続報 VII – フォルドー地下施設の再建に関するインタビュー

11月27日のファクリザデ博士暗殺を受けての中東での動向に関する続報です。

西側の報道はコロナ ウイルスや「トランプの詭弁」などに埋め尽くされているので、Al Jazeera やインドのWIONなど中東地域のニュース ソースをあれこれ見ているのですが、TRTというトルコの公営放送のYouTubeビデオで Satellite images show fresh construction work at Iran’s Fordo nuclear site というものを見つけました。

https://www.youtube.com/watch?v=CQDfx4shTpU にあるニュース番組で、今年12月21日にアップロードされたものです。David Patrikarakos という核問題に詳しいジャーナリストの方をインタビューしています。
その内容を、ざっと手短に要約してみます。

インタビュワー
このフォルドー施設の再建に対する、国際社会の反応は?
Patrikarakos
JCPOA(本ウェブサイトのページ f-4) 参照)が崩壊したという点では、良い反応ではない。イランのメッセージとしては、「もう一度、交渉のテーブルに集まろう」というものだ。

インタビュワー
アメリカのバイデン次期大統領は、イランがJCPOAの規定を順守するなら、イランへの経済制裁を解除するとしているが、それに対するイランの態度は?

Patrikarakos
イランは制裁の解除を望んでいる。そのため、新たに交渉をすることで制裁解除を実現できるなら、イランにとっては良いことで、交渉を受け入れるだろう。

インタビュワー
このアメリカとイランの関係は、世界を大きく左右するものだが、アメリカのバイデン次期大統領の政権は、この関係をどのように捉えているのか?

Patrikarakos
おっしゃる通り、実に重要な関係だ。それが、1979年の在イランアメリカ大使館の占拠人質事件(参照: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E5%A4%A7%E4%BD%BF%E9%A4%A8%E4%BA%BA%E8%B3%AA%E4%BA%8B%E4%BB%B6 )以来、緊張に満ちたものになっている。今では、世界でも特に重要な国家間関係の1つなのだが。イランには膨大な人材もエネルギー資源もあるので、無視することはできない。ジョー バイデンも、このことは理解していると私は見ている。なにしろ、いまや湾岸諸国がイスラエルと協力しつつあるのだし。
イランがその核能力をまったく放棄するとは考えられないが、その一方で同国は「核兵器への野望」はないと宣言している。イラン側もアメリカ側もそれは理解していると思うし、(新たな交渉を始めるための)用意はできていると思う。

インタビュワー
イランは(「合意を再度守ることで」)JCPOAに復帰すると思うか?
Patrikarakos
トランプは確かに一方的にJCPOAから脱退したのだが、彼の任期はこの1月で終わりだ。バイデン政権になれば、アメリカもJCPOAに復帰する可能性もある。(JCPOAが締結された)2015年から今までに、イランは(合意への違反だけでなく)核兵器の使用手段(ミサイルなど)も開発してきている。そのためバイデンは、湾岸諸国を再度JCPOAに復帰させようとはしないかもしれない。

JCPOAが再度の交渉の議題となるかもしれないし、それ以外の問題も議題に上るかもしれない。それは、その時にならないと分からない。だが、イランが経済制裁の解除を強く必要としていることは間違いない。だから、バイデンがイランの利益につながるような取引を持ち出せば、イランがそれを受け取ることは考えられる。

 

まあ、要するに今後のことは不確定要素が多くて良く分からない、ということですね。
イランに限らず、いったん核兵器を持ってしまうと、なかなかそれを手放そうとはしないのが現実でして、そこには「核の抑止力」という主張がよく持ち出されますよね。この「核抑止」という問題を、このウェブサイトでもまた後日取り上げたいと考えております。

About FrancisH

A freelance painter, copywriter, and beading artist
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