イランには核兵器を作るのに充分な Uと、アメリカの専門家

Iran has almost enough uranium for
nuclear bomb, US expert reports
(イランには核兵器を作るのに充分な
Uと、アメリカの専門家)

イスラエルのThe Jerusalem Post
Iran has almost enough uranium for nuclear bomb, US expert reports (msn.com)

イスラエルの報道機関による報道で、
イランが核兵器を作れるだけの濃縮U
を既に保有しているとアメリカの専門家
が報じている、とのニュースです。
問題は、当のイスラエルもとっくに
核兵器を保有しているはずだってこと
です。(上の黒いメニュー(項目は
基本的にアルファベット順)にある
ページ c-3) と c-4) をお読み
くださいな)

隠しても、隠しきれない ・・・

そもそも、イランが核開発を始めた
「裏の目的」は、イスラエルの核への
対抗であったのでは? と私は見ており
ます。そして、その「裏の目的」を隠す
ために、「発電」が見事に利用された
実例の1つでは?
だから、「やかんをのせたら~~」では
どちらかのサイドに立つことはしません
が、どんな現状なのかを知っておくこと
はサイドの有無を問わず必須ですよね。
で、どうもイランの核開発については、
イスラエルの報道機関がずっと目を
光らせているようでして。そこで、
イスラエルからの報道記事を時々紹介
せざるを得ないのですね。

問題の根本解決は、どこかのサイドに
つくことはなくて、この惑星から核兵器
と核発電を廃絶することですね。

では、その記事を。
いつも通り、私の日本語化
< > 内は私からの補足説明
です。

******************************
Benjamin Weinthal 記者
2024年1月22日

アメリカの物理学者David Albrightは
核兵器プログラムに関する世界でも
有数の専門家の一人だ。そのAlbrightが
イランの現政権が原爆を作るために充分
なウラニウムを製造するのに約1週間
程度しかかからない、という内容の報告
を発表した。

時が経つにつれて ・・・

「How quickly could Iran make nuclear
weapons today?」(現時点で、イランが
核兵器を作るのにどれだけの日数が必要
か?)というタイトルの1月8日付の
報告でAlbrightは、次のように主張して
いる:「イランは多数の核兵器に使用
する兵器グレードのウラニウムを
短期間で充分に製造できるようになった
が、これは2003年にはできなかった
ことだ。現在では、イランとしては
初めての核兵器のために充分な濃縮
ウラニウムを製造するのに、1週間程度
しかかからない。1か月で核兵器6個分
の兵器グレード ウラニウムを製造でき
兵器グレードのウラニウム製造を
5か月も続ければ、核兵器12個を
保有しうる
<このくだり、どういう
計算なのか私(ひで)には分からない
のですが、とにかく原文通りに記載
しておきます>」

Albrightはワシントンに本拠を置く著名
な研究所Institute for Science and
International Security,(科学国際安全
保障研究所)の創設者にして所長でも
あるが、「さらにイランは、兵器
グレードのウラニウムを核兵器のコンポ
ーネントに作り変えるための準備作業を
直ちに始めることも可能だ。兵器
グレードのウラニウムがすぐに得ら
れる、という想定だ」とも語る。

発電から兵器へ ・・・

「イランがそうした作業のかなりの
部分を実現したのはアマド プランの
時代の頃で <AMAD Projectとも呼ば
れるこの核開発プロジェクトは1989
-2003年にかけて実施されたと、
IAEAは主張しています。イスラエル
によれば、それ以降も継続したそう
です。イラン政権自体は、このプロ
ジェクトの存在そのものを否定して
います>、それがさらにこの数年間は
エスファハンの民生用核施設で発展、
イランの核開発プログラムの進展の一環
となった。<エスファハン(イスファ
ハンとも)はイラン中央部やや西にあり
イラン最大の核研究施設です>
そこでは20%濃縮金属ウラニウムを
少量製造していたが、これはさらに
濃縮すると兵器グレードにしやすい」
<文字色強調は、私。「民生用」の
核施設で、実は核兵器用ウラニウム
濃縮もできてしまうことの実例ですね。
北朝鮮の核兵器のPuも「研究用」
原子炉から得られたことも、
お忘れなく>

イランの現時点での核能力

Albrightは以前、イラクで国連の兵器
査察官も務めた。その彼が、こう記して
いる:「 イランが核兵器製造能力を
高めていることは、幾度も非難を招いて
きた。最近の例として、<2023年の>
12月28日にアメリカとその強い同盟
ヨーロッパ諸国とが発表した共同声明が
ある。その共同声明は、60%濃縮
ウラニウムの製造量を増やそうという
イランの行動に対する反応であった」

イランの最高指導者アヤトーラ アリ
ハメネイは、同国の核開発の実績を
次のように評価している。テヘラン発の
2023年6月11日付の情報だ。
(クレジット: Office of the Iranian
Supreme Leader/WANA (West Asia
News Agency)、REUTERS経由)

ウラニウムの濃縮度と用途、再掲

「このレベルまでウラニウムを濃縮でき
れば、核兵器製造に最適の濃縮レベルで
ある兵器グレードつまり90%までの
濃縮も、もう少しだ。イランの核兵器
設計で求められている濃縮レベルも、
90%以上である。2000年代初頭の
イランの核兵器プログラムはAmad
Planというコードネームで、既に急激
に終了したが、この程度の濃縮
プログラムをほぼ達成していた。この
プログラムは2003年に終了、規模を
縮小し拠点を分散した開発プロジェクト
を代わりに延期して続けることを
決めた」

イランは高濃度のウラニウムを濃縮

Albrightが上述の報告を公表したのち、
IAEAのヘッドであるラファエル
グロッシはUAEの国営新聞社である
The Nationalに対して、次のように
述べた:「極めて高レベルの
ウラニウム濃縮を実施している非核
保有国は、世界でもイランだけだ。
しかもその濃縮度は兵器グレードに
極めて近い。まだ、イランが核兵器を
保有しているとは言っていない。ただ、
微妙なところに近づいている、と
言っているのだ。そうなった国には、
規則を守ってもらいたい」

「知らない間に」困ったことをやらかす
(お下劣な例で、失礼!)

Albrightは次のように警告を発して
いる:「西側諸国の諜報機関は、
イランが核兵器製造活動を始めても、
それを察知できない恐れがある。現在
の中東の紛争と複雑性とのただ中、
イスラエルのものも含め西側諸国の諜報
機関の活動は限界に達している。核兵器
製造を秘かに、知られないように始めて
しまえば、諜報機関の目を潜り抜ける
可能性がある」

核問題の専門家Albrightが奨励して
いる対応として、「警告となる兆候を
発見してから核兵器ができるまでの
期間の短さと、<2015年一旦締結
された> 核合意 <の再建される>
見込みが小さいことを考えると、
アメリカと同盟諸国にとって残された
選択肢はほぼ唯一、イランが初めから
核兵器を製造しないよう抑止力を
かけるという戦略に集中することと
なる。具体的な事例によって、イラン
が核兵器を製造するならば国際社会は
軍事攻撃も含めた劇的な対抗措置を
直ちに始めるということをイランに
充分に認識させる必要がある」

Albrightによれば「イスラエルと
アメリカ軍の協力でイランの核製造
能力を破壊する努力を強化し、イラン
が核兵器製造へと向かう兆候が見ら
れた場合、直ちにイスラエルがイラン
の核施設を確実に破壊できるように
すべきだ。それには、イランが再度、
核兵器製造を始めた場合にはそれも
攻撃し破壊する能力も含む」

「アメリカの同盟諸国ならびに中東
地域のパートナー諸国とともに軍事
能力を高めることが、優先課題と
なる。アメリカは、イランが核兵器
を保有することを防止し、またイラン
が報復攻撃に出ることを抑止するよう
努めるべきだ」
**************************

こんなところに、こんなものが!!

やはりイスラエルの報道だけに、
はっきりとイランの核施設への軍事
攻撃も主張してますよね。
いずれのサイドにも立たない
「やかんをのせたら~~」の立場から
指摘したいのは:
核兵器製造の兆候があると、その製造を
やめさせるため、核施設への攻撃が
実施される場合もある
というリスクですね。
現実に、2010年にはSTUXNETによる
イランの核施設攻撃のことが報道され
ましたし、核施設へのイスラエル軍に
よる爆撃は、過去に2回実際に
ありました。
上の黒いメニューでページ c-1) と
c-2) をまだお読みでない方は、
この機会にお読みくださいな。

About FrancisH

A freelance painter, copywriter, and beading artist
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