今年、イスラエルがイランの施設を 攻撃??

今年、イスラエルがイランの施設を
攻撃??
同じ記事でも、日本語版と元記事は
これだけ違う

同じCNNの無料公開記事
元の英語版
US intelligence agencies believe Israel is likely to strike Iranian nuclear facilities this year | CNN Politics
日本語版
イスラエル、年内にイランの核施設を攻撃か 米諜報機関が認識

イスラエルがそのうち、イランの
核施設を攻撃するんじゃ??
イラン側は、「平和利用」だと一貫
して主張してきているけど ~~
以前から気になっていた懸念です
よね。
この重大な懸念について、アメリカの
諜報機関がどう見ているのか?
それをCNNが報じてくれています。

2つの記事ー元記事と翻訳
「何で、こない長さが違うねん?」

ただ、同じ記事でも元の英語記事と
その日本語版とでは、テキストの
長さがかなり異なっています。
日本語版って、英語元記事の抜粋
要約だってことですね。

日本語読者の皆様、この「情報格差」
には今後もご注意なさってくださいな。
その実例紹介として、まず上のリンク
から日本語の要約記事をお読みくだ
さいませ。
その後で、この下をお読みくださいな。
英語版にあるのに、日本語版には見当
たらない個所だけを、私が日本語化
しておりますので。
そうした個所で、<  >内は私から
の補足説明です。
**************************

ドリル ミサイルだ!
地下核施設

元の英語記事のタイトル:
US intelligence agencies believe
Israel is likely to strike Iranian
nuclear facilities this year

Zachary Cohen記者、Jeremy Herb
記者、Alex Marquardt記者
2025年2月13日

まず、タイトルで既に微妙な違いが
生じていることに、お気づきかと
思います:
believe –> 日本語版では、「認識」
is likely to –> 「攻撃か」
別に私は、翻訳上の細かい問題を指摘
したいんじゃ、ございません。
翻訳には、「微妙な意味の変質」は
付き纏うもので、避けようがない場合
も多いです。ただ、本件に限らず
一般的に、翻訳文を読む読者はこの
「翻訳につきまとう変質」を常に意識
しておかないといけない、って
ことですね。

では、英語元記事の中で、日本版には
見当たらない個所を:
******************************

なんや、翻訳というより抜粋やがな
元記事と翻訳記事の比較

——-
<上の日本語版にある個所は、
——- で示します>

上述の各種要因を考えあわせれば、
こうしたアメリカ諜報機関による評価
は、トランプ政権がイスラエルを
めぐる中東の緊張に取り組む中で直面
している利害対立を映し出している。

———-

トランプ大統領が先週述べたところ
では、彼はアメリカがイスラエルと
共同で軍事行動に打って出て「イランを
粉々にしてしまう」よりも、「検証を
踏んだうえでの核と平和の合意」を
望んでいるそうだ。

「私としては、核以外の問題でもイラン
と合意を結びたい。イランを爆撃して
惨状に陥れるよりも、合意を願っている」
と、トランプはNew York Postとの
インタビューで語った。

———-

「お宅のドリル ミサイルが要りまんねん」

イスラエルには、アメリカの支援が必要

——-

「総力を挙げた本物の攻撃を仕掛けたい
のなら、それができるのはアメリカだけ
だ」と述べているのは、バイデン政権の
ある高官だ。同高官によると、イスラ
エルは「絶えず」イラン攻撃のための
各種選択肢を検討しているそうだ。

だがアメリカ諜報機関による評価を見る
と、イランに関するトランプの目論見に
対しては、現実には多方面からの圧力が
かかりそうだ。その1つとして、イスラ
エルは新たな軍事行動をイランに対して
仕掛けたがっている。前回の任期中に
トランプはオバマ政権がイランと締結
した核合意を破棄、さらに2020年には
イラン軍の司令官Qasem Soleimaniを
米国主導で攻撃するよう命じた。この
2つの行動を見ると、トランプは今の
ところはイランとの外交交渉を求めて
いるものの、結局は手のひらを反すの
ではないかとも思えてくる。

イスラエルのベンジャミン ネタニヤフ
首相は、世界の指導者たちの中でも、
第二期大統領に就任したトランプが
最初にホワイトハウスに招待した人物
だ。この両名は、強固たる政治的同盟
を交わしている。ネタニヤフが隣に
座す中、トランプはガザから恒久的に
パレスティナ人を追放してガザを再建
しようという提案を口にした。この
提案は、イスラエル対パレスティナの
衝突に対する従来のアメリカの方針
とは鋭く対立するものだが、ネタニヤフ
はこれを称賛、トランプには「革命的に
して創造的なヴィジョンがあり」それは
「イスラエル国家にとって <従来
よりも> 遥かに良いものだ」と語った。

対イラン問題においてネタニヤフが
トランプとの関係をどのように利用して
いくのか、今後の展開を見ていく必要が
ある。

20-min croquis / 20分クロッキー
こんな筋肉の人と殴り合いをするよりも
弱体化した相手と ・・・
私の20分クロッキー、男性のモデルさん

イランの弱体化を利用すべきだと、
イスラエルは主張

2024年のアメリカ大統領選挙に先立つ
数週間、イスラエル高官たちはバイデン
政権の高官たちに対し <イランへの>
追加攻撃を実施しようというアイデア
を、少なくても数回にわたり提案して
いた。イランが弱体化しているのでその
チャンスを生かすべきであり、さらに
イランの核開発プログラムを標的と
すべきだというものだった。バイデン
政権の前高官がCNNに語ったところ
による。

2024年10月25日にイスラエルは
イランのミサイル製造施設と防空
システムとを攻撃、 加えてイラン経済
は経済制裁で弱りはて、さらにイランが
各地に配備していた代理武装勢力をイス
ラエルが殺害していた。そのためイラン
の軍事的な立場は、ここ数十年で最低の
位置に落ちていた。

Hollowness in the lovely model -- I might say / すてきなモデルさんの中に、潜む空白 ・・とでもいえばいいのか?
ぶっとんじゃってるわよ~
私の20分クロッキー

その10月の攻撃では、イスラエルは
イランの核施設のいずれも、特に標的
としてはいなかった。バイデンはイス
ラエルによる攻撃に対して警告を発し、
イランへの攻撃は <イランからイス
ラエルへの> 攻撃の規模に
「見合った」ものにすべきだと公言
した。2024年10月1日にイラン軍が
イスラエルを攻撃しており、その一環
として弾道ミサイル200発をも使用
していたのだが、損害は限られたもの
であった。

イスラエルがさらに攻撃を加えたかった
ことは、確かだ。昨年秋にアメリカの
諜報機関が行った評価によると、イス
ラエルはイランの核施設への一方的な
攻撃を検討していたとされる。その狙い
として、アメリカ国内での社会的な
プレッシャーがあれば、バイデン政権も
イスラエル軍に合流してくれるだろうと
見たのだ。その諜報機関と親しい人物が
CNNに述べた情報による。

バイデン政権はこのアイデアに対して
ある程度は耳を傾けていて、10月の
イスラエル軍によるイランの核施設以外
への攻撃の成功により新たな機会が
芽生えたのではないかとの検討をして
いた。上述の元高官の話である。

だがイスラエルとバイデン政権の間での
そうした話し合いも、昨年11月の
大統領選でトランプが勝利したことで、
打ち止めになった。政権の移行期間中
には先制攻撃を行わないとの決定が
下ったのだ。やはり、上述の元高官の
話だ。

地下核施設への / から奇妙な荷物運送
→ ミサイル発射するぞ

その頃、アメリカとイスラエルの高官
たちは、イランが核兵器プログラムを
急発進させようとする何らかの動きを
示したた場合には、それには軍事的に
対応するとの合意を交わしていた。だが
トランプの就任以前にはイランの動きに
変化があったとの証拠は見られなかった
と、この問題に詳しい複数の情報筋は
語っていた。

さらにイスラエルは、アメリカの新政権
はイランとの合意形成を望むであろうと
想定しており、既にトランプの政権移行
チームにどう対応すべきかに関心を
移していた。

だが、トランプが合意を目指している
からといって、昨年10月終わりの
イランへの攻撃でもたらした破壊を
利用してさらに軍事活動を行おうと
するイスラエルの思惑が妨害を受けた
ようには思えない。

それ以後のアメリカ諜報機関による
評価を見ると、イスラエルはまだ攻撃を
軍用機で行うべきか長射程ミサイルに
すべきかを、まだ決めていないようだ。
いずれの選択肢も、<10月の攻撃で>
イランの防空システムが劣化している
ことを利用しようというものだ。その
諜報機関と親しい2つの情報筋がCNN
に述べた情報による。

だがその評価によれば、こうした攻撃を
加えたところでイランの核開発プロ
グラムが大きく後退することは望めず、
核開発を集結させられるわけではない。
上述の2つの情報筋のうち1つからの
情報である。

話し合いを嫌う連中と話し合いには行けない

先日トランプは、対中東全権公使Steve
Witkoffにイランとの外交関係を監督
するよう求めた。多方面でWitkoffは
「合意メーカー」と見られており、
これは第一期政権でトランプが任命した
対イラン強硬派とは、対照的だ。
Witkoff はその就任以前にも、バイデン
政権の対中東全権公使とともにガザの
停戦を確定させるため労していた。彼は
今も、それに関する交渉努力に取り
組んでいる。

トランプはさらにこのところ、対イラン
強硬派である前任高官たちとは距離を
取り始めた。その一例がBrian Hookで、
彼が去ったことはトランプ大統領が
外交を重要視する方向であることを
示す兆候の1つと見られている。

それと同時に、前任の関連高官たちには
安全保障の詳細を伝えないという決定を
下しているが、こうした高官たちは
<2020年1月の、イランの> Soleimani
司令官殺害への報復で今もイランから
脅迫を受けているに関わらず、である。
一部高官は、これもトランプの方針転換
の結果だと見ている。

だが、イスラエル対ハマスの戦争で緊張
が未曽有のレベルにまで悪化している
中、アメリカとイランの関係をどうする
のかについては、トランプはいまだに
正確な像を示していない。
***************************

単なる「翻訳」じゃなくて、情報収集と発信に

日本語版では、ずいぶん「割愛」されて
いますよね!
ついでに言っておくと、10年以上昔、
ある反原発団体に協力していた頃、私が
日英間の「翻訳」ができることを告げる
と、「じゃあ、日本語で何か書いて、
それを国外にも発信したいときに、翻訳
してね」みたいな反応でした。この反応
自体は、間違いではありません。しかし
現実には、上で示したような「情報の
抜け落ちや変質」が報道記事にも付き
纏うものなのです。その団体は、そう
した抜け落ちや変質という重大な問題
には気が附いていなかったようですね。
可能な限り世界からの情報を収集し、
その言語をローカライズ(たとえば、
日本語化。必要な補足説明も加えて)
して伝えるという作業は、常に必要
です。「やかんをのせたら~~」
では、以前からその作業を多少は
やって来ているつもりです。

20-min croquis / 20分クロッキー
不安 ・・・
私の20分クロッキー

それにしても、イスラエルがイランの
核施設への攻撃を検討していたという
のは、「やっぱり~~」ですよね。で、
核施設を攻撃 → イラン vs イスラ
エルの全面戦争 → ホルムズ海峡封鎖
という最悪のパターンも、現実化の
可能性を否定できなくなっちゃうの
では?
そうなってしまった場合、そうでなく
ても既に「のたうち回って」いる日本
経済は、完全にお陀仏 ~~ なんて
ことも。だから、このイラン vs
イスラエル情勢は日本語でもしっかり
と報道してくれないと困る問題なの
ですが。それが、上記のように日本語
記事は「大胆な抜粋要約」に
なっちゃってます。

About FrancisH

A freelance painter, copywriter, and beading artist
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