北朝鮮の核への対抗のため、韓国にも核を求める声が

Milwaukee Independent (アメリカの
ニュース配信オンライン雑誌)より
South Koreans want their own nuclear weapons as deterrent to North Korea’s burgeoning arsenal | Milwaukee Independent

South Koreans want their own nuclear
weapons as deterrent to North Korea’s
burgeoning arsenal
(膨張する北朝鮮の核兵器群への抑止の
ため、韓国も核兵器を欲しがる)

そんなもん、伝染させんといて!

当然予想できた流れですが、こうなって
ほしくなかった ・・・ 核は伝染して
しまう、という真実の悲しい実例
ですね。
予想通りだし、悲しすぎるので私も読み
たくなかった記事ですが、現実から目を
背けては何も始まりません。鬱になり
そうになりながら、日本語紹介し
ますね。
おまけに、長い記事です ・・・

いつもどおり、
私の日本語化
< > 内は私からの補足説明
です。

********************************
2024年1月13日

世界でも最も武装化された国境 <で
ある38度線>。そのそばに緑の高山が
立ち並ぶのだが、そこからそれほど
離れていない湖を水陸両用戦車が走り
こみ、機関銃の発砲音が絶えず鳴り
響き、爆発の煙が立ち上る。

韓国とアメリカの工兵数十名が舟橋を
構築、戦車や装甲車両を渡河で輸送
できるように工事を進めたが、いずれ
も北朝鮮の砲弾が容易に到達する
範囲内にある。

とにかく、こういう事態は回避したい~~

これは先日の合同軍事演習でのシーン
だが、この70年間同盟諸国はこうした
演習を毎年実施してきている。北朝鮮
からの侵略を抑止するためだ。1950年
には北朝鮮が突如、韓国に侵略し
朝鮮戦争が始まった。この戦争は、
国際法などの規定の上では、まだ終戦
に至っていない。

アメリカとの同盟を締結したことで、
韓国は今やしっかりした民主主義国家
に成長した。韓国の市民は、北朝鮮が
韓国を併合しようと攻め込んできたと
しても、アメリカが守ってくれると
信頼している。

今までは、そうだった。

北朝鮮が何十発もの核兵器の装備を拡大
しつつあり、しかも敵対する諸国めがけ
て核兵器を使用するぞという脅しを繰り
返し、アメリカの都市に核ミサイルで
ピンポイント攻撃をするぞという実験を
幾度も実施している現在、長年の同盟国
である韓国をアメリカが本当に守って
くれるのか、信頼を失う韓国市民が
増えている。

その不安とは、次のようなものだ:
北朝鮮 <の核兵器のため> 何百万人
ものアメリカ国民が殺害されてしまう
ことを恐れて、北朝鮮から韓国への攻撃
があっても、アメリカの大統領が核兵器
の使用をためらうのではないか、という
不安だ。

世論を見ると~~

 

世論調査が頻繁に実施されているが、
その結果を見ると圧倒的多数の韓国市民
が韓国の核兵器保有、あるいは1990
年代初頭にアメリカが韓国から撤去した
戦術核兵器を韓国に再配備することを、
支持している。その支持率は、調査に
よっては 70% から80%にも達して
いる。

米韓の同盟関係は、アメリカのこの地域
での軍事的存在の根底となる揺るがざる
同盟であったはずだが、それに劣化が
見られているということだ。

「アメリカの国益にとって韓国を
見捨てたほうが賢明だと判断したら、
アメリカはそうするだろうと思う」
アメリカについてそう語るのは、ソウル
で警備員を務めている76歳の
Kim Bang-rakだ。「北朝鮮が韓国を
爆撃したら、韓国も爆撃報復すべきだ。
そうであれば、韓国も核兵器を持った
ほうが良い」

そうした不安を一層強めるかのように、
次の事実があった: <韓国北部の
北朝鮮との国境近くの地域である>
Cheorwon <鉄原郡> でアメリカと
韓国による合同戦車演習が始まる
数時間前に、北朝鮮の指導者金正恩が
弾道ミサイル2発のテスト発射を視察
していたのだが、金はそれを韓国の
司令部と空港に対する「焦土作戦」の
核攻撃をシミュレートしたもので
あったのだ。

俺のとこが持つ!いや、俺のとこだ!
いえ、地球上に存在しちゃ困ります!

韓国の不安の中核には、核兵器を保有
すべきはどの国か、というさらに大規模
な論争がある。この問題は、アメリカが
1945年に広島と長崎に原爆を投下して
以来、諸国を悩ませてきたものだ。

韓国で核兵器保有への支持が急上昇して
いるのも、故なきことではない。
核不拡散問題の専門家たちによれば、
世界的に見ても核競争は勢いづいており
衰える兆しを見せていない。

アメリカ、ロシア、英国、フランス、
中国、インド、パキスタン、北朝鮮、
イスラエルの9か国は2022年、
核兵器のためにほぼ830億ドルを
費やしたと、核兵器廃絶国際キャン
ペーン <International Campaign to
Abolish Nuclear Weapons、ICAN>
による最近の報告書は述べている。
この金額は、2021年から25億ドルの
増大だ。アメリカ1国でも、437億
ドルを使っていた。

韓国が核兵器問題にどう取り組むかで
アジアの未来は大きく影響を受ける。
それ次第で、アメリカと韓国の同盟
関係が崩れ、この <韓半島という>
危険にあふれた地域での不安定な
平和を今まで何とか保ってきた核の
バランスも失われてしまう危険性が
ある。

相手がイカレているだけに・・・

* * *

「鉄の鎧に身を固めた」 韓半島で戦争
が始まった場合にアメリカが韓国を守る
という決意を、アメリカは今まで長年、
そうした言葉で描写してきた。アメリカ
の高官たちは、北朝鮮の120万人から
なる軍隊が韓国を攻撃した場合には、
圧倒的な反撃を加えると断言している。

アメリカは韓国ならびに日本との安全
保障条約という拘束を受けており、
韓国には28,500人の部隊を配備して
いる。日本には56,000人がいる。
ソウル圏には何万人ものアメリカ国籍の
人々が暮らしており、これは2,400万人
が居住している大都市圏だが、北朝鮮
との国境からは車で1時間程度の
距離だ。

「この鉄鎧の決意は単なる言葉では
なく、実際にそうするという決意だ。
韓国には、何千という兵士を配備して
いる」 かつてアメリカ軍士官の
最高位にあったMark Milley将軍は、
東京で記者団にそう語った。現在では
Mileyは既に退役しているが、もし
<北からの> 攻撃があれば、
「北朝鮮の終焉となる」と述べている。

韓国の一般市民が自国の核兵器製造を
支持している件について、Milley は
「アメリカは、核兵器の拡散を良しと
しない。言うまでもなく、核兵器は
本質的に危険なものだとみなしている。
そこでアメリカは、日本と韓国も
アメリカの核の傘の下に入れるよう、
その傘を広げたのだ」と語っている。

Watching them for you  —

韓国の防衛大臣Shin Wonsikが最近
述べたところでは、同防衛相と
アメリカの国防長官とはある文書に
署名したのだが、これは北朝鮮からの
核攻撃があった場合にはアメリカは
核兵器も含むすべての軍事能力を動員
して韓国を守る、というアメリカの
合意を約束するものであった。

だがソウルの市民の多くは、韓国自身
が核兵器を保有することを好んでいる。

韓国は先端技術を生かした軍隊を
擁しており、北朝鮮の軍がそれに
勝る点といえば、核兵器だけだ。最近
大学を卒業したKim Taeilは、ある
インタビューでそう語った。

「つまり韓国も核兵器を持てば、
韓国軍が優位に立ち北朝鮮は我々に
かなわなくなる」

強力な武器があるぞ~~

* * *

韓国が独自の核兵器を求めるという考え
は既に何十年も以前からあるものだが、
政府高官が公にそれに言及することは
滅多になかった。それが変わったのが
昨年1月、保守派のYoon Suk Yeol
大統領が就任した時であった。韓国は
「状況が悪化するなら、自国で核兵器
を保有することもあり得る」と述べた
のだ。

「それには、さほど期間はかからない」
と同大統領は語っており、さらに
アメリカに対し韓国に核兵器を再導入
するよう求める可能性も示唆した。

ワシントンで開催された4月の
サミット会議で、Yoon とジョー
バイデン大統領とは そうした韓国の
不安に対応するためのステップを開始
した。その成果がワシントン宣言
(Washington Declaration)で、この
宣言で韓国政府はあくまで非核保有国
として核不拡散条約に留まると誓約
している。またアメリカは、同盟諸国
との核兵器に関する立案の相談を強化
すると発表している。さらにアメリカは
力を示すために韓半島への各資産の
輸送を増やすとも言っている。

その会合からほどなく、USS Kentucky
という核兵器搭載のアメリカ軍潜水艦
が1980年代以降では初めて、韓国に
寄港した。

韓国の核兵器保有に反対している勢力
の主張としては、この宣言で市民たち
の不安が和らぐことを願う、
としている。

どうすべきか~~?

アメリカが北朝鮮を核攻撃した場合
にはアメリカの都市も破壊される
リスクがあるが、そうした核攻撃を
アメリカ大統領が命じるか否か、
「それはだれにも100%の確率では、
分からない」 そう語るのは、韓国の
前核問題担当公使であったWi Sung-lac
だ。ソウルにある彼のオフィスでの
インタビューで、そう述べている。

だからこそ、ワシントン宣言で呼び
かけている同盟諸国間の相談の強化
が、「市民の怒りや不満を冷ます
べく状況を制御するため」には必要
なのだと、Wiは語っていた。

ソウルの心配の種の1つはドナルド
トランプ政権の政策に遡り、しかも
そのトランプが2024年には再選
される恐れもある。

大統領であった頃にトランプは、同盟
関係とは「鉄の鎧」であるどころか
取引に過ぎないと度々ほのめかして
いた。トランプは北朝鮮の指導者
金正恩との侵攻を深めようとしたが、
その一方で韓国に対しては在韓の
アメリカ軍部隊を維持するための
費用の数十億ドル増額を要求、また
韓国とアメリカの合同軍事演習の
必要性に疑問を呈した。この合同
演習を「きわめて挑発的」で
「費用がかかり過ぎる」と主張した
のだ。

韓国の民間研究機関である世宗研究所
(Sejong Institute)でアナリストを
務めるCheong Seong-Changは、ある
インタビューで次のように述べた:
「バイデン大統領が現時点でどれだけ
強力な安全保障への姿勢を示したと
しても、孤立主義外交とアメリカ・
ファースト政策を提唱する人物が次の
アメリカ大統領に就任した場合には、
バイデンの今示している姿勢が一夜に
して単なる紙くずと化してしまう恐れ
がある」

いろんなとこに波紋が ・・・

 

* * *

また韓国の核兵器保持への市民の支持
は、北朝鮮の核兵器が急速に発達して
いること、またロシアによる
ウクライナ侵略にも反応した現象と
見ることができる。

アメリカ本土を攻撃できる弾道ミサイル
のテストを北朝鮮が最初に行ったのは、
2017年のことだった。北は今もICBM
に伴う技術的なハードルを克服しよう
と苦労しているのだが、北のミサイルに
よりこの地域の安全保障の構図が
根本的に様変わりした。

世界でも最貧国の1つである北朝鮮だ
が、今では核弾頭60個を有している
恐れがあり、韓国との国境沿いに
「戦術核」ミサイルを配備していると
宣言している。こうしたミサイル
には、小型の核弾頭を装備するという
意図が匂う。

1953年に朝鮮戦争の戦闘が終わって
以来、南北は大きな軍事衝突を回避
してきているのだが、最近の小競り
合いや攻撃でも数十名が死亡している。

将来、軍事衝突が激化した場合には、
アメリカと韓国の火力に圧倒され
「王朝」の崩落を恐れた北朝鮮が
戦術核の使用に踏み切る恐れがあると、
オブザーバーたちは見ている。

結局、核がつきまとう・・・

韓国のプサン国立大学で政治学の
教授を務めるRobert Kellyによれば、
「韓半島ではもはや、通常兵器だけの
戦争というシナリオは存在しない。
通常兵器での戦闘においては、北朝鮮
はすぐに敗北するであろう。北朝鮮
政府もそれを分かっているので、
少なくても戦術核に関する限り、北が
核兵器を先制使用する可能性が大きく
高まってしまう」

ロシアのウクライナ侵略から韓国は、
核兵器保有国に侵略されている場合
には、友好国も充分な支援をためらう
場合があるということを学んだのかも
しれない。2023年に北の金がロシアを
訪問しており、ブラディミール
プーティンと会談、兵器設備を視察
した。そのため、北朝鮮の核兵器
プログラムを強化するような技術を
北が受け取るのでは、という不安が
募っている。

「韓国も、絶対に核兵器を持つべきだ。
基本的に、敵と同等の戦力があるときに
だけ、平和は維持できる。ロシアと
ウクライナの戦争を見てみれば、
ウクライナは独力ではロシアの侵略に
対抗できず、他国から武器供与を求めて
いる」 そう語るのは、ソウルで
オフィス勤務の46歳になるKim
Joung-hyunだ。

Kyrie, eleeson!!

 

* * *

韓国の核武装に反対する勢力の問題
指摘によると、韓国社会では核武装
への支持が高まっているが、コストの
大きさを計算に入れておらず、同盟国
であるアメリカとの関係への損傷、
また隣国である中国との不可欠な
輸出入への悪影響も無視している
ようだ。韓国は輸出依存の経済だが、
韓国が核武装するなら経済制裁を
こうむる恐れがある。

加えて、韓国が核武装するなら、
ときにライバル関係となる日本も
独自の核兵器プログラムを検討し
始める危険性があるとの不安もある。

こうした韓国に特有の安全保障上の
不安に対し、もっと穏健な解決策を
提唱している勢力もある。

過去の保守派政権で韓国大統領の顧問
を務めたCheon Seong-whunはある
インタビューで、こう述べている:
「韓半島にアメリカの戦術核を配備
してもらう以外に、選択肢はない」
彼によればそうすることで韓国は、
北が戦術核を使用した場合には
アメリカからの戦術核で報復でき、
しかもアメリカとの同盟関係を
損なうこともない。

Let’s get over nukes!
私のTシャツ作品

2018年から2019年にかけて
トランプ政権の国家安全保障顧問を
務めたJohn Boltonが記したところ
では、アメリカの戦術核兵器を韓国に
再度配備すれば「韓国とアメリカは、
韓国が核兵器保有国となった場合に
どのような影響があるのかを充分に
検討するだけの、貴重な時間も
得られる」

ワシントン宣言とそれに続いた 同盟
諸国間のハイレベル会談によって、
韓国指導層の多数の人たちは安心を
得られたはずだと語るのは、Richard
Lawlessだ。アメリカ国務省と中央
情報局(CIA)で高官を歴任、アジア
での核兵器拡散問題を担当していた。

そのLawlessがAssociated Pressに
送ったEメールによれば、
「(韓国の)核武装という選択肢を
推し進める魔物は、まだ壺の中に
戻ってはいない。だが、うまく抑え
込めている」

それでも Lawlessによると、「一部の
高位政治家たちと多くの市民の間には、
強い認識がまだ残っており」、それは
核武装した北朝鮮を抑止できる唯一の
方法とは、韓国も独自の核兵器を持つ
ことだ、という認識だ。「その不安は
今のところ水面下にあるのだが、
消えてはおらず何かあれば息を
吹き返す恐れがある」

この核武装論争がどのような結末を
迎えようと、ソウルの多数の人々は
いずれの立場であれ、もう1つ強い
認識を有している。

韓国のCheon前大統領顧問に
よれば、「北朝鮮の脅威は間違い
なく増大する。北朝鮮がじっとして
いることなど、ありえない」という
認識だ。

*******************************

ああ~~
私の人体デッサンCroquis Cafe 200をベースに

ウクライナだけでなく、韓半島
(朝鮮半島)でも核がのっぴきならない
困難を作り出していますね。日本列島に
とっても、決して「東海/日本海の
向こうの問題」などでは済まされ
ません。日本にもアメリカ軍基地が
多数あります。そこ目掛けて
核ミサイルが飛んでこないという
保証は、ありません。

核をすでに保有してしまった諸国に
核を廃棄させるには、どうすれば
よいのか???
それを求める市民の声を高く
保ちたいものです。

About FrancisH

A freelance painter, copywriter, and beading artist
This entry was posted in Uncategorized. Bookmark the permalink.

Comments are closed.