JCPOA再建交渉が停滞中、続き

CNBCによる、JCPOA再建交渉が停滞している問題についての記事、
後半の紹介を続けます。

元の記事は、次のリンク先に。
https://www.cnbc.com/2021/08/03/iran-nuclear-deal-talks-are-stuck-after-substantial-progress-negotiator-says.html

(私の日本語化、前回の続き)

「このプロセスを、いつまでも続けるわけにはいかない」

先週、アメリカのAntony Blinken 国務長官は、この交渉がもう2か月近くも停滞していることに懸念を表明した。

7月29日にクウェートで開かれた記者会談で同国務大臣は、「外交努力に努めているが、このプロセスをいつまでも続けるわけにはいかない」と語った。

いつまでトイレ入っとんねん??

いつまでトイレ入っとんねん??

「イランがその核プログラムの活動を継続するようであれば、そのうち、JCPOAが再会できても、せっかく今までにJCPOAで達成してきた成果も充分には取り戻せなくなってしまう」と、Blinken 国務長官は述べている。「今、ボールを握っているのは、イランだ」とも。

新たに成立するRaisi政権がすでに各国の交渉団と話し合いをしたのかどうかという質問に対し、先述のドイツ高官はまだ何のコミュニケーションも行われていないと答えている。

「イランの政府関係者の間で、この交渉をどう進めるかという話し合いが真剣に行われていることを示す兆候は、充分にある」と同ドイツ高官は述べており、Raisiがこの交渉そのものから撤退してしまうのでは、という懸念を否定した。

火曜日にそのRaisi がテレビ演説で述べたところでは、「アメリカによる暴君のような経済制裁」を解除させ、イラン市民の生活水準を向上させるという。

この木曜日(8月5日)に大統領に就任したRaisiは、この6月に、バイデン米大統領との会談はあり得ないと発言したが、ホワイトハウスはアメリカがそもそも現時点でイランと外交関係を保持していないと述べ、その発言を無意味だとした。

アメリカはRaisiを、人権侵害の容疑で制裁対象の個人の一人としており、そのイラン新大統領はウィーンでの会談でも強硬派姿勢に出るものと見られる。

「次のステップとして予想していることだが、イランの政府が固まれば、イランの交渉団もウィーンに戻ってくるのではないか。そうなるのは、8月の中旬だろう。そのうえで会談を再開して、イラン側がどういう立場で交渉に臨んでくるかを見よう」と上述のドイツ高官は述べている。

これじゃ、困る ・・・

これじゃ、困る ・・・

「議論の余地が残る問題」

イランと西側諸国とは第7ラウンドの会談へ向けた準備を進めている模様だが、同ドイツ高官によれば、今までの交渉は「極めてまっすぐなもの」であった。

「JCPOAをもう一度機能させるにはどうすれば良いのかについては、イラン側と極めて良好に理解し合うことができた。だが、まだこれから議論の必要な問題も残っており、重要な問題だ。そのことを、軽視したくはない」と、同高官は語った。

残る問題の主なものとして何があるのか、と説明を求められた同高官は「イランの新政権誕生とともにアメリカが撤退するのでは、という懸念をイラン側は繰り返し表明している」と答えた。

「イランがJCPOAの合意を完全に順守している限り、もう第2のトランプが登場しないようにしてもらいたいと、イラン側は望んでいる。アメリカが一方的に合意を破棄するようなことが、二度とないようにしてくれ、というのだ」と、同ドイツ高官は語る。
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長い記事でしたが、以上です。

次回は、この「ウラニウム過剰濃縮問題」に関する IAEAの声明を取り上げます。

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