US National Nuclear Security Administration (Department of Energyの一部)
による
“Plutonium Pit Production”
という文書から。
(2021年7月15日のものと、Bingの検索結果リストにはあります。
ただ。文書そのものに日付が見当たりません)
アメリカ政府によるプルトニウム ピット製造加速に関連する訴訟について、
下の7月7日と9日にリリースを紹介しました。
では、そもそも、アメリカがプルトニウム ピットの製造を急いでいるには、
どんな事情があるのか?
核兵器にはもちろん反対している私ですが、核兵器を誰かが作っている/作ろうと
している場合、その事情は把握しておかないと。
ただ「反対!反対!」と叫び続けていても、無視されて終わりになって
しまいやすいものですよね。
そこで、アメリカ政府の事情説明を見てみましょう。
https://www.energy.gov/nnsa/plutonium-pit-production
(私による日本語化)
NNSA(アメリカ国家核安全保障局)の任務の一環として、アメリカの核兵器備蓄の
安全やセキュリティ、信頼性、有効性を維持する責任を負います。それにおいて、
地下核爆発実験は行いません。そうした核弾頭の主要部の1つとして、
「プルトニウム ピット」という装置があります。これはプルトニウムを内部に
入れた球状の構造物で、ボウリングのボールくらいのサイズです。プルトニウムの
経年劣化や安全性やセキュリティの進展、地球規模でのリスク、兵器の近代化などの
要因のため、核弾頭のピットを適宜交換する必要があります。ところがこの30年
近く、アメリカ合衆国は核弾頭の備蓄を適切に維持するために必要なだけの数量で
ピットを製造する能力がなかったのです。
この必要に応えるため、NNSAの国防プログラムでは、アメリカが核抑止力を
保つため、プルトニウム ピットの製造を再開できるよう計画を立てています。
ピット製造やその他の製造能力に必要な主要スキルやインフラストラクチャーは、Nuclear Security Enterprise(核安全保障エンタープライズ)には不可欠です。
プルトニウムの経年劣化や地政学的な世界情勢には不確実性が伴うため、
アメリカ合衆国によるこのピット製造という不可欠な能力の再生には、
待ったは許されません。この能力再生を遅らせてしまうと、コストの大幅増大や
国家安全保障のリスクを招くことになります。NNSA と防衛省では今後も、
我が国の核兵器の安全性強化に努めてまいります。
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分かり切ったことを断っておきますが、上記は私の見解じゃなくて、アメリカNNSAのものですからね!アメリカがどんな事情でプルトニウム ピット製造能力を再生しようと努めているのか、紹介したかったわけです。
なお、
リンク先のウェブページをご覧いただくと、
WHAT IS PLUTONIUM? とか、
HOW WILL NNSA ADDRESS PLUTONIUM PIT PRODUCTION?
などへのリンクがあります。
そのなかから、
CURRENT AND FUTURE NEEDS FOR PLUTONIUM PITS
(現在、そして将来のプルトニウム ピットの必要性)
というページを次回見てみましょう。
いったい、プルトニウム型原爆にどんな必要性が今後あるというの
でしょうね??