核兵器禁止条約の発効から3年

Third anniversary of the TPNW
(核兵器禁止条約の発効から3年)

Beyond Nuclear Bulletin
2024年1月25日号より

元の英語記事を読める方は、
そちらへどうぞ:
Third anniversary of the TPNW – Beyond Nuclear

核兵器禁止条約の発効から3年に
なります。
まあ、日本国は署名していないの
ですが(2024年1月現在)。
核兵器の保有諸国も参加していない
のは、まあ、予想通りといえば予想
通りですね。
核兵器保有諸国に、どうやって
「核を捨てさせる」のか? それが、
この星での巨大な課題の1つですね。

やめられねえ~~
やめようよ!!

この課題について、ICANからの情報を
Beyond Nuclearさんも紹介して
らっしゃいます。

いつもどおり、
私の日本語化
< > 内は私からの補足説明
です。
******************************

ICANからの情報:
本日 <1月22日> は、歴史上に永く
名を記す核兵器禁止条約(Treaty on
the Prohibition of Nuclear Weapons、
TPNW)が発効して3回目の記念日だ。
全世界で同じ日に多数の記念イベント
が行われたが、その背後には現在も
行われている核保有国2国、つまり
ロシアとイスラエルによる戦争への
憂慮の高まりがあった。このTPNW
の実現において立役者となった核兵器
廃絶国際キャンペーン(International
Campaign to Abolish Nuclear Weapons、
ICAN) は全世界の核廃絶を目指す組織
のネットワークだが、TPNW実現の功績
で2017年にノーベル平和賞を授けられ
ている。そのICANが発表した声明の中
には、次のくだりがある:

「3年前、国際法で核兵器を禁止すると
いう目標を達成した。TPNWが発効
したのだ。 それによって、大量破壊
兵器をすべて非合法とするという目標
は達成でき、それ以来現在も強力な
影響を有している。この3年間で
TPNWが世界を変革した実例の一部を
以下に紹介しよう:

こういう暮らしになってしまわないように ・・・


核の恫喝を非合法に

TPNWでは具体的に、 核兵器を使用
するぞという脅迫を非合法と定めて
いる。それでもなお、そうした恫喝を
行っている諸国も一部にあるが、この
規定をきっかけに状況を問わず核使用
という脅迫に対する全世界的な反感と
反対が改めて高まった。

TPNW加盟諸国は、核使用するぞと
いう脅迫行為を非難する動きの先頭を
走っている。最も新しい例として、
加盟諸国の会議第2回では加盟諸国は
「核兵器使用の脅迫ならびに喧しさを
増しつつある核用語のレトリックとを
痛く嘆くとともに、強い警戒を保って
いる」と発表している。

核兵器産業の縮小と回避

TPNWの発効以来、核兵器製造に
携わっていた企業数が減ってきている。
その一例としてSerco <英国に本拠を
置く、防衛や保険、宇宙などの多国籍
企業> は、以前には英国の核兵器配備
と関わっていたことが投資家たちの懸念
を招き、投資家たちからの圧力を受けて
今後は核兵器にかかわる事業を一切
やめることを決めた。従来通り核兵器
がらみの事業を経緯属した場合、その
コストが膨大なものとなってしまう
のだ。

「核兵器産業」の一部

実のところ、確かに核兵器保有9か国
はいずれも自国の保有する核兵器の
近代化を進めているのだが、核兵器
産業は縮小しており企業間の買収や
合併が見られる。その一例として、
RTX社(以前にはRaytheon)
<アメリカに本社のある防衛・航空・
宇宙産業の多国籍企業> とUnited
Technologies社 <やはりアメリカに
本拠を置く多国籍企業で、防衛を含む
多方面の産業で営業をしていましたが
2020年に業務再編、航空宇宙事業部は
Raytheonと合併> があり、さらに
もう1つの例としてNorthrop Grumman
社 <1994年にノースロップ社が
グラマン社を買収、世界有数の軍需産業
の1つになりました> による Orbital
ATK 社 <アメリカの軍需産業、ここ
での買収は2018年> 買収がある。

核産業での受注企業数が減少したこと
で、金融機関やその他の投資家は
核兵器産業を投資対象から排除する
ことが容易になる。さらにこうした
核兵器との関与のゆえに排除されて
いる企業数も、TPNW発効以前の
77社から現時点での109社へと増大
している。

核抑止という概念の最高

核抑止とは一種のギャンブルであり、
その実効性は証明されてはいない。
あくまで理論の1つで、しかもそれに
人類の未来がかかっている。核抑止
理論の基礎として核兵器使用があるぞ
という暗黙の脅迫 <が先制攻撃を抑止
するという理論> があるのだが、実際
にはそうした脅迫のために世界が
核戦争の一歩手前にまで進んでしまった
実例がいくつかあった。

「核抑止」という誤りに気づこう

核抑止政策のため世界の安全保障が
脅かされるという事実の認識に立脚し、
先日のTPNW加盟諸国会議では
「核使用がもたらす人道面での結果や
核兵器のリスクに関する新たな科学的
証拠の探求と提示を進め、それらを
核抑止理論に内在するリスクや想定と
対比することで、核抑止理論に基づいた
安全保障のあり方の問題を明らかにして
いく」という合意に達した。

現時点で核保有2国がそれぞれ軍事
紛争を行っており、現実世界の諸状況に
あっては核抑止は機能しないことは
明らかだ。核抑止が機能するためには
実際に核兵器を使用するぞという意志を
実証する必要があるが、もともとの
核保有5か国自身が、核兵器は実際に
使用するわけにいかないということを
公に認めている。ほとんどの核保有
諸国は、核兵器使用はあってはならない
と認めているのだ。<核抑止の実態に
関する> 証拠を集める必要があり、
核兵器に何か魔法のような特性がある
と吹聴することをやめるべきだ。その
ような魔術など、存在しないのだから。

核兵器に伴う問題は、核兵器を廃絶
するまで解消することはない。幸い
にも3年前にTPNWが発効し、
核兵器という問題を永久に終わらせる
ための道具が得られたのだ」

******************************

みんなが爆弾を持てば、平和になるのか?

核推進論では大抵の場合、
「核抑止」が持ち出されるのですが、
実際にどこまで有効なのか??

いずれ、「やかんをのせたら~~」でも
核抑止を取り上げてみたいと考えて
おります。調査研究がかなり必要に
なるので、いつ頃アップロードできる
かは、分かりませんが。

About FrancisH

A freelance painter, copywriter, and beading artist
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