日本のメディアはCOVID19の問題にかかりっきりで、イスラエルVSハマスの停戦の話題は短くしか報じてくれていません。
で、そのイスラエルが核兵器開発を秘密裏に行っていた模様であることは、本ウェブサイトのページ c-3)、c-4) で紹介しました。
対立しているハマスの裏には、どうも以前からもう1つの軍事大国、イランの影がちらつきます。(たとえば、ハマスが戦闘能力誇示 ちらつくイランの影 (msn.com) 参照)
そのイランの核開発の話です。COVIDパンデミックでGDPが急降下して大変な経済・社会状況なのに、それに加えてイランVSイスラエルの核兵器を備えたにらみ合いなんて事態になると、世界は目も当てられない惨状になりかねません。平和解決を祈ります!
で、そのイランの核開発に関するJCPOA(包括的共同作業計画)という合意について、この5月19日、アル ジャジーラの英語版が報じてくれています。Maziar Motamediという方によるもので、そこから一部抜粋して紹介しますね。
Al Jazeera, News
19 May 2021
Agreement on restoring Iran’s nuclear deal ‘within reach’ | Middle East News | Al Jazeera
Agreement on restoring Iran’s nuclear deal ‘within reach’
Negotiators hope next round of talks in Vienna will lead to US lifting sanctions and Iran returning to full compliance.
(私が日本語化したもの)
イランの核協定を回復しようという合意、「手の届くところ」に
交渉担当者たち、ウィーンでの次回会談でアメリカによる経済制裁の解除とイランの合意完全順守の実現を望む
Tehran, Iran – At the end of two more weeks of negotiations, representatives of world powers party to Iran’s 2015 nuclear deal appear more certain that work to restore the landmark accord will soon succeed.
The fourth round of talks in Vienna began earlier in May, three years after former President Donald Trump withdrew the United States from the deal formally known as the Joint Comprehensive Plan of Action (JCPOA), imposing strict sanctions on Iran.
(私が日本語化したもの)
2015年締結のイランの核兵器に関する合意(JCPOAのこと)に参加している主要国の代表者たちは、2週間にわたる交渉の結果、この重要な合意を回復しようという労力が実を結びそうだと見ている。
その第4回の会談はウィーンでこの5月に始まった。ドナルド トランプ前大統領の決定でアメリカがJCPOA(包括的共同作業計画)から脱退してから、3年を経てのことである。脱退以降、アメリカはイランにきびしい制裁を加えていた。
ここでAl Jazeeraの記事では、ロシアの担当者Mikhail UlyanovさんのTweetを紹介しています:
The 4th round of the Vienna talks is over. The #JCPOA participants at their meeting today noted that “good” or “significant” progress was made and that an agreement is “within reach”. The Joint Commission will resume its work early next week. Hopefully the 5th round will be final.
ウィーン会談の第4回が終わった。JCPOAの加盟諸国は本日の会合で、「良好な」あるいは「かなりの」進捗が見られたこと、そして合意が「手の届くところ」まで来ていることで、意見が一致している。来週初めに合同委員会は作業を再開する。次回の第5回会談が最後のものとなってくれることを、私は願っている。
EU coordinator Enrique Mora shared a similar sentiment, saying “an agreement is shaping up” and a common understanding has been reached on measures required to lift US sanctions and scale back steps Iran has taken since 2019 to advance its nuclear programme.
After leaving the hotel, Mora told reporters: “I am quite sure that there will be a final agreement not far from now.”
(私が日本語化したもの)
EUのコーディネーター、Enrique Moraも似たような印象で、「合意ができつつある」と述べている。アメリカによる制裁を解除し2019年以降にイランがその核開発計画を進めるために取ってきたステップを元に戻すため、必要な措置を講じるための共通の理解に到達した、としている。
Mora氏がホテルを出てから貴社人に述べたところによれば、「近いうちに、最終的な合意ができるものと確信している」
********** 記事の紹介は、途中ですが ・・・
問題は、この「イランがその核開発計画を進めるために取ってきたステップ」なのですが、端的に言ってしまえばイランがウラニウムを63%まで濃縮したようだ、ということなのですね。
「63%まで濃縮したら、何が問題なの?」とおっしゃる方々のため、次回の投稿でウラニウム濃縮について再度、短く説明しますね。
「再度」というのは、実は本ウェブサイトのページ d-3) で説明済みなのですが、まだお読みでない方々もいらっしゃるでしょうから。
では、次回投稿まで!