6月12日も、20分 x 6ポーズのクロッキー(速写画)会がありました。そこからの20分クロッキーです。
大変細身で長身の、男性のモデルさんでした。私には、とても優れたモデルさんでした。
しかし、私が「優れたモデルさん」と言う時、いったい何を意味しているのでしょうか?
私がそう言う時、「自分の身体のポーズで、どんな雰囲気や感情、意図を表したいのかを、考えるモデルさん」を指します。
この長身でやせた若い男性は、1つ1つのポーズの前に、どこに身体の各部を配すべきか、どのような雰囲気や情緒を表現すべきか、慎重に検討してらっしゃいました。
その一例として、この20分クロッキーも、ご覧ください。20分では、丁寧な描画はできないことも、お忘れなく。その場にいた他の絵描きさんたちの一部は、丁寧な描画に固執して、身体の一部だけを描いてらっしゃいました。20分というのは、描く方にとっても、モデルさんにとっても、残酷な時間なのです。(1/3時間に及んで同じ姿勢を保つというのは、モデルさんにとってかなりの苦痛なんですよ!)
そうしたモデルさんの20分間の苦痛と、20分でとにかく略画を描こうとする私の努力があいまって、このクロッキーになりました。荒っぽいのはクロッキーだから当然として、それでもなお、はっきりと何かの雰囲気や情緒を表しているでしょ?
このモデルさん、私は大変気に入っています!
良いモデルさんには、老若男女国籍人種は、無関係なのですね。
20分クロッキー、紙に鉛筆
(非売品 ・・・ クロッキーです)