North Korea and Russia clash with US,
South Korea, and allies over
Pyongyang’s latest missile launch
(北朝鮮とロシア、先日の北朝鮮による
ミサイル発射に関しアメリカや韓国、
その他同盟諸国と対立)
北朝鮮のミサイル発射については、
日本語メディアでも頻繁に取り上げて
らっしゃるので、「やかんをのせたら
~~」ではあまりカバーしません
でした。その代わり、日本語メディア
でほぼ無視されているイランの
ウラニウム濃縮などに注力してきた
のですね。
ところが。
最近どうも、日本語メディアによる
北朝鮮ミサイルのカバレッジが、短く
浅いものになってしまっているように
私には思えてなりません。
そこで、つい先日のミサイル発射に
ついて、APの報道を紹介しますね。
いつもどおり、
私の抜粋・日本語化
< > 内は私からの補足説明
です。
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Edith M. Lederer記者、AP
2023年12月20日
国連発 (AP) — 先日、北朝鮮が大陸間
弾道ミサイルを発射したが、それを受け
国連は火曜日 <12月19日> 緊急の
安全保障理事会の会合を開いた。そこで
北朝鮮とロシアが、」アメリカ、韓国、
その同盟諸国と対立した。北朝鮮はこの
対立を、アメリカや対立勢力からの脅威
に対する「対抗警告措置だ」と主張して
いる。
北朝鮮の国連大使キム ソン(Kim Song)
は、韓半島 <朝鮮半島> の軍事・安全
保障情勢という点で、今年は「最悪の年
だ」と述べている。米韓合同軍事演習の
拡大と、「核戦争の危険」が高まって
いる <この半島という> 地域に
アメリカが原子力潜水艦を配備したうえ
その他の核施設まで導入したことを
指摘している。
一方、アメリカとその同盟国9か国は、
今年ここまでにICBMを5回、さらに
弾道ミサイル技術を利用して弾道
ミサイルを25回、人工衛星を3回
打ち上げたことを指摘した。 これは
安全保障理事会の複数の決議に違反
しており、「近隣諸国ならびに国際
コミュニティの平和と安全を」脅かす
ものだ、としている。
この会議の直前に他の諸国の大使たち
に囲まれた中でアメリカの国連大使代理
ロバート ウッド(Robert Wood)が
読み上げた声明では、アメリカと韓国を
含む10 か国は12月18日のICBM発射
とそれ以前のすべての発射とを非難した。
キムは国債コミュニティに対し、北朝鮮
の安全保障上の懸念事項を考えるよう
強く要請、北朝鮮による <上述の避難
への> 対抗措置は、北朝鮮が自国を
防衛するという当然の権利を履行した
もので、「明らかに打倒、正常な対応」
であると主張した。
キムはアメリカと韓国に対し、両国が
「無謀で無責任な <北朝鮮への>
軍事的脅威」を続けるのであれば、
北朝鮮軍は「立ちすくむことなど
ありえず、どのような結果を招いても
それは全面的に挑発した諸国の責任で
ある」と警告を発している。
北朝鮮はさらに「さらに先進的な武装
による戦略的実力の強化に努め、
アメリカやその同盟諸コックからの
脅威をはねのけ、制圧する。圧倒的で
決定的な反撃を、直ちに展開するのだ」
と、キムの警告は続いている。
安全保障理事会は、2006年に北朝鮮が
最初の核爆発実験を実施した後に制裁
を科した。それ以後も合計で10の
決議を採択して制裁を強化、北朝鮮の
核や弾道ミサイル プログラムを止め
させるための資金枯渇に努めてきたが
今までのところ功を奏していない。
最後の制裁決議が採択されたのは
2017年12月のことだった。2022年
5月にもアメリカ主導で決議が提唱
されたのだが、中国とロシアが拒否権
を発動した。この決議が採択されて
いれば、北朝鮮による大量の大陸間
弾道ミサイルの発射に対し新たな制裁
を設けることができたはずであった。
理事会としての審議などを、ロシアと
中国が拒否権を行使して食い止め、
<理事会としての> メディアでの
発表もその時以来できなくなった。
両国と対立している10か国、つまり
アルバニア、エクアドル、フランス、
日本、マルタ、韓国、スロヴェニア、
スイス、英国、そしてアメリカは、
安全保障理事会が沈黙していては
「違反諸国すべてと北朝鮮とに、
誤ったメッセージを送ってしまう」
と述べている。
これら10か国は北朝鮮に対し非合法な
核開発と弾道ミサイル開発のプログラム
を破棄し、「北朝鮮国民に充分な食料を
提供」して外交努力に切り替えるよう
求めている。さらに安全保障理事会の
すべての加盟諸国に対し、あまりにも
長期間続いている沈黙をため、
核不拡散体制を支えるよう強く要請
している。
一方、ロシアの国連大使代理アンナ
エフスティニェーナ(Anna Evstigneeva)
は、こうした北朝鮮への非難を求める
動きは「一方的なアプローチだ」と
している。
ロシアの同大使は、状況は悪化を続けて
おり「危険の一歩手前にいる」と主張
している。北朝鮮も韓国も自己防衛と
いう名の下で敵対的な動きを正当化
しているとの指摘だ。さらにこの大使
代理は、アメリカが膨大な軍備を
韓半島地域に展開していると非難、
それが「<北朝鮮への> 攻撃作戦の
用意のようにいよいよ見受けられる」と
している。 アメリカ側は、敵対的な
意図は一切ないと主張しているのだが。
エフスティニェーナによれば、ロシア
は再度、「外的な圧力のない」政治的・
外交的手段で韓半島でのすべての問題
を平和的に解決するよう要請する
そうだ。
アメリカの国連大使代理ウッドはこれに
反論、アメリカの軍事演習は防衛のため
のものであり、国連安全保障理事会の
決議に違反したのは北朝鮮であり、韓国
でも日本でもアメリカでもないと述べて
いる。ウッドによれば、アメリカは
北朝鮮との無条件での話し合いを幾度も
開催しようとしたのだが、北朝鮮が拒否
してきた、とのことだ。
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まあ、特に韓半島情勢などに詳しい
ウェブサイトなどであれば、この程度
の内容は日本語のサイトでもカバー
してらっしゃるものと思います。
しかし。日本語でのこの種のニュースは
多くがAPやReutersなどからの情報
ですから、やはり元の通信社による報道
を読んでおくことも必要ですよね。
そんな意味で、今後も時折、北朝鮮の
軍事関連の報道も紹介してまいり
ますね。
それと、ヨンビョンの原子炉 ⇒ Pu ⇒
核兵器開発という流れを考えれば、
「最近 旗色の悪い」日本の反原発団体
が「核発電と核兵器との不可分性」を
社会に訴え、核発電廃止を求める根拠の
強化に努めるうえでは、こうした北朝鮮
によるミサイル発射には声を上げるべき
だと考えます。もちろん、アメリカや
ロシアの核兵器に対しても。