ロシア軍、ヨーロッパ最大の原発を制圧 ― これも、DWより

DW News
Russian forces take control over Europe’s largest nuclear power plant | DW News – YouTube
やはりDW Newsによる英語ヴィデオです。2022年3月4日。

その一部0:00 – 5:33 を抜粋し、音声から直接日本語化して紹介します。
英語ニュースが分かる方は、ぜひ上のリンク先で元のヴィデオをご覧になって
くださいね

Charles CastoさんはCasto Groupの核エネルギー安全の専門家です。 (福島第一の
大惨事の後、アメリカ政府を代表して日本政府にコンサルティングを行った方です)


……………………………………………….. 架空の花です。私の作品より

いつもどおり、< >内は私による補足説明です。

A (アンカー): こんにちは、<アンカーの> Terry Martinです。
緊急事態サービスによれば、ヨーロッパ最大の原発<であるザポリージャ原発>
の火災は、消し止められました。この火災が発生したのは同原発がロシア軍の
攻撃を受けた時のことで、地元の役人たちによれば同原発は既に安全が
確保されているそうです。TAEAによると、放射線レベルに変化は見当たらない、
とのことです。
ザポリージャ原発の状況を受け、緊急対応措置をフルに実施しました。同原発は
ウクライナの電力重要のおよそ1/4を供給しています。
ウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシアがチェルノブイリ原発大事故を
再現しようとしているとして、避難しました。同大統領によれば、今回の
出来事からも、戦闘をやめる必要性の高さが分かる。

<ゼレンスキー大統領のお話>
もし<あんな大きな原発で>爆発でもあれば、敵・味方無関係に終わりと
なってしまいます。ヨーロッパの終わりです。ヨーロッパ全体から、皆さんは
避難せねばならなくなります。ロシア軍を止めることができるのは、ヨーロッパ
による緊急対処だけです。原発のカタストロフによるヨーロッパの終末など、
起こさせてはなりません。

<Casto さんのインタビュー>
ではここで、Charles Castoさんにご登場いただきましょう。アメリカの核関連
問題の専門家で、日本の福島第一で大災害が発生したときには、その拡大
防止に努めてらっしゃいました。Casto博士、本日はご登場いただきありがとう
ございます。
さて、今回のウクライナの原発で火災があったとお聞きになった時、どんな
ことをお考えになりましたでしょうか?

C (Castoさん): 言うまでもなく、実に困った状況でしたね。そもそも原発を
兵器で攻撃するなどという行為には、合理的な理由など何もありません。

A: 原発のそばで戦闘が行われているのですが、どの程度危険なことなのか、
ご説明頂けますか?

C: こうした状況が実に困ったものであることは明白でして、ご覧になったと
思いますが国営メディアは同原発は安定していると報じており、原発の運営者は
こうした事態に計画的にうまく対処ができるはずです。それに、この原発の
設計は大変堅牢なものですし。しかし、どんな国のどんな原発でも、運営者が
だれであれ、こういう事態はあってはいけません。

Bird on the "caged" canvas ---
解放を ・・・
私のかなり昔の作品より

A: どういった問題に、着目すべきでしょうか?つまり、戦車が発砲していて、
原発そのものを標的にしていなくても その周辺めがけて攻撃をしている場合、
その砲弾が原発に命中してしまったら、どういう事態が発生しえる
のでしょうか?

S: 一番困る事態としては、使用済み核燃料があります。原発施設内の、
使用済み核燃料の冷却保管用プールですね。しっかりと格納する構造には、
なっています。核燃料を扱うシステムの一部ですから。それでも、大いに
懸念されます。福島第一の大事故の場合、地震が福島第一原発を攻撃した
ようなものでした。作業員の皆さんが、使用済み核燃料施設は何とか安全を
保つことができたのですが。

A: 何らかの国際的な ・・・ 失礼、どうぞお話しください。

S: 原子炉そのものは施設の奥にあって、しっかりと格納されているので
放射性物質の深刻な漏出は起こりにくいのですが、<原発施設内には使用済み
核燃料の冷却保管プールもあって> そのプールとなると、保護できなくなる
場合もあることが、現実に発生したわけですね。

A: 紛争時の原発とその各種施設の安全性について、何か国際的な規約の
ようなものは、ないのでしょうか?

S: IAEAにも<紛争への>対応部門はありますし、アメリカのエネルギー省や
原子力規制委員会、その他多数の機関では対応策を実施、放射線レベルの
モニターなどを行っています。ウクライナでの事故の深刻さや懸念すべき
問題などを見定めるように努めています。

A: それでも、原発周辺での戦闘という事態になった場合に、原発をシャット
ダウンするわけでは、ないのでしょうか?

S: しますよ。ハリケーンや津波といった事態が予想される場合、前もって
原発をシャットダウンすることになっています。各種施設の安全を守るのですが、
それでも核燃料プールは保護が必要です。でも、原子炉そのものはシャット
ダウンします。あるいは、周辺からの外部電力供給がなくなって、強制的に
シャットダウンすることになります。結果、原発としてはシャットダウン、
安全を保つことになります。

A: ウクライナに限らず、多くの皆さんは戦闘地域の只中にウクライナの原発が
あるという事実を恐ろしく感じています。そうした不安は、正当なものなので
しょうか?

S: どの程度の攻撃が行われるのかによって異なりますが、心配するのは当然です。
<ウクライナの原発は>大変頑丈で、?エネルゴアトム?によれば極めて堅牢だ
そうで、しかもチェルノブイリや福島第一でも周辺地域が損害を被りやすいの
ですが、いずれの大事故の後でもいろいろな教訓を学びました。そのため、
実施できる対応策は多数あります。ですから、原子炉からの放射性物質の漏出を
最小限に食い止める方法は数々あるわけですね。どのような事態になった場合
でも。

A: Casto博士、ありがとうございました。
アメリカの原発安全性問題の専門家、Charles Casto博士でした。

S: どうも。
**************
"Argument III -- To the Rescue"
“To the Rescue”
私の作品より

確かに、原子炉そのものはかなり頑丈な分厚い鋼鉄製なのですが、
・ 外部電力供給が遮断された場合
・ 使用済み核燃料の冷却保管プール
というアキレス腱があるわけですね。そのあたり、Casto博士にもっと
突っ込んでほしかったですね。

確かに「原子炉からの放射性物質の漏出を最小限に食い止める方法は数々
ある」のですが、その「最小限」がどの程度になってしまうのか??
上の黒いメニュー(項目はアルファベット順)にあるページ u-1) の
「以前から警告が」という段落で紹介した問題は、確かに存在しますよね。

ウクライナ情勢は目を離せないので、今後もこうした報道があれば、
適宜紹介してまいります。
ただ、平和と自由が回復、こうした報道がなくて済むようになる日が早く
実現することを祈っています。
並行して、トリウム サイクルの調査も進めております。

About FrancisH

A freelance painter, copywriter, and beading artist
This entry was posted in Uncategorized. Bookmark the permalink.

Comments are closed.