日本でも報道されたとおり、核兵器禁止条約が先週、日本時間の1月22日に発効しました。
しかし、ご存じのように日本国はこの条約に署名してはおりません。
広島・長崎で原爆の被害を受けた方々にしてみれば、まさに断腸の思いでしょう。
そうでなくても、反核運動の各種活動が、コロナウイルス騒ぎで停滞させられているというのに ・・・
では、署名を拒む日本政府の言い分とは??日本国内のメディアの論評は、日本語読者の皆様は既にご存じのことと思いますので、日本以外のメディアによる報道を短く紹介しましょう。
ここでは、日本と同じように
・ 自らは今のところ核兵器を保有してはいないが、
・ この条約に署名していない
国の例として、オーストラリアでの報道を短く紹介しますね。
同国のABC News
( https://www.abc.net.au/news/2021-01-22/un-nuclear-weapons-ban-no-support-from-usa-russia-china/13084348 )
の報道です。
原文から一部抜粋しますと、
Japan, the world’s only country to suffer nuclear attacks, also does not support the treaty, even though the aged survivors of the bombings in 1945 strongly push for it to do so.
Japan on its own renounces the use and possession of nuclear weapons, but the Government has said pursuing a treaty ban is not realistic with nuclear and non-nuclear states so sharply divided over it.
(私の日本語化)
核攻撃の被害を受けた唯一の国である日本も、この条約を支持していない。だが、1945年の核爆発の被害を受け生き延びた人々は、高齢に達しながらも、この条約に日本も署名するよう強く働きかけているのだが。
日本は核兵器の使用と保有を独自に非難しているのだが、日本政府によれば、条約で核兵器を禁止したところで、核保有国と非核保有国とがその条約に関して鋭く対立している以上、あまり現実的ではない。
ま、予想通りの説明ですね。
で、書いてある英語の文章の方は、自動翻訳ソフトで日本語に翻訳すれば何とかお分かりいただけるでしょうから、この記事の冒頭にある約2分10秒のビデオの内容を紹介しましょう。このビデオの音声のうち、英語部分を短くまとめると、以下のとおりです:
(日本語化しての要約)
今日の広島では、75年前の惨劇を物語る傷跡は少ないものの、その被害を受けたひとり、はらだ ひろし氏は語る。「もう二度と ・・・」
だが日本政府は、この条約に署名していない71か国の1つだ。政府によれば、「極東は一触即発の状態にあり、(条約による禁止よりも)もっと現実的な対策が求められる。核抑止が必要なのだ」
しかし日本の原爆被害者たちは、強力な反核キャンペーンを展開してきている。レクチャーその他、各種の活動なのだが、コロナウイルスのため中断などを余儀なくされている。
一方、核保有国で同条約への署名をしていないアメリカだが、「アメリカの同盟国に対する義務と矛盾する」というのが理由だとしている。オーストラリアや日本も、そうしたアメリカの同盟国だ。
だがそのアメリカのバイデン新大統領は、核兵器が演じる役割の軽減を約束しているのだが。
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もう予想通りのことですが、やはり日本政府は「核の抑止」ということにこだわっているようですね。
少なくても日本やNATO加盟国の多くに関する限り、「核抑止」というのが核兵器と核発電を維持する勢力の(少なくても)「言い訳」あるいは「動機」になっているようです。
ですから本ウェブサイト「やかんをのせたら~~」では、いずれ将来、「核抑止」という概念やその実効性そのものを考察したいと思います。
何か月か、お待ちください。
それと、私は軍事や外交の専門家ではないので、専門的知識のある皆様からのご教示もお願いいたしますね!
yadokari_ermite*yahoo.co.jp (<– * を @ に置き換えてくださいな)
まで、よろしく!