The Times of Israel というオンライン新聞があります。2012年の設立で、イスラエルを拠点に、主に英語で報道を行っています。
先日のファクリザデ博士暗殺を受け、イラン政府は報復をにおわせていますが、その際にどうも「この暗殺は、イスラエルが仕組んだことだ」と想定していますよね。
そこで、そのイスラエル側はどのような反応なのか?イスラエル政府の高官たちは、ノーコメントを今のところ貫いているようですが ・・・ それを探るためインターネットを探していて、The Times of Israelの次の12月4日付記事を見つけました。
https://www.timesofisrael.com/israel-warns-ex-nuclear-scientists-they-could-be-targets-of-iran-revenge-attack/
Israel warns ex-nuclear scientists they could be targets of Iran revenge attack
(イスラエル、核に関連していた科学者たちに、イランの報復攻撃の対象とされる恐れありと警告)
Israeli security said to caution former workers at Dimona reactor to take increased precautions in wake of killing of Iranian nuke chief; embassies, travelers already on alert
(イスラエルの保安当局はディモナの原子炉で以前勤務していた人々に対し、イランの核開発チーフ [ファクリザデ博士のこと] の暗殺を受け、警戒を強めるよう警告した。各国にある大使館や旅行者などは、すでに警戒を高めている。
TOI STAFF 記者
Israel has warned nuclear scientists who used to work at its Dimona reactor to take increased security measures amid fears they could be targeted, as Iran looks to avenge the killing of the father of its atomic program, the Kan broadcaster reported Friday.
イスラエルのKAN放送が金曜日に報じたところでは、以前ディモナの原子炉に勤務していた核科学者たちに対し、イスラエルはセキュリティ対策を強化するよう警告を発した。イランの核開発プログラムの父ともいうべきファクリザデ博士の暗殺を受けてイランが報復を目論んでおり、核科学者たちが標的にされる恐れがあるためだ。
Iranian officials have publicly blamed Israel for the assassination of top nuclear scientist Mohsen Fakhrizadeh over the weekend and vowed revenge. Israeli officials have refused to comment on the killing.
先週末、イランの核科学者としては最高の存在であったモフセン ファクリザデ氏が暗殺されたが、イラン政府高官たちは公にイスラエルの仕業と主張、報復を誓っている。この暗殺について、イスラエルの高官たちは発言を拒否している。
Nevertheless, Israel is taking precautions. Israeli scientists have been told to step up their vigilance, Kan reported. At least one former Dimona scientist was told to change his daily routine, not take walks along set paths, and to be vigilant about suspicious packages.
だが、イスラエルは警戒を怠っていない。イスラエルの科学者たちに対し警戒をさらに強めるよう指示を出したと、KANは報じている。以前ディモナに勤務していた科学者少なくても1名に対し、毎日の行動の順序などを変更し、同じ道を歩かず、疑わしい荷物類に警戒するよう指示が出された。
Brig. Gen. (Res) Nitzan Nuriel, a former director of the Counter-Terrorism Bureau in the Prime Minister’s Office, told Kan that precautions were necessary, even though the chances of Iran carrying out such an operation were low.
イスラエル首相官邸で以前テロ対策局の長を務めたニツァン ヌリエル准将(予備軍)がKAN放送に述べたところでは、実際にイランが報復行為に出る確率は低いものの、そうした警戒が必要である。
“The Iranians tried in the past to carry out attacks against senior Israeli officials overseas. I doubt they have the ability to carry out such an attack in Israel,” he said. “Nevertheless, people need to be cautious.”
「イランは以前にも、国外のイスラエル高官への攻撃を企てたことがあった。イスラエル国内でそうした行為に出る能力がイランにあるとは、私には思えない。それでも、警戒は必要だ」と、ヌリエル准将は語っている。
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なお、「ディモナ」については、本サイトのページ c-3) で短く紹介してあります。
報復が次の報復を呼ぶような暴力の連鎖にならないことを、祈る次第です ・・・