時間(数分から
    2-3時間)以上接触していた、ないしは取り扱った人員に、恒久的な問題を
    もたらす。この程度の量の線源が遮蔽なしで存在する場合、その近くに数時間
    から2-3日ほどいるだけで、死を招く確率が高い。このカテゴリーの線源は
    通常、産業用ガンマ線撮影、組織内照射療法、放射線撮影に使用する。
  • カテゴリー3  適切な管理を怠った場合、その放射線源に数時間以上接触
    していた、ないしは取り扱った人員に、恒久的な問題をもたらす。この程度の
    量の線源が遮蔽なしで存在する場合、その近くに数日間から2-3週間ほどいる
    だけで、死を招く場合がある。ただし、その確率は小さい。このカテゴリーの
    線源は通常、液面計や浚渫ゲージ、コンベヤー ゲージ、自転パイプ ゲージ、
    検層ゲージなどの固定式産業用ゲージに使用する。
  • カテゴリー4  適切な管理を怠った場合、その放射線源に何週間も接触していた、
    ないしは取り扱った、近くにいた人員に、一時的な問題をもたらす場合がある。
    ただし、その可能性は小さい。この程度の量の線源が遮蔽なしで存在する場合、
    その近くに数日間から2-3週間ほどいるだけで、死を招く場合がある。ただし、
    その確率は小さい。この程度の量の放射線源では、人が恒久的な障害を受ける
    ことは少ない。このカテゴリーの線源は通常、固定式あるいは携帯式のゲージや
    静電除去装置、低線量の組織内照射療法に使用する。
  • カテゴリー5 これは、恒久的な問題を起こさない。X線蛍光装置や電子捕獲
    装置に用いる。

(以下略)
***************

要するに、高レベルの放射線源を扱う核施設との連絡が途絶えたというワケでして、いったい何があったのか??

近所に彫刻庭園があって、そこのハンムラピ王。 そのまた近所に、こんな「へそ曲がりな」樹木がありました。 何か、無理な圧力でも加えたのか?? いずれも、私の5分クロッキー

近所に彫刻庭園があって、そこのハンムラピ王。
そのまた近所に、こんな「へそ曲がりな」樹木がありました。
何か、無理な圧力でも加えたのか??
いずれも、私の5分クロッキー


続けて3月6日 1:50am JST付の記事

<ウクライナの>原発運営管理層、ロシア軍の指揮下に入ったとIAEA

IAEAがウクライナ<の当局>から受けた情報によると、ウクライナの原発1か所が
先週、それを制圧したロシア軍司令官の指揮下に入った。

IAEAによると、ウクライナからの情報として、ザポリージャ原発を制圧した
ロシア軍はすでにモバイル通信やインターネット接続をオフにしており、
同原発からの信頼できる情報を通常の経路では入手できなくなっている。

さらにIAEA によれば、このヨーロッパ最大の原発であるザポリージャの稼働
スタッフはセキュリティや安全面での義務を履行せねばならず、圧力を受けても
それを無視して決定を下す権限があるという。

やはりIAEAからの情報によれば、ウクライナの原子力規制当局の報告では、
ザポリージャ原発のスタッフとの連絡に支障が発生しているという。*******************

皆様もご存じのとおり、そもそも1986年のチェルノブイリ原発の大惨事は、
政治的な圧力が「原発の無理な稼働」を強硬に要求し、操作員に無謀な操作を
強いたことが原因でしたよね。その種の惨事が発生しないことを祈ります!
もちろん、早く平和と自由が回復することも!

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ロシア軍、ヨーロッパ最大の原発を制圧 ― これも、DWより

DW News
Russian forces take control over Europe’s largest nuclear power plant | DW News – YouTube
やはりDW Newsによる英語ヴィデオです。2022年3月4日。

その一部0:00 – 5:33 を抜粋し、音声から直接日本語化して紹介します。
英語ニュースが分かる方は、ぜひ上のリンク先で元のヴィデオをご覧になって
くださいね

Charles CastoさんはCasto Groupの核エネルギー安全の専門家です。 (福島第一の
大惨事の後、アメリカ政府を代表して日本政府にコンサルティングを行った方です)


……………………………………………….. 架空の花です。私の作品より

いつもどおり、< >内は私による補足説明です。

A (アンカー): こんにちは、<アンカーの> Terry Martinです。
緊急事態サービスによれば、ヨーロッパ最大の原発<であるザポリージャ原発>
の火災は、消し止められました。この火災が発生したのは同原発がロシア軍の
攻撃を受けた時のことで、地元の役人たちによれば同原発は既に安全が
確保されているそうです。TAEAによると、放射線レベルに変化は見当たらない、
とのことです。
ザポリージャ原発の状況を受け、緊急対応措置をフルに実施しました。同原発は
ウクライナの電力重要のおよそ1/4を供給しています。
ウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシアがチェルノブイリ原発大事故を
再現しようとしているとして、避難しました。同大統領によれば、今回の
出来事からも、戦闘をやめる必要性の高さが分かる。

<ゼレンスキー大統領のお話>
もし<あんな大きな原発で>爆発でもあれば、敵・味方無関係に終わりと
なってしまいます。ヨーロッパの終わりです。ヨーロッパ全体から、皆さんは
避難せねばならなくなります。ロシア軍を止めることができるのは、ヨーロッパ
による緊急対処だけです。原発のカタストロフによるヨーロッパの終末など、
起こさせてはなりません。

<Casto さんのインタビュー>
ではここで、Charles Castoさんにご登場いただきましょう。アメリカの核関連
問題の専門家で、日本の福島第一で大災害が発生したときには、その拡大
防止に努めてらっしゃいました。Casto博士、本日はご登場いただきありがとう
ございます。
さて、今回のウクライナの原発で火災があったとお聞きになった時、どんな
ことをお考えになりましたでしょうか?

C (Castoさん): 言うまでもなく、実に困った状況でしたね。そもそも原発を
兵器で攻撃するなどという行為には、合理的な理由など何もありません。

A: 原発のそばで戦闘が行われているのですが、どの程度危険なことなのか、
ご説明頂けますか?

C: こうした状況が実に困ったものであることは明白でして、ご覧になったと
思いますが国営メディアは同原発は安定していると報じており、原発の運営者は
こうした事態に計画的にうまく対処ができるはずです。それに、この原発の
設計は大変堅牢なものですし。しかし、どんな国のどんな原発でも、運営者が
だれであれ、こういう事態はあってはいけません。

Bird on the "caged" canvas ---
解放を ・・・
私のかなり昔の作品より

A: どういった問題に、着目すべきでしょうか?つまり、戦車が発砲していて、
原発そのものを標的にしていなくても その周辺めがけて攻撃をしている場合、
その砲弾が原発に命中してしまったら、どういう事態が発生しえる
のでしょうか?

S: 一番困る事態としては、使用済み核燃料があります。原発施設内の、
使用済み核燃料の冷却保管用プールですね。しっかりと格納する構造には、
なっています。核燃料を扱うシステムの一部ですから。それでも、大いに
懸念されます。福島第一の大事故の場合、地震が福島第一原発を攻撃した
ようなものでした。作業員の皆さんが、使用済み核燃料施設は何とか安全を
保つことができたのですが。

A: 何らかの国際的な ・・・ 失礼、どうぞお話しください。

S: 原子炉そのものは施設の奥にあって、しっかりと格納されているので
放射性物質の深刻な漏出は起こりにくいのですが、<原発施設内には使用済み
核燃料の冷却保管プールもあって> そのプールとなると、保護できなくなる
場合もあることが、現実に発生したわけですね。

A: 紛争時の原発とその各種施設の安全性について、何か国際的な規約の
ようなものは、ないのでしょうか?

S: IAEAにも<紛争への>対応部門はありますし、アメリカのエネルギー省や
原子力規制委員会、その他多数の機関では対応策を実施、放射線レベルの
モニターなどを行っています。ウクライナでの事故の深刻さや懸念すべき
問題などを見定めるように努めています。

A: それでも、原発周辺での戦闘という事態になった場合に、原発をシャット
ダウンするわけでは、ないのでしょうか?

S: しますよ。ハリケーンや津波といった事態が予想される場合、前もって
原発をシャットダウンすることになっています。各種施設の安全を守るのですが、
それでも核燃料プールは保護が必要です。でも、原子炉そのものはシャット
ダウンします。あるいは、周辺からの外部電力供給がなくなって、強制的に
シャットダウンすることになります。結果、原発としてはシャットダウン、
安全を保つことになります。

A: ウクライナに限らず、多くの皆さんは戦闘地域の只中にウクライナの原発が
あるという事実を恐ろしく感じています。そうした不安は、正当なものなので
しょうか?

S: どの程度の攻撃が行われるのかによって異なりますが、心配するのは当然です。
<ウクライナの原発は>大変頑丈で、?エネルゴアトム?によれば極めて堅牢だ
そうで、しかもチェルノブイリや福島第一でも周辺地域が損害を被りやすいの
ですが、いずれの大事故の後でもいろいろな教訓を学びました。そのため、
実施できる対応策は多数あります。ですから、原子炉からの放射性物質の漏出を
最小限に食い止める方法は数々あるわけですね。どのような事態になった場合
でも。

A: Casto博士、ありがとうございました。
アメリカの原発安全性問題の専門家、Charles Casto博士でした。

S: どうも。
**************
"Argument III -- To the Rescue"
“To the Rescue”
私の作品より

確かに、原子炉そのものはかなり頑丈な分厚い鋼鉄製なのですが、
・ 外部電力供給が遮断された場合
・ 使用済み核燃料の冷却保管プール
というアキレス腱があるわけですね。そのあたり、Casto博士にもっと
突っ込んでほしかったですね。

確かに「原子炉からの放射性物質の漏出を最小限に食い止める方法は数々
ある」のですが、その「最小限」がどの程度になってしまうのか??
上の黒いメニュー(項目はアルファベット順)にあるページ u-1) の
「以前から警告が」という段落で紹介した問題は、確かに存在しますよね。

ウクライナ情勢は目を離せないので、今後もこうした報道があれば、
適宜紹介してまいります。
ただ、平和と自由が回復、こうした報道がなくて済むようになる日が早く
実現することを祈っています。
並行して、トリウム サイクルの調査も進めております。

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DW Newsより: ウクライナで、原発災害とサイバー戦争の可能性は?

How likely are nuclear disasters and cyber warfare in Ukraine? | DW News

(DW Newsより: ウクライナで、原発災害とサイバー戦争の可能性は?)

そのうち 0:00 – 5:44
Assessing the risks of a nuclear accident
(原発事故のリスクを問う)

How likely are nuclear disasters and cyber warfare in Ukraine? | DW News – YouTube
Deutsche Welle(ドイツの国営放送) による、2022年3月3日JST付のヴィデオより

上の黒いメニューにあるページ u-1) で、ウクライナ国内4か所に稼働中の原発があり、
ロシア軍の攻撃によって(仮に、意図しない誤爆などであっても) 原発事故が発生
する危険性を考えました。原子炉そのものが損傷を受けなくても、外部電源供給が
絶たれると、大変なことになるリスクも述べました。
地図を、再度掲載します。

あくまで、概略地図ですよ

特にザポロジェ (カタカナ表記は、ザポリージャとも) 原発には稼働中のVVERが
6基あり、ヨーロッパ最大の原発であることは、日本語でも報道されていますよね。

大変心配な事態ですが、3月3日付のDeutsche Welle(ドイツの国営放送)による
関連ヴィデオを見つけました。英語放送です
そのうち、0:00 – 5:44を抜粋して、音声から直接日本語化しますね
Shaun Bernieさんはグリーンピースの原発関連アナリストで、スコットランドから
リモートでこのニュース報道に出演されています。
いつもどおり、< >内は私からの補足説明です。

A (アンカー): 先週、ロシア軍がチェルノブイリ原発を制圧しました。1986年に
メルトダウンがあった原発です。<ロシア軍の>タンクや部隊が入り込み、放射性の
ダストを巻き上げたため、<大気中の> 放射線レベルが急上昇しました。これは
今までに低下したのですが、ウクライナの原子炉がどうなるのか、というさらに
大きなリスクを考えると不安が募ります。こうした <稼働中の原発が多数ある
ところでの戦闘という> 事態は、歴史的にも前例がありません。大規模な原発
プログラムを進めている国家が、戦争の只中にあるという事態です。ウクライナは
原発依存率が高く、その原発ネットワークは世界的に見ても大掛かりなものです。
<現時点で>4か所の原発を稼働しており、原子炉は15基にのぼります。<建設中の
ものは除く>  戦闘の前線が原発に近づくにつれて、いずれかの原発が戦火に
曝され、原発大災害が再度発生してしまうのでは、という不安が広がっています。
そうした事態が起こらないことを願いますが、リスクは確かに存在します。

Shaun Bernieさんはグリーンピースで核問題の上級専門家を務めてらっしゃいますが、
スコットランドから <リモートで> ご参加いただいています。

Shaunさん、この番組にご登場くださり、ありがとうございます。先ほど入った報道に
よれば、IAEAの事務総長が、このウクライナの状況は原発のプログラムとネットワーク
が多数あって稼働しているところで戦闘が行われているという未曽有の事態だと発言
しています。
そこで、この戦争のため原発事故が発生する確率は、どの程度あるのでしょうか?

S (Shaun Bernie): もちろん、確率がどの程度なのかは、分かりません。ウクライナ
での戦争の状況は、大変ひどいものですからね。ウクライナの核施設、原発は、今も
大変攻撃に曝されやすく、大変複雑なシステムです。こうした原発は <稼働させるため
の外部電源として> 送電グリッドからの電力供給に依存しており、そのため大きな懸念
を抱いております。グリッドからの外部電源供給に問題が発生した場合、原子炉は
緊急用のディーゼル発電装置で冷却しないといけません、特に、ウクライナ南部の
ザボリージャ原発が心配です。問題は、そうしたディーゼル発電装置が稼働できる
のか、どこまで稼働できるのか、ということですね。特にザボリージャでは、大型の
6基の原発のうち現時点で3基が稼働中でして、ここ数年間、<ディーゼル発電装置の>
信頼性などが問題となっております。原発では膨大な熱が発生しますので、それを
冷却しないといけません。外部からの電力供給がないと、炉心を冷却することが、
すぐにできなくなります。さらに冷却が必要なのが使用済み核燃料の保管プール
でして、ここでは強い放射線を発し高温の使用済み核燃料を冷却しています。
そこから、考えられるシナリオの一部が見えてきますよね。実に、背筋の凍る
思いです。

港区にある、英語スピーカーが集まる教会。以前、ウクライナ正教会の会衆に会堂を無料で貸していました。 私のスケッチから

港区にある、英語スピーカーが集まる教会。以前、ウクライナ正教会の会衆に会堂を無料で貸していました。
私のスケッチから

A: では、原発事故の原因としてもっとも考えられるものは、どんなものでしょうか?
たとえば、送電グリッドに対するサイバー攻撃なのでしょうか?それとも、ミサイル
での直接攻撃なのでしょうか?<2001年のアメリカでの> 9/11テロを受けて、
原子炉にテロリストが航空機で突っ込むという懸念が広くあります。

S: そうですね、この状況は大変な惨事ですから、未知の要因が多数あります。
論理的に考えれば、原子炉を標的にミサイルをぶち込んでも、何の意味もありません。
軍隊からの攻撃に耐えられるよう設計されている原子炉というものは、存在しません。
ミサイルであれ、戦車砲であれ。でも、意図的な攻撃以外のシナリオとして、
偶発的な事態があります。ロシア軍がミサイルや戦車砲をどこに向けて発射してきたか、
すでに皆さんもご覧になってらっしゃるでしょう。あまり、正確だとは言えないの
ですね。
さらに心配なのが、原発からは何十キロか離れた地点であっても、送電グリッドの
配電所が被弾してしまった場合ですね。そうなると、実に深刻な事態となる危険性が
あります。

A: ここで、ウクライナの様子を少しご覧いただきます。本日、ザボリージャ原発の
従業員の皆さんが、ザボリージャの町に入っていく道路をブロックしてらっしゃいます。
ロシア軍がそれ以上町に入っていかないように、というブロックですね。この原発は、
ヨーロッパでは最大のものです。ここからも、ウクライナ人々が原発の被弾が
あったらどんな事態になるかを憂慮してらっしゃる様子が、伺えます。

S: 確かに、ここからもうくらいの皆さんが自国の原発の脆弱性を心配してらっしゃる
ことが分かりますね。はっきりと私共も申し上げたことですが、ウクライナの原発で
働く皆様の真摯な取り組みには敬意を表します。これほど、想像を絶する苦渋の中に
あって、これほどのことを なさるのですから。原発のそばにまで軍隊が進攻している中、原発を極力安全に保とうと、これほどまでに努めてらっしゃるのです。さらに、
この原発から6-10㎞ほどの位置にあるエネルホダルという自治体の皆様も、
そうです。事態は実に大変な状況でして、軍事攻撃からウクライナの原発の安全を
確保できる方法は、ありません。戦争が終わらない限りは。
この問題を考えても、ロシア軍の軍事侵攻、このプーティンによる暴行は、すぐに
やめるべきです。

A: 確かに、その通りですね。
グリーンピースのShaun Bernieさん、今日はお時間を割いて貴重な考察をいただき、
本当にありがとうございます。ウクライナ情勢は危険と流動性に溢れていますね。
どうも、ありがとうございました。
***********

それにしても、ページ u-1) などに記した私の心配が私だけのものでなく、
グリーンピースの核問題専門アナリストの方も同じ心配を共有しているのが、
お判りいただけたと思います。

では、トリウム サイクルの調査を続けながら、何か核兵器や核発電関連の
ニュースが入った場合には、随時取り上げてまいりますね。

核なき世界になりますように ・・・

核なき平和な世界になりますように ・・・ 私のTシャツ作品より

 

 

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ベラルーシ、ロシアの核兵器のホストになる可能性

日本語メディアでも既に報道されているように、ベラルーシが憲法を改正?改悪?し、
ロシアの核兵器をホスティングできる体制になったようです。
やはり、世界は新冷戦体制に既に陥っており、そこでは核兵器が戦略的重要性を
増大させている、と見るべきでしょう。
今回の憲法改正?改悪?の背景の一部として、ベラルーシはロシアの支援のもと、
同国初の原発を建設しました。リトアニアとの国境近くにあるオストロヴェツ(Ostrovets) という場所で、建てたのはロシアのRosatom社です。2020年11月、
2基の原子炉がグリッドに接続されました。(Nuclear Power in Belarus – World Nuclear Association (world-nuclear.org)
現職のルカシェンコ大統領の権力基盤にロシアがあることなどと考え合わせると、
この辺からすでに、「何か匂い」ませんか??

"Undercover Treaty"
“Undercover Treaty” (密約)
私のかなり昔の作品より

大方の軍事評論家たちの戦前の予想を超え、「核兵器が(実際にか、単なる
脅しとしてかは別にして) 利用される」事態に突入してしまっている
わけですね。

まず、過去のいきさつ

今回のベラルーシでの改正?改悪?の背景事情は、Federation of American ScientistsのウェブサイトにあるBelarus Special Weapons というページをお読みくだされば、ざっとお分かりになると思います。
Belarus Special Weapons (fas.org)
です。

(私による抜粋・日本語化。< >内は、私からの補足説明)
<1991年から翌年にかけて> 旧ソヴィエト連邦が解体したとき、ベラルーシは
(ロシア、ウクライナ、カザフスタンとともに) 核兵器保有国となった。<旧
ソヴィエト軍の>SS-25 大陸間弾道ミサイル(ICBM) 81基が<新たにできた>
ベラルーシの領土内に残っていたためだ。ベラルーシ共和国の国家主権宣言を
見ると、同国は非核保有国であるとの宣言がある。1992年5月、ベラルーシは
核非拡散条約 (NPT)のリスボン議定書に署名、ウクライナならびにカザフスタンと
ともに、自国領土内にあるすべての戦略核兵器弾頭を破壊するか、ロシアに返還する
ことに合意した。

その実行のため、<当時のソヴィエト連邦の指導機関であった> 最高ソヴィエトは、
START 1 <第1次戦略兵器削減条約>という条約を批准せねばならなかった。だが
しばらくの間、ベラルーシの議会議員たちは作業を遅らせ、同国の安全保障と
核弾頭輸送経費の拠出とを、国際社会に求めていた。ようやく1993年2月4日、
START I 条約を批准しNPT順守が認められた。1993年半ばまでには、戦術核
兵器すべてをベラルーシ国外に移動させた。同国はさらに戦略核兵器 <対象と
する地域・標的に限定した被害を及ぼすのが戦術核。対して、大規模な破壊を
もたらすのが戦略核> も1995年までに国外に移そうと努めた(リダとマズールに
配備されていた) のだが、この期限を守れる見込みはほとんどなかった。
ベラルーシの大統領アレクサンドロ ルカシェンコは1995年2月、ヨーロッパ通常
戦略条約(Conventional Armed Forces in Europe)という軍縮条約を批准しない
ことを決定した。この条約ではNATOがベラルーシの領土を侵害してしまう、
との主張によるものだ。だが実はこれは、財政的な事情によるものであった。
結局、こうした残る戦略核兵器の処理をしたのはロシア軍の舞台であり、
同地に25年間滞在した。これは、1995年1月と2月に締結された関税同盟合意に
従ってのことであった。

1996年7月の時点で、SS-25 Topolという単一核弾頭の移動式核ミサイル81基 を
ロシアに引き揚げたが、残る18基はまだベラルーシに残っている。だが
ルカシェンコ大統領の発表によれば、これら残存核ミサイルのベラルーシから
ロシアへの引き上げを一時停止するそうだ。同大統領によれば、この核兵器を
撤去するという決定は前指導層による誤った判断で、不必要なものだという。
それは、近いうちにロシアとベラルーシは統合する可能性があるためだそうだ。
とにかく当該の核兵器は解体され、軍事的脅威とはならなくなった。そして
1996年11月終わりにようやくロシアへと返された。

同年11月には、ベラルーシは非核保有国となっていたのだ。
**************

要するに、いったんは核兵器を放棄した国が、このたび再度核武装をできる体制になってしまったわけですね。
まさに、1990年代の旧冷戦の崩壊 ⇒ 最近の、新冷戦体制の構築
という忌まわしい変化を象徴するような出来事ですよね。

Urban Mirage !
“Urban Mirage I” (都市の幻影 I)
私のかなり昔の作品より

で、今回の改正?改悪?

その認識の上で、CNNによる報道から一部、抜粋・日本語化してみましょう。
2022年2月28日JST付の
Belarus to renounce non-nuclear status following Russia’s invasion of Ukraine
(ベラルーシ、ロシアのウクライナ侵攻を受け非核保有国というステータスを破棄)
(17) Belarus to renounce non-nuclear status following Russia’s invasion of Ukraine (cnn.com)

記者は、CNNのHannah Ritchie、Josh Pennington

(私による抜粋・日本語化)
日曜日<2月27日>、ベラルーシは今までの非核保有国というステータスを破棄する
可能性を示唆した。以前はソヴィエト連邦の一部であったベラルーシからも、
ロシア軍がウクライナに侵攻したことを受けてのことである。

ベラルーシはこの30年ほど、ロシア政府を権力基盤とする絶対的権力者
アレクサンドル ルカシェンコが指導者を務めているが、同国当局によると
この非核保有国ステータスを破棄するという変更は、国民投票の結果からも
支持されているという。

ベラルーシ中央選挙管理委員会によると、投票権のある国民のおよそ78.63% が
今回の国民投票で投票、そのうち65.16%が新憲法に賛成を投じたという。
この新憲法はベラルーシの非核保有国というステータスを破棄し、また
ルカシェンコが今後さらに2期にわたり大統領選挙に出馬することを認める。

だが西側諸国は、この日曜日の投票結果を正当なものとは認めない模様だ。
この1月に発した声明で、欧州安全保障協力機構(Organization for Security
and Co-operation in Europe、OSCE)へのアメリカ使節団はこの国民投票を
「ベラルーシにとって実現可能でもなければ、信用もできないものだ」と
述べていた。

この国民投票に先立って1年間ほどにも渡る弾圧が、ルカシェンコ陣営から
国内の野党勢力に対して行われた。そのきっかけとなった問題は2020年の
大統領選挙で、そこでは選挙違反行為がなされ、市民による抗議が相次いだ。

今回の憲法改正の、ロシアにとっての意味: ベラルーシの新憲法は理論上、
ロシア政府がベラルーシ領土内にロシアの核兵器を配備することを可能にする
ものだ。これは、ソヴィエト連邦の崩壊以来、初めてのことだ。
その時点で、
ベラルーシ政府はいったん核兵器を放棄、非核保有国となった。

…(中略)…

ルカシェンコとプーティン: この日曜日に<ベラルーシの首都である> 投票所で
記者会見に応じたルカシェンコは、西側が何らかの核兵器をポーランドあるいは
リトアニアに配備した場合には、ベラルーシが<
1990年代初頭に> 放棄した
「核兵器をベラルーシに戻すよう」 ロシアのプーティン大統領に依頼することが
可能になる、と述べた。


「あの~~  フツーじゃなく怖いんですけど0・・・」
私の20分クロッキーより

…(中略)…

カメラ撮影中の発言でルカシェンコはさらに西側諸国を非難し、「西側が
ロシアに圧力をかけ、第3次世界大戦を誘発しようとしている」と主張、
さらに「核戦争となれば、世界の終末となってしまう」と警告した。
**************

“a nuclear war would end the world.” (「核戦争となれば、世界の終末となって
しまう」)ですか・・・
1国の大統領の発言としては、この文脈ではウカツすぎるようにも思いますが ~~
まあ100万歩ほど譲って、人類は確かに核兵器その他の大量虐殺兵器を作ってしまい、
しかもたびたびそれを「平和利用」という名目のもとで拡散させてしまったの
ですから、人類だけが滅亡するなら、まだ分かります。しかし、カラスたちにも
タンポポたちにも、責任はありません。他の種族を巻き添えにして核戦争で
「惑星心中」をするような権利・資格は、人類にあるハズもありませんよね。

「核抑止」という概念・主張は旧冷戦時代からありますが、「核戦争となれば、
勝者はおらず、自国も滅亡してしまう」という判断を核保有国指導層がすることを
大前提としていますよね。
では、ハッキリ言ってしまって、今回のプーティンやルカシェンコのように、
国家指導者が「おかしく」なっている場合、「核抑止」は現実にどこまで
有効なのでしょうか??


“YouTube Politician” (YouTube政治家)
私の2021年の作品より、紙にボールペン

* 反核(発電も、兵器も)団体などの皆様へ

「新冷戦体制」に世界が突入したという見方に同意していただけるのなら、
私たち反核発電・反核兵器勢力は、今後の社会にあって従来以上に大きな任務を
背負うことになりましょう。
そうであれば、私たちが協力し合う必要も高まるでしょう。何か、私でも手伝える
ことがありましょうか?
そうお考えの方々、もしいらっしゃれば、
yadokari_ermite[at]yahoo.co.jp
で私 Heeday Francisまでご連絡くださいませ。
あるいは、FacebookのPainter Francis Heedayのページにメッセージを
くださっても歓迎です。

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