今回の北朝鮮のミサイル発射実験について、The New York Timesの記事、後半を紹介しましょう。
話は前半から続いていますので、前半をまだお読みでない方は、すぐ下の前半紹介を
まずお読みくださいな。
それと、英語の元記事は
North Korea Reports Test of New Cruise Missile as Arms Race Intensifies – The New York Times (nytimes.com)
にございます。9月13日付の記事です。
(私による日本語化)
この韓国のミサイル開発制限が解除されたことに対して、北朝鮮は怒りをもって反応した。「アメリカによる、北朝鮮への敵対的方針が如実に表れている」というのだ。
軍事アナリストたちによると、この解除により韓国は、かなりの破壊力を持つ大型弾頭を装備した弾道ミサイルを製造できることになった。これであれば、北朝鮮がその核兵器を保管している地下のバンカーも標的にできる。北朝鮮の指導層も、戦時にはこうしたバンカーに隠れる。
昨年、文在寅大統領が韓国国防部の国防開発庁(Agency for Defense Development)で会見を持ったおり、同大統領は韓国が「世界でも最大級の弾頭を有する短距離弾道ミサイルを開発した」と述べている。明らかに、ヒュンムー4(玄武4)のことだ。このミサイルは、防衛の専門家たちによれば、北朝鮮全土を2トンの弾頭で標的にできる。
北朝鮮が実施した一番最近のミサイル試射は今年3月25日のことであったが、その際同国は2.5トンの弾頭のある新型弾道ミサイルだと発表した。今月になって韓国のニュース メディアが報道したところによれば、韓国はそれ以上の強力な兵器を開発中だという。つまり、短距離弾道ミサイルで弾頭は3トンに達するという。
こうした兵器開発のつばぜり合いから見て取れるように、両国はお互いを標的にするミサイルの強力化を進めており、飛行距離も弾頭の破壊力も増強し合っている。しかも、迎撃もよりしにくいものを開発している。
「韓国のミサイルの破壊力を増強し、射程を伸ばし、命中精度も向上する。それにより、抑止を実現し韓半島の安全と平和を保つのだ」と語るのは、韓国の防衛相だ。今月の発言である。
北朝鮮が今回のミサイル試験のことを発表した2日後の水曜には、中国のワン イー(王毅)外相と韓国のチョン ウィヨン(鄭義溶)とがソウルで会見、二国間関係ならびに進展しない核兵器削減交渉について話し合う予定だった。
韓半島(朝鮮半島)の緊張が高まったのは2017年のことで、この年に北朝鮮は大陸間弾道弾の試験を3回、そして地下核実験の第6回目を実施、国連からの制裁を受けることになった。そうした試験の後で北朝鮮は、アメリカ本土を核弾頭の射程に収めたと主張した。
トランプ前大統領は2018年から19年にかけて金正恩と3度にわたり会見を開いたのだが、両首脳は制裁ならびに北の核兵器とミサイルのプログラムに関して、合意に到達できなかった。
昨年10月そして今年1月に行われた軍事パレードで北朝鮮は、新開発の大陸間弾道ミサイルそして潜水艦発射式の弾道ミサイルと見られるものを世界に示した。国連の核監視機関であるIAEAは先月、北朝鮮がその主な核施設であるヨンビョン核施設を再稼働した模様だと発表している。
だが北朝鮮はICBMおよび核装置の試験については、2017年以降実施していない。同国の建国73周年を祝う軍事パレードがこの木曜日に実施されたばかりだが、そこでも新兵器は見られなかった。
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ヨンビョンの再稼働? → 今回のクルーズ ミサイル試験、という流れは、
とにかく気がかりですね。
で、皆様にもお考えいただきたいのですが、こういう状況にあって日本が核発電や
再処理などのシステムを保有することで、本当に「潜在的核抑止」なんてものが実現するのか??? 上の黒いメニューの下の方、ページ g-3) から g-6) で取り上げた問題です。