中村逸郎 名誉教授の警告は極めて現実的なものだと、
私は考えます。
原発が巨大ダーティ ボム化してしまうリスクに
ついては、「やかんをのせたら ~~」では
以前から再三再四、指摘してまいりました。
中村逸郎 名誉教授による警告、今度は
日本語の一般向けWebメディア、
SmartFLASH にも紹介されています。
9月29日 JST (本日)付の記事で、
露軍壊走で窮地のプーチン 小型戦術核で狙う“原子炉爆破”最悪シナリオ (msn.com)
にございます。
中村逸郎 名誉教授の警告は極めて現実的なものだと、
私は考えます。
原発が巨大ダーティ ボム化してしまうリスクに
ついては、「やかんをのせたら ~~」では
以前から再三再四、指摘してまいりました。
中村逸郎 名誉教授による警告、今度は
日本語の一般向けWebメディア、
SmartFLASH にも紹介されています。
9月29日 JST (本日)付の記事で、
露軍壊走で窮地のプーチン 小型戦術核で狙う“原子炉爆破”最悪シナリオ (msn.com)
にございます。
大いに気になる問題ですよね。
ここでは、比較的中立的な立場にあるマレーシアの
メディアに掲載されているロイターの分析を
紹介しますね。
同国の日刊紙、The Starのウェブサイトより。
Analysis-Truth or bluff? Why Putin’s nuclear warnings have the West worried | The Star
Guy Faulconbridge記者、Andrew Osborn記者
2022年9月28日
いつも通り、私の抜粋・日本語化
< > 内は、私からの補足説明
真偽のほどは ・・・?
私の昔の作品
**********************
Analysis-Truth or bluff? Why Putin’s
nuclear warnings have the West
worried
(分析 — 本音か、はったりか?プーティンの
核兵器使用の脅しに、西側が憂慮するのは
なぜ?)
ロンドン発 (ロイター) – 先日、ウクライナでの
戦闘が続くただなか、ヴラディミール プーティン
大統領はロシアを守るためなら核兵器をも使用
する用意があると警告を発した。この発言を
受け、次の疑問が今まで以上に深刻で緊急の
ものとなっている:「この元KGBスパイ
<であったプーティン> は、ハッタリをかまして
いるのだろうか?」
プーティンはこれはハッタリではないと警告して
おり、 西側諸国の政治家たち、外交官たち、
そして核兵器の専門家たちの見方は分かれて
いる。小型の戦術核を使用するだろうと見る
人たちもいる。その目的は、敗戦の回避、自らの
大統領という地位の死守、西側を退ける、
ウクライナを恐れさせて降伏させる、などが
考えられる。
プーティンのこの警告に続き、ロシアの同盟国
からはさらに具体的にウクライナでの核兵器使用
に関する脅迫がなされた。ことによると、ロシアは
今回の住民投票が行われた4州を部分的にしか
占拠していないのだが、その4州を併合した後に
攻勢を強化する計画なのかもしれない。
こんなこと、やらかして何になる??
私の昔の作品
ロシア議会は、10月4日にこれらの各州をロシア
の領土として宣言するものとみられている。この
宣言がなされてしまうと、その後はすぐに分かる。
その <新規獲得> 領土が脅威にさらされたと
ロシア政府が見なした場合には、領土防衛の
ため <核兵器の> 使用に踏み切る、という
わけだ。
だが、核兵器という使ってはならない兵器を
使ってしまうならば、他に望みのないことを自ら
行動で示すことになる。そのため、プーティンが
核使用に踏み切るか否かは最終的には、
ウクライナでの戦闘でロシアがどこまで追い詰め
られていると彼が感じているのか、にかかって
いるだろう。ここまでのところ、以前の超大国で
あったロシア連邦は、敗北したというよりも苦杯を
飲まされている。
ぷーティンの焼酎には世界でも最大数の核兵器が
あり、その中には新世代の超音速ミサイルも
含まれ、さらに戦術核の保有数は西側の10倍に
達する。アメリカそしてNATO加盟諸国は
プーティンの発言を真剣に受け止めている。
「ロシアの選択が負け戦を戦い、痛い敗北を
体験しプーティンが失脚する、あるいは何らかの
核兵器のデモンストレーションを行うというもので
あるのなら、私はその核兵器デモをロシアが
しないとは、私には確信が持てない」 と語るのは、
トニー ブレントンだ。ブレントンは英国の前
対ロシア大使で、この8月にロイターに対しそう
語っている。これは、プーティンの核使用発言が
<この9月に> エスカレートする以前のことだ。
一番最近の発言でプーティンは西側に明確な
警告を発しており、ロシア領土を守るためなら
可能な限りあらゆる手段を利用すると述べた。
さらに、西側諸国がロシアへの核攻撃の
可能性を検討しているとして非難した。
“Silenced” (沈黙の強制)
私の昔の作品
「これはハッタリではない。ロシアを核兵器で
脅迫しようとする連中は、風見鶏が向きを
変えてそうした練習のほうに向くことがあるのだ
と知るべきだ」
このような痛々しいレトリックは、歴代の
ソヴィエト連邦指導者たちのニュアンスに
富んだ仕草とは、全く異質なものだ。1962年の
キューバ ミサイル危機で世界は核戦争の一歩手前
まで行ったのだが、それ以来ソヴィエトの指導者たち
は、そうした微妙な仕草を好んでいた。
アメリカの国家安全保障問題担当顧問ジェイク
サリヴァンがこの日曜日 <9月25日> に
アメリカのネットワーク テレビ各局に述べたところ
では、ジョー バイデン政権はプーティンの発言を
「まともに、深刻にとらえて」 おり、ロシアがもし
核兵器を使用するなら 「破局的な結果を招く」 と
警告している。
アメリカ政府は、どのような対応をするのかを
まだ明確にしてはいない。だが核兵器を使用
すればエスカレートしかねないので、大半の
専門家たちはむしろ、ロシアの軍事関連資産に
対する通常兵器での大規模攻撃のほうが実行
される可能性が大きいと見ている。
倒れているのか、寝ているだけか?
私の20分クロッキー
核使用
ウクライナ国内での核攻撃をプーティンが命じた
場合、1945年8月にアメリカが日本の広島と
長崎とに原爆を投下して以来の、戦闘での
核兵器使用となる。
海、空、あるいは陸上から発射する短射程小型
武器は、理論上はウクライナ軍の軍事標的に
対して発射される。ただし、こうしたシナリオでの
その核兵器の有効性は、軍事専門家たちの間でも
議論の話題になっている。
もう1つの選択肢として考えられているのは、
核兵器を人里離れた地域あるいは国会などの
海の上で爆発させるというものだ。それによって、
核兵器を使うぞという背筋も凍る覚悟を示す
のである。
ロシア軍の戦術核兵器からの死の灰は、到達
距離が1㎞程度に限られる。それでも、心理的・
地政学的な影響は世界を震撼させるだろう。
「ぷーティンは、危険なチキン ゲームをやらかし
ている。私が金銭を賭けるのであれば、
プーティンがやけになっていても、
核兵器を使わないに3、
使うほうに2とするだろう。もっとも、これはあまり
良いオッズではない」 と語るのは、リチャード K.
ベッツだ。コロンビア大学で戦争と平和専攻の
教授を務めている。
“Confusion” will be my epitaph —
私の20分クロッキー
追跡調査
アメリカ政府がロシアの核兵器の動きを凝視
しているという兆候の1つとして、この土曜日の
飛行物体追跡データから、アメリカがRS-135s
Cobra Ball 偵察機を少なくても2機配備して
いることが窺える。ロシア国境周辺での弾道
ミサイルの動向を追跡するための偵察機だ。
ロンドンのキングズ カレッジで戦争研究の名誉
教授を務めるローレンス フリードマンによれば、
今のところは核攻撃の用意をロシアが進めている
証拠は見られない。もしそうした動きがあるのなら、
アメリカは 「ただちに」 発見するはずだ、という。
フリードマンによると、プーティンの核使用という
警告を甘く捉えるのは誤りだが、新たに併合した
地域を守るためにプーティンが核に訴えるという
のはナンセンスだと思えると、この名誉教授は
述べている。
「その程度のわずかな利益のためにタブーと
されてきた核戦争を始めるというのは、実に奇妙だ。
たとえ核兵器を使われても戦いをやめはしないと、
ウクライナは断言しているのだ。それにたとえ
戦争が終結したとしても、<例の4州という>
領土には平和を回復できないことに、プーティンは
気が付くだろう」 とフリードマンは語っている。
この状況で核兵器を使用することが実に非合理な
判断であることを考えれば、この核の脅しを
まじめに受け取るには、プーティンが脅威を
感じており絶望のため感情に任せた行動に出る
という想定をせねばならないと、フリードマンは
付け加えた。
<前述の> コロンビア大学のベッツは、
「プーティンがどのようなプレッシャーを感じて
いるのか、推察できるはずだ。小型核の使用で
状況を逆転させ、西側を恐怖させ、現在の身動き
できない状態から脱出できるかもしれない ・・・
という願望を抱いても不思議ではない」 と
語っている。
バラバラにされてしまう ・・・
私の20分クロッキー
「存続のためのあがき」
ぷーティンによれば、以前には超大国であった
ロシアを破壊しようとする傲慢な西側によって、
ロシアは屈辱を長年嘗めさせられており、
ウクライナでは目下ロシアは存続のために
あがいているそうだ。
「西側の政策は反ロシア的で攻撃的であり、
いろいろな方面で一線を越えている」と、
9月21日に発した警告でプーティンは
語っている。
ロシアによるウクライナ侵略のためすでに何万
もの人命が失われ、世界的なインフレーションが
高まり、西側とロシアの間の対立は冷戦の最悪期
以来の悪化に陥っている。
侵略が始まって7か月になるが、プーティンの
軍はウクライナ軍からの強力な反撃を受けており、
それを訓練し武器を供与しているのは西側諸国だ。
戦場でウクライナが優位に立てば立つほど、
プーティンが核兵器に訴えてしまう可能性は
高まると、ベッツは述べている。
“Dirty Bomb Nightmare”
私の作品
ロシアの核兵器に関する方針では、「ロシア
連邦に対する通常兵器での攻撃があり、
連邦の存続が危機にさらされた場合」 には
ロシアから核攻撃を行うことを認めている。
クレムリンのタカ派勢力によれば、ロシアで
1999年から実権を握ってきたプーティンを
西側は追い落とそうとしているのだ、という。
アメリカのジョー バイデン大統領が3月に
あるコメントで述べたところでは、プーティンは
「権力の座にとどまることはできない」 とされた。
ホワイトハウスの説明では、この発言は世界の
民主主義諸国にウクライナでの戦闘の長期化に
対し準備をするよう求めたもので、ロシア国内での
政権交代を求める意図はないという。
さらにこの5月、プーティンにはこの戦争を
終わらせる方法がないようで、それにどう対処する
かを考えねばならないとバイデンは述べていた。
<同様の核攻撃の脅しに対して> 以前には
ウクライナのヴぉロディミール ゼレンスキー
大統領は無視していたが、この日曜日
<9月25日> にはCBSに対し、今度は
プーティンも本気かもしれないと語っている。
「考えてみてほしい。以前にはハッタリだった
かもしれないが、今度は本気かもしれない」
(編集: Philippa Fletcher)
********************
Let peace reign!
私の昔の作品
そうなんですよ、正気を失った独裁者の真意が
どこにあるのか?? まさに刻々と変わりえる
ので、目が離せませんよね。
明らかに言えることとして、独裁者が核兵器を
持ってしまうと、人権も国際秩序も、そして使用して
しまった場合には多数の人命も自然環境も
ぶっ潰されてしまいます。
核兵器、そして本来はそれを製造するための
機械である原子炉は、地球から廃絶して
しまうことが、人類のみならずすべての生命の
ために必要ですよね。
(上の黒いメニューで、b-1) – b-3)、d-1) – d-5)
を参照)
ロイターの報道でyahoo!newsに掲載されている
記事で、2022年9月28日付です。
ここでの 「ザポリージャ」 は文脈から判断して、
おそらくザポリージャ市のことでしょう。
原発は、そこから西南に50kmほど離れて
います。
こういう監視が見つめる中での投票って ・・・
********************************
Ten Russian missiles hit Zaporizhzhia – governor (yahoo.com)
(ロシア軍のミサイル10発がザポリージャを襲ったと知事)
ストーリー: 当局は、死亡者を確認せず
現地に暮らす引退した元通訳・翻訳者の
ヴィクトルは、止むことを知らない攻撃に怒りが
収まらない、と語っている。
「毎夜、プーティンの指揮下にあるロシア連邦の
チンピラどもによる攻撃で、砲撃と爆発が同じ
ように起きている。ザポリージャの産業も市民も、
消し去ろうとしているのだ」 と、74歳のヴィクトルは
述べている。彼が立っていたホテルとレストランの
複合施設は、この時点までの1週間の間に2度
攻撃を受けたと報じられている。
<今年の> 2月24日にウクライナへの侵略を
開始したロシアが実施する住民投票は、この
火曜日 <9月27日>に5日間に及ぶ投票の
最終日を迎えた。部分的にロシア軍に制圧されて
いる4つの州での投票で、ケルソン、ルハンスク、
ドネツク、ザポリージャである。この投票結果により、
4州のロシアへの編入の是非を問うという。
**************
ある都市にミサイルを次々と打ち込んでおいて、
「俺の国に編入しないか??」 と住民投票を
するって ・・・ 神経が正常じゃないですよね。
こういうイカれた軍隊・国家だけに、ウクライナに
ある原発に何をしでかすのか、実に心配です!
核兵器そのものはチラつかせるだけで実際には
使用せずとも、通常兵器で原発を巨大ダーティ
ボムにしてしまえば、放射性物質による汚染と
いう点では、戦術核兵器などよりはるかに大量の
放射性物質をバラまいてしまえます! (核弾頭
1個は1回爆発するだけですが、原発には何年分
もの使用済み核燃料などが蓄積されているので、
ダーティ ボムとしての被害は原発のほうが怖いの
ですね。チョルノービや福島第一からの汚染が
どこまで広がり、何年も危険を及ぼしていることを
思い出してくだされば)
しかも、攻撃を仕掛けたほうは、「通常兵器しか
発射してないよ」 と “事実を述べる” ことができます。
まず、そんな事態がウクライナで発生しないことを
祈っております!
そして、そうした事態を将来も防止するためには、
結局は、各発電と核兵器とを廃絶するしか選択は
ありません。
ご賛同くださり、一緒に何か始めようとおっしゃる
方は、私 (ひで) にまでご連絡ください:
yadokari_ermite[at]yahoo.co.jp
まで!
あるいは、そうした個人間のつながりよりも国際的に
知られた反核NPOなどに参加したい方は、
たとえば
アメリカのBeyond Nuclear
About – Beyond Nuclear
(リンク先ページの右下にあるJoin Us をクリック)
などにご協力くださいな。
The current Ukraine crisis is a case of obvious evidence that we,
humans, simply have to abolish two kinds of “nukes” — power
generation and weapons.
You see, once a “nuke country” has invaded a neighbor country and
occupied some of the latter’s territory, when the victim’s forces come to
reclaim the occupied land, the aggressor can resort to its nuclear weapons.
In case the victim has a NPP or more, the invader can use the NPP(s)
as “giant dirty bombs” !
This is what we are witnessing at this very moment.
In addition to all the proliferation risks involved in nuclear power,
a NPP itself can be turned into a sort of nuclear weapon.
If we intend to abolish those deadly weapons, we have to
do the same with nuclear power.
I pray neither of the two kinds of “nukes” will ever hit Ukraine,
or anywhere else in the world!
現在のウクライナ危機は、核兵器と各発電はともに
廃絶するしかない、という真実を明確に示す事態です。
御覧の通り、どこかの核兵器保有国が隣国に侵略して
後者の領土の一部を占拠した場合、被害者の国の軍隊が
取り戻しに来たら、核兵器をちらつかせることが
できてしまいます。
さらに、被害を受けた国が原発を有しているなら、
侵略国はその原発を「巨大ダーティ ボム」にしてしまう
ことが可能です。
まさしく、現在われわれが体験している問題ですよね。
核発電にはproliferation risksが伴いますが、同時に
原発そのものを一種の「核兵器」にしてしまう
ことが可能なのですね。
そうである以上、核兵器の廃絶を願うなら、一緒に
各発電も廃絶してしまわないと。
いずれの「核兵器」も、ウクライナはもとより
世界のどこでも使用されないことを、祈っております!
およそ、上の黒いメニューにある add-4) の
「ぐちゃぐちゃの図」をご覧いただければ、
すぐにお分かりいただける問題だと思うのですが・・・
「放射線の健康影響」 という問題系については、
本 「やかんをのせたら~~」 では、まったく
突っ込んでは取り上げておりません。
単純に、
放射線で被ばくすると、各種の悪い影響を受け
健康被害が出ることは世界的に体験・確認済みの
事実なので、それを 「ほぼ誰でも知ってる事実」
として想定しております。
ただ、
「ホルミシス」 や 「閾値の有無」 といった
問題もあって、これらでは生理学や医学は
もとより、遺伝子研究なども必須になります。
疫学も絡みますし、疫学で用いる統計処理は、
一般的な統計とは少し違っていたりします。
で、
私自身はもともと昔、東京にあったクリエイ
ティブ エージェンシーの Chief Creative
Officer を務めていたころに、エネ庁関連の
仕事で原発広報に関わっていたのですね。
そこで proliferation risks など 「核発電と
核兵器の不可分性」 のことも知ることに
なり、それ以来、1990年頃からずっと
核発電に反対しております。
だから、
「やかんをのせたら~~」 のフォーカスは当然、
核発電の軍事的リスク、ってことになります。
さらに、
私は医学関係の分野は全くシロートでして、
放射線の健康影響に関しては、私などが
あーだこーだ口をはさむのは、おかしい
でしょう。
この種の問題については、上述のような
関連諸分野を学んでこられた医師やナース、
研究者などの皆様にお尋ねください。
困ったショート サーキット:
「原発 ⇒ 事故 ⇒ 放射能」 ⇒ 「私の子供に、
何を食べさせたらいいの!?」 と、たとえば
原子炉技術者やエネルギー問題専門家に
尋ねてしまう。
これ、2011年ごろには時々見かけました!
子供の健康管理は、大変重要な問題です。
重要だからこそ、その分野の専門家の意見を
求めるべきですね。
この例からだけでも、
核問題に関連する諸分野の専門家が
連携し、各分野の専門家の見解を述べている
Webページを見つけられるポータルを
作成する必要性が、お判りいただけると
思うのですね。
・ 放射線の健康影響に関心がある方 ⇒ 医師や疫学者
などの見解があるWebサイトなどを見つけられる
・ 電力事情に関心がある方 ⇒ 電力事情に詳しい
方々のWebサイトなどを見つけられる
・ 世界での再生可能エネルギー事情に関心がある方
⇒ 各国や国連機関などの関連Webサイトなどを
見つけられる
・ 核発電と核兵器の不可分性に関心がある方 ⇒
Beyond NuclearなどのWebサイトとか、まあ、
「やかんをのせたら~~」 などを見つけられる
そんなポータルです。
「作ろうよ」 と思う方々は、私 (ひで) にも
お声をおかけくだされば、うれしいです!
yadokari_ermite[at]yahoo.co.jp
まで!
「やかんをのせたら~~」では、このリスクを
侵略が始まる前日に指摘しておりました。
上の黒いメニューで、u-1) をクリックなさって
くださいませ。
「ダーティ ボム」 が爆発すると何が出てくるのか
については、if-3) の上から5番目の画像 (漫画)
をご覧ください。
ついに、日本の地上波TVでも、この
「原発の巨大ダーティ ボム化」 リスクを言及する
に至っています。
9月23日放送のMBSテレビ 「よんチャンTV」と
いう番組だそうで、インターネットでもご覧に
なれます。私自身はTVというものを持っていない
ので、ネットで視聴しました。
【専門家の独自解説】追い込まれるプーチン大統領の核攻撃の可能性は『戦術核より原子炉への攻撃』その被害は…「この復讐の方が欧州により大きな打撃」 (msn.com)
筑波大学の中村逸郎 名誉教授のお話で、
タイムスタンプでは 7:59あたり ~から
ご覧くださいませ。
日本の反原発団体の一部からも、2012年ごろには
この危険性の指摘があったのは覚えています。
私自身も当時から、このリスクを指摘していました
から。
なぜ、いよいよ現実となった今、国内の反核
(発電、兵器を問わず) 団体などから、もっと
声高にこのリスク指摘が聞こえてこないの
でしょうか??
日本の反原発運動は、福島第一メルトダウンから
11年たった今、廃れてしまったのでしょうか??
「いや、私はもうすでに、ソーシャル メディア
とかで、原発の軍事リスクのこと、声を上げて
るぞ!!」 という方々、もしいらっしゃれば、
下記で私 (ひで) にお知らせくださいな!
本 「やかんをのせたら~~」 でも紹介いたし
ます!
yadokari_ermite[at]yahoo.co.jp
Facebookの Painter Francis Heedayの
ページにコメントでお知らせくださっても
歓迎です!
*************
2022年9月26日 追記
上述の。日本語地上波TVでの中村逸郎
名誉教授による 「ロシアによる原発の
核兵器としての悪用」という危険性、さらに
他の回でもお話がありました。
【専門家の独自解説】追い込まれるプーチン大統領の核攻撃の可能性は『戦術核より原子炉への攻撃』その被害は…「この復讐の方が欧州により大きな打撃」(2022年9月23日) – YouTube
タイムスタンプは、8:00あたりからです。
反原発団体などの皆さん!
原発が敵軍の基地化されてしまい、
下手には自軍は手を出せない
という 「原発の基地化リスク」 がザポリージャでは
とっくに現実化しており、
今度は
南ウクライナ原発そばにミサイル攻撃 →
「原発が巨大ダーティ ボムになってしまうリスク」
も、現実化が迫っている
という現実が実際に発生しているのですよ!
ここで 「核発電の軍事リスク」 を社会に訴え
ないと、反原発団体の名が廃るじゃ
ありませんか!
今、多様なメディア・方法で声をあげましょう!
私 (ひで) もたった一人で、このように
声を上げてますよ!
それとも、皆様の一部は、いまだに
「平和利用」 というマインド コントロールから
目が覚めないのでしょうか???
で、本記事では ・・・
アメリカに本拠を置く、progressive community
(進歩派集団) を主な対象にしたニュース発信
非営利団体に、Common Dreams NewsCenterと
いうものがあります。そのウェブサイト
Near Miss at Second Ukraine Plant Intensifies Fears of Nuclear Disaster (commondreams.org)
に、今回の南ウクライナ原発近くへのミサイル
攻撃に関するJessica Corbettという方の
論評があります。
2022年9月20日付のこの論評を、いつもどおり
私の抜粋・日本語化
< > 内は、私からの補足説明
ってことで、紹介しましょう。
************************
Near Miss at Second Ukraine Plant
Intensifies Fears of Nuclear Disaster
(ウクライナの別の原発にミサイルが
ニア ミス、核災害の不安が悪化)
IAEA の事務局長は、「南ウクライナ原発近くでの
爆発があり、ウクライナにあるその他の核施設でも
同様の危険性があることが、あまりにも明確に
実証されてしまった」 と語っている。
ウクライナでのロシア侵略から核災害が発生する
のでは、という憂慮が、月曜日 <9月19日> に
ロシア軍のミサイルがウクライナの原発から
わずか300メートルの地点に命中して以来、
さらに高まっている。しかも、ロシア軍は他の
エネルギー施設も占拠しており、そのセキュリティ
に関する警鐘もかまびすしい。
このミサイルが命中したのは南ウクライナ原発
(SUNPP) のすぐそばで、この原発は6基の
原子炉を要するヨーロッパ最大のザポリージャ
原発 (ZNPP) から西へ260㎞ほどの位置に
ある。こうした施設めがけて砲撃を加えたこと
に対し、ロシアとウクライナ非難合戦を演じて
いるが、以前にチョルノービ原発の大惨事を
体験しているウクライナでまたも核災害が起きる
のでは、との不安が燃え盛っている。
IAEAのラファエル マリアーノ グロッシ
事務局長は月曜日に声明を発表、SUNPP近く
でのミサイル攻撃とZNPPにウクライナの送電
グリッドからの電力を供給していた送電線が
切断された件とについて言及した。
「ザポリージャ原発の状況は今も予測を許さず、
何が起きるか分からない。先週、原子炉への
電源供給という点ではいくらかの改善が
見られた。だが本日、さらなる悪化の事態が
発生したとの知らせを受けた」 と、同事務局長は
述べている。「ザポリージャ原発は戦闘地域の
中央部にあり、その電源供給の状態は安全・安定
とは言い難い。そのため、核の安全とセキュリティ
の保護区域を同原発周辺に早急に設けることが
必要だ」
「このところ我々はウクライナのザポリージャ原発
での核事故を防止するために必要な緊急な対応に
集中しており、今月初めには同地にIAEAの拠点を
設けた。だが、南ウクライナ原発そばでの本日の
ミサイル爆発から、ウクライナのほかの核施設
でも危険性はあるのだということが、はっきりと
実証されてしまった。」 とグロッシはさらに
語っている。「核の安全やセキュリティを脅かす
いかなる軍事行動も容認できず、即時停止
せねばならない」
<エネルゴアトムによるTweet>
ロシアのテロリスト軍が、南ウクライナ原発へ
攻撃を加えた。原子炉からわずか300mの
地点にミサイルが命中した。
4:29 PM Sep 19. 2022 <現地時刻>
ウクライナに4か所ある原発を運営する国営
企業エネルゴアトムの発表によれば、ロシア軍は
SUNPPの 「工業地区に対してミサイル攻撃を
実施」 した。負傷したスタッフはおらず、3基の
原子炉はいずれも 「通常モードで稼働中である」
だがこの 「爆発は強烈なもので」 <原発の>
建築物に損傷をもたらし、窓を100枚以上破壊し、
水力発電ユニットを停止させ高圧電力線3本も
遮断されるに至った。
「ロシア軍による核テロリズム行為であり、
全世界にとって脅威である」 とも、
エネルゴアトムは述べている。「次の災害の
発生を食い止めるには、ロシアによるテロを
やめさせねばならない!」
エネルゴアトム者のトップ、ならびにウクライナの
交換も同様の警告を発していると、The New
York Times は報じている:
「この出来事は、各テロリズムと呼ぶ以外に
呼びようがない」 と、エネルゴアトムのヘッド、
ペトロ コーティンは月曜日にウクライナ国営
テレビで述べている。 彼によれば、その原子炉を
格納している重厚で堅牢なコンクリートの建築物は
航空機の衝突にも耐えられるように設計されては
いるが、先日の夜間のミサイル爆発は強烈で、
もしもっと近くで起きていたら、その格納建築物の
コンクリートでさえ損傷を受けたことであろう。
ウクライナ大統領オフィスで代理ヘッドを務めて
いるキリロ ティモシェンコも、「あと100~200m
そばであの爆発が起きていたら、我々は飛び
起きて全く異なる現実を目にしていたことだろう」
と述べている。
AP通信の報道によれば、ロシア国防省はこの
ミサイル攻撃についてすぐにはコメントしなかった
のだが、ロンドンにあるチャータム ハウス
(Chatham House) というシンクタンクで国際
セキュリティ研究ディレクターを務めるパトリシア
ルイス (Patricia Lewis) によれば、こうした原発
への攻撃から、冬が来る前にロシアが電力を
断とうとしていることが窺えるという。
ルイスがAPに述べたところによれば、「原発を
攻撃の標的にするとは、実に危険で非合法な
行為だ。そんな異常行為の狙いは将軍たちに
しか分からないが、あるパターンの存在は明確だ」
「原発への攻撃をするたびに、原発への電力
供給を遮断しようという狙いが見られる」 と
ルイスは続ける。「ただ、そのやり方が不器用だ。
こうしたミサイルの命中精度を分かっているの
だろうか?」
<Beyond NuclearによるTweet>
南ウクライナ原発からわずかに外れた地点への
ミサイル攻撃を報じるニュースに関し、CNNの
アンカーが 「一体、ロシアは何を考えて
いるんだ?」 と問うている。ただし、
このアンカーは同時に、こうも尋ねるべきだった:
「<原発という> ここまで危険なものを使って、
電気を作っている。我々は、いったい何を
考えているんだ?」
2022年9月20日 5:52AM
SUNPPすぐそばへの攻撃に反応して、月曜日に
Beyond Nuclear <というアメリカはメリーランドに
本拠を置く反核団体> は、「今までは、全世界の
目が原子炉6基のザポリージャ原発に向いていた。
それは、軍事衝突の特に激しい地域に近い位置に
ある。だが稼働可能な原発はウクライナ国内に
4か所あり、合計で原子炉は15基ある。戦闘に
巻き込まれるなら、そのいずれも深刻な危険を
引き起こす」 と述べている。
この <Beyond Nuclear> はアメリカに本部を
置く反核団体で、さらに 「Beyond Nuclearでは、
今年の2月24日にロシア軍がウクライナに
侵略を開始する以前から、こうしたリスクについて
警告を鳴らしてきた」 と主張している。
<「やかんをのせたら~~」 も同様ですね。
たとえば、上の黒いメニューにある g-5), g-6) は
2021年2月に公開したページです>
*********************
「いや、私はもうすでに、ソーシャル メディア
とかで、原発の軍事リスクのこと、声を上げて
るぞ!!」 という方、もしいらっしゃれば、
下記で私 (ひで) にお知らせくださいな!
本 「やかんをのせたら~~」 でも紹介いたし
ます!
yadokari_ermite[at]yahoo.co.jp
なお、最後に言及があったメリーランドの
非営利団体Beyond Nuclearのウェブサイト、
About – Beyond Nuclear
もぜひご覧ください。
Beyond Nuclear is organized exclusively for
charitable, scientific and educational purposes.
Specifically, the organization aims to educate
and activate the public about the connections
between nuclear power and nuclear weapons
and the need to abandon both to safeguard
our future.
(赤文字は、私が強調)
この程度の英語文章は、日本語化する必要は
ないですよね?
反核運動の各種問題系の中でも、核発電の軍事
リスクや新型原子炉のproliferation risksといった
問題系に進むのならば、現実上、英語がある程度
使えることは必須です!
「そこまで英語ができない ~~」 方々は、
・ 反核関連の各種問題系の中でも、ほかの
問題系を選ぶ
または
・ 英語を基礎から学ぶ
のいずれかに努めてください。
で、この赤文字の部分
「やかんをのせたら~~」のフォーカスと同じ
だってこと、明らかですよね。
日本の反核 (兵器であれ発電であれ) 団体の
一部にいまだに見られる 「発電は平和利用」 と
いうマインド コントロールがまだ解けていない
方々は、「やかんをのせたら~~」 のフォーカスを
奇妙で独りよがりなものと思われたかもしれません。
そういう方々は、
・ 歴史的な視野を広げて、原子炉とは本来何の
ための機械だったのか、さらに原子炉関連の歴史
での兵器と発電の不可分性の実例
(上の黒いメニューで a-1) から g-7) 、その他)
と
・ 地理的な視野を広げて、現在のウクライナ機器や
JCPOA再建交渉の背後にある現状、その他世界の
現実
をご覧ください。
それに、Beyond Nuclearのような世界的に知られた
反核団体の主張もお読みになってください。
ずっと以前から、proliferation risksが大問題として
取り上げられてきたことに、気づくはずです。
私たち反核派が心配していた動きが、やっぱり
出てきましたね。少なくても言葉の上では。
プーティン一味 (側近も含む) の正気は戻らない
ようで、ついに核兵器の使用もためらわないという
趣旨の発言を ・・・
まあ、とっくにロシア軍はザポリージャと南ウクライナ
という2か所の原発を 「軍事利用」 してしまって
います。原発の軍事的リスクにフォーカスしている
「やかんをのせたら~~」 をお読みくださっている
皆様なら、「当然、核兵器そのものだって使用する
危険性はある」 と認識してましたよね。もちろん、
私自身もそうでした。「核発電は平和利用」 という
言葉のあほらしさが、今まで以上にはっきりと
浮かび上がっていますよね。
この恐怖については日本語メディアでも報道されて
いますが、やはり近くにいるヨーロッパの報道を見て
みましょう。英国の日刊紙、The Telegraphがmsnに
発表しているオンライン記事を紹介します。
Putin ally threatens London with nuclear strike in alarming BBC interview (telegraph.co.uk)
いつもどおり、
私の抜粋・日本語化
< > 内は、私からの補足説明
です。
****************************
Putin ally threatens London with nuclear strike
in alarming BBC interview
(プ~ティンの盟友、衝撃のBBCインタビューで
ロンドンへの核攻撃の脅迫)
Verity Bowman記者
2022年9月21日、6:38pm JST
セルゲイ マルコフ (Sergei Markov)は、もし
核戦争になった場合には、西側諸国が
「クレイジーな行動」 を取っているためであり、
西側諸国こそ責任を負うべきだと語った。
ロシアのヴラディミール プーティン大統領が
大量破壊兵器の使用について 「これはハッタリ
ではない」 と述べたが、その後でプーティン一味
のプロパガンダ担当者がラジオ インタビューで問題
発言、核攻撃がロンドンを襲うぞと脅迫した。
以前ロシア国家下院で議員を務め、プーティンの
側近にして顧問であるセルゲイ マルコフがBBCの
Todayという番組で、同大統領が西側諸国に
対してあらゆる武器を使用する用意ができている
ということを 「明らかに」 したが、ここでの西側
諸国には、「英国も含む」 と述べた。
この発言に先立ちプーティンは、西側がロシアを
核攻撃で脅迫していると主張、「ロシアには
反撃する武器は大量にある」 と述べ、ウクライナ
での戦争への 「部分的動員」 として30万人の
予備役の兵士を動員すると発表した。マルコフは
その明白に攻撃的なBBCインタビューで、
核戦争になれば責任はジョー バイデン、ボリス
ジョンソン、<英国の新首相> リズ トラスに
あるとした。こうした諸国が、ウクライナでの
戦争において 「クレイジーな行動」 を取って
いるためだ、との主張である。
マルコフによれば、「英国はロシアに対し攻撃
的な態度をとり続けており、英国首相リズ トラスが
なおもロシアを破壊する計画を有しているの
ならば、この <核攻撃という> 脅威はリズ
トラスのせいだとロンドンの人たちは考える
べきで、彼女こそが弾圧者なのだ」
「目下、ロシアは英米の支配からウクライナを
解放している ・・・ 西側諸国は、核テロリズムを
支援してしまっている」
「ロシアは、全世界の人々が死んでしまう
ことを願っていない」
マルコフは、もし核攻撃となれば 「西側諸国で多数の
命が失われる」 ことになると認めながら、同時に
ウクライナに対して戦術核を使用する 「理由は
ロシアにはない」 と主張した。
「ウクライナ人は、ロシア人の兄弟だ。だが
ウクライナは西側諸国に占拠されており、ウクライナ
人に代理軍隊を作らせている。西側諸国が
ウクライナ人の奴隷兵士たちの群を形成し、
ロシア軍と戦闘させているのだ。」 とマルコフは
語った。
「ロシアはこの世界の人たちが死ぬような結果を
見たくない。ロシアが願うのは、ウクライナの領土で
行われている、西側諸国対ロシアという現在の
戦争を終わらせたいのだ。実のところ、西側諸国が
ウクライナの領土を占拠しているのだから」
プーティンはロシアの武器製造を増産するため、
予算を増大するよう演説で命じた。ロシア政府の
戦争活動をサポートするためだ。
ウクライナの辺縁地域の正式な併合を実施する
ための住民投票の発表に続いて、プーティンは
部隊の増強を定めた。これは、「我々の祖国と
領土の完全性を守るためだ」
<英国の> 国防省ベン ウォラス (Ben
Wallace) は、ロシアによる部隊動員は 「自ら
定めた侵略が失敗しつつあることを」 プーティンが
認めている証拠だという。
「[プーティン] とその国防相は何万人もの自国民を
ろくな装備もなしに粗末な指揮の下でウクライナの
戦場に送り込んで死に至らせている」 と、
ウォラス氏は断言している。
「ウクライナがこの戦争で勝利を収めつつある
ことは事実で、脅迫やプロパガンダをいくら重ね
ても、その事実は変わらない。国際社会は一致
団結しており、ロシアは世界の のけ者になり
つつある」
************************
核兵器というものは、地球上に1つでもあれば
実に厄介で危険極まりない代物です。
それが何千とあるのが、現在の世界です。
1990年代初頭、いったんは世界から核戦争の
恐怖は薄らいだかに見えましたが、
やはり再浮上してきましたね。
私たち反核勢力は、気を緩めず、希望を
失わず、声を上げていきませんと。
日本語メディアでも報道されているように、
南ウクライナ原発のすぐそばでロシア軍の
ミサイルが爆発したようです。
Invaders hit South Ukraine Nuclear Power Plant Energoatom (yahoo.com)
に掲載されている、Ukrainska Pravdaの報道で
それを見てみましょう。
各発電や核兵器に反対してらっしゃる読者の
皆様は、ザポリージャ原発以外にもロシア軍に
よる攻撃があるのでは、と憂慮してこられた
と察します。私自身も、そうです。
なんたること、私たちの心配が現実化して
しまったようです。。。
放射性物質が大量に漏れ出た場合、
風向き次第でロシア自身、またその他諸国の
領土まで汚染される危険性があることは
自明です。そんなことに、気が付かないので
しょうかねえ??
“Facing Off”
私の昔の作品
日本国内にも数十基の原子炉があって、
稼働中か否かは問題になりません。
そこに核燃料(使用済みも含む)などが
ある限り、原発が破壊されれば放射性物質の
漏出に至る危険性はありますよね。
で、そんな列島にまだ原発を新設すると、
日本政府は言っています。投票民の
多数派は、何を考えて投票してきたの
でしょうか?? 「国防」 を現実的に考えるなら、
日本列島にこれ以上の原子炉は、”軍事的にも”
危険でしかありません。
では、南ウクライナ原発 (Південноукраїнська АЕС)
でのミサイル攻撃の報道を紹介しましょう。
日本語メディアでも短く報道されていますが、
以下に紹介する、yahoo! newsに掲載されている
Ukrainska Pravdaの報道のほうが少し詳しいです。
なお、南ウクライナ原発の位置ですが、
首都キーフから南におよそ300㎞、
ザポリージャ市 (原発じゃないですよ ・・
ザポリージャ市と原発は、直線距離で
50kmほど離れています) からだと、
西に300㎞程度です。
いつもどおり、私の抜粋・日本語化
< > 内は私からの補足説明
*********************
“Angel of Earth”
私の昔の作品
2022年9月19日
Stanislav Pohorilov記者
9月18日から19日にかけての夜間、侵略
ロシア軍が南ウクライナ原発目掛けたミサイル
攻撃を実施、ミサイルは原子炉からわずか300m
の地点に命中した。
ニュースのソース: エネルゴアトムのTelegram
<というソーシャル メディア> での投稿
その投稿の引用: 「本日、9月19日、午前
00:20 <現地時刻、JSTだと19日06:20am>
にロシア軍が、南ウクライナ原発のある工業地帯
に対してミサイル攻撃を行った」
ディテール: 報告によれば、ミサイル爆発の
衝撃波のため同原発の建物が損傷を受け、
窓が100枚以上割れた。
さらに、南ウクライナ発電施設にはオレクサン
ドゥリヴカ水力発電所も所在するのだが、その
水力発電ユニットの1つもシャットダウンされた。
同様に、高電圧電力線も3本接続を切った。
「現時点では、南ウクライナ原発の3基の原子炉は
いずれも正常に稼働している。幸い、発電所の
スタッフには死者は出ていない」 とエネルゴアトムは
発表している。
ヴォロディミールゼレンスキー大統領はこの南
ウクライナ原発への攻撃に対して反応を示し、その
攻撃の様子を記録したヴィデオを <ソーシャル
メディアに> 投稿した。
ゼレンスキー大統領の投稿からの引用: 「侵略軍は
さらにミサイルを発射したかったようだが、彼らは
原発とはどういうものかを忘れてしまっている。
ロシアは、全世界を危険にさらしている。手遅れに
なる前に、ロシア軍を止めねばならない」
*******************
止めてよ ・・・
私の20分クロッキー
すでに本ウェブサイトで述べてきたように、
各発電には少なくても次の4種類の軍事的
リスクがあります。
・ 核兵器のproliferation (拡散) ・・ 本「やかんを
のせたら ~~」は、基本的にはこれを説明する
ウェブサイトです。上の黒いメニューにある既存
記事の多くをお読みくださった皆様なら、proliferation
riskのことはよくご存じと察します。
・ 原発が巨大なダーティ ボムになってしまう ・・
上記のミサイル攻撃が事実なら、まさしくこのリスクが
発生します。
・ 他国の侵略を正当化するための「言いがかり」と
して、原発や核施設が利用されてしまう ・・ 2003年
にアメリカや英国がイラクに攻め込んだとき、2022年
にロシアがウクライナに侵攻したとき、このリスクは
現実化してしまいました。
・ 敵軍に占拠された場合、奪い返すための
攻撃が困難な敵基地に ・・ ザポリージャ原発が、
現在、そうなってしまっています。
本当に 「自国を愛する」 のであれば、核発電を
どうすべきか、明らかですよね。
可能性はほかにもあるけど ・・・
私の20分クロッキー
あくまで仮説ですが ・・・
ザポリージャ原発でメルトダウンが発生した場合、
どこまで放射性物質による汚染が広がるのか?
その予想地図を、なんとロシアの国防省が発表
しましたよね。
Russian MoD Shows Map Showing Possible Consequences of Ukrainian-US Provocation at Zaporozhye NPP – 18.08.2022, Sputnik International (sputniknews.com)
ワザワザなんで、ロシアの国防省が??
自軍をザポリージャ原発から撤退させれば済む
ことでしょ!?
この地図公表の裏の意図として考えられる
仮説の1つとして、
?? NATO諸国がウクライナに支援兵器を
運び入れるのを、躊躇させる ??
という狙いが考えられますよね。
もしこの仮説が正しければ、上述の
「巨大ダーティ ボム リスク」 と
「敵軍の基地化リスク」
とは、国防という観点からも、
実に深刻な問題だと言わざるをえません。
Zaporizhzhia nuclear reactors won’t restart
until Russians leave, its operator says
(ペトロ コーティン、「ザポリージャ原発は
ロシア軍が撤退するまで再稼働しない」)
原発を敵軍が占拠した場合、結局は 「撤退して
くれるまで、稼働させられない」 ってことに
なっちゃいますよね。予想通りの事態に
なっています。
一方、ロイター報道では9月18日(JST) 付の
記事で、メインの送電線のうち1本の修復が
できたとされています。
こういう場合、やはり原子炉の基本的な仕組みが
分かっていないと、ことの深刻さを理解できなく
なってしまいますよね。
以前にも申しましたが、「原発には反対です」 と
おっしゃる方が 「でも、停止したんだから、
もう安全なんでしょ??」 と真顔でおっしゃって
いるようでは ・・・
無論、原子炉の基本を学んでいない方にも、
原発に反対する権利はありますよ。
でも、「反対する」 ってことと、「反対活動を
する」 ってことは、別物ですよね。
「何も知らないけど、とにかく反対」 という
活動では、社会への説得力がない。
では、ザポリージャ原発の現状に関する
報道記事を2つ、いつもどおり
私の抜粋・日本語化
で紹介しますね。
まず
アメリカの半官半民非営利メディア機関、
National Public Radio (npr) から、
ザポリージャ原発関連のニュースです。
“Run for Your Life!”, 中央部
私の昔の作品
Ukraine’s Zaporizhzhia nuclear reactors won’t restart until Russians leave : NPR
Kat Lansdorf記者、2022年9月15日
いつもどおり、私の抜粋・日本語化
< > 内は私からの補足説明
******************************
ウクライナ、キーフ発 ― ウクライナの
ザポリージャ原発の運営機関は、同原発を
占拠しているロシア軍が原発から撤退するまで
同原発を再稼働しないと、運営機関のヘッドで
あるペトロ コーティンがNPRに述べた。
同原発では砲撃が続き、ウクライナの作業員たちは
損傷を受けた同原発を安全のため先週停止させた。
火曜日 <9月13日> には作業員たちは3系統
あるバックアップ電源供給線の復旧を完了した。
これは、同原発周辺で戦闘が続く中、関係役人たち
やエネルギー問題の専門家たちが警告している
大破局を回避するうえでは、多少良い知らせでは
ある。
それでも、ザポリージャ原発の状況は緊張に
溢れ予測を許さない。ヨーロッパ最大の同原発は
今年3月初めにロシア軍に占拠され、稼働に
当たるのは引き続きウクライナ人のスタッフたちだ。
ウクライナ南部にあるこの原発周辺地域では今も
戦闘が激化しており、核災害のリスクが不安を
募らせている。
“A Computer Operator”、私のかなり昔の作品
同原発を最近調査したIAEAは、損傷の跡が
不安を募らせ、作業員の労働環境は過酷で疲弊を
招くものだと発表している。
同原発の運営に当たっているウクライナの核
エネルギー機関エネルゴアトムのペトロ コーティン
社長は 「とにかく、ひどい状況だ。スタッフが自由に
稼働を行えず、原発の安全性を考えて行動できない。
そうではなく、スタッフは次に自分と家族に何が
降りかかるのかを考えている。拘束されないか、
拷問を受けることにならないか、場合によっては
殺されるのじゃないか、と気が気でないのだ」
ウクライナの作業員たちが今も同原発を稼働させ
てはいるが、ロシアはロシアから別の各エンジニアや
専門家を連れてきている。だがそうした核発電
専門家たちによると、ウクライナのシステムは
ロシアのものとは異なっており、安全かつ効率よく
ザポリージャ原発を稼働できるのは <ウクライナの
原発用に> 訓練された人員だけだ。
コーティンによれば、彼自身はキーフにある自分の
オフィスにいるのだが、ザポリージャ原発のスタッフ
とは定期的に連絡を取っている。同原発は、
ウクライナの首都キーフからは南東のエネルホダル
という都市にある。だがロシア軍部隊はコーティンが
原発スタッフと音声電話で話をすることだけを許可
しており、ビデオの使用を許可していない。コーティンが
監督しているザポリージャ以外の各施設の管理者
たちとは、ビデオを用いてやり取りをしているの
だが。
痛々しい ・・・
私の20分クロッキー April 11, 2017
ウクライナ人スタッフに対する身体的な虐待が
行われているとの報告が以前からあり、NPRでは
個別の事態を独自に確認できてはいないが、
IAEAも何か月も以前からザポリージャでの極度に
ストレスの強い環境下で勤務するスタッフの健康を
憂慮している。
コーティンはウクライナのスタッフに対する暴力の
実例を認識しているとしており、それらを列挙して
いる。拘留されたものは数十名にのぼり、
何日も拷問を受けたそうだ。ロシア兵に殴打され、
死亡したスタッフも1名いる。別の1名は、自宅
アパートで家族の目前で5回も銃で撃たれた。
先週、稼働していた最後の原子炉が停止した。
いわゆる 「コールド シャットダウン」 モードに
なったのだ。再度原子炉への外部電力が失われ
ても、安全性を高めるモードだ。これはまた、原発
スタッフのストレスを軽減するためでもある。原発の
管理に必要なスタッフ人数が、このモードなら少なく
て済むからだ。またこのモードでは原子炉は
発電を行わないのだが、冷却システムの稼働の
ために外部電力供給をなお必要とする。そのため、
電力線の修復が極めて重要なのである。
国の中で最大の原発を停止させるのは、
ウクライナの発電にとっては巨大な喪失だ。
ウクライナの発電用原子炉15基のうち、6基が
ザポリージャのものだ。同原発の戦闘で発電が
支障をきたす以前には、ウクライナの原発
依存率は50%を少し上回っていた。
現時点では、原発での発電量喪失を埋め合わせ
るために石炭火力を利用しているが、石炭火力
発電所の多くはウクライナ東部にあり、周辺では
熾烈な戦闘が行われているか、あるいはすでに
破壊されている。国内のその他の地域ではある
程度の安定が戻りつつあるため、市民は自宅に
戻り冬が近づきつつある。そのため、電力需要は
間違いなく増大する。ウクライナでは、電力不足が
生じる恐れがあるのだ。
IAEAやその他の国際機関がザポリージャ原発
周辺に非武装地帯を設けるよう要請しているの
だが、現実化はあまり進んでいない。
だがコーティンはウクライナが同原発を近く再び
掌中に取り返すとの希望を捨てていない。
「ロシア軍部隊は、いてはいけない所にいると
いうことに、今更ながら気がついてほしい。
彼らができるベストの行動とは、出て行って
ロシアに帰ることなのだ」 とコーティンは言う。
先日、ウクライナ軍が東部での反撃構成で
大きな成功を収めた。そのため、こうした楽観論
が浮かび出ているのだ。ロシア軍撤退という
望みが、新たに強まりつつある。
*******************
では次に、
メインの電力供給船が1本修復できたという、
ロイターの報道を。
やはり、
私の抜粋・日本語化
< > 内は私からの補足説明です。
Main power line back up at Zaporizhzhia nuclear plant, IAEA says (msn.com)
********************
Main power line back up at Zaporizhzhia nuclear plant, IAEA says
(IAEA: ザポリージャ原発でメインの電力供給戦修復)
2022年9月18日 (JST)
Francois Murphy記者
ウィーン発 (ロイター) – ロシア軍が占拠している
ザポリージャ原発に4本あるメインの電力線のうち、
1本の修理が完了し、ウクライナの送電グリッド
からの電力を再び同原発に供給していると、
国連の核監視機関 <であるIAEA> が土曜日
<17日> に発表した。このグリッドからの電力
供給は、2週間前にいったん途絶えていた。
ヨーロッパ最大の原発であるザポリージャ原発の
6基の原子炉はすべてシャットダウンしているが、
その中にある核燃料はなお冷却を必要とする。
冷却ができないと、破局的なメルトダウンを起こす
危険性がある。つまり、シャットダウン後も原子炉
炉心に冷却水を通すためのポンプを稼働させる
ための電力は、今も必要なのだ。
電力線は平和たれ
“Dragonfly Heaven”, 私の昔の作品
メインの電力線のうちの最後の1本がいったん遮断
されて以来、ザポリージャ原発に電力を送ることが
できなくなったため、強い懸念の種となっていた。
その他の3本の電力線は近隣の石炭火力
発電所に接続されていたのだが、それらも切断
された。
そのためザポリージャ原発は、いわゆる 「island
mode」 に移行した。つまり、最後に稼働していた
原子炉から、他の停止中原子炉へと電力を供給して
いた。だが、このモードは長くは持続できない。そこで
1週間前にバックアップ用電力線を再度接続、最後の
原子炉もシャットダウンすることが可能になった。
「メインの電力線の1つを昨日午後に再度接続でき、
残る3本の電力線は再度、予備として保持されている」
と、IAEAは声明で発表している。
「残る3本の外部電力線は750 kVで、今回の戦闘の
ため以前から切断されていた。これらは、まだダウン
したままだ」 ともIAEAは述べている。
ロシアとウクライナは、ザポリージャ原発 (ZNPP) に
砲撃を行い建築に損害を招くとともに電力線の切断を
招いたとして、お互いを非難しあっている。
「ZNPPの電力状況は、この9月はじめと比べれば、
先週には大きく改善した。一時は、同原発の電力線
すべてがダウンし、最後に稼働していた原子炉からの
電力を供給していた。とはいっても、同原発は今も
戦闘地域のただなかにあり、状況は予断を許さない」
とIAEA は述べている。
(Francois Murphy記者の報告、
Louise Heavens と Helen Popperの編集)
***********************
本気で言ってるの??
私の20分クロッキー 2019 04 01
核発電には、「原発を敵軍が占拠 → 基地化されて
しまうと、下手に攻撃もできない」 というリスクが
あり、これだけ世界的な不安を招いているわけ
ですよね。
原発のリスクにはその他アレコレありますが、
このリスクだけでも深刻です。そんなリスクを
抱える原発の新設には、巨大な費用がかかり
ます。その費用を、消費者が広く負担したらどうか
という倒錯しているとしか思えない提案を、現在の
経産省は検討しているそうです。
原発新設に消費者が費用負担の案 経産省、発電所建設の促進策 (msn.com)
原発 ⇒ 事故が怖い ⇒ 運営電力会社
(TEPCOとか) が反省せよ
というパターンの反応が反原発派の一部に、
いまだに見られます。
もちろん、原発運営会社の責任は問われない
といけませんが、
そもそも原発推進が国策であり続けている
ことに、根本問題がありますよね。
とにかく、
早くプーティンが正気を取り戻してロシア軍を
撤退させ、
日本政府も正気を取り戻して適切なエネルギー
ミックスの実現に取り組むよう、
(上述のようにウクライナは各発電への
依存度が高かったのが、「人の嫌がることを
する天才」 であるロシア軍が原発を占拠した
理由の1つでしょう)
祈っております!