「核抑止」を論じる前に ・・・

ページ g-3) と g-4) で見たとおり、日本政府が原発推進という立場を離れられない根底には、潜在的核抑止という「信仰」があると見て良いでしょう。
ですから、この「信仰」そのものの妥当性をいずれ、この「やかんをのせたら~~」では考えるのですが、その前に目前の明らかな危険として、「国を守るための抑止力」のためにあるハズの原発そのものが、自爆テロなどの標的になりえます。

そうしたテロ攻撃の結果次第では、メルトダウンが起きる可能性すらあると私は考えております。そこまでいかなくても、原発内部のプールに保管されている使用済み核燃料が盗まれれば、テロリスト集団が「ダーティ ボム」を手にすることが可能です。(その盗みや製造にかかわったテロリストたち自身も被ばくするのですが、そこが「自爆テロリスト」の怖いところです)

ですから、規制委員会が最近になって原発のテロ対策をうるさく言い始めましたが(たとえば、 https://www.asahi.com/articles/ASM4S3GSYM4SULBJ006.html )、私に言わせればもっと早くから対策を講じておくべきでした。

それに、テロ対策というとすぐに「旅客機をハイジャック → 原子炉に衝突」といった”ド派手な”やり方ばかりが注目を集めるのですが~~

a) まず、「派手なやり方」としてはもう1つ、「武装集団で原発を攻撃する」というやり方もあり得ます。「馬鹿を言え!」と呆れてらっしゃるかもしれませんが、アメリカではこれに対する対策を真剣に講じています。それについて、次回の投稿でアメリカでの対策の様子を短く紹介しますね。
b) もっと地味ながら、実に困ったテロのやり方として、「発電所内部の作業員などによるサボタージュ、つまり破壊工作」があります。これについては、次々回の投稿で。

a) に関する予告として、たとえばhttps://commons.wikimedia.org/wiki/File:Guard_at_U.S._nuclear_power_plant_2004.jpg
https://www.cbsnews.com/pictures/14-nuclear-near-misses/
などの画像をご覧ください。いずれも、軍隊じゃないですよ!
「はあ?こんな大げさなこと、商用発電所でやるはずが~~」といぶかってらっしゃる方は、Congressional Research Service(米国議会調査サービス)の下院向け報告書
https://fas.org/sgp/crs/terror/RS21131.pdf
をお読みくださいな!

About FrancisH

A freelance painter, copywriter, and beading artist
This entry was posted in Uncategorized. Bookmark the permalink.

Comments are closed.