IAEAの一部査察官の現場入りをイラン が制限

AOLのウェブサイトより
Iran’s barring of inspectors is serious blow to IAEA’s work, Grossi says (aol.com)

Iran’s barring of inspectors is serious
blow to IAEA’s work, Grossi says
(IAEAの一部査察官の現場入りをイラン
が制限したのは査察への深刻な妨害だと
グロッシ)

これは打撃 ・・・

IAEAなどによる査察に協力しない
という実例は、過去にもありました
よね。たとえば、
2009年の北朝鮮(上の黒いメニューに
ある ページ c-5) 参照)
1965年―1969年のイスラエル
ページ c-4) )
などなど。
そうした過去の実例を見れば、現在の
イランが何をもくろんでいるのか、
誰にでも容易に分かりますよね。

なお、イランの核開発の今迄について
は、上の黒いメニューにあるページ
d-4)  f-2)  f-3)  f-4)
でも扱っております。
関連してサウディ アラビアの
「目論み」については、
f-5)
をご覧くださいな。
重大な問題ですから、日本語メディアも
もっと取り上げてほしいのですが ・・・
あまり日本語メディアでは、このイラン
の核開発問題を見かけません。
まあ、そのため私がここで英語の報道を
日本語化紹介しませんとね。

では、いつもどおり
私の日本語化
< > 内は私からの補足説明
です。

「IAEAは出てけ!」は、以前にもありました

********************************************
Francois Murphy記者
2023年11月23日

ウィーン発、Reuters報 – 国連の
核査察機関 <であるIAEAがイランの
ウラニウム濃縮施設に査察団を派遣
しようとしているのだが>、その査察
チームから特に経験豊富で専門技術に
優れたメンバーの一部が査察に入る
ことをイランが拒否している。これは
IAEAの作業に対する「深刻な打撃」
であると、水曜日 <11月22日> に
IAEAのチーフ、ラファエル グロッシ
<Rafael Grossi> が述べた。

この9月にイラン政府がIAEAに
告げたところでは、同政府は
de-designationという処置
<指名から外す、というような
意味> を実施する。その際にIAEA
が発表した内容によれば、確かに
イランにはde-designationを行う
権利はあるのだが、その実施方法が
前例のない、査察作業を阻害しうる
ものであったという。

「これは実に深刻な打撃で、IAEAが
査察を実施する能力を損なってしまう」
と、グロッシは記者会見での場ている。
IAEAがイランで意味のある査察を実施
する能力を、このde-designationが
どこまで損なってしまうのか、という
質問があったのだ。グロッシはイラン
に対し、考え直すよう強く求めている。

ウラニウムの濃縮度と用途、再掲
HEU(High Enriched Uranium)
LEU (Low)、
HALEU (High Assay LEU)

ウラニウム濃縮はイランの
核プログラムの中核にあり、イランの
濃縮プロセスではウラニウムを最高で
60%まで濃縮する。核兵器用の
ウラニウムはほぼ90%だが、60%と
いうのはそれに近づいてしまう。
イラン政府は核兵器を求めてはいない
と否認しているが、今まで他の諸国で
60%前後という濃縮を行った場合、
例外なく核兵器の製造に至っている。

IAEA は、イランが拒否した査察官が
何名なのかは公開しない。外交官たち
の推測によれば、片手または両手で
数えられる程度だという。これは、
イランを担当する査察官の総数が
100名を超えることに比べれば、
その中のわずかな一部に過ぎない。
だが拒否された査察官たちはIAEA
の中でもウラニウム濃縮を専門と
する専門家たちであると、高官たちは
述べている。

ある外交官 <← 単数> によれば、
今回拒否された査察官の人数は8名で
ある。その全員がフランスまたは
ドイツ国籍だそうだ。その結果、
イラン担当の査察チームには濃縮の
専門家は一人しかいないとも語って
いる。(← この「語っている」の
主語は原文では theyなのですが、
「ある外交官」が単数であることと
矛盾しています。まあ、単なる
ウッカリだろうと思います>

ある高位外交官によれば、必要な
ノウハウをわきまえた濃縮関連の
専門家で拒否されていないのは、
おそらく5名に満たないと述べている。

お前、何か隠してるだろ?

 

その高位外交官は拒否された査察官に
ついて、「この種の専門家がいる国々
は、多くない。しかも多くの場合、
そうした専門家のいる諸国はその
専門技術を外国に漏らすことを極度に
嫌がる。しかも拒否された査察官たち
は、当該の施設をよく知る人たちで、
何年も当該施設の査察に当たってきた
査察官だ」とも述べている。

こうした経験がいかに重要化を実証
する実例が、この1月にあった。ある
査察官が、ウラニウム濃縮用遠心
分離機のカスケードという連結集合体
に些細ではあるが重大な変更が加え
られたことを発見したのだ。しかも
イランは、その変更をIAEAに通知
していなかった。この変更の結果、
濃縮レベルが83.7%にまで急上昇した
のだが、これは記録的なレベルだ。

その変更を発見した査察官はロシア
国籍の濃縮の専門家で、今年1月の
その発見より後にイランから拒否
された。それから間もなく、他の
査察官たちも拒否されたと、無数の
外交官たちは述べている。
********************************************

今のやり方じゃ、無理よ!
私の20分クロッキー

まあ、カスケードをいじって
何が起きたのか、想像は容易
ですよね。
そもそも、イランが核開発に向かった
のは、イスラエルが「実はおそらく」
核兵器を保有していることに対応
して、という要因もあるのでしょう。
(上の黒いメニューでページ c-3) 、
c-4) 参照)
そしてイランが核兵器を持つなら、
サウディも ・・・(ページ f-4))

明らかに、proliferationは連鎖・拡散
するわけですね。

そして、その連鎖・拡散を防止する
には、現行のIAEAによる査察体制
だけでは、現実には無理があります
よね。やはり、核兵器の拡散を防ぐ
には、各発電も廃絶しませんと。

About FrancisH

A freelance painter, copywriter, and beading artist
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