ザポリージャ原発、破局回避のための5か条

UN Newsウェブサイトより
IAEA chief outlines five principles to avert nuclear ‘catastrophe’ in Ukraine | UN News

IAEAは国連の機関の1つですから、IAEA
の動きはUN Newsウェブサイトでも
紹介されています。

そこから、ザポリージャ原発関連の
報道を。
いつもどおり、
私の日本語化
< > 内は私からの補足説明
です。

こんな事態に、はじめからするなよ!!

こんな事態に、はじめからするなよ!!

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IAEA chief outlines five principles to avert
nuclear ‘catastrophe’ in Ukraine
(IAEAのチーフ、ウクライナでの
核の ”カタストロフィー” を回避
するための5原則の概要を説明)

2023年5月30日
IAEAのトップがこの火曜日
<5月30日>、国連の安全保障理事会
に対し、開始から15か月となる
ウクライナでの戦争のただ中で核事故
を防止するための5原則を明確に指示
するよう強く求めた。

IAEAのRafael Mariano Grossi 事務局長
は同理事会で最新状況の報告を行ったが、
ヨーロッパ最大のザポリージャ原発
(ZNPP) は今も極度に脆弱で危険に
満ちた状態にあると報告していた。.

同原発周辺では、今も軍事作戦が進行
しており、「近いうちに大幅に拡大して
しまう可能性も小さくない」と、同
事務局長は警告を発した。

危険なギャンブル・・・

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さいころ博打をしているようなもの

今回の戦争でザポリージャ原発は砲火を
浴びてきた。外部電源供給が絶たれた
事態がすでに7回も発生しており、その
たび緊急用のディーゼル発電機に依存
してきた。<このディーゼル発電機は>
「核事故防止のための最後の防衛ライン
だ」 と、Grossiは語った。.

「まだ核事故が発生していないのは、
単にラッキーだ」と、グロッシ氏は各国
の大使たちに述べた。「この3月のIAEA
理事会でも述べたのだが、我々の現在の
状況はさいころを振り続けているような
ものだ。それが続くようなら、いずれ
幸運を使い果たすはずだ。だから我々
全員が、可能な限りの手を尽くし、核事故
発生の可能性を最小限度に抑えねば
ならない」

具体的な要請

Grossi氏の記憶にある限りでは、大規模な
核発電事業の施設が立ち並ぶただ中で
戦争が行われているのは、今回の
ウクライナ戦争が歴史の中でも初めての
ことだ。同氏によれば、ウクライナに
5か所ある原発や核施設のうちいくつかは
直接の砲撃を受けており、いずれの原発も
外部電源供給を絶たれた事態をすでに
経験している。

IAEA では昨年9月以来、ザポリージャ
原発に職員を配置している。同原発は
今回の侵略開始後まもなくロシア軍に
占拠され、操作作業に当たるウクライナ人
スタッフの人数は、「大幅に削減」
されてしまっている。.

今回の紛争の開始から現在まで、IAEA
の同事務局長は核の安全と安全保障の
ために不可欠な7つの柱という原則を、
たびたび推し進めてきている。この安全
の内容としては、核施設の物理的に完全
な状態を維持すること、外部電源供給を
確保することも含む。

「何が必要なのか、さらに具体的に
明らかにすべき時期になっている。
危険な放射性物質の放出を、何としても
防止せねばならない」と、グロッシは
述べている。

守るべきもの 私のかなり昔の15分クロッキー

守るべきもの
私のかなり昔の15分クロッキー


具体的な5原則

側近も含めた広範囲にまたがる相談を
重ねたうえで、グロッシ氏は
ザポリージャ原発での「カタストロフィー
的事故」を回避するための具体的な
原則5種類を策定した。.

第1の原則の概要として、「原発からも
原発に対しても、軍事攻撃は一切行って
はならない。特に、原子炉や使用済み
核燃料の保管設備、その他重要な
インフラや人員に対しては、攻撃を
加えてはならない」と同氏は述べている。

さらに、同原発を複数ロケット用
ランチャーなどの重火器、ならびに
それらを使用した攻撃を行いえる軍人を
この原発に保管あるいは配備しては
ならない。

また同氏によれば、原発への外部電源
供給にリスクが発生してはならず、外部
電力を確実に利用できるよう、常時確保
するよう、あらゆる手を尽くさねば
ならない。

加えて、原発を安全かつ無事に稼働
させるために欠かせない核種の構造物や
システム、コンポーネントすべてを、
攻撃や破壊行為から守る必要がある。
最後に、原発の安全・無事な稼働の
ために不可欠な各種構造物やシステム、
コンポーネント類を攻撃や破壊活動から
守ること。最後に、以上の原則に反する
行為を一切してはならない。.

「はっきり断言しておく。以上の5原則
は誰の不利益にもつながらず、すべての
人の利益につながる。核事故は、回避
できる。IAEAの5原則を順守すること
から、<回避への> 道が始まる」 と
グロッシ氏は述べている。

これで順守??ああ~~ 私の20分クロッキー

これで順守??ああ~~
私の20分クロッキー

5原則を順守していると、ロシア 

ロシアのVasily Nebenzya 大使によれば
ロシアはザポリージャ原発の安全が
脅かされることのないよう、あらゆる
手段を尽くしているという。脅威となる
行為をしているのは、ウクライナとその
「西側の支援諸国」だそうだ。

「ウクライナは同原発に対し砲撃を加え
たが、これは断じて許容できない。
グロッシ氏の唱えるザポリージャ原発の
安全確保は、ロシアがずっと以前から
実施している方針と合致している。
それは、ロシアが国家レベルで下した
決定事項に則ったものだ」 とも、この
大使は語った。

さらにこの大使によれば、ザポリージャ
原発の敷地内から外への攻撃は、一度も
行われていない。さらに、敷地内に
重火器や弾薬が配置されたことは一度も
ない。それに、攻撃を行いえる軍人が
敷地内には配備されていない。

「現状において、ロシアの国家が定めた
法令そしてロシアが加盟している関連
する国際諸規定の下での我々の義務に
則り、同原発の安全とセキュリティを
強化するべく、ロシアはあらゆる可能な
手を尽くそうとしている」とも、
この大使は語っている。

そもそも、不法侵入者は出ていけ!

そもそも、不法侵入者は出ていけ!

原発から撤退せよと、ウクライナ 

ウクライナのSergiy Kyslytsya大使も、
安全保障理事会に対し話をした。

同大使によれば、ロシアは今も
ザポリージャ原発を軍事に利用しており
およそ500名の軍人員と重火器50
ユニット、さらにその他の各種設備や
弾薬、爆薬を同原発内に配備している。

「繰り返し言っておくが、ロシアは
ザポリージャ原発を不法に占拠し、
軍事戦略に利用している。それにより
ロシアは、核の安全とセキュリティに
関する主な国際的主要原則すべてを破り、
国際条約の下でのロシアの義務の大半
にも違反している」とも、同大使は
語った。

Kyslytsya大使からの提唱によれば、
IAEAの5原則に、現時点で非合法に
ザポリージャ原発を占拠しているロシア
軍部隊ならびに人員が撤退すべしという
原則も加えるべきだ。また、原発への
外部電源供給の確保、スタッフが安全
かつ秩序正しくローテーションで勤務
できるよう人道回廊を設けるという原則
も設けるべき、としている。

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見え透いたウソ

見え透いたウソ

以前から私は思うのですが、
ザポリージャ原発がロシアのRosatom
のものだと主張するなら、そもそも
なんでRosatomのスタッフだけで既に
運営していないのか??
個々の発電所ごとの「癖」というものが
あるので、他社が急に稼働させにくい
のは存じておりますが、だったら
原発施設とその周辺だけは、はじめから
ロシア軍が占拠しない
という選択もあったはずです。
今もザポリージャ原発にはウクライナ
国籍のスタッフが残って操作に当たって
いると、報じられております。
それにだいたい、本気で該当する国際的
規定を順守するつもりなら、他国の原発
を占拠したこと自体が問題では??

About FrancisH

A freelance painter, copywriter, and beading artist
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