環境諸団体が協力、ゾンビ原発の再稼働をとめた

Beyond Nuclear Bulletinの2023年3月23日号より

Growing Coalition Urges Energy Secretary to Again Deny Palisades “Zombie” Reactor Massive Bailout for Operational Restart – Beyond Nuclear
でもお読みになれます。英語の長いレポートを
読める方々は、ぜひ原文をお読みください。

Beyond NuclearのBulletinに
subscribeなさりたい方は、
Beyond Nuclear : Sign Up to Stay in Touch (constantcontact.com)
をご覧ください。

そのBulletinから・・・
ゾンビ原発を最近買い取った企業が、その
稼働を再開したくて、必要資金の公費からの
拠出を申請した ⇒ ところが、大小の環境
団体や個人が連名で、州知事あてに
申請を却下するよう求めた
⇒ 申請は却下へ
という、アメリカ・ミシガン州での出来事です。
日本の反核勢力も見習いたいものですね。

では、いつもどおり
私の日本語化
< > 内は私からの補足説明
です。

金食い虫

金食い虫

***************************
<五大湖の1つ、ミシガン湖に面した場所
にある> パリセイズ原発 (Palisades
Nuclear Generating Station) の老朽化
しすぎた <1971年に稼働開始!>
「ゾンビ原子炉」 に巨額の公金を注ぎ
込んで再稼働させてほしいとの申請が幾度
か、<2022年5月以降今まで、同原発の
所有者であるHoltec Internationalという
企業から、アメリカのエネルギー省長官に
対して> あった。だが多数の団体が連帯
しての公金注入反対があり、結局この公金
注入はまたもや拒否された。

March 22, 2023年3月22日

BEYOND NUCLEAR発信のニュース
緊急発表用リリース

環境諸団体が協力、エネルギー省の
グランホルム長官に働きかけ、パリセイズ
原発の原子炉に巨額の公金を注入
<して再稼働> しようという目論見を再度
却下

老朽化がひどく危険な原子炉の再稼働する
なら、関連法令への違反となり、健康や安全、
環境にも有害、余計な出費でもあると、
環境諸団体が連帯で警告

ミシガン州コヴァ―ト タウンシップ (Covert
Township) ならびにワシントン DC発、
2023年3月22日

もっとクレクレ~~

もっとクレクレ~~

本日、185の団体と191名の個人が連名
でエネルギー長官ジェニファー
グランホルム (Jennifer Granholm) 宛に
書簡を提出した。ミシガン州の南西部、
ミシガン湖岸のヴァン ビューレン郡は
サウス ヘイヴンにあるパリセイズ原発の
原子炉だ。すでに廃炉になったはずのこの
原子炉なのだが、所有企業Holtec
International社は12億ドルもの公金の
注入を申請、この原子炉を再稼働させたい
と申請していた。すでに二度、この申請が
ありいずれも却下されていたのだが、今回
で3回目の申請となる。今回の書簡は、
それを再度却下するよう求めるものだ。

この書簡の連名署名者として、75名の
メンバーからなるWisconsin Network for
Peace and Justice (平和と正義を求める
ウィズコンシン ネットワーク) もあり、その
本部はパリセイズ原発からミシガン湖を
挟んだ対岸にある。この湖は、4つの州に
暮らす何百万人もの市民たちの飲用水源
でもある。他に、ニューメキシコ州の
Multicultural Alliance for a Safe
Environment (安全な環境を求める多文化
連合、MASE) というメンバーが5名の団体
も署名している。<ニューメキシコ州では
先住民の土地でウラニウム採鉱が行われて
いたが、> その過去・現在・未来にわたる
影響などを憂慮したものだ。例として、申請
されているパリセイズ原発の2031年または
それ以降までの稼働延長が認められた場合
には、その分の核燃料も必要となる。
<したがって、ウラニウム鉱山周辺の原住民
に、さらに影響が出る>

燃料がなければ、巨大建築物は何もできない

燃料がなければ、巨大建築物は何もできない

 今回の連名書簡 <Demand letter re Palisades – Demand letter 3 re Palisades.pdf (beyondnuclear.org)> が指摘している問題
点として、パリセイズ原発はアメリカ
エネルギー省(DOE) のCivil Nuclear Credit
(民生用核信託、CNC) というプログラムが
適用される対象にはなりえない。適用を
受けるための基準いくつかを満たしておらず
そうした基準はInfrastructure Investment
and Jobs Act (インフラストラクチャー投資と
職務法、IIJA) に明確に規定されている。
この法は、Bipartisan Infrastructure Law
(民主・共和両党連名のインフラ法) とも
呼ばれている。そうした指摘されている問題
点として、パリセイズ原発は稼働可能な
状態ではなく、市場競争の中になく、その他
多数の要件も満たしていない。

ことによると健康や安全、セキュリティ、
環境関連での最重要問題として、パリセイズ
原発は老朽化による劣化そして安全に欠かせ
ないシステムや構造物、コンポーネントの
メインテナンスを無視してきたことに関連して、
慢性・急性両種の問題が無数に発生して
いる。その1つとして、原子炉の圧力容器は
中性子脆化がひどく、アメリカ国内の原子炉
としては最悪、ことによると世界的にも最悪
である恐れもある。加圧熱衝撃で壁面を貫く
亀裂が発生するリスクがあり、そうなれば
炉心のメルトダウンに至る危険さえある。
しかもそれ以外にもメルトダウン破局に至る
危険性が存在、原子炉の蓋や蒸気発生器
にも問題があり、これらは最低でも17年前
に交換しておくべきだった。パリセイズの
制御棒駆動メカニズムの漏出防止密閉部は
原子炉業界の中でも他に類を見ないほど
ひどく痛んでおり、それが50年以上も
続いている。こうした無数の問題に加え、
Holtec社は重要なメインテナンスを怠って
おり、たとえばターボ発電装置はその膨大な
自重のために折れ曲がっており、蒸気発生
器も問題があるのだが、これらは数ある問題
のうちわずか2例に過ぎない。

テキトーなservicing

テキトーなservicing

「最近、エネルギー省 (DOE) では
「ガイダンス」 を改訂、これは具体的に
Holtecが連邦政府からの公金ファンド
12億ドルを申請できるようにするための
改訂だった。こんな改訂は、<上述の>
IIJAに照らし合わせれば非合法だ」 そう
語るのは、オハイオ州トレドの弁護士Terry
Lodgeだ。今回の連名書簡を指導した団体
であるBeyond Nuclear ならびに Don’t
Waste Michigan (ミシガンをダメにするな)
の法務顧問を務めている。

さらにHoltecは最近、Inflation Reduction
Act (インフレ軽減法) を根拠とする、連邦
の公金からの10億ドルもの資金拠出を
DOEに対し求めた。Holtecはその資金を
この原子炉の再稼働計画につぎ込み、
上述のCNCプログラムでの公金拠出に
よって時間をかけて返済するつもりだ。
Holtecはさらにミシガン州政府からも
10億ドルを超える補助金を求め、しかも
同地域のある送電企業 (その名称は非公開)
と、電力購入契約を締結しようとしているの
だが、それが市場相場料金を上回る
「おいしい」 契約なのだ。それらに加え、
Holtec はDOEに対し、74億ドルもの連邦
核ローン保証の申請もしている。これは、
2005年のEnergy Policy Act  (エネルギー
政策法) に基づく保証で、2007年12月
23日に議会で承認された法だ。小型
モジュール炉 (SMR) の設計認証、建設、
稼働に対して、資金が交付される。
パリセイズ原発の敷地には、2基以上の
SMRを建設する計画がある。<SMRに
ついては、上の黒いメニューでページ s-0)
から s-4) を参照。メニュー内の項目は、
基本的にアルファベット順>

SMRなら安全、とか のたもーてらっしゃるけど・・・

SMRなら安全、とか のたもーてらっしゃるけど・・・

 

「これは電気使用者と納税者の支払った金銭
100億ドル以上をつぎ込んで、ミシガン湖岸
で放射性物質のロシアン ルーレットという
危険で異常なゲームをやらかそうという
ものだ」 そう述べるのは、Beyond Nuclear
の放射性廃棄物の専門家Kevin Kamps
だ。彼はDon’t Waste Michiganの理事の
一人でもあり、自らのホームタウン
Kalamazoo地区を代表している。

Kampsによれば、「もしHoltecの申請が
通るなら、パリセイズ原発では各種リスクの
中でも両極端が併存してしまう。つまり、
既存の老朽原子炉の劣化はさらに進み、
その一方で新設原子炉に特有の開始期間の
リスクも同時に存在してしまう。最悪の場合、
チョルノービ級の破局が発生してしまう恐れ
すらある。あるいは、福島第一で見られた
ような、ドミノ効果による多発メルトダウンも
あり得る」

よくも、こんな愚行が ・・・ 私の20分クロッキー

よくも、こんな愚行が ・・・
私の20分クロッキー

グランホルム エネルギー長官は、以前には
ミシガン州の知事と司法長官も務めていた。
そのグランホルムに対し、2023年1月
23日と前年の9月22日に、同じような連名
の書簡が提出された。(今回と同様、連盟の
書簡がミシガン州知事グレッチェン
フィトマー (Gretchen Whitmer) に対し
2022年6月8日に提出されている。同
知事に対し、「ゾンビ原子炉」 への公金
拠出とパリセイズ原発再稼働は公金の
無駄遣いにして危険な愚行であるので、
考え直しやめていただくよう求めるものだ)
こうしたDOE宛の連名書簡はどちらも、
Holtecによる最初の公金拠出申請に対する
反対も表明していた。この拠出申請は
2022年7月5日に秘かに提出されていた
もので、これはHoltecがパリセイズの
所有権を手に入れてから1週間以上後の
ことであった。<同原発は、2022年6月に
以前の所有企業からHoltecに売却され
ました> しかも、同原発を廃炉にするという
虚偽の主張の下での売買であった。当初は
Holtecもグレッチェン フィトマー知事も、
合同での公金拠出と再稼働計画とを公に
発表していた。2022年9月9日のことだ。
もっとも、フィトマー知事はそれ以前、2022年
4月からこの公金拠出と再稼働を進めていた
のだが。しかしDOEは同年11月18日に、
パリセイズへの公金拠出を却下しており、
それを同日Holtecも公表していた。

ああ・・・もう! 私の昔の作品

ああ・・・もう!
私の昔の作品

だが同年の12月19日になって、Holtec
は再度DOEに対しCNCによる公金拠出
を申請すると発表した。資金調達割り
当ての、第2ラウンドということであった。
DOEでは2023年3月初めにCNCガイド
ラインを改訂しており、これはパリセイズ
への公金拠出の承認をしやすくするために
改訂されたものであった。その改訂内容は、
IIJAの多数ある認可基準に明白に違反
するものであったのだが。

この老朽原子炉に対する、CNCプログラム
による公金拠出は60億ドルにのぼるが、
49億ドルは現時点で未払いだ。DOEは
昨年11月にHoltecからの申請をいったん
却下したのだが、DOEはPacific Gas &
Electric社に対しては11億ドルを拠出して
いる。これは、カリフォルニア州にある
ディアブロ キャニオン <Diablo Canyon、
サンフランシスコから南南東に400kmほどに
あります> 原発の1号機と2号機は現時点
ではそれぞれ2024年と2025年に稼働認可
が失効するのだが、それを延長するための
必要資金の拠出だ。さらに昨年、
カリフォルニア州知事と州議会とは、この
稼働期間延長の関連で、PG&E社に対し
ても13億ドルの州政府からの公金拠出を
認可した。それと同様に、Holtecもパリセイズ
原発の再稼働のための必要資金をミシガン州
に求めているのだ。その金額は、10億ドル
にも達すると噂されている。
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カリフォルニア州 Los Ososの風景 私のかなり昔のスケッチ

カリフォルニア州 Los Ososの風景
私のかなり昔のスケッチ

Kettle 2014 Sept 24
カリフォルニア州 Los Ososの風景
私のかなり昔のスケッチ

核発電には政府とその公金が絡むので、
大変根が深い問題ですよね。
その廃絶を求めるなら、政府とのパイプ役や
法律の専門家なども含めた、かなりの組織
的行動が必要になります。
「日本ではとても ・・・」 と考えてしまい
やすいのですが、多数の団体や個人が
連帯すれば、道は開けるのでは?上述の
アメリカでの実例にしても、個人や小規模
団体も参加してますからね。日本では無理、
なんてことは考えすぎでしょう。
むしろ問題は、各反核団体などの動きや呼び
かけを1か所から調べられるような
「ポータル」 に当たるものすら、現状では
見当たらないという事実でして ・・・

そして、「ゾンビの再稼働」 は、日本でも
政府が提唱していることでして。。

 

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イカレた元大統領

Business Insiderのウェブサイトより
Russia’s former president suggested firing a hypersonic missile at The Hague after Putin’s ICC arrest warrant: ‘Look carefully into the sky’ (msn.com)

本件はすでに日本語メディアでもカヴァーされ
ましたが、下のBusiness Insiderによる記事
のほうが、多くの日本語報道よりも少し詳しい
です。なので、この記事を紹介することに
しました。
それにしても、核兵器に代表される強力な
破壊兵器を持つと、国家というものはどこ
までも横暴で凶悪になり下がりえる ・・・
その実例ですね

では、いつもどおり
私の日本語化
< > 内は私からの補足説明
です。

アイツはイカレてる ・・・ 私の、かなり昔の作品

アイツはイカレてる ・・・
私の、かなり昔の作品

***********************
国際刑事裁判所 (ICC) がプーティンに
逮捕状を発したことを受け、ロシアの前
大統領が <同裁判所のある> デン
ハーグに超音速ミサイルをぶち込むぞと
脅迫: 「空をよく見ていろ」

Mia Jancowicz記者
2023年3月20日JST

* <ロシアの前大統領> ドゥミトゥリ
メドゥヴェージェフ、この月曜日 <3月
20日> にブチ切れた投稿をソーシャル
メディアに投稿、ハーグに超音速ミサイル
攻撃を仕掛けるぞと脅した。

* これは、<ハーグに本拠を置く> 国際
刑事裁判所がロシアの現大統領
ヴラディミール プーティンに逮捕状を発行
したことを、受けての投稿だ。

* メドゥヴェージェフは同裁判所を侮辱した
のみならず、ウクライナ侵略に関しては悪意
まみれのレトリックを頻繁に吐いている。

ロシアの前大統領 ドゥミトゥリ
メドゥヴェージェフが、<オランダの> デン
ハーグにある国際刑事裁判所 (International
Criminal Court、ICC) にロシアの超音速
ミサイルをぶち込むぞといった脅しをした。
同裁判所がロシアの現大統領ヴラディミール
プーティンに逮捕状を発行したが、その数日
後のことだ。

そーれ、ぶっ飛ばすぞ~~

そーれ、ぶっ飛ばすぞ~~

この月曜日にメドゥヴェージェフがTelegram
<というソーシャル メディアに> 怒りの燃え
盛る長文の投稿をしたのだが、その中に
「北海を泳ぐロシアの軍用艦からハーグに
ある裁判所めがけて超音速ミサイルを発射
するシーンを、容易に想像できるぞ」 と
記していた。

ぷーティンを熱心に支持するメドゥヴェージェフ
は同裁判所を罵倒し、<上述のようなロシア
から同裁判所への攻撃があっても> NATO
は報復してはくれない、それは同裁判所が
「無力な国際機関にすぎず、NATOの一員
ではないからだ」 と主張している。

「だから、戦争が始まることもない。怖くて
できないだろう」 とも、メドゥヴェージェフは
記した。

同裁判所の所在地である <デン ハーグと
いう都市がある> オランダは、NATO加盟
国だ。ICCのスポークスパーソンがInsiderに
述べたところでは、「政治的なものと思われる
発言」 についてはコメントを差し控えると
している。

メドゥヴェージェフはさらに、同裁判所の
裁判官たちに対し 「空をよく見ていろ」 と
“助言” もしている。

なにを、世迷い事を ・・・ 私の、昔描いた作品用の下絵

なにを、世迷い事を ・・・
私の、昔描いた作品用の下絵

先週金曜日 <17日> に同裁判所は、
ウクライナのロシアが占領している地域
での児童に対する 「無法な連行」 に関連
して、プーティンに対し逮捕状を発行
していた。

国連はそうした強制連行を戦争犯罪と
して非難しており、その翌日にこの逮捕
状の発行があった。

メドゥヴェージェフはその投稿でICCを
罵倒、こんな裁判所には実力はなく少数の
{アングロサクソン諸国} に操られているに
過ぎない、としている。

<だが> アメリカは今のところ、ICCの設立
条約である 「国際刑事裁判所に関する
ローマ規定」 の加盟国ではなく、中国、
ロシア、インドも加盟していない。

さらにメドゥヴェージェフは、プーティンに
対する逮捕状発行は国際法の崩壊を表す
もので、「国際関係のシステム全体の陰鬱な
日没」 であると主張している。

アメリカのICCとの関係は今まで問題だらけ
であったのだが、金曜日にジョー バイデン
大統領はこのプーティンに対する逮捕状を
正当なものとした。

いつのまに ・・・? 私の、昔の20分クロッキー

いつのまに ・・・?
私の、昔の20分クロッキー

その昔、メドゥヴェージェフは西側からは
ロシアに自由主義をもたらす先駆者になり
える存在と見られていた。だがその彼が、
今や悪口雑言のスピーカーに成り下がって
しまっている。InsiderのSinead Bakerが
すでに以前の記事で述べている通りだ。
<お読みになりたい方は、 Ex Russian President Medvedev Has Become a Key Warmonger Since Ukraine Invasion (businessinsider.com)
もお読みください>

実際、彼による投稿は往々にして、
プーティン自身によるレトリックよりも
ひどいものだ。

この1月にメドゥヴェージェフは、アメリカ
本土への攻撃が可能な距離にロシア軍
軍用艦を配備せよと提唱していた。それにも、
超音速ミサイルを搭載してのことだ。

さらにメドゥヴェージェフは、ロシアの核兵器
についても繰り返し使用を暗にほのめかして
きている。昨年には、ウクライナでロシアが
核兵器を爆発させても、NATOは対応しない
だろうと述べていた。<お読みになりたい方は
Medvedev: NATO Won’t Step in If Russia Uses Nuclear Weapons in Ukraine (businessinsider.com) もどうぞ>

***************************

「バケ物は、いりません!」 「おまえこそ!」 これじゃ、どちらもイカレてしまいますよね。

「バケ物は、いりません!」
「おまえこそ!」
これじゃ、どちらもイカレてしまいますよね。

権力への固執、強力な兵器、集団的
megalomania (誇大妄想)、国際社会から
の孤立、侵略を始めたものの激しい抵抗に
会い立案通りに進軍できない ・・・ そういった
事情が重なり合った場合に、権力者とは
どこまでイカレ得るものか?
その実例ですね。
国家というもの、あるいは人類という種族
全体も、他との共存を基調として存在したい
ものです。

「誰であれ、お前たちの中で大きな存在となり
たいと願うものは、お前たちに仕えるものと
なるのだ」 (マルコ福音書10:43、私の翻訳)

* なお、私は英語圏での用語法に従い
「ソーシャル メディア」 と呼んでいますが、
日本語で言う 「SNS」 のことですよ。

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固定ページ f-9) をアップロード

固定ページ f-9) をアップロードしました。
The Guardianのウェブサイトにある
Simon Tisdall氏による考察を、いつもどおり
私の日本語化で紹介しております。

世界の各情勢に関する考察で、今の世界は再度
核兵器に脅えるべき状態になってしまっている
こと、しかも冷戦時代よりもさらに混迷を深めた
状態に陥っていると、納得いただける考察だと
思います。

原文を読める方は、ぜひ
Nuclear nightmare: reckless leaders are pushing the world back to the brink | Simon Tisdall | The Guardian
をお読みくださいませ。

「英語の世界情勢分析とか、読むのは
キツイ!!」 とおっしゃる方々は、
上の黒いメニュー (項目は基本的に
アルファベット順) で、f-9) をクリック!

核兵器の恐怖は言わずもがな、そして
ウラニウム濃縮や原子炉といったものは、
本来、その核兵器を作るための道具です。

もはや、「核兵器反対勢力」 と
「核発電 (原発) 反対勢力」 が分離して
いる余裕など、この世界にはありません!

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ザポリージャでまた爆発

Teletrader News が3月22日未明 (たぶん現地時刻)に
報じた記事
Zaporizhzhia out of electricity after explosion – TeleTrader.com
によると、
ザポリージャ地域で21日火曜日にまた爆発があり、一部区域で
停電しているそうです。

この記事は大変短いので、上のリンクをクリックして
ご自分で元記事をお読みくださいませ。

下の別の記事紹介で言及があったように、
ザポリージャ原発の緊急発電装置用のディーゼル燃料は、
あと約15日分しか残っていないと報じられているのですが ・・・
その報道以降、新しい燃料が供給されたとかいう
報道は、入ってきておりません!

ロシアが正気を取り戻して撤退し、ウクライナに
平和が戻ることを引き続き祈っております!

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アメリカ・ミネソタ州でトリティウム水漏出、4か月後にやっと公表

abc News websiteより
Cleanup underway after 400,000 gallons of radioactive water leaked from nuclear power plant – ABC News (go.com)

まったくもう~~
アメリカはミネソタ州 (中西部の北端、カナダ
と国境を接しています) の原発から、昨年
11月に汚染水が大量に漏れ出していたの
に、今になってようやく公表された、という
呆れ返るような事件です。

実をいうと、私のmentorがミネソタ州に
いて、私も何度か彼に会いに行ったことが
あります。
ほんと、心配です!
では、アメリカのabc Newsウェブサイト
より。

いつもどおり、
私の日本語化
< > 内は、私からの補足説明
です。

あのう~~実はダダ洩れで・・・

あのう~~実はダダ洩れで・・・

****************************
Cleanup underway after 400,000 gallons
of radioactive water leakage from nuclear
power plant
The leak was confirmed in November
2022 but revealed this week.
(原発で放射性の水400,000ガロン
<約151万4,000リッター> が漏水、
清掃が進行中
漏水は2022年11月に確認済みだった
が、今週になって公表)

Meredith Deliso記者
2023年3月18日 (現地時間)

ミネソタ州の関連省庁が今週になって発表
したところによれば、昨年秋にミネアポリス
近郊の原発で放射性の水およそ400,000
ガロン <約151万4,000リッター> が
漏れ出し、それら省庁ではその清掃を
監視している。

「何で、あなたが知らせてくれなかったんだよ!?」

「何で、あなたが知らせてくれなかったんだよ!?」

<ミネソタ州の中心都市であるミネアポリス
から北西60㎞ほどの位置にある>
モンティセロという地域にある、<電力会社
の> Xcel Energy社の原発でこの漏水が
あったのだが、今秋まで公表されなかった。
この電力会社は本部をミネアポリスに置いて
いるが、その主張によれば 「地域住民にも
環境にも、健康や安全面でのリスクがない」
<ので、公表しなかった> そうだ。

この木曜日 <3月16日> にXcel Energy
–Minnesota, North Dakota and South
Dakota社のChris Clark社長が述べた
ところでは、「弊社ではこの事態に包括的な
手段で対応している。今回の漏水では公衆や
環境には危険はないが、弊社では深刻な
事態ととらえ、事態への安全な対処に努めている」

この漏水を発見したのは定期地下水監視
システムで、2022年11月22日に確認
されたと、Xcel Energy社は発表している。
同社は、同日中に州政府ならびにに事態を
通知したとしている。

ミネソタ州の汚染管理庁、保健省、天然
資源省では同原発での清掃作業を監視して
いる。同原発は、ミネアポリスの北西約64㎞
の地点、ミシシッピ川沿いにある。

ミネソタ州の汚染管理庁が木曜鵜日に発表
した声明によれば、「この漏水はすでに
止まっており、ミシシッピ川に流入しては
おらず、飲用水源の汚染も見られない。
現時点では、同原発周辺の飲用水用井戸が
汚染されるリスクを示す証拠は見られて
いない」

これも出来てしまうのよね~~

これも出来てしまうのよね~~

Xcel Energy社によれば、今回漏れ出した
水には各種濃度のトリティウムが含まれて
いるが、これは原発で発電をする際に発生
する副産物で、低レベルの放射線を発する。
今回の漏水中のトリティウムは、アメリカ
原子力規制委員会の定める安全性閾値よりも
低い。同社によれば、漏水のポンプ回収や
保管、処理を行い再利用してきており、
現時点までに放出されたトリティウムの
約25%を回収済みだという。

同社では25か所以上の井戸の水質監視を
続けているが、その結果からも 「漏水は
すべて原発敷地内に収まっており」、周辺の
飲用水には検出されていない、との判断である

Clark社長によれば、「弊社では引き続き、
影響を受けた恐れのある水すべてを回収して
処理するとともに、周辺の地下水も定期的に
モニターしていく。地域の地下水の専門家
たちとも今後とも協力、州並びに連邦の関係
規制諸機関や地元コミュニティとも密接に
協力して、修復に努めていく」

州の関係省庁もデータを検討しており、それ
には井戸水のサンプリング検査の結果も
含まれる。同時に清掃作業を監視していると
ミネソタ州の汚染管理庁は発表している。

ミネソタ州汚染管理庁で土地と戦略
イニシアティブ担当の副コミッショナーを
務めるKirk Koudelkaが声明で述べている
ところによれば、「我々の最優先課題は住民
と環境の保護だ。可能な限り徹底的に今回
の清掃が行われるよう、飲用水の供給に
何ら、あるいは最小限のリスクしか生じ
ないよう、努めていく」

で、いったい何が起きたの?? 私の、昔の20分クロッキー

で、いったい何が起きたの??
私の、昔の20分クロッキー

今回の漏水が発生したのは、2つの建築物
を結ぶ水道パイプでのことだ。水を原発
敷地内の水処理システムに送り、今年春
に水処理の恒久的なソリューションを実現
するまでの間、原発から水が出ないように
していると、Xcel Energy 社は発表して
いる。同社によれば、検査の結果、他の
漏水は発見されていない。さらに件の
漏水したパイプも検査し、「漏水発生の
原因をさらに把握したい」 としている。

トリティウムに汚染された水が漏れだした
場合、その原発内の格納施設に保管され
るか、「トリティウムのレベルが極めて低い
ため、公衆衛生や安全性には影響がない」
と、アメリカ原子力規制委員会は主張
している。
********************

Watching you!

Watching you!

本 「やかんをのせたら~~」 でたびたび
述べてきた通り、核発電は核兵器・核軍事と
不可分です。そして軍事といえば、機密が
付きまといますよね。
この構造自体からも、各発電には隠ぺい
体質が呪縛のように 「へばりつき」 ます。
私たち反核勢力は、目を見張らせていると
いう任務を帯びているわけですね。

「やかんをのせたら~~」 を今までお読み
くださっている方々ならお分かりの通り、私は
英語と日本語、若干のフランス語でその
「見張り」 をしておりますが、中国語、
ロシア語、北朝鮮語、イラン語、アラビア語
などなどで見張りをしてくださる方々も必要
です
そうした多様な反核タレント (才能) が
協力し合うネットワークができることを、
願っております

3月19日追記
なんで、4か月間も公表されなかったの?

Xcel Energy and state officials share more information about leak at Monticello nuclear power plant – YouTube
のヴィデオでタイムスタンプ 1:55あたりから
しばらく見ると、アメリカNRCの見解として:

Monticello原発では2009年にも似たような
トリティウム入り水の漏出があったそうです。
アメリカで稼働中の原発は57か所あります
が、今までにトリティウム漏れを起こした原発
は少なくても40か所にのぼる、とのことです。
その中の1件として、汚染水が地下水や
敷地外の飲用水に入り込んだケースはない
そうです。
そんなわけで、今回のMonticelloでの漏水
も公表しなかった、ってことでしょうね。
けど~~飲用水にさえ入り込まなければ
いいってもんじゃないでしょう? 土壌は
間違いなく汚染されたわけでして。

まあ、英語のニュースを聞いてわかる方々
は、上のリンク先のヴィデオをご覧ください
ませ。

まったくもう~~ 私のデッサン練習 (Based on Croquis Cafe 200)

まったくもう~~
私のデッサン練習
(Based on Croquis Cafe 200)

 

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ザポリージャ原発の中立化のための交渉、 とにかく難航

Ukrainska Pravdaのウェブサイトに
ある記事より

Negotiations on ”neutrality” of Zaporizhzhia Nuclear Power Plant are ongoing, no result yet | Ukrainska Pravda

ザポリージャ原発を 「中立化」 させようとする
交渉が進んでいるのですが、一刻も早く成果
を出し、原発とその周辺での戦闘という異常
事態が終わってもらいたいものですね。

それに関して、Ukrainska Pravdaのウェブ
サイトの記事より。

いつもどおり、
私の日本語化
< > 内は、私からの補足説明
です。

おまえは、本気で交渉する気があるのか!?

おまえは、本気で交渉する気があるのか!?

おまえは、本気で交渉する気があるのか!?

***************************
Negotiations on “neutrality” of Zaporizhzhia
Nuclear Power Plant are ongoing, no result
yet
(ザポリージャ原発の 「中立性」 に関する
交渉が進行中だが、結果はまだ)

“Economichna Pravda” より、2023年
3月16日

ロシア軍が占拠しているザポリージャ原発に
関して、ウクライナの立場は変わらない。
今も交渉は続いている。だが、ロシア側はそう
した交渉で、何ら建設的な提案などを持ち
出していない。

情報ソース:
ウクライナエネルギー大臣の
Herman Halushchenkoが、24時間無休の
国営ニュース放送での放送中に述べた発言

このままじゃ、何が起きても~~

このままじゃ、何が起きても~~

Halushchenkoの発言からの引用:
「ザポリージャ原発の中立性に関する合意に
至るためのある種の条件、つまり同原発周辺
に中立地帯を設ける件については、IAEA
ならびにラファエル グロッシ氏 (IAEAの事務
局長 ― 編集局よりの注釈) とすでに長期間
交渉を重ねている。ウクライナの立場は、
変わっていない。この原発を完全に非武装
化することが必須だ。ロシアの武装集団は、
それがどのような名称であれ <ロシア正規
軍であろうと、ワグネルであろうと> すべて
この原発の敷地内から撤退し、軍用機器や
Rosatomの専門家たちも退去せねば。
(Rosatomは、ロシアの国営核エネルギー
公社 ― 編集局よりの注釈)

ウクライナの人員がこの原発を平和的に運営
し、核物質や放射線の安全に関する責任を
負うべきだ」

詳細:
Halushchenkoによれば、IAEAのラファエル
グロッシ事務局長はウクライナ側とロシア側
の交渉を進め、「現実に何らかの行動を
進めるよう」 誠実に求めている。

「ウクライナ側は心より事務局長に感謝して
おり、あらゆる方法で交渉進展に努めてきた。
だが交渉は今も続いており、遺憾ながら
今のところ交渉は何の成果も生んでいない」
と同大臣は指摘した。

Halushchenko はさらに、現時点でのこの
交渉において、ロシア側からは何ら建設的な
反応は見られていないとも述べた。

背景:
一時的に占拠されているサポリージャ
原発の安全な稼働のための重要な決定を
下しており、それには国際的な支援が必要
だと、ラファエル グロッシは以前に語って
いる。
**************************

早く平和が戻りますように ・・・ 私がずっと以前に描いたスケッチより

早く平和が戻りますように ・・・
私がずっと以前に描いたスケッチより

上の黒いメニュー (項目は、基本的に
アルファベット順) にあるページ d-6) で、
原発の軍事的リスクを簡単に列挙しました。
その 1) Proliferation risksを踏まえておけば
4) 言いがかりリスク が発生しうることはほぼ
必然的です。今回のロシアによるウクライナ
侵略でも、発生しましたね。
で、侵略が起きると原発が占拠されてしまう
リスクも、当然あります。すると、2) 敵の軍事
基地にされてしまうリスク も伴います。
そうなった場合、3) 巨大ダーティ ボム化
リスク が発生するので、国際的にアタフタ、
となりかねません。それが現在、実際に
起きているわけですね。
「じゃあ、世界の安全のため、ロシアに渡し
ちゃえば?」 なんてわけには、まいり
ません!
発電所というものは個々の現場ごとに
アレコレ特性があるので、原発技術者なら
どの原発でも安全に管理できるわけじゃ、
まったくないのです。下手にロシア側技術者が
稼働させると、5) 「原発ドロボーが事故
起こしやがった」 リスクも発生してしまいます。

それにしても、5) にもっとマシなネーミングはないの? 私の、かなり昔の20分クロッキー

それにしても、5) にもっとマシなネーミングはないの?
私の、かなり昔の20分クロッキー

いったん原発占拠という事態になってしまうと、
IAEAも手を焼いてしまう ・・・ それだけ、
原発とは危険で厄介な代物なのですね。
しかも3) 巨大ダーティ ボム化リスク が現実
化してしまった場合、その被害は当のロシア
にも、そして風向き次第でヨーロッパや中東
にまで、広範に及びます。日本列島も含めた
東アジアにまで、放射性物質が飛んでこない
という保証はありません。なにせ、偏西風
なんてものがありますしね。

 

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固定ページ e-4) をアップロード

固定ページ e-4) をアップロードしました。

「やかんをのせたら~~」では、すでに2021年
11月から新型原子炉の問題点に関する解説
ページを公開、日本政府の 「核発電との再婚」
を問題にしてきました。
例として、上の黒いメニューにあるページ
s-0) から s-4)、mr-0) から mr-3)、al-1) からal-5)、
などなど。

で、
2023年3月現在、「束ね法案」 が問題になっていますが、
それを受けての問題指摘をするよりも、
その1年以上前から、「核との復縁」 を狙う動きを
問題指摘していたわけです

ところが。
「やかんをのせたら~~」 じゃ、今回の 「束ね法案」
への抗議とか、まだしてないじゃないか!
という批判をいただきました。
上述の通り、1年以上前から「新型原子炉」 各種の
問題点を指摘することで、「日本政府の核との復縁
目論見」に警鐘を鳴らしてきたのですが
そもそも、日本政府は「原発の稼働寿命60+年まで
延長」したいようですが、その60+年の経過後は、
「じゃ、新型原子炉を建てます。新型だから、
安全ですよ」
って言いだすんでしょう

現時点の「束ね法案」 に対抗することも、むろん、
必要です。
私ももちろん、一市民として、この束ね法案には
反対です。
でも同時に、将来を見通して 「新型原子炉」の
問題点を今から指摘しておく活動も必要なハズ

仮に現在の 「束ね法案」 がお流れになったとしても、
「じゃあ、安全な新型原子炉を新設しましょう」
って、政府は言い出す恐れはありますよね?
じゃ、今からその 「新型原子炉」 を叩いておく
活動も必要ですよね

でも、周りを見渡すと、新型原子炉の問題指摘を
している反核勢力は極めて少ない ・・・
だったら、「やかんをのせたら~~」はその
問題指摘をしよう ・・・ そんなワケでした

フィードバック型 ・・ 何か問題が発生 ⇒ それに
対応した抗議活動など
も、もちろん必要ですし、大いにやってください!
でも、それと並行して、
フィードフォーワード型・・ 将来ありそうな
問題を予測して、警鐘を鳴らす
という活動も不可欠です
だから、「やかんをのせたら~~」 では、
それを優先的にやろうと

上述のような 「やかんをのせたら~~」 の
方針を、固定ページ e-4) では説明しております。
上の黒いメニューでは、項目を基本的に
アルファベット順に配列しております。
e-4) を見つけて、クリック!

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ザポリージャ原発、残るディーゼル燃料が ・・・

The New York Times

Here’s why experts are concerned about the Zaporizhzhia nuclear plant’s safety risks. – The New York Times (nytimes.com)

ロシアからのミサイル攻撃がまたまた激化
している中、当然、ザポリージャ原発のことが
心配になりますよね。それに関する、The
New York Timesの記事を紹介しましょう。

いつもどおり、
私による日本語化
< > 内は私からの補足説明
です。

不安 ・・・ 私の昔の作品、制作途上の状態

不安 ・・・
私の昔の作品、制作途上の状態

***************************
Here’s why experts are concerned
about the Zaporizhzhia nuclear
plant’s safety risks.
(専門家たちがザポリージャ原発の安全性に
かかわるリスクを憂慮している理由)

ヨーロッパ最大のこの原発では、<2022
2
月に> ロシアがウクライナへの全面的な
侵略を開始して以来今までに、緊急用
ディーゼル発電機を使用せざる負えない
事態に陥ったことが6回もあった。

Carly Olson記者、2023年3月9日、
10日に更新

ウクライナ南部にあるザポリージャ原発が
この木曜日 <9日>、短時間だが再度
緊急用発電機に頼る事態に陥った。
ロシア軍の砲撃のため、外部電源供給が
絶たれたためだ。この緊急事態を受け、
国連の核査察機関 <であるIAEA> の
事務局長は、この核施設の安全を保持でき
なかったとして国際社会に遺憾を表明して
いる。

まさか、こんな争いの現場に ・・・

まさか、こんな争いの現場に ・・・

ヨーロッパ最大の同原発は、戦闘が実際に
行われている只中にある原発でもあり、
これは今までの歴史上唯一の例だ。国連の
核関連職員たちの頂点に立つ <IAEAの
事務局長> ラファエル マリアーノ グロッシ
によれば、そんな同原発は1年前にロシア
軍がウクライナへの全面的侵略を開始して
以来今までに6回、緊急用ディーゼル
発電機に頼らざるを得ない事態に陥って
いる。

「そうした非常事態のたびに、我々はいわば
サイコロでギャンブルをしているのだ。こう
したギャンブルをさらに繰り返すなら、いずれ
運にも見放されよう」 とも、グロッシ氏は
語っている。

IAEAの事務局長である同氏は、さらに言う。
「こんな事態に平然としてられるというのは、
呆れるばかりだ」

3月9日遅く、ウクライナの国営電力企業で
あるUkrenergoは同原発が11時間ぶりに
送電グリッドとの接続を回復したと発表した。

化け物は、海に帰れ!

化け物は、海に帰れ!

The European Atomic Energy Community
<Euratomとも。1957年創設のヨーロッパ
の国際的核エネルギー機関> はEU加盟
諸国の一部が構成しているのだが、<EU
の議会である> 欧州議会の権限の外部に
ある。そのEuratomと49の国々とがIAEA
に対し共同の請願を提出、ロシアが
ザポリージャ原発から撤退すべきだと求めて
いると、ウクライナのDenys Shmyhal首相は
述べている。同首相はこの請願に敬意を表し
つつ、Twitterで 「核テロリズムとロシアに
よる脅迫は、もう止めねばならない」 と述べて
いる。

たびたび緊急用発電機に頼らざるを得ない
ことも含め、戦闘地帯の只中に立地している
ため、核カタストロフの深刻なリスクが発生
すると、専門家たちは言っている。なぜか?
それを、詳しく見てみよう。

原発からの送電をしない (オフライン状態)
でも、原発には電源供給が必要
ザポリージャ原発の原子炉はいずれも既に
シャットダウンしているが、炉心や使用済み
核燃料を冷却するための設備に絶えず電源
が必要なのだ。この冷却が中断すると、
核物質が発する熱 <崩壊熱です> の
ために核物質が入っている建築物が溶解、
放射性物質をまき散らす恐れがある。

俺より怖いよう~~

俺より怖いよう~~

ザポリージャ原発のディーゼル燃料がなく
なりつつある
原発は、送電グリッドであれバックアップ用
<の緊急発電機> であれ、背部からの
電源供給に接続していることが重要だ。

ザポリージャ原発の緊急発電機は
ディーゼル燃料で駆動するのだが、現場に
ある量は限られている。この木曜日 <9日>
に <ロシア軍による> 砲撃があったが、
それを受け発電機を稼働させた。その時点
で、残っていた燃料は発電機を15日間稼働
できるだけのものであったと、IAEAは発表
している。さらに同原発は、戦闘の前線地帯
に近い。<文字色による協調は、私>

「憂慮すべきことに、発電機の駆動を続ける
には燃料を再充填することが不可欠だが、
こうした戦闘の前線付近でディーゼル燃料を
輸送するのは極めて困難だ」 と語るのは、
<アメリカのワシントンDCにある非営利の
政策研究機関>Brookings Institutionで
Rubenstein Fellowという研究フェローを務め
核安全の専門家でもあるAmy J. Nelsonだ。

以前に同原発が外部電源から遮断された
ときには、技術者たちがディーゼル燃料を
使い果たさないうちに修復できるよう、大
急ぎで修理に取り掛かった。国際核査察官
たちは、そうした状況を持続不能で不安定な
状態だとしている。

ほかにもあるの~~?

ほかにもあるの~~?

戦争によって生じる、その他のメルトダウン
を招くリスク
原発は自然災害や航空機の衝突、その他
のリスクに対応できるように設計されては
いるが、戦闘の真っただ中に原発が存在
していたことはない。

専門家たちは、数多くの懸念を表明して
いる。「火災もありえるし、内部で圧力が
上昇して爆発が発生する可能性もある」
と、Nelson 氏は述べている。

同氏によれば、核燃料棒が腐食し核災害を
引き起こす恐れもある。

そうした事態のいずれが発生しても、冷却用
の電源供給が中断してしまう。核反応からは
熱が発生し、それで水蒸気を発生させ、発電
を行う。したがって、その冷却プロセス
<要するに、水蒸気を発生させる装置> が
何らかの事情で妨害を受けると、メルトダウン
に至る危険性がある。Nelson 氏が例として
挙げるのは、2011年に日本で起きた事例だ。
地震のため津波が発生、それが福島第一
原発の施設に損傷をもたらし、メルトダウンに
至った。

「原子炉内の温度が上昇し、燃料棒の腐食
が加速、核燃料が漏出するに至った」 と
同氏は述べている。

また変圧器が砲弾で損害を受ければ、
火災のリスクが増大する。また冷却不全で
メルトダウンにまでは至らない場合でも、
炉内圧力が上昇し爆発を招く危険がある。
Carly Olsonは、The Times紙のLiveデスク
の報道フェロー。
*******************************

そんな事態になりませぬように ・・・ 私の、かなり昔のTシャツ作品

そんな事態になりませぬように ・・・
私の、かなり昔のTシャツ作品

放射性物質は、核分裂を起こしていない状態
でも自然に放射線を出しながら崩壊していく
ので、冷却システムを駆動させることが必須
⇒ そのためには電源が必要、ということです
よね。でも、こんなことは核発電の基礎の
基礎ですので、「やかんをのせたら~~」 の
読者の皆様は、とっくにご存じでしょう。逆に
言うと、そうした基礎をすでに学んだ方々を、
「やかんをのせたら~~」 では対象読者と
しております

そうした基礎をご存じの皆様であれば、
上記の記事の中で文字色を変えて強調した
個所は、実に恐怖の種ですよね。
ザポリージャには950MWの原子炉が6基
ありますが、
外部電源供給が途絶え、ディーゼル燃料も
なくなった場合、6基とも崩壊熱を冷ませ
なくなります ⇒ 最悪、6基同時にメルト
ダウン = 福島第一を上回る大惨事に、
というリスクすらありますからね。

ロシアが正気を取り戻し、1日も早く撤退して
くれることを心から祈ります!

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インドのThe Eastern Heraldのウェブサイトにある、
2023年3月6日付の Russia helps Iran stockpile
enriched uranium という記事を紹介しています。

実は、この2国に限らず、今後世界のどこかで
展開してしまうかもしれない、大変危険な
proliferationのパターンが潜んでいるので、
ぜひ紹介しておきたいのですね

では、上の黒いメニュー(項目は、基本的に
アルファベット順) で d-9) をクリック!

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「Atoms for Peace」というお題目のもとに
1950年代に始まった現在の
「核兵器をこれ以上だれも持っちゃダメ、
でも核発電やりたいなら ”平和利用” だから
やっていいよ、ただしIAEAの監視下でね」
という世界体制の自己矛盾が露見している
現在の実例を取り上げます。

西側がロシアのエネルギー輸出の大半を制裁の
対象にしているのに、Rosatomによる核燃料は
制裁対象にできていない ・・・ という実例です

CNNのウェブサイトにある記事より。
いつもどおり、私の日本語化です。

上の黒いメニュー (基本的にアルファベット順で
項目を配列)で、c-8) をクリック!

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