REUTERS, 2022/06/24
少し遅くなりましたが、ザポリージャ原発で心配な事態が発生、IAEAも現状を確認したいと明確な懸念を表明しているそうです。
日本語のメディアでは、この報道をあまり見かけませんね。なんで??
そこで、REUTERSによる報道
IAEA voices concern for staff at Ukrainian nuclear plant, demands access (msn.com)
から、
IAEA voice concern for staff at Ukrainian nuclear plant, demands access
(IAEA、ザポリージャ原子炉のスタッフに関し懸念を表明、現場視察を要求)
という2022年6月24日付の記事を日本語化して紹介しますね。
例によって、< > 内は私からの補足説明です。
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ウィーン発、Reuters – 国連の核監視機関 <であるIAEA> は、
ウクライナにありロシア軍が占拠中であるザポリージャ原発の
スタッフの状態について、懸念を増大させている。同原発は
ヨーロッパでは最大の原発。IAEAが金曜日 <6月24日> に
発表したところでは、すぐにでも現場視察が必要だとしている。
「ああ、もう ・・・・」
私のデッサン練習
ザポリージャ原発ではウクライナのスタッフがロシア軍部隊の
命令の下で原発稼働に務めているが、IAEAはこの数か月間、
これでは安全上のリスクが高く、使節団を同原発に派遣したい
としてきた。
「IAEAでは各種メディアその他による最近の報道を認識して
おり、ウクライナ最大の同原発でのスタッフの状況悪化を示す
兆候を見聞きしている」 と、ウィーンに本拠を置く国連機関
IAEAによる声明は述べている。
さらに同声明によれば、「同原発スタッフの直面している状況の
困難が激化しつつあり、IAEAでは憂慮を募らせている ・・・
できるだけ早急にIAEA施設が現地に赴き、本件も含めた各種の
緊急事態に対応する必要がある」
そうした各種緊急事態の1つとして、IAEAの査察官が検証作業を
行う必要があり、それには同原発にある 「大量の」 放射性物質の
検査も含む。
そうした放射性物質に関するデータをIAEA本部へと沿革送信する
伝送は今月回復したのだが、物理的なストック確認は査察官が
現場で行わねばならず、そのための期限も 「所定の日時を過ぎて
はならない」 とIAEAは述べたが、それ以上の詳細な説明はない。
同原発には6基の原子炉があるが、そのうち2基では最近核燃料の
交換を行った。そうした場合には、稼働再開の前に燃料の検査が
必須だと、IAEAは述べている。しかも現在、この2基の原子炉は
稼働してしまっている。
「この大型原発でのこうした現状は、擁護のしようもないものだ。
我々が得た情報によれば、同原発の現場は武装したロシア軍部隊が
制圧しており、ウクライナ側のスタッフは極度にストレスの強い
環境下で原発を稼働させている」 と、IAEAのラファエル グロッシ
事務総長は声明で述べている。
「最近見聞きしている報道は実に憂慮を深めるもので、
同原発のスタッフの状態についての心配を募らせている」
(Francois Murphy記者、Mark Heinrich編集者)
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なんやら我々のほとんどが心配してきたとおりの展開に
なっちゃってます!
重大な危機が発生しないうちに、ロシア軍がこの原発から
撤退することを祈っています!
それと、原発というのは戦時に占拠された場合、いかに
厄介なものか、日本社会でも全世界でも広く認識して
もらいたいです!
なんせ、IAEAによる交換後燃料の検査すらすっ飛ばして
稼働を始めちゃってるとは ・・・
ご存じのとおり、IAEAの査察などをすっ飛ばすように
なると、兵器製造に転用されてしまうのを止めようが
なくなってしまいます。(北朝鮮も、その実例でしたよね)