nd-1) (nuclear deterrence) そもそも 核抑止とは?

nd-1) (nuclear deterrence) そもそも
核抑止とは?

2025年4月

イントロ

これは「やかんをのせたら~~」の本来
のフォーカスにまともに関わる問題
ですが ・・・
この頃、
「中国はICBMを増やしている。ロシア
は、ウクライナ戦争への西側の関与を
けん制するため核兵器使用に言及、
実際に核兵器使用のための条件をかなり
緩和した。北朝鮮は相変わらず新型
ミサイルの実験に余念がない。
こうなっている以上、日本の防衛のため
には、日本も核武装すべきだ」
といった主旨の主張をよく耳にします
よね。

"Argument I -- Louder, Louder"
討論の主題そのものをよく調べてから、議論を始めないと~~
私の作品 “Argument I — Louder, Louder”
Oil pastel on paperboard

でも、
– そもそも「核抑止」って、どういう
こと??
– 核抑止って、本当にかなりの効果が
あるの?
– 核抑止政策のマイナス面は、ないの?
といった問題を一通り考えている
ウェブサイトは、あまり見かけません。
だいたい、この問題を持ち出すと、
そういった考察をすっ飛ばして
口げんかが始まってしまうようです。

I けんかなど始める前に、まずは
核抑止とはどういうことなのか?

それを考えましょう。秋山教授のインタ
ビューを読んでみましょう。

ABEMA TIMESウェブサイトより
日本は核を持つべきか…緊迫する世界情勢で“核の傘”の意味は「抑止はものすごく心理的なゲーム。信じるか、信じないか」一橋大教授・秋山信将に聞く

大変わかりやすかったのでは?
要するに、「このAという国を攻撃
すると、とんでもない報復をうけそう
だな。やめとくか」と、A国が敵国に
信じさせることが「抑止」だという
わけですね。
明らかに、高度な心理ゲームです。
「核兵器さえあれば敵からの攻撃を
抑止できる」というのは、心理ゲーム
の複雑性を全く無視しちゃってます。

この次の論考が長いのよ~~
私の人体デッサン
Croquis Cafe 200をベースに

II では、アメリカ海軍の軍事専門家
の見解も聞いてみましょう。アメリカ
海軍研究所(US Naval Institute)の
ウェブページより

名前から、一見すると海軍の付属機関の
ように思われがちですが、
Mission & Vision | U.S. Naval Institute に
よると海軍関連の意見を交換するため
の独立系研究機関のようです。1873年
設立だそうです。
そのウェブサイトのページ
The Value and Limits of Nuclear Deterrence | Proceedings – January 2023 Vol. 149/1/1,439
に、Daniel Postというアメリカ海軍の
司令官の方が、
The Value and Limits of Nuclear Deterrence
という論考を投稿してらっしゃいます。
まさしく、核兵器を保有している軍隊
の指導層の方ですね。
そんな方が、核抑止についてどう
お考えなのか、私の要約・抜粋・
日本語化で短く紹介いたしますね。

いつもどおり、<  > の中は私から
の補足説明です。
文字色を変えての強調は、私が施した
ものです。

本質は心理ゲーム

*****************************
2023年1月

ロシア対NATOがバックに控える
ウクライナの悲惨な大規模戦争により
政策決定者たちは、強大な軍事力と
軍事力が衝突したため発生している
新たな戦略的・作戦的な課題にどのよう
に対処していくのがベストなのか、検討
せねばならなくなっている。根本的な
問題の1つとして、紛争が連続的に
エスカレートしていく中で、紛争当事者
である各国に抑止を働かせるため、
アメリカはどのような核の姿勢
<nuclear posture>をとればよいの
だろうか、というものがある。

これは海軍関係には特に重要な問題で、
アメリカ海軍は同国が保有する
核トライアド <核兵器のデリバリー
手段3種類、つまり爆撃機、ミサイル、
潜水艦> の1/3を担当しており、また
アメリカとその基本的な競争相手つまり
中国との間の核競争は、はっきりと海軍
主体の特性を醸し出しているためだ。
<この2国間での> もっとも発生
可能性が高い武力衝突のシナリオでは、
広範囲での海軍の作戦展開がなされ、
核兵器使用へとエスカレートしていく
潜在的可能性も存在する。さらに抑止
ミッションで特に重要な側面の一部作戦
を担当するうえで、アメリカ海軍は
他よりも適任である。意思決定の担当者
たちは、最も効果的な核戦略をどの
ように形成すればよいのか、熟慮せねば
ならない。結論としてアメリカは、
紛争が連続的にエスカレートしていく
梯子のハイ エンドでは核抑止のための
作戦に取り組み、それより下の各レベル
では核抑止以外の手法にリソースを充当
せねばならない。

「核の姿勢」とは?
核の姿勢とは、ある国家が保有する
核兵器の用途とそれに伴う軍の編成や
物理的な能力、核兵器部隊の指揮系統の
構造に関して、その国家が公に宣言して
いる方針のことだ。抑止とは、攻撃を
してくる可能性がある者の思考を形成
する作業といえるので、核の姿勢との
関連ではアメリカの発表と行動とが
ともに重要となる。過去にはアメリカと
他の諸国との核姿勢はいろいろな呼び方
をされていた。「相互確証破壊」、
「柔軟な対応」、<などなどと呼ばれて
いた> ———

————-

Worth the price??
やって、意味あるんか??
冷静な計算をできることが、前提

抑止には何が必要か?

抑止に関する著名な学者2名、Alex
George とRichard Smokeは抑止を
「敵対者に対し、ある種の行為を実施
すると、その利益よりもコストやリスク
の方が重大になってしまうと納得させる
ことに尽きる」と定義している。した
がって抑止の基盤にあるものはコストと
利益との計算という合理的なプロセスで
あり、検討対象となっている行為を実行
してもその労力に見合った利益が得られ
ないと敵が結論付ければ、抑止は成功で
ある。だが、そうした抑止を実際に作用
させるには、何が必要なのか?それに
関しコンセンサスはないが、私としては
以下の5つの変わらざる原理があると
考えている。

まず、核抑止が成り立つための原理の
1つとして、所定のレッド ラインを
敵国がまたいでしまった場合、ないしは
敵国がこちらの重大な国益を脅かした
場合には、しかるべき処罰が下され敵国
はその処罰によって被害をこうむり、
しかもそのことを敵国が認識している、
というものがある。最初期の核兵器
戦略家の一人であったBernard Brodieは
核抑止の不可欠な構成要素として上記の
ような脆弱性があることを強調して
いた。さらに「攻撃をしてくる敵国が
報復への不安を最小化させ消し去ろう
とするような状況として、どのような
ものが考えられるかを探る」ことが
必要だとされた。 ———-

不透明だからこそ、不安が募る ・・・

第2の原理として、不確実性がある。
核抑止には、不確実性が必要だ。敵国は
こちら側に核兵器があることとその規模
とを認識しているが、その正確な規模や
配置場所、そしてどのような場合に使用
されるのかは知らない、ということだ。
Waltz <国際関係論の名高い教授で
あったKenneth Waltzのこと> が
記しているように「核時代の世界に
あっては、攻撃を検討している国が攻撃
を加えるとその被害を受けた国が報復
してくる恐れがあることを認識すると、
抑止が成り立つ。抑止を成立させる
には、こうした応答の確実性ではなく、
不確実性が必要なのだ。もし報復が
あれば失うものがあまりにも多い、
というリスクを意識させることが
重要であるからだ。 ———-

みんな持ってたら、抑止もへったくれも~

第3に、 ———  核兵器が当たり前な
存在、ノーマルな兵器となってしまった
と考えてみよう。たとえば、限定的な
核兵器の多数配備や核戦争に関する
ドクトリンの採用などによって、そう
なってしまったと想定しよう。そうした
場合には、核抑止を目指した努力を
しても、核兵器使用の敷居を下げて
しまうという、逆効果をかえって招き
かねない。したがって核抑止が成立する
ためには、真に例外的な事態において
のみ核兵器を使用するという前提が
欠かせない。そうでなければ、小規模の
いわゆる限定的な核兵器使用であっても
多かれ少なかれエスカレートしてしまい
大がかりな核兵器の応酬に至ってしまう
危険性があるのだ。核兵器はあくまで
特殊で例外的な兵器と扱うべきであり、
それこそが核抑止とエスカレーション
の防止とに役立つ。

<すぐ上の赤い文字の箇所、実に重要
ですよね。周辺諸国が核兵器保有国だ
⇒ 日本も核を、という論調がよく
聞こえてきますが、その結果東アジア
に核兵器が蔓延したら??そこでは
もはや「核はあって当たり前」と
なってしまい、核抑止は成立しにくく
なってしまう、ということですよね。
その時、私たち東アジアに暮らす
ものは全員、「焼き滅ぼされることを
常に覚悟して」生きていくしか
なくなります>

こないなった奴を、どないして抑止すんねん??
将来、世界のどこかでこんな指導者が登場しないという保証はありません。そうしたケースを考えても、核兵器は廃絶するしかありませんね。

4番目に、核抑止が成り立つためには
敵国が合理的な判断を下すことが前提
となる。合理性ということをもっとも
単純に定義するなら、関与する者たち
が自分が優先していることは何なのか
を認識しており、自分たちの目標を
実現するには何がベストのやり方なの
か、自分で判断できるということだ。
これは、核の姿勢を考えるうえで重要
な検討事項である。アメリカの核戦略
では、敵国の合理的な計算を操作する
ことを目指さねばならないからだ。その
一環として、敵国がアメリカの核能力を
どのように認識しているのかも、
アメリカは把握しておく必要がある。
アメリカの抑止を目指す努力が敵国の目
には核攻撃の準備であると映って
しまった場合には、予防的な戦略と
思われようが、先制核攻撃の戦略と
見られようが、その核抑止戦略はむしろ
マイナス効果をもたらす。これは、よく
知られた安全保障上のディレンマの
力学だ。

最後に、核抑止のための脅威が存在する
という信頼に足る事実を相手に伝達
できていることが、核抑止が成立する
ためには欠かせない。アメリカの国益を
損なおうものなら、アメリカは利益を
捨てて非合理なまでの代償を払う用意が
あるし、そうできるのだということを
敵国が認識していなければならないの
である。————

上と下がこんなに違うのね~~
私の10分クロッキーに採食したもの

 

核抑止の限界

アメリカが策定する核の姿勢では、
核戦争に至ってしまうリスクを認知する
とともに、核の拡散を推し進めてしまわ
ないように目を見張らせている必要も
ある。ただし、アメリカがどのような
核の姿勢を採用しようと、他の諸国に
核兵器を破棄させるようにすることは
できない。

もっとも確率の大きいケースとして、
核抑止活動は紛争のエスカレートして
いくスペクトラムの中の、最も深刻な
事態だけしか抑止できない。これは、
あるいはすべての場合でそうなのかも
しれない。低いレベルから紛争がエスカ
レートしていく中、その上限を核兵器が
設定してくれる可能性はある。だが、
そもそも紛争などの発生の抑止に、
核兵器が直接的に貢献することはでき
ないのだ。核兵器がいくらあっても、
サイバー攻撃やテロリズム、限定的な
領土紛争、同盟国やパートナーへの
大がかりな軍事支援、その他の「ハイ
ブリッド」型戦争技術などを抑止する
ためには、核兵器は役に立たない。
ただ、そうした活動がエスカレートして
いく場合にどこまで悪化するのか、その
上限を核兵器が設けることは可能だ。
———–
<やはり、すぐ上の赤い文字の箇所に
ご注意を。核抑止が作用しうるのは、
紛争エスカレーションの最上部つまり
最悪の事態だけだ、というわけです
ね。>

たとえば・・・(説明のための簡略図式)
国境紛争 ⇒ 交渉決裂 ⇒ 通常兵器での限定的紛争 ⇒ 全面戦争に拡大 ⇒ (ハイ エンドに至ってしまう)⇒ 核兵器の応酬

推奨事項

——–  限定的な核使用オプションに
よってエスカレーションの核以前の
レベルを抑止しようとしても、それは
結果を生み出さず、アメリカがどこまで
本気なのかを探ろうとする探索を招く
だけだ。たとえアメリカが核兵器で応答
したとしてもその被害は極めて小規模の
もので、その程度の核攻撃なら受けた
ところで我々の目標は達成できる
・・・ そう考えてアメリカへの挑発を
行う国が登場するリスクが発生して
しまう。

———–

最後に、紛争のエスカレーションの中
での最悪の事態を抑止するためにのみ
核抑止は有効であり、それ以外の事態を
抑止するには、核以外の手法に投資
すべきだ。これは、アメリカ国防省の
言う統合的抑止 <Integrated
Deterrence>というコンセプトとも、
直接に整合している。それほど深刻では
ない挑発行為に対して核の報復で脅して
も、信用されない。むしろ、拒否的抑止
<deterrence by denial> というコン
セプトに基づくやり方を求めるべきだ。
例として、破壊性の強いサイバー攻撃や
NC3システム <核兵器の指揮やコント
ロール、コミュニケーション> への
攻撃をやらかしてくる敵国に対し
ては、ネットワークの保護への投資や
脅威の洗い出し、パートナー諸国との
データや諜報の共有といった対応の
方が、<核兵器による脅迫よりも>
そうした敵国の攻撃を抑止するために
効果的なのだ。アメリカが核抑止
ばかりに依存してしまうなら、そう
した核以外の脅威への抑止に必要な
能力への投資が不十分となってしまう
リスクを背負う結果になる。

**************************

考えてみましょ ・・・
私の昔の作品、”Cogito”
紙にソフトパステル

III 上記を踏まえて、

日本の国防のため、「潜在的核保有」
は本当に効果的なのか、考えてみて
くださいな。
日本政府が何十年も前から潜在的
核保有を方針としていることは、
上の黒いメニュー(膨張しすぎており
分かりにくくてスイマセン! 項目は
基本、アルファベット順です)にある
ページ g-3)  g-4) で取り上げており
ます。

で、上でアメリカ海軍司令官の方の
論考にもあったように、
核抑止が抑止してくれるのは攻撃の
「ハイ エンド」つまり要するに
「敵からの核攻撃」などだけですね。
それよりもエスカレーションのレベルが
低い攻撃には、有効ではありません。

ですから、「ウクライナが核兵器を放棄
していなければ、ロシアからの侵略を
受けなかったはずだ」といった主張は、
眉唾物です。

実際、ロシアは最近、その核使用に
関するドクトリンをかなり「引き下げ」
ましたが、以前のドクトリンのまま
では「核兵器使用するぞという脅し」が
あまり効かないからこそ、引き下げた
はずですよね?核使用とはエスカレー
ションの「ハイエスト エンド」である
ため、よほどのことがない限り実際に
使用することはないだろう、とNATO
などに思われていたのですね。これ
では、「核の脅し」はあまり作用
しない。そこで、ドクトリンを引き
下げたと見るべきでしょう。

もう1つの実例として、イスラエルは
ほぼ確実に核兵器を保有していますが
c-3)  c-4) 参照)、2023年にハマス
がイスラエルへの攻撃を開始、当然イス
ラエルも報復、今に至っていますよね。

核兵器では「通常兵器レベルの」敵から
の攻撃を抑止はできない、ってことです。
すると、原発や核施設の特異性が浮かび
上がってきませんか?

最悪、敵国のproxyテロ組織がこちらの原発をメルトダウンさせた場合、こちらから「報復核攻撃」はするわけに、行きませんよね。たとえこちらが核兵器を保有していても。

つまり、
・ 核兵器での報復を招かない通常兵器
での攻撃で
・ 原発なり関連核施設なりを攻撃し
大きな損害をもたらせば、
・ 核報復を被ることなく、相手には
深刻な「放射性の打撃」をもたらす
ことができる
という特異性ですね。

これについては、上の黒いメニューに
あるページ d-6) でまとめていますが、
ここでは特に次の2種類に着目します:

・ 敵の軍事基地にされてしまうリスク ・・・
現在、ザポリージャで実際に起きています
よね。その他、ページ g-5) , g-6) を参照。
これをいったんやられると、その原発などの
本来の所有国は、その「基地」を攻撃したく
ても、下手に手を出せない ・・・

これを「原発のザポリージャ化」と
とりあえず呼ぶとします。
ここで、私はロシアの人々に対して
何の恨みもないのですが、
ページ d-11) の内容を思い起こすと ~
仮にロシア軍が侵略を始め、北海道を
占拠したとして、泊原発を「ザポリー
ジャ化」してしまう可能性を否定でき
ますか?
そうなるとさらに、海峡を渡って
青森県にある各種核施設をも狙って
くるかも。

別に原子炉を直接攻撃しなくても・・・
ドローンで外部電源供給系統(グリッド)を破壊

トロイの木馬などで非常用ディーゼル発電装置を稼働不能に
⇒ 原子炉の冷却不能 ⇒ メルトダウン ⇒ 巨大ダーティ ボム

・ 巨大ダーティ ボム化リスク ・・・ 今も
なおザポリージャ原発や南ウクライナ原発
が実際にそうされてしまわないか、世界が
心配しています。

原発をダーティ ボムにするには、
なにも原子炉を破壊する必要はあり
ません。
原子炉は非常に分厚い鋼鉄などで出来て
いるので、通常弾頭のミサイルが命中
しても、容易に穴が開いたりすることは
考えにくいです。
でも。
原子炉の冷却には、発電稼働中であれ
シャットダウン中であれ(停止中でも
核燃料の崩壊熱を除去しませんと。
付録 w-15)  参照)、外部からの電力
供給が必要です。グリッドから、
あるいは非常用のディーゼル発電機
から。これらを遮断してしまえば、
原子炉の冷却不能 ⇒
原子炉内の核燃料が過熱 ⇒
メルトダウン ⇒
水素爆発など ⇒
放射性物質が環境に飛散
(ダーティ ボム化)、
となってしまいます。

メルトダウンの背後にテロ組織がいたら・・・??

問題は、何も敵国の正規軍が大掛かりな
攻撃をしなくても、その敵国がproxyと
してテロリズム組織を日本国内に
雇っていたと想定してください。
すると、ページ g-5) , g-6) で
述べたように、
– 原発敷地外から原発に電力を供給
しているグリッド(の変電所なり、
鉄塔なり)を自爆ドローンで遠隔地
から破壊
– トロイの木馬の類を原発内部の
コンピューター システムに忍び込ませ
グリッド破壊と同時に作動させてディー
ゼル発電機を作動不能に
つまり、このproxyテロ組織は、事故
発生当日に原発敷地内にいる必要が
ありません。

こうしたproxyテロリスト組織による
原発攻撃は、どうやれば防止できるの
でしょうか?? 何か適切な方法を
ご存じなら、私(ひで)までご教示
くださいませ。
yadokari_ermite[at]yahoo.co.jp  です。

日本が核兵器を保有したとしても、こう
したテロ攻撃を抑止できるとは考え
られません。
「原発がテロ攻撃を受けた! ⇒ 核で
報復だ!」なんてことは、正気なら
できませんよね。しかも、攻撃された
原発は巨大なダーティ ボムとなり、
大量の放射性物質をまき散らすことに
なります。

しっかりと事実を見据えてみると~~
私の、かなり昔の彫刻スケッチ

アウトロ

日本政府が固執してきた「潜在的
核保有」には、原発その他の核施設が
必須となりますが、そうした原発など
の施設は敵国の標的とされる危険が
あることは、すでに広く指摘されて
います。
「ザポリージャ化」つまり敵軍が
占拠して基地にしてしまう危険がある
(そうなると、その「基地」には、
下手に攻撃できない)
さらに
敵国がproxyテロリスト組織を雇って
いた場合、そのテロ組織が自爆ドローン
とトロイの木馬の類を使えば、原発を
メルトダウンさせ、巨大なダーティ
ボムにしてしまえる。

特にこの後者、proxyテロのリスクは、
現実、どう防止できるのでしょうか?

本ページの結論として、
・ 日本が核武装しても、核攻撃に
までエスカレートしない段階の他国
からの攻撃は、抑止できない
・ 国内に原発があると、他国正規軍
の標的にされているだけじゃなく、
そのproxyテロ組織による攻撃 ⇒
メルトダウン ⇒ 巨大ダーティボム化
というリスクも抱えることになる
ということですね。

では、ページnd-1) はこれで終わりと
します ・・・

ちょっと待て!

・・・すると、言うまでもないですが、
「おい! もともと ”日本の防衛のため
には、日本も核武装すべきだ、という
声がある” で始まったページじゃ
ないか!肝心の、その問題はどうするん
だ!?他国からの核攻撃を、どうやって
抑止するんだ? 」
といった苦情がありますよね。

ご心配なく、次回アップロード予定の
ページ nd-2) 以降で、取り上げていき
ます。
nd-1) はすでに充分に長くなっており
ますし、この「核攻撃を、どうやって
抑止」という問題はアレコレ調査や
考察を必要とするものですからね。

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