Robert Lansing Institute
Niger coup: Russia likely behind – Robert Lansing Institute
Niger coup: Russia likely behind
(ニジェールのクーデター、
背後にロシアの影が)
2023年7月23日
ニジェールでのクーデターを受けての
ウラニウム価格上昇の可能性を
固定ページ cw-1), cw-2)
で取り上げましたが、さらにこの
クーデターの裏にロシアの関与が
噂されてますよね。
どういうことか、分かりにくいと
思います。
そこで、アメリカのRobert Lansing
Instituteという研究所による解説を、
部分的に引用紹介しますね。
私による抜粋と日本語化
< >内は、私からの補足説明
です。
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ニジェールのクーデターで民主的に選出
された大統領モハメド バズームが追放
されたが、ここにはロシアの関与がきわめて
高い確率で窺える。
まず、傭兵企業ワグナーが2021年以来、
ニジェールでの影響力の獲得に努めて
いる。この年ワグナーは、モハメド
バズーム大統領に反対する情報操作
キャンペーンを開始している。ワグナー
グループのリーダーであるプリゴジンは
最近の発言で、ワグナーが短期的に計画
していたある大掛かりな作戦がある
ことを、ほのめかしていた。
ワグナー グループはソーシャル
メディア <SNS> で、ニジェールでの
クーデターはバズームがパリを訪問して
いた感に起きたという語情報を流して
いた。さらにワグナーは、その際に
フランスが武装っジハード主義者たちを
利用、ニジェールの兵士17名を殺害
したとの語情報も流した。どちらの投稿も
「ラクタ プロジェクト」という
「トロール ファーム」 <インター
ネット上で政治決定や世論に影響を
及ぼそうとする ”釣り”を行おうと
する組織化された謀略> に関連した
ものだ。2018年以来、プリゴジンは
アメリカからの制裁対象になっている。
バズームはニジェールにワグナーが存在
していることに対し、強烈に反対して
いる。
ワグナー グループはニジェールの周辺
諸国には入り込んでおり、そのため
フランスと英国とは自国の兵士たちを
奏した諸国から撤退させている。
ニジェールでのクーデターを受けて、
ロシアの傭兵たちがニジェールにも
入り込む可能性が高く、この地域内に
「ロシア支配地帯」を構築してしまう
狙いだ。この地帯を攻勢するのは、
マリ、中央アフリカ、スーダン、
ニジェール、ブルキナ ファソとなる。
・・・中略・・・
我々<Robert Lansing Institute>の見方
では、まずはニジェールから外国の軍隊
を撤退させることに狙いがあった。
その代わりに、ロシアのワグナー
グループが支配的な立場を握る。これは
既に、マリや中央アフリカ、スーダンで
見られている現象だ。 ここでのロシア
の主な関心とは、フランスの
核エネルギー企業にウラニウム鉱石
などを輸出している鉱山を支配下に
収めることである。アフリカの天然
資源にロシアが関心を持つのは、
アフリカでの新植民地主義という
近年のロシアの姿勢とも整合している。
・・・中略・・・
したがって戦略的な天然資源を掌中に
収めること以外にも、ロシア政府は
核エネルギー資源の市場でフランスを
標的にしてきた。フランスの
ウラニウム需要のうち30-45%を
ニジェールが供給しているのだが、
そのニジェール産ウラニウムをフランス
から切り離そうというのだ。当研究所の
見方では、今回の突然のクーデターに
至った発想の裏には、ニジェールの
ウラニウム鉱石を中国も欲しがっている
という事実がある。7月6日、
西アフリカにあるニジェールと中国とは
ある契約について話し合っていたが、
その契約は産業パークや石油
パイプライン、そしてウラニウム鉱山
などをカヴァーするものであった。
かくして、ロシアはこの国での中国の
進出に直面することとなった。ロシアが
ニジェールとその資源を掌握する機会が
失われてしまう危険性があったのだ。
フランスの経済を妨害できるチャンスも。
ワグナーの傭兵たちは、ニジェールの
軍部指導層に働きかけるにあたり、
同国にあるロシア大使館を利用した
公算がほぼ確実とみられる。そして
軍部指導層に、<クーデターに協力
すれば> ウラニウム
鉱山からの分け前を渡すと誘った
模様だ。
・・・以下略
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まず、ウラニウムがいかに戦略的な資源
なのか、一端をお分かりいただけたと
思います。
石油や穀物の「戦略性」については、よく
ニュースや国際時事解説などで見かけ
ますが、ウラニウムもそうした物質の
1つなのですね。
つまり、どこかの大国の思惑次第で、
ウラニウム価格は大きく変動してしまう
危険性があるわけです。
電力に限らず「エネルギー供給の
安定化」を本気で目指すのであれば、
輸入に頼る資源よりも国内で調達
できるものを優先的に考えるべきで
しょう。
日本列島の場合、ウラニウムはありま
せんが、太陽光や風は確実にあります。
温泉や海流などなども。
ロシアが今回のクーデターに背後から
介入している有様については、さらに
詳細な分析などを見つけたら、また
紹介するかも。
サブサハラ アフリカでは、天然資源
をめぐる各種勢力の介入 ⇒ 混乱・
紛争というパターンは、頻繁です
からね。