BELTA (Belarusian Telegraph Agency、
ベラルーシの国営ニュース報道機関) の
英語ウェブサイトより
Belarus-Russia draft agreement on spent nuclear fuel management okayed (belta.by)
ロシアがベラルーシの原発などでテロ攻撃を
画策 ⇒ 実行後、それをウクライナやNATO
のせいにする
という策略を、連続2回にわたり紹介しました。
で、通常なら第3国の原発にテロ攻撃なんて、
その原発の保有国に宣戦布告をするような
ものだと、思えますよね?
ところが。そもそもベラルーシとロシアは連合
国家の形成で合意しており、下記の通り使用
済み核燃料の処理についても合意を締結して
いるのですね。
経済と軍事の両面で統合化を進めようという
連合で、もともとは連邦国家になろうとするもの
でしたが、今のところは両国それぞれの独立性
を維持しています。
その核合意について、ベラルーシの国営報道
機関BELTAの英語版ウェブサイトの記事を
紹介します。ごく短い記事ですが。
いつもどおり、
私による日本語化
< > 内は、私からの補足説明
です。
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Belarus, Russia sign spent nuclear fuel
management agreement
(ベラルーシとロシア、使用済み核燃料の
管理に関する合意を締結)
2022年11月21日
11月21日、ソチ発 (BelTA)
ベラルーシとロシアは、使用済み核燃料の
管理に関する政府間合意を締結した。その
合意文書に署名したのはベラルーシの
エネルギー大臣ヴィクトール カランケヴィッチと、
ロシアの国営企業ローザトムの理事長
アレクセイ リカチェフで、Atomexpo 2022という
国際フォーラムに合わせて措置で締結された
ことを、BelTAは確認している。
<Atomexpoは、ロシア連邦とそのエネルギー
政策に協力する諸国が集まる、核産業関連の
会合と交渉の場>
同エネルギー大臣の報道サービスの説明に
よれば、この合意によって <ベラルーシの>
使用済み核燃料をどのようにロシアに輸送し、
そこで一時的に保管したうえで最終的に処理
するのか、またそれによって生じる放射性物質
をどのようにベラルーシに戻すのかを定める。
本合意の締結は、<上で短く説明した>
連合国家の核エネルギー産業の発展のため
のプログラムによって定められたものだ。
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ありゃまあ、この2国は ・・・
ですが、「テロ攻撃」 の間違いか何かで
重大な原発事故に至った場合、風向き次第で
隣国のリトアニアやポーランドなどにも放射性
物質が飛んで行っちゃいますが、それには
どう対処するつもりなのか???
特定国を仮想敵国にするつもりは、私にはない
のですが ・・・
例えばの話として、東アジアの某共産党独裁
国家が 「将軍様王国」 の原子炉にちょっと
した 「いたずら」 をやらかし、「日本とアメリカが
テロリストを送り込んで、やったのだ!」 と
主張したら ・・・
つまり、この 「他国の原発をぶっ壊しといて、
“あいつがやった”」 リスクは、何もロシア周辺
だけの問題ではないわけです。
それと、核問題を考える上での基本中の基本
ですが、使用済み核燃料の再処理を行うと、
PUREX処理などでPuを抽出 ⇒ 核兵器
製造
などのリスクが増大しますよね。