今回は、「やかんをのせたら~~」の
本来のフォーカスからは外れた話題です。
でも、核発電の廃絶を求めるうえでは、
見逃せない問題なので。
Beyond Nuclear Bulletin、
2023年3月2日号より
英語のニュースを読める方は、原文を
お読みください:
Train derails on way to load N-waste – Beyond Nuclear
では、いつもどおり
私による日本語化
< > 内は私からの補足説明
です。
電車の中で寝てしまうと、スリのリスクとか ・・・
さらに列車には、事故リスクもあります
Midnight Train Dream
私の、かなり昔の作品
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Train derails on its way to load N-waste
(アメリカで、核ゴミ輸送に向かっていた
列車が脱線)
2023年3月2日
VT鉄道社の脱線事故、見逃せない警告を
Brattleboro Reformer 紙の報道によれば、
2023年2月24日、廃炉作業が進行中の
Vermont Yankee 原発から出た核ゴミを
積載すべく向かっていた貨物列車が脱線
した。この脱線は、核ゴミを西部に向けて
運ぶための貨物車両と貨物車両の間に配置
されていた 「スペーサー車両」 で発生した。
<スペーサー車両とは、何も荷物を載せない
車両なのですが、放射性物質と隣接した複数
車両に積載すると、急ブレーキなどの場合に
大変危険です。放射性物質である限り、
ゴミになってもなお中性子線などを放射して
いるので、急ブレーキなどで荷崩れが発生
→ 大量の核ゴミ同士が衝突、なんてことに
なると、貨物列車で核反応が発生 ・・・
なんて危険性もなくはないのですね。
そのため、スペースを充分に開けておく
ため、「スペーサー」 車両をわざわざ
配置しておきませんと。>
鉄道で全米を巡ってSNF (spent nuclear fuel
のこと、高レベル放射性廃棄物) を輸送
しようという考えを、DDE (アメリカの
Department of Energy) は今後実行に
移そうとしている。
危険物のバラマキは、やめてくれ!
“Dirty Bomb Nightmare”
私の作品
<今年2月3日、オハイオ州パレスティンで
化学物質を積んだ列車の転覆事故があり
ましたが> オハイオ州パレスティンをはじめ
各地で列車事故が発生しており、列車事故に
ついて憂慮が必要だ」 と語るのは、
<ヴァーモント州にある町である>
Brattleboro のLissa Weinmannだ。
彼女は、Vermont Yankee 原発廃炉市民顧問
パネル <アメリカでは、こういう市民による
パネルが設けられるのが良いですよね。
日本の原発の廃炉では、こうした市民機関の
参加を聞いたことがありません。もしご存じ
ならお知らせください!> の副議長を
務めている。
もう数年前から、Vermont Yankee原発廃炉
で発生するいわゆる 「低レベル」 放射性
廃棄物は定期的に、NorthStar <という
鉄道会社> が Waste Control Specialists,
LLC (WCS) <という産廃処理企業> の
テキサス州Andrews 郡にある捨て場へと
輸送していた。<フランスの核エネルギー
企業の> Orano と WCS はさらに、
Vermont Yankeeだけでなく全米の原子炉
からの高レベル放射性廃棄物もInterim
Storage Partners, LLCに 輸送する計画だ。
これはOranoとWCS共同の中間保管施設
で、WCSの敷地内にある。アメリカの
原子力規制委員会は2021年9月にこの
保管場のライセンスを認可しているが、
抗議活動は今も続いている。
機械には、故障はつきもの ・・・
“Computer Operator”
私の、かなり昔の作品
Vermont Yankee 原発の現場へと向かって
いた無積載の放射性廃棄物の輸送車が事故
を起こしたのは、これが最初ではない。ある
ときには、高レベル放射性廃棄物の保管用
コンテナーが、空の状態ではあったが、
トラックでVermont Yankee 原発へと
運ばれていた。
それが、事故を起こした。トラックが道路を
外れ、軟弱な路肩に乗り上げ動けなくなった
のだ。
さらに、こうした警戒を要する事態が発生
したことがあるのは、なにもVermont
Yankeeだけではない。何十年も昔のこと
だが、中性子線照射済みの核燃料用の
ドライ保管用キャスクを輸送中の荷船で、
キャスクは空ではあったものの、船に
積んでいたコンテナーを失ってしまった。
ニュージャージー州にあったOyster Creek
原発に向かっていたところだった。
だが本当に怖いリスクとは言うまでもなく、
放射性廃棄物を満載したコンテナーの事故
だ。そうした 「移動するチョルノービ」 とも
呼ぶべきリスクが、その醜悪な頭部を再び
もたげつつある。なにしろ、アメリカの原子力
規制委員会はテキサスならびにニューメキシコ
両州にある共同中間保管施設へのライセンス
を認めたのだ。
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今日は、あっちも見てみましょ
私の20分クロッキー
2011年3月以降、日本の反原発運動では
既存原発に関しては主に廃炉を求めて
きましたが、廃炉になってもなお、
この例のような危険があることを
忘れてはいけませんね。
「やかんをのせたら~~」では主に
軍事関連リスクを取り上げるのですが、
反核勢力の個々人が自分の分野での
危険性やリスクを社会に訴えていく
ことも必要ですよね。
それにお役に立てればと、今回は
軍事以外のリスクを取り上げました。
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