ニジェールのクーデターの背後にロシア?

Robert Lansing Institute
Niger coup: Russia likely behind  – Robert Lansing Institute

Niger coup: Russia likely behind
(ニジェールのクーデター、
背後にロシアの影が)

2023年7月23日

ニジェールでのクーデターを受けての
ウラニウム価格上昇の可能性を
固定ページ cw-1), cw-2)
で取り上げましたが、さらにこの
クーデターの裏にロシアの関与が
噂されてますよね
どういうことか、分かりにくいと
思います。
そこで、アメリカのRobert Lansing
Instituteという研究所による解説を、
部分的に引用紹介しますね。

私による抜粋と日本語化
< >内は、私からの補足説明
です。

闇の中で ・・・

闇の中で ・・・

**********************************
ニジェールのクーデターで民主的に選出
された大統領モハメド バズームが追放
されたが、ここにはロシアの関与がきわめて
高い確率で窺える。

まず、傭兵企業ワグナーが2021年以来、
ニジェールでの影響力の獲得に努めて
いる。この年ワグナーは、モハメド
バズーム大統領に反対する情報操作
キャンペーンを開始している。ワグナー
グループのリーダーであるプリゴジンは
最近の発言で、ワグナーが短期的に計画
していたある大掛かりな作戦がある
ことを、ほのめかしていた。

ワグナー グループはソーシャル
メディア <SNS> で、ニジェールでの
クーデターはバズームがパリを訪問して
いた感に起きたという語情報を流して
いた。さらにワグナーは、その際に
フランスが武装っジハード主義者たちを
利用、ニジェールの兵士17名を殺害
したとの語情報も流した。どちらの投稿も
「ラクタ プロジェクト」という
「トロール ファーム」 <インター
ネット上で政治決定や世論に影響を
及ぼそうとする ”釣り”を行おうと
する組織化された謀略> に関連した
ものだ。2018年以来、プリゴジンは
アメリカからの制裁対象になっている。
バズームはニジェールにワグナーが存在
していることに対し、強烈に反対して
いる。

ワグナー グループはニジェールの周辺
諸国には入り込んでおり、そのため
フランスと英国とは自国の兵士たちを
奏した諸国から撤退させている。
ニジェールでのクーデターを受けて、
ロシアの傭兵たちがニジェールにも
入り込む可能性が高く、この地域内に
「ロシア支配地帯」を構築してしまう
狙いだ。この地帯を攻勢するのは、
マリ、中央アフリカ、スーダン、
ニジェール、ブルキナ ファソとなる。

・・・中略・・・

いったい、ロシアの狙いとは??

いったい、ロシアの狙いとは??

我々<Robert Lansing Institute>の見方
では、まずはニジェールから外国の軍隊
を撤退させることに狙いがあった。
その代わりに、ロシアのワグナー
グループが支配的な立場を握る。これは
既に、マリや中央アフリカ、スーダンで
見られている現象だ。 ここでのロシア
の主な関心とは、フランスの
核エネルギー企業にウラニウム鉱石
などを輸出している鉱山を支配下に
収めることである。アフリカの天然
資源にロシアが関心を持つのは、
アフリカでの新植民地主義という
近年のロシアの姿勢とも整合している。

・・・中略・・・

したがって戦略的な天然資源を掌中に
収めること以外にも、ロシア政府は
核エネルギー資源の市場でフランスを
標的にしてきた。フランスの
ウラニウム需要のうち30-45%を
ニジェールが供給しているのだが、
そのニジェール産ウラニウムをフランス
から切り離そうというのだ。当研究所の
見方では、今回の突然のクーデターに
至った発想の裏には、ニジェールの
ウラニウム鉱石を中国も欲しがっている
という事実がある。7月6日、
西アフリカにあるニジェールと中国とは
ある契約について話し合っていたが、
その契約は産業パークや石油
パイプライン、そしてウラニウム鉱山
などをカヴァーするものであった。
かくして、ロシアはこの国での中国の
進出に直面することとなった。ロシアが
ニジェールとその資源を掌握する機会が
失われてしまう危険性があったのだ。
フランスの経済を妨害できるチャンスも。
ワグナーの傭兵たちは、ニジェールの
軍部指導層に働きかけるにあたり、
同国にあるロシア大使館を利用した
公算がほぼ確実とみられる。そして
軍部指導層に、<クーデターに協力
すれば> ウラニウム
鉱山からの分け前を渡すと誘った
模様だ。

・・・以下略

「前科」 があるだけに~~

「前科」 があるだけに~~

***************************************
まず、ウラニウムがいかに戦略的な資源
なのか、一端をお分かりいただけたと
思います。
石油や穀物の「戦略性」については、よく
ニュースや国際時事解説などで見かけ
ますが、ウラニウムもそうした物質の
1つなのですね。
つまり、どこかの大国の思惑次第で、
ウラニウム価格は大きく変動してしまう
危険性があるわけです。

電力に限らず「エネルギー供給の
安定化」を本気で目指すのであれば、
輸入に頼る資源よりも国内で調達
できるものを優先的に考えるべきで
しょう。
日本列島の場合、ウラニウムはありま
せんが、太陽光や風は確実にあります。
温泉や海流などなども。

まだ先がありそうね ・・・ 私の点描練習

まだ先がありそうね ・・・
私の点描練習

ロシアが今回のクーデターに背後から
介入している有様については、さらに
詳細な分析などを見つけたら、また
紹介するかも。
サブサハラ アフリカでは、天然資源
をめぐる各種勢力の介入 ⇒ 混乱・
紛争というパターンは、頻繁です
からね。

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1か月待たされ、見てみたら何もなし

REUTERSのウェブサイトより
IAEA: No explosives found on Zaporizhzhia reactor roofs after month-long wait | ロイター (reuters.com)

「ようやくIAEAの査察官がザポリージャ
原発原子炉の屋上を査察したけど、
爆発物はなかったよ~~」というニュース
です。
ま、何はともかく、Reutersによる報道
記事そのものを見てみましょう。

いつも通り、
私の日本語化
< >内は私からの補足説明
です。

「意志のあるところ、方法あり」⇒「悪意あるところ、悪の方法あり」

「意志のあるところ、方法あり」⇒「悪意あるところ、悪の方法あり」

**********************************
IAEA発表: 1か月待たされた上に
ザポリージャ原発原子炉の屋上を現地
調査したが、爆発物は見当たらなかった

Francois Murphy 記者
2023年8月4日

ウィーン発、8月4日(Reuters) –
国連の核査察機関IAEAは「ようやく」
ウクライナにあるがロシア軍が占拠中の
ザポリージャ原発のなかの、1か月前
から現地調査を求めていた個所への立ち
入りの許可を<ロシアから>得た。
爆発物はなかったと、金曜日<7月
28日>の発表でIAEAは述べている。

「IAEAの専門家たちは、3号機と4号機
の建物ならびにタービン ホールの屋上を
調査したが、地雷や爆発物を見つけられ
なかった。・・・屋上の調査許可が
<ロシアから>出たのは、昨日午後の
ことだ」と、IAEAは発表している。

IAEAのラファエル グロッシ事務局長は
さらに、「IAEAの専門家たちに、
現場の今まで許されていなかった区域を
調査する許可が出たという知らせを、
歓迎する」とも語った。
************************************

いやになってくる・・・ 私の20分クロッキー

いやになってくる・・・
私の20分クロッキー

社会常識がおありの方々ならもう
とっくにお気づきの通り、ソモソモ
爆発物などが初めからなかったのなら、
なんでまた、IAEAの現場検証をここ
まで待たせたのでしょうかねえ?

社会常識的には、
ロシア軍はヤバいものを屋上に配備
していた ⇒ IAEAがやってきた
⇒ まずいので、IAEAの査察官たちを
屋上に入れさせず、ヤバいものをその
間にこっそり撤去した
という見方が当然だと思いますよね。

2009年に北朝鮮のヨンビョンでの実例
もありますよね。
IAEAが査察しようとしても、その
核施設保有国が許可しなかった実例が。
(上の黒いメニューにある c-5) )
こういうところ、現在のIAEAによる
核管理には限界があります。

その後北朝鮮が核兵器を持つに至った
ことは、皆様もよくご存じのとおりです。
ザポリージャでは、これから何が
起こるのか??

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固定ページ cw-2) をアップロード

固定ページ cw-2) をアップロード
しました。
上の黒いメニューでは、項目を基本的
にはアルファベット順で配列して
おります。
cw-2) を見つけて、クリック!

ニジェールでのクーデターを受けて、
U価格が今後どう変動するのか?その
問題に関するAl Jazeeraの記事を
紹介しております。

「石油や天然ガスの価格が上昇して
いる ⇒今こそ、原発再稼働を!」
という主張が巷でまかり通って
いますが、U価格が高騰したら、
いったい何に頼るべきなのでしょう
かねえ??

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固定ページ cw-1) をアップロード

上の黒いメニューが肥大しすぎており、
ほんとに申し訳ないです。
項目は基本的にアルファベット順に
配列しており、
たとえば c-x) (その他の「前科」) と
いうページ シリーズであれば、
今までに「平和利用」が実は核兵器に
つながってしまった実例を紹介して
います ・・・ でも、それが分かりにくく
なっちゃってますね。

で、今回は新たなページ シリーズ
cw-x) を始めました。
cwとは Civil War つまり内戦のこと

その最初のページ cw-1) (輸出入と内戦)
では、現在発生・進行中のニジェールでの
クーデターと、そのウラニウム輸出に
及ぼしている影響を取り上げております

「日光も風も不安定だ、安定した電力
供給には原発が不可欠だ!」といった
主張がまかり通ってますが、実際には
原発はどこまで「安定」している
のでしょうか??

次回、cw-2) では、ニジェールの
クーデターがウラニウム価格に及ぼす
影響について、Al Jazeeraの記事を
紹介する予定です。

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v -1) (Beyond) という固定ページをアップロード

Beyond Nuclearへの皆様からのご寄付を募る
固定ページをアップロードしました。
v-1) (Beyond) というページ シリーズで、
今後も必要に応じて追加アップロードをしてまいります。

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ザポリージャ原発付近で激しい戦闘中に複数回の爆発

Hindustan Timesのウェブサイトより
(インドの英語日刊紙です)
Catastrophe Coming? Multiple Blasts Near Zaporizhzhia Nuclear Plant Amid Intense Fighting | Hindustan Times

Catastrophe coming? Multiple blasts near
Zaporizhzhia Nuclear Plant Amid Intense
Fighting
(破局の到来か? ザポリージャ原発
付近で激しい戦闘中に複数回の爆発)

July 28, 2023

ヴィデオのテキスト部分を日本語化
します。
< >内は、私からの補足説明
です。

原子炉そのものを破壊せずとも、外部 電源供給を絶ってしまえば原発はメルト ダウンを起こす危険が。それくらい、 原発とは脆弱なものです。上の黒いメニューで d-5), d-6) を参照

原子炉そのものを破壊せずとも、外部
電源供給を絶ってしまえば原発はメルト
ダウンを起こす危険が。それくらい、
原発とは脆弱なものです。上の黒いメニューで d-5), d-6) を参照

0:00 – 2:17
*******************************
ヨーロッパ最大の原発近くで爆発

国連の核査察機関 <IAEA>、
ザポリージャ原発付近で爆発を確認

破局の到来か?
ザポリージャの戦い、さらに過熱

IAEA、ザポリージャ原発近くで爆発が
あったと発表

爆弾の実情は・・・

爆弾の実情は・・・

同原発に滞在中のIAEA職員が爆発を
検出したのは、7月26・27日のこと

この原発付近で戦闘があれば、破局を
招きかねず、警戒を要する

それ以前、7月23日の査察でIAEAの
専門家たちは
同原発外部と内部の周辺部の間にある
バッファーゾーンで、地雷数個を発見
したと発表していた。

その地雷が敷設されていたのは閉鎖
地帯で、原発のスタッフはそこへの
立ち入りが禁じられている。

Kettle 2023 May 6
ここから先、現場を見られなくなる ・・・

ここから先、現場を見られなくなる ・・・

ここから先、現場を見られなくなる ・・・

ザポリージャ原発がロシア軍に占拠
されたのは、今回の全面的侵略が
始まって間もない時期のことで
あった。

同原発でロシアが何らかの挑発的な
行為を行う準備をしていると、
ウクライナはかなり以前から警告
していた。

だが、ロシア当局も同じような主張を
してきた。

7月25日、4号原子炉を「ホット
シャットダウン」に切り替えたとの
報道があった。
<上の黒いメニューの最初にある
HOME –> スクロールダウンして、
7月18日の投稿を参照。「崩壊熱」の
説明もそこにあります>

同原発には砲撃が以前から加えられて
おり、幾度も送電グリッドから切り
離されてきている

この原発近くで攻撃が行われているため
大規模な核災害が起きるのでは、
との不安が募っている
*****************************

実際には、どんな爆発物が??

実際には、どんな爆発物が??

この報道内容そのものが貧弱で、
詳しいことが何もわかりませんよね。
爆発したのは、地雷なのか他の爆薬
なのか、ミサイル攻撃だったのか??
そもそも地雷をロシアが敷設したのは
何のためなのか?

他の報道を探したのですが、そうした
詳しい記事が現時点(7月30日
6:45pm JST)では見当たりません。
新しい情報を見つけたら、またここで
紹介しますね。

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ザポリージャ原発で地雷など発見

英国のフリー タブロイド紙Metroの
ウェブサイトより
Bombs found at Ukraine’s Russian-held Zaporizhzhia nuclear plant | World News | Metro News

Bombs found on roof of Ukraine’s
Russian-held nuclear power plant
(ロシア軍占拠下にあるウクライナの
原発の屋上に、爆弾を発見)

やっぱりね・・・という感もあります
が、とりあえずは報道内容を読んで
みましょう。そして、
真偽のほどを考えませんと。

いつもどおり、
私による日本語化
< >内は私からの補足説明
です。

やっぱり、隠してたな?

やっぱり、隠してたな?

***********************************
Gergana Krasteva記者
2023年7月25日

国連の核監視機関<IAEA> の査察官
たち、ロシア軍占拠下にある
ザポリージャ核施設で爆薬を発見。

今月既にヴォロディミール
ゼレンスキーはウクライナ諜報機関に
よる調査内容を引用しながら、
ロシア軍が屋上に「爆薬のような物体」
を配置、「攻撃に類似した状態を
作り出している」との警告を発して
いた。

ヨーロッパ最大のザポリージャ原発は、
今回の侵略が始まってすぐにロシア軍
の占拠下に落ち、それ以来両国は、
相手が同原発で偽旗作戦 を立案して
いるとの非難合戦を繰り広げている。

IAEAのチーフであるラファエル
グロッシが確認の上で述べたところに
よれば、「この原発の内部と周辺外部
の間にあるバッファー ゾーンに専門家
たちが地雷を発見した」そうだ。

グロッシはまたこの月曜日<7月24日>
の発表では「原発敷地周辺の外側に、
また敷地内の特定箇所にも、地雷が
敷設されているのを、IAEAは認識
している」と述べていた。

来て見てみれば・・・

来て見てみれば・・・

「IAEAのチームは原発でのこの
具体的な発見について指摘したが、
ロシア軍が占拠している箇所で
行われた軍の決定であると言われた」

「原発にこうした爆薬を仕掛ける
ことはIAEAの安全基準や核
セキュリティのガイドラインに違反
しており、原発のスタッフにとっては
さらに心理的なプレッシャーが
悪化する・・・」

「IAEAのチームは今後も、同原発との
やり取りを続けていく」

IAEAによるTweet

ウクライナのザポリージャ原発に
おいて、7月23日の現地調査で
IAEAの専門家たちは指向性の対人
地雷を発見した。
ラファエル グロッシ事務局長が、
本日発表した。

グロッシの発表は、何個の地雷が
見つかったのか、正確にどこに
あったのかなどは述べていない。
ただ、原発敷地周辺にあったことを
強調していた。

IAEAの専門家たちによれば、発見
されたのは対人地雷で、通常なら
地中あるいは地面近くに敷設される
ものだ。

人が地雷を踏む、あるいは接触するか
近寄ると爆発する設計になっており、
つまり「犠牲者が来ると爆発する」
仕組みになっている。

ただしIAEAの初回の判断としては、
これら地雷が爆発しても「この原発
の核安全性やセキュリティ システム
には影響はない」

この原発をロシア軍が占拠して以来、
グロッシは今までに3度、同原発を
訪問している。だが災害を防止する
ための安全体制を設けるための
合意をロシア政府とウクライナ政府
の間に打ち立てることは、できて
いない。
***********************************

他にも報道はあるよ~~

他にも報道はあるよ~~

これ以外にも、オーストラリアの
ABC
Mines found at Ukraine’s Russian-occupied Zaporizhzhia nuclear plant, UN watchdog says – ABC News
なども、地雷発見を報じています。

いったい、原発周辺に地雷を敷設、
屋上にも爆薬らしきものを配置して、
どうするのでしょうかねえ??
占拠しているのはロシア軍ですから、
ロシア軍がやらかしたとしか言え
ません。いいかげん、イカレタ軍隊は
早く撤退してほしいものです!

残ってた ・・・ 私の20分クロッキー

残ってた ・・・
私の20分クロッキー

それと、原発周辺に地雷を敷設
された場合、その悪質イカレ軍隊が
撤退した後でも、地雷が残っている
かぎりは被害者が出る危険性は残り
ますよね。それは、非戦闘員である
可能性も。
「いや、原発でなくても、どこであれ
地雷を敷設されたら、同じ危険性が」
というご指摘もあるでしょう。
しかし。
原発が敵軍に狙われやすい施設である
限り、地雷敷設されてしまう可能性は
他の多くの施設よりも高くなります。
上の黒いメニュー(項目は基本、
アルファベット順)にある
ページ d-6) やd-8) では、
特にこうした「地雷敷設リスク」に
ついては触れていませんが、現実の
深刻な問題であることに違いは
なさそうです。

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固定ページ nw-3) をアップロード

固定ページ nw-3) をアップロードしました。
アメリカでは公開が始まったOppenheimer
という映画をきっかけに、核廃絶の動きを
さらに世界に広げていこうという論考です。

Karl Grossman教授によるテキストで、
元はCounterPunchというウェブサイトに
掲載されていたもの。
Beyond Nuclear BulletinのJuly 20, 2023号
にも掲載されました。

いつもどおり、私による日本語化で、
私の書いたpreludeとpostludeもあり
ます。
アホバカ漫画は、すべて私のものです。

日本でもこの映画が公開されるのか否かは
未定ですが、公開されようと、されまいと、
Grossman教授の提唱されているような
動きを日本でも広めていくことは可能です
よね。

上の黒いメニューでは、項目を基本的に
アルファベット順に配列しております。
nw-3) を見つけて、クリック!

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Oppenheimerに関する論考を日本語化中

アメリカでは本日21日に公開される映画、”Oppenheimer”。
それに関するCounterPunchの論考が
Putting the Nuclear Genie Back in the Bottle – CounterPunch.org
にあります。

原文をお読みいただける方々は、すぐにどうぞ!

そうはいかない方々のため、現在、私が日本語化を進めております。
出来上がり次第、本「やかんをのせたら~~」に掲載しますので、しばしお待ちくださいませ!

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ニコポルより、現地の近況

オーストラリアのABC NEWSのウェブ
サイトより
Ukrainians in Nikopol are out of water and in Russia’s firing line. But Zaporizhzhia nuclear power plant could pose the biggest threat – ABC News

「ニコポルのウクライナ市民、断水に
苦しみロシアからの攻撃も。
だが、最大の脅威はザポリージャ
原発か?」

オーストラリアABCのYeungさんは
ニコポル現地にいらっしゃるようで、
現場の生の様子を読んでみたく思います。

いつもどおり、
私の日本語化
< > 内は私からの補足説明
です。

要するに、ザポリージャ原発の対岸がニコポルです

要するに、ザポリージャ原発の対岸がニコポルです

*******************************
Ukrainians in Nikopol are out of
water and in Russia’s firing line.
But Zaprizhzhia nuclear power
plant could pose the biggest
threat.
(ニコポルのウクライナ市民、断水に
苦しみロシアからの攻撃も。
だが、最大の脅威はザポリージャ原発
か?)

ヨーロッパ特派員Nick Dole、ならびに
ウクライナはニコポルのFletcher Yeung
による報道

不安要因を隠しきるなんてこと・・・

不安要因を隠しきるなんてこと・・・

ヨーロッパ最大の原発の陰に暮らす
ニコポルの市民たちにとって、安全とは
決して当たり前のものなどではありえ
ない。

「子供のころから、あの原発は危険を引き
起こす恐れがあると聞かされている」と
語るのは、ニコポルを自分の故郷と呼ぶ
二児の母、Oksanaだ。

同原発には原子炉が6基あるが、いずれも
特徴があり、地平線の上に姿を示している。
最近までそれらは、ウクライナの電力
需要の約1/5を供給していた。.

現在、この6基の原子炉はロシアの管理
下にあり、その下で停止状態にあるが、
停止状態といっても各種の段階がある。
ウクライナ側の情報によれば、
ヴラディミール プーティンが率いる戦争
における一種の武器にされてしまう
危険性もある。

同原発にロシア軍が地雷を敷設して
しまったと、ウクライナ政府はたびたび
警告を発してきた。.

ウクライナ政府の主張では、ロシアは同
原発に爆発を起こし、それをウクライナ
軍による砲撃のせいにするだろう。
ただ、ロシア政府はそれを否定している。

今までのところ、IAEAは同原発現地を
訪問してきているのだが、ロシアが配置
した爆発物があるという証拠は見い
だせていない。ただし、まだすべての
原子炉を検査したわけではない。

Oksanaによれば、彼女の家族も先行き
の見えなさに沈んでいるが、今のところ
ニコポルを去ることは考えていない。

「私たち家族は子供たちのことも両親の
ことも、とても心配しています。
それでも、このニコポルは私たちの故郷
なんです」と、OksanaはABCに述べて
いる。

ダーティ ボムとは?

ダーティ ボムとは?

「この町にいたいのです。私たちの
ルーツが、ここにあるので。魂が、
ニコポルとともにあるのです」

核災害は確かに深刻な問題だが、Oksan
一家だけでなくニコポルの多くの市民も
さらに差し迫った問題に悩んでいる。

飲料水がなくなっているのだ。

戦争のため、命の水が
なくなってしまったニコポル

最近まで、カホヴカ貯水池が北側の
ニコポルと南側のザポリージャとを
隔てていた。だが今や、この貯水池は
多くの地点で干からびてしまっている。

船舶が湖岸に座礁しており、水の中にも
鳥も、生命の兆候がほとんど見られない。

このダムの下流で爆破があったのは
6月6日のことだったが、ロシア軍の
占拠下にある地帯は今まで不安な静寂が
支配している。

ウクライナ政府とNATOはともに、
このダム破壊はロシアによるものだと
非難をしている。ウクライナ軍の反攻
進撃を遅らせるためのダム爆破だった、
という主張だ。

一方ロシアはウクライナによる破壊工作
だったと主張しているが、国際的な専門家
たちの多数は、証拠を見る限りロシアの
工作だったとしている。ロシア占領下に
あったダムに爆薬を考えて配備していた、
という判断だ。

ジョンじょろリ~~ン 水は貴重なリソースです、汚さないでね!

ジョンじょろリ~~ン
水は貴重なリソースです、汚さないでね!

 

このダム破壊のため多くの住民が飲料水を
失い、自治体は必要物をトラックで供給
せざるを得なくなっている。

地元の学校を見ると、Mykola Poltavskii
が地域共用のタンクからプラスチック製
ドラムに水を満たし、それを手押し車に
乗せている。これを押して、家まで歩いて
運ぶのだ。

Poltavskiiによれば、多くの市民にとって
ニコポルは居住不能の街になっており、
彼自身の家族にとってもそうだ。

「子供も孫たちも、もうこの町にいない。
寂しいものだ」とPoltavskiiは語る。

「以前には、この町には生活が
あった。今あるのは、生存すること
だけだ」

ニコポルの人口の約半分は、ロシア軍に
よる全面的な侵略が始まって以来、
町を去った。

ニコポル地区の行政ヘッドである
Yevhen Yevtushenkoは、これもロシア
による計画の一環だと見ている。

「こうした地域の住民を苦しめたいと
いうのが、ロシアの狙いだ。それは、
疑いをはさまない。”焦土作戦”の
やり方なのだ。昔からのやり方その
ままだ」と、Yevtushenkoは語っている。

ニコポルはロシア軍の火力の射程内に
容易に収まっており、<ザポリージャ>
原発方面からの攻撃を定期的に受けて
いる。

昔と今

昔と今

Yevtushenko 氏は、ニコポルが二度と
再び自立できないようにしてしまおうと
ロシアは考えているのだと見ている。

「敵軍は毎日、ニコポルに砲撃を加えて
いる。それも、インフラや民生用の標的
も含めてだ」と同氏は述べている。

「集中式の上水供給を復旧できないよう
ロシアは目論んでいるのだ」

原発の冷却水は充分にある ・・
今のところは
この貯水池は、<ザポリージャ>原発の
冷却水源として不可欠な水源でもある。

6基ある原子炉のうち5基は現在、
いわゆるコールド シャットダウン状態に
ある。この状態では、冷却もそれほど
強力なものは必要ではない。

だが残る1基はホット シャットダウン
状態にあり、メルトダウンを防ぐには
かなりの集中的な冷却が必要だ。.

IAEAによれば、カホヴカ貯水池の水位は
確かに低下しているのだが、「数か月間」
冷却ができるだけの水はある。だが
長期的な水供給となると、懸念は絶え
ない。

IAEAはさらに、同原発で再度外部電源
供給が途絶えた場合を憂慮している。
そうなると、この原発は再びディーゼル
発電機で発電し、冷却材用ポンプを稼働
させねばならなくなる。

こんな「安心」なんて ・・・

こんな「安心」なんて ・・・

 

IAEAのRafael Grossi事務局長によれば、
同原発の状況は今も「予断を許さず」、
彼の監査チームはまだ監査を完了して
いない。

「[我々は] まだ、第3号機と第4号機の
屋上に踏み込むことができていない。
その屋上に爆薬が配置されているとの
報告が最近あったので、それを確認する
ためには現場を調べることが必要なの
だが」.

ニコポルの住民Nadezhdaが暮らす通り
の終端部からは、ザポリージャ原発が
視界に入る。そのNadezhdaによれば、
ニコポルとその周辺コミュニティとは
危険に直面しているのだが、その危険に
ついては考えないようにしているそうだ。

「聞きたくない情報が氾濫しているけど
もう耳を傾けないようにしている」と、
彼女は語っている。

「爆撃や射撃をやめてもらうしか、
我々が生きていける方法はない」

<他にもニコポルの住人である> Mykola
Poltavskii はボトルに水を詰めながら、
ザポリージャ原発でロシアが爆薬を破裂
させる恐れがあるというウクライナから
の警告については「懐疑的だ」と述べて
いる。

Poltavskii は、<ニコポルから> 避難
したいとは思わないと言う。そもそも
彼は、2014年にロシアが占拠した
ルハンスク地区から逃げてきたのだ。

「もう、これ以上逃げ回りたくはない」
と彼は語っている。

***************************

まったくもう~~ 私のデッサン練習 (Based on Croquis Cafe 200)

まったくもう~~
私のデッサン練習
(Based on Croquis Cafe 200)

本来、原子炉とは「悪魔の兵器」を製造
するための装置だったのですが、その
宿命とでもいうべき「核兵器との不可分
性」が、既にたった今ニコポルで醜悪な
顔を表している様子を、お分かりいた
だけたと思います。

ニコポルに限らず、ウクライナに平和が、
そしてロシア指導層に正気が戻ることを
祈っております!

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