News24ウェブサイトより (南アフリカに
本拠を置く英語ニュース ウェブサイト)
Ukraine fears nuclear plant could face dangerous water cooling shortage | News24
ザポリージャ原発に関する新たな報道を
紹介します。
「やかんをのせたら~~」 の読者の皆様
なら、冷却がいつまでできるの??
という心配をずっとしてらっしゃるでしょう。
それに関する、深刻な報道です。
いつもどおり、
私による日本語化
< > 内は、私からの補足説明
です。
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Reuters発
2023年3月27日
原発の冷却水不足に陥るのではと、
ウクライナが憂慮
・ ザポリージャ原発がこの夏終わりまでに
原子炉冷却水の不足に陥るのではと、
ウクライナが憂慮している。ロシア軍が、
同原発に水を供給している貯水池から
放水をしたためだ。
原発には、原子炉を冷却するための水が
充分に必要で、その冷却により原子炉の
メルトダウンを防止する。
ウクライナの国営核エネルギー企業
Energoatom によれば、同貯水池の
水位は通常は16mで、12.8mにまで
低下すれば緊急事態となる。12m に
まで下がると、重大な危機だ。
この夏の終わりまでにザポリージャ原発
で冷却水が不足するのでは、というのが
ウクライナの不安だ。その原因は、ロシア
軍が同原発に水を供給している貯水池
から放水をしたためだ。
国営の水力発電企業Ukrhydroenergo の
ディレクターであるIhor SyrotaがReuters
に述べたところによると、ヨーロッパ最大の
同原発に直ちに危険が差し迫っているわけ
ではない。昨年から、ロシア軍部隊が同原発
を占拠している。
だがSyrota は、ドニエプル川にある
Kakhovka貯水池の水位がさらに低下し
たら何が起きるかについては、警告を発して
いる。この川は同原発だけではなくウクライナ
南部の何百万もの市民にも、水を供給して
いる。その対象地域には、ロシアが占拠中の
クリミア半島も含まれる。
水位が低下しているのは、同貯水池と
Kakhovka水力発電所ならびにダムを占拠
しているロシア軍部隊が水門を開いて放水
を行ったためだと、このディレクターは
述べている。
原発は、原子炉を充分に冷却してメルト
ダウンを防止するため、かなりの水を必要と
する。Syrotaによれば、ザポリージャ原発は
すでに停止しているのだが、それでも原子炉
の冷却のために水が必要だ。
あるインタビューでこのディレクターは、
「(冷却水の不足という) 問題が、この夏には
夏の終わりごろには、発生する危険性がある」
と語っている。さらに、同貯水池の水門を
すべて開いてしまえば、数日で水がなく
なってしまうそうだ。
「そんな事態に至らないことを、私は願って
いる。早く取り戻したいと願っている」 と、
Syrota は語る。ウクライナ軍が反撃を
開始、占拠されている地域を取り戻して
ほしい、ということだ。
ウクライナ国営の核エネルギー公社
Energoatomが先月発表したところでは、
この貯水池の水位は平常時には16mだが
13.8mにまで低下していた。これが12.8m
まで下がると緊急事態となり、12mまで
低下するなら重大な危機である。
Syrotaによれば、冬の雪解け水のおかげで
それ以降水位はいくらか回復したそうだ。
「ロシア軍は一定量の水を放水しており、
我々が水位を13.50 – 13.60m から
14.30m にまで回復させた。だが今でも、
(ダムの) 水門は開いている」 とSyrota
は語っている。
IAEAチーフの訪問
ウクライナの一部を占拠しているロシア軍
からは、この水位に関するコメントはない。
ロシアのRIA というニュース機関による
報道では、水力発電所にある6基の水力
発電装置のうちの1つをロシア軍部隊が
修理中だという。
2022年2月のロシアによるウクライナ侵略
が始まる以前には、ザポリージャ原発は
ウクライナ全国の総発電量の約20%を
担っていた。だが昨年9月以来、まったく
発電を行っていない。昨年9月、6基ある
原子炉の中で残っていた最後の原子炉
が送電グリッドから切断されたのだ。
国連の各監視機関であるIAEAの
査察官が昨年9月以来今もザポリージャ
原発に常駐しており、IAEA のチーフで
あるラファエル グロッシは今週に同原発
を訪問、現地の状況を評価する。
同原発に砲撃を加えたとして、ウクライナと
ロシアは互いを非難しあっている。この原発
は、戦闘の前線に近い。IAEAは、同原発の
周囲に安全地帯を設け、原発事故発生の
リスクを軽減したいという考えだ。<やはり
ウクライナにある? チョルノービ原発の
大事故があってから、40年近くが経つ。
さらに両国は、昨年Kakhovkaダムを爆破
しようという試みがあったことについても非難
合戦を繰り広げている。爆破が実行されて
いたら、広域を破壊するような洪水が発生
していただろう。
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“Run! For your life!!”
私の昔の作品
要するに、ザポリージャ原発の冷却に
ついては、次の2種類の危険が進行中
ってことですね:
1) 砲撃などによる、グリッドからの外部
電源供給の喪失 ⇒ 緊急用ディーゼル
発電機への依存。だが、ディーゼル燃料は
残り僅か。
2) 上述の、水源地が水不足に陥る危険性
原発が戦闘に巻き込まれた場合、その危険
は単に 「爆弾が原子炉を壊したら、
アブナイ」 だけでは、済まないのですね。
なんのために?
“Klesis 2”
私の昔の作品
それはそーと、ロシア軍はいったい
何のために、放水などしているのでしょうね?
ロシア占拠地区で、水の需要が増大でも
したのでしょうか?
それとも、結局は原発を巨大ダーティ ボム
にしたいの?? (上の黒いメニューで d-6)
を参照。メニュー内の項目は、基本的に
アルファベット順です )
正直、このロシア軍の意図が、私 (ひで)
には不明です。
ご存じの方、下記アドレスまでご教示ください
ませ!
yadokari_ermite[at]yahoo.co.jp